☆☆☆☆
以前、掲載していた創作童話『ちっちゃいシリーズ』の完結編です。
もうひとつのお話のブログには既に載せたのですが、こちらにも『ちっちゃいセフン』まで載せてあったので、今回、完結ということで再掲載します〜(^^)。
クリスマスまでお楽しみいただけたら、と思います(^^)♪
今回、ちっちゃいすほよんを拾うのはレイさん、語り手はベッキョンです♪
☆☆☆☆
その日は、わりと皆それぞれ予定があって、
「みんな〜♪集まって〜♪」
と言うレイヒョンのご機嫌な声に応えられたのは、おれとチャニョルだけだった。
「ふふ〜♪さぁて!これは!誰でしょう〜?!チャニョラ、ベッキョナ、わかる〜?」
鼻唄混じりにレイヒョンがポケットから取り出したのは、わりとリアルなウサギの縫いぐるみだった。
「はぁ?!なに突然〜」
チャニョルが大ウケしながら、その真っ白なウサギの縫いぐるみをつまんで、
「レイヒョン、それを言うなら、『誰でしょう』じゃなくて、『何でしょう?』だよ、そしたら俺も『ウサギの縫いぐるみです』って答えられるじゃん!」
レイヒョンが、『誰』と『何』をいい間違えたと思って教えてあげてる。
それに対し、レイヒョンは、
「誰?でいいんだよ、だって、これ、ジュンミョニだから。」
と、いつものふんわりとした笑顔のまま答えた。
「あはは!ジュンミョニって、ミョントッキってやつ?へー、こんなリアルなのもあるんだね。」
ミョントッキ、とは、ファンの間で流行してる、スホヒョンをウサギに見立ててウサギの縫いぐるみとドッキングさせた縫いぐるみのこと。
なんなら、各メンバーごとに縫いぐるみがあるんだけどね。
レイヒョンは羊だったり、カイはクマだったり。
するとレイヒョンは、急に真顔になって、
「本物のジュンミョニだよ。僕のあげた四千年前の秘薬をさっき飲んだら、こうなっちゃった。それはね、その人を、本当の姿に戻しちゃうんだ!おそろしいね♪」
いやいやいや、そんな冗談を楽しそうに言うあなたの方がおそろしいから、…
って、おい!
「ばっか!チャニョル!なに泣いてんだよ!」
おれの横で目を見開いてポロって涙をこぼしてるチャニョルのケツを軽く蹴った。
「あははは〜チャニョルは可愛いねぇ。じゃ〜ン!ほんとは、これ!これがジュンミョニです!」
と、テーブルの上に置いたのは、15センチくらいの、ちっちゃい『人』だった。
「うわあ!」
って、腹の底から声出してチャニョルが後退りするもんだから、おれは驚く機会を逃し、逆に冷静になれた。
「…これ、あれだ、『ちっちゃいチャニョル』と『ちっちゃいセフン』の仲間だね…」
おれが呟くと、チャニョルも、「あ、そっか、…ああ、そういえば、そうだな」と、ばつが悪そうに頭を掻きながらおれの横に並んだ。
「え?知ってるの?」
って、レイヒョンがきくから、うん、て答えると、
「なんだ〜もっと驚いてくれると思ったのに〜」
と拗ねたような口調になる。
いやいや、充分、驚いてたから、こいつが。
と、チャニョルを指さしといた。
その間、テーブルの上に置かれたままの『ちっちゃい人』は、身動ぎせず、おれたちの動向に注視してる。
「可愛いでしょ、ちっちゃいジュンミョニ。道端で拾ったの。でも、なんで知ってるの?知り合い?」
「以前、おれも拾ったんだ、道端で。ちっちゃいチャニョルを。」
「えー!ほんとにー?!すごいねー!じゃあ、これで二人目?」
「いや、ちっちゃいセフンも拾ったから、三人目、かな?」
おれがそう言うと、
「で、今、その子たちは?どこ?」
ときくから、
「1週間くらいで、帰りましたよ。彼らの世界に。」
って言ったら、少し寂しそうな顔をした。
「ふぅん…ずっと一緒にいられるわけではないんだね、さびしい。」
そうだね、
寂しいね。
……。
でも、次の瞬間、パッと顔を上げて、
「じゃあ、一緒にいられるうちに、たくさん親切にして、可愛がってあげないと!」
と言って、愛しそうにその小さいスホヒョンみたいなやつの頭を人差し指で撫でた。
それから、ちっちゃいスホヒョンを持ち上げて手のひらに乗せると、
「まずは、お風呂にいれてあげよう♪」
と、鼻唄歌いながらバスルームに消えていった。
てか、あのひと、なんで、ウサギの縫いぐるみ持ってたの?
前フリのためにわさわざ途中で買ったのかな?
…相変わらず、ちょっと不思議で、可愛いひとだな。
と、おれがぼんやりレイヒョンの後ろ姿を見送ってたら、ガヤガヤと他のメンバーたちも帰って来たみたい。
…本物のスホヒョンもいる。
どうしようか?
一応、報告する?
『今、ちっちゃいあなたが、レイヒョンと一緒にお風呂入ってますよ』
…って言ったら、ひっくり返るかな?
おれとチャニョルがなんとなく目配せして、お前が言えよ、いやオマエが、って、やってると、勘のいいスホヒョンは、すぐに「どうしたの?何かあった?」って心配顔できいてくる。
うーん…
どうする?
とりあえず、ふたりが風呂から出てくるの、待つか…!
