
前回の続き
夕方の宝積寺駅
電車に乗る
宇都宮駅に着いた
駅のホームの階段を上がる
私を呼ぶ声
振り向くと親友が
後ろにいた
今日の目的は
親友の知り合いが個展を
開いているそうで
それを見に行く
でもこの個展
ちょっと趣向が凝っていて
夜に行く個展らしい
なので
早めに食事をして
19時に個展会場にいった
駅前の大きな通りから
奥に入る
錆ばかりのトタン屋根を
外壁に使った不思議なお店
食べ物の匂い
賑やかな人の声
そして
個展会場に着いた
奥に細長い
白い壁の部屋
ロウソクの灯
ハガキくらいの
小さな絵が
壁に飾られている
奥に大きい絵
写実的な絵ではなくて
イラストに近い
シンプルな線
シンプルな色
そして
ロウソクの灯だけが
照明だから
ボヤーっとしか見えない
だけど
そこに描かれた
人物の佇まいを
リアルに感じる
なんか不思議な感じ
鏡の上に置かれた
ロウソクも
なんか不思議な感じ
村上春樹さんの
小説の世界のような
現実とワンダーランドの
境界が曖昧
親友に
「ロウソクの影が重なって
ウロコみたいだよ。
ロウソクが置かれた鏡の
向こう側に
ロウソクの影で出来た
魚が泳いでいたりして。
そして
お気に入りを横取りする
女に会うんだ。
なんか村上春樹さんの
小説みたいじゃない?」
って話したら
親友が
「そのまま小説でも
書けちゃいそうだね」
って
親友の横顔も
幻想的
個展会場の奥に
絵を描いた人
(親友の知り合い)と
少し話をした
親友が
「この子やたらと
「村上春樹さんの世界みたいだね
」って言うんですよ」
って言ったら
絵描きさんが
「僕もよく村上春樹さんの本読むんですよ。やっぱり影響あるのかな?」
私は
「影響あると思いますよ。現実なんだけれど、ワンダーランドの入り口にいる気持ちです」
それからまた
少し話をした
そして
親友は
私が気に入った絵を買った
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