それでなくとも高校野球は昔から突出して優遇されて
いるスポーツではなかろうか。
高校球児はどんどん減っていても優遇程度は少しも
変わらないのだから、確かに特別扱いなのである。
どのスポーツも平等に・・・と言うつもりはない。
だが、現実として「優遇されている」という意識は生徒
も指導者も頭に入れておくべき、と私は思う。
柔道・剣道・弓道・相撲では、対戦相手を前にしての
ガッツポーズはしない。
「してはいけない」と指導者から教えられているのだ。
敗者に対する振る舞いとしてみっともない行為とされ、
謙虚であるべし、という教えである。
相撲選手で時折、興奮のあまりガッツポーズを取る
生徒・大学生が居るけれど、審判は直ぐに注意する。
それで生徒・学生はハッと吾に返り、拳を下げるのだ。
厳しい練習の末に勝者になるのだから、その喜びは
一入(ひとしお)であろう。
だが、大勢の敗者が居てこその勝者であることは必ず
頭に置いておかねばならないだろう。
でないと、勝利至上主義になり、ヤな世の中になる。
日本の「野球」が米国の「ベースボール」とちょっと違う
としてもルールが同じなら何も問題がない筈である。
だからこそ諸外国勢が日本人の振る舞いに驚き、賞賛
までするのだろう。
それでなくても野球には「盗塁・封殺・死球」などなど、
物騒な言葉が溢れてるのだから、フェアプレー精神が
少しぐらい旺盛でも釣り合いが取れていいじゃない、と
私なんぞは思っているわけ。
そういう観点からすると、マウンド上で指をオッ立てて
№1を主張する姿は見苦しい。
エラーした相手を狙ってヤジる姿はみっともない。
小さなるガッツポーズは微笑ましいが、エラーで出塁
しておいてペッパーミルポーズを真似るのは「猿真似」
以外の何物でもないだろう。
第一、ヌートバー君は相手を貶める為にしてはいない
パフォーマンスなのだから、真似られても困るだろう。
だから審判から「慎むように」と注意を受けたのだ。
試合後に、注意された側の監督が反発した。
「これだけ日本中で話題になったのに何故駄目なのか
理由が知りたい」
高野連は「高校野球としては不要なパフォーマンスや
ジェスチャーは従来より慎むようお願いしてきました。
試合を楽しみたい選手の気持ちは理解できますが、
プレーを楽しんでほしいというのが連盟の考えです」と
コメントした。
そしたら、青学陸上部監督が「いまだにこんな審判が
居るんだ? 世の中個性を大切にしようと言ってるのに、
他者を侮辱行為してないパフォーマンスに対して制限
するなんて不思議でならない。負けるな高校球児!」と
茶々を入れた。
注意された理由が思い付かない監督と、個性の理解が
乏しい監督に、私はゾッとする。
野球と陸上しか知らない脳の構造なんだろうね。
それこそ「世間知らずの古い指導者」ではなかろうか。
先ずは野球部の全国的丸刈り廃止を言うべきである。
その他のことは、坊主頭が居なくなってからだ。
坊主頭にいったいどういう意味があるというのだ。
それこそチンプンカンプンじゃないか。
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