(つづく!)
以前、掲載していた創作童話『ちっちゃいシリーズ』の完結編です。
もうひとつのお話のブログには既に載せたのですが、こちらにも『ちっちゃいセフン』まで載せてあったので、今回、完結ということで再掲載します〜(^^)。
クリスマスまでお楽しみいただけたら、と思います(^^)♪
今回、ちっちゃいすほよんを拾うのはレイさん、語り手はベッキョンです♪
☆☆☆☆
その日は、わりと皆それぞれ予定があって、
「みんな〜♪集まって〜♪」
と言うレイヒョンのご機嫌な声に応えられたのは、おれとチャニョルだけだった。
「ふふ〜♪さぁて!これは!誰でしょう〜?!チャニョラ、ベッキョナ、わかる〜?」
鼻唄混じりにレイヒョンがポケットから取り出したのは、わりとリアルなウサギの縫いぐるみだった。
「はぁ?!なに突然〜」
チャニョルが大ウケしながら、その真っ白なウサギの縫いぐるみをつまんで、
「レイヒョン、それを言うなら、『誰でしょう』じゃなくて、『何でしょう?』だよ、そしたら俺も『ウサギの縫いぐるみです』って答えられるじゃん!」
レイヒョンが、『誰』と『何』をいい間違えたと思って教えてあげてる。
それに対し、レイヒョンは、
「誰?でいいんだよ、だって、これ、ジュンミョニだから。」
と、いつものふんわりとした笑顔のまま答えた。
「あはは!ジュンミョニって、ミョントッキってやつ?へー、こんなリアルなのもあるんだね。」
ミョントッキ、とは、ファンの間で流行してる、スホヒョンをウサギに見立ててウサギの縫いぐるみとドッキングさせた縫いぐるみのこと。
なんなら、各メンバーごとに縫いぐるみがあるんだけどね。
レイヒョンは羊だったり、カイはクマだったり。
するとレイヒョンは、急に真顔になって、
「本物のジュンミョニだよ。僕のあげた四千年前の秘薬をさっき飲んだら、こうなっちゃった。それはね、その人を、本当の姿に戻しちゃうんだ!おそろしいね♪」
いやいやいや、そんな冗談を楽しそうに言うあなたの方がおそろしいから、…
って、おい!
「ばっか!チャニョル!なに泣いてんだよ!」
おれの横で目を見開いてポロって涙をこぼしてるチャニョルのケツを軽く蹴った。
「あははは〜チャニョルは可愛いねぇ。じゃ〜ン!ほんとは、これ!これがジュンミョニです!」
と、テーブルの上に置いたのは、15センチくらいの、ちっちゃい『人』だった。
「うわあ!」
って、腹の底から声出してチャニョルが後退りするもんだから、おれは驚く機会を逃し、逆に冷静になれた。
「…これ、あれだ、『ちっちゃいチャニョル』と『ちっちゃいセフン』の仲間だね…」
おれが呟くと、チャニョルも、「あ、そっか、…ああ、そういえば、そうだな」と、ばつが悪そうに頭を掻きながらおれの横に並んだ。
「え?知ってるの?」
って、レイヒョンがきくから、うん、て答えると、
「なんだ〜もっと驚いてくれると思ったのに〜」
と拗ねたような口調になる。
いやいや、充分、驚いてたから、こいつが。
と、チャニョルを指さしといた。
その間、テーブルの上に置かれたままの『ちっちゃい人』は、身動ぎせず、おれたちの動向に注視してる。
「可愛いでしょ、ちっちゃいジュンミョニ。道端で拾ったの。でも、なんで知ってるの?知り合い?」
「以前、おれも拾ったんだ、道端で。ちっちゃいチャニョルを。」
「えー!ほんとにー?!すごいねー!じゃあ、これで二人目?」
「いや、ちっちゃいセフンも拾ったから、三人目、かな?」
おれがそう言うと、
「で、今、その子たちは?どこ?」
ときくから、
「1週間くらいで、帰りましたよ。彼らの世界に。」
って言ったら、少し寂しそうな顔をした。
「ふぅん…ずっと一緒にいられるわけではないんだね、さびしい。」
そうだね、
寂しいね。
……。
でも、次の瞬間、パッと顔を上げて、
「じゃあ、一緒にいられるうちに、たくさん親切にして、可愛がってあげないと!」
と言って、愛しそうにその小さいスホヒョンみたいなやつの頭を人差し指で撫でた。
それから、ちっちゃいスホヒョンを持ち上げて手のひらに乗せると、
「まずは、お風呂にいれてあげよう♪」
と、鼻唄歌いながらバスルームに消えていった。
てか、あのひと、なんで、ウサギの縫いぐるみ持ってたの?
前フリのためにわさわざ途中で買ったのかな?
…相変わらず、ちょっと不思議で、可愛いひとだな。
と、おれがぼんやりレイヒョンの後ろ姿を見送ってたら、ガヤガヤと他のメンバーたちも帰って来たみたい。
…本物のスホヒョンもいる。
どうしようか?
一応、報告する?
『今、ちっちゃいあなたが、レイヒョンと一緒にお風呂入ってますよ』
…って言ったら、ひっくり返るかな?
おれとチャニョルがなんとなく目配せして、お前が言えよ、いやオマエが、って、やってると、勘のいいスホヒョンは、すぐに「どうしたの?何かあった?」って心配顔できいてくる。
うーん…
どうする?
とりあえず、ふたりが風呂から出てくるの、待つか…!
(つづく!)