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ロータスエリーゼ日記

■ 【試乗インプレ】PEUGEOT 508SW

2015年06月13日 | クルマ関連記事
 もう一台の508は、言わずもがなのプジョーのフラッグシップ。全長も幅も我が家のEクラスワゴンとほぼ同じ(若干、幅は広く、長さはほぼ同じ)です。
 プジョーと言えば小型車のイメージですが、508は威風堂々としていて美しく、これはこれでとても魅力的です。しかしこれも時代の流れか、このフラッグシップのエンジンもまた、いまや1600ccターボと小排気量です。なおこのクルマ、シトロエンでの兄弟車は現在「最後のハイドロ」としてラストエディションを発売中の、あの「C5」です。ならばC5が欲しいところですが、あちらはさらに100万円くらいお高いです・・(涙)。

 エクステリアは、さすがに長さ(4,830mm)があるので伸びやかでカッコいいです。一点気づいたのは、フロントオーバーハング(前輪より前部分)が長いことです。一時期の”シトロエンの特徴”であったのですが、プラットフォームが同じなため508もそんなことになっちゃったのですかねぇ。これがハンドリングにどんな影響をもたらすかと心配しつつエンジンルームを見せてもらったら、なんとエンジンルームがスカスカです(笑)。1600ccの小さなエンジンの前方にはかなりのスペースがあります。本国ではディーゼルエンジン搭載もあるため、このスペースが必要なのでしょうか。これだとあまりフロントオーバーハングが大きいことはハンドリングには影響しないかもしれませんね。でも「FF車の前輪荷重増」というシトロエン的メリットは、ないことになりはしないですかねぇ(笑)・・。
 508も308同様にヘッドライトはフルLEDですが、対向車を捉えての自動制御は残念ながらしてくれません。デイライトもLEDで、バンパー下位置にあり、ウインカーはここが点滅します。このシャープなフロントフェイス、僕は大好きです。



 インテリアは、上級グレードになると革シートになりますが、ファブリックの場合でも電動となります。ただし革シートにしかメモリ機能は付きません。その代りランバーサポートは電動です(なんでやっ!?)。シートはデザインもすっきりしていて、さすがにゆったり余裕もあります。車幅は308やうちのEクラスより5cmも大きいので。メーター・スイッチ類は308ほどではないですが、見やすくシンプルですね。308同様、パノラマガラスルーフが広大ですので、後部座席のパッセンジャーにはとても気持ち良いと思います。



 さて、動力性能ですが、308のあとに乗るととてもパワフルに感じます。ですが、しょせん4気筒1,600cc(165ps)ですから、加速で頑張るとそれなりにうるさいです。それでも「踏んでも加速しない感」のある308に比べると、余裕も感じる508です。数値的に見れば、ノンターボとはいえアルファロメオ156より少し高く、W210のE240と同じくらいなわけですから必要にして十分なはずです。
 さらに308でうっとりしそうになった「ネコ足」は508にも健在です。試乗車は16インチだったのでなおさらですが、とても乗り心地が良かったです。エンジンの軽さと相まって、ハンドリングもとてもきもち良いです。



 我が家の評価としては、僕と娘のイチオシがこの508SWでした(これまで試乗した他社のクルマもすべて含めて)。
 流麗かつ大人の雰囲気と知性的なイメージを持った美しいワゴン。室内空間の余裕もEクラスに遜色ない(というより、さらに広い)。街を走っている数もかなり少ない(これ、僕にとっては結構なポイント)。僕的に508のNGな点を強いて挙げるとしたら、フラッグシップなのに308より装備が少ないことと、電動リアゲートがリモコンでないことくらいしかありません。これ、ほしいです。
上級グレードで462万円です。

■ 【試乗インプレ】PEUGEOT 308SW

2015年06月13日 | クルマ関連記事
 5月23日、大変な期待をもって、プジョーのお店に行ってきました。僕は昔からプジョー大好き。自転車もプジョーだし(^^)。
 この日の狙いは「NES 308SW」と「508SW」です。

 ここはGSTさんのお店。GSTさんといえば、昔はイタフラ車の祭典「I&Fミーティング」を主催されていた会社で、僕もアルファロメオ156の頃に何度か参加しました。初めてつくばサーキットを走ったのはこのイベントだった気がします。今でも海外でのレースやハンディキャップドライバーの運転支援システムの取り組み等をされている会社で、社員の方も「好きな人」が多い印象です。

■308SW

 簡単に紹介すると、NEW308はヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー2014を受賞したプジョーの主力小型車です。VWゴルフなどと同じ激戦区のセグメントになります。
 このクルマ、エンジンはなんと1,200ccの3気筒。排気量も気筒数も、減らすのはもちろんエコが目的ですが、高速・長距離を多用する我が家にとって、少気筒化はあまりありがたくない話。高速性能が大変気になります。

 まずエクステリアですが、プジョーらしい非常に美しいボディラインです。SW(ワゴン)は、今回全長を伸ばした(4,585mm)効果でとてもスタイリッシュに見えます。上級グレード(Cielo)はヘッドライト上部にLEDのデイライト(常時点灯)が備わり、美しく安定感のあるフロントフェイスを主張します。試乗したのが夕方だったのですが、ヘッドライトはフルLEDでとても明るかったです。このライトは、対向車や前車を感知して眩惑しない部分照射の自動切り替え機能を備えています。
 個人的には、Premium(下のグレード)の白だと、商用ライトバンに見えなくもないので要注意な感じです。



 次にインテリアですが、まずインパネ周りがとっても気に入りました。まるでエリーゼのような(!)小径ステアリングで、メーター類はその上から見るタイプです。左に速度計、右にタコメーターですが、このタコメーターが逆回転するように配置されており、速度計と線対象になるという遊び心。これはシトロエンならやりそうなアイディアですが、さすが!おフランスですね。
 そして、エアコン等のスイッチ類等はすべてモニターのタッチパネルに集約されていて、インパネ周り、シフトレバー周りにスイッチがなく、とてもシンプルなのです。これはいいです。メーターも余計なものがないので見やすいです。



 天井はプジョー・シトロエンお得意のパノラマ・ガラスルーフでしたが、これが後部乗員の頭に近いためになおさらに解放感を感じました。
 さて、居住性ですが、これは比較すれば若干窮屈な感じを受けました。ただし比較論だと思います。全長があるため、後部座席でも膝元はそれほど窮屈ではありませんでした。強いて気になるとすれば横幅ですが