【神仏習合とは】
神仏習合とは、日本の神道と仏教が互いに影響しあって融合した宗教現象です。神仏混淆とも言います。
仏教が日本に伝来した6世紀から明治維新の神仏分離までの約1300年間にわたって続いた歴史的な過程です。神仏習合の具体的な例としては、以下のようなものがあります。
◎神宮寺の建立:神社の境内や近くに仏教寺院を建てて、神仏を同時に祀ったり神のために仏事を行ったりすること。神は仏の救済を求める衆生と考えられた。
◎本地垂迹説の発展:神は仏や菩薩の仮の姿であり、その本体は仏教の教えに基づく真の姿であるとする説。例えば、八幡神は阿弥陀如来の垂迹、伊勢大神は大日如来の垂迹とされた。
◎神仏習合神の出現:神道の神と仏教の神や仏が混合したり、同一視されたりした神。例えば、大黒様は神道の大国主命と仏教の大黒天が習合した神である。
神仏習合は日本の宗教観や文化に大きな影響を与えました。
神仏習合の時代には、神社と寺院の区別が曖昧であり、神仏を同時に信仰することが一般的でした。
神仏習合の痕跡は、現在でも鳥居のあるお寺や境内にお寺のある神社などで見ることができます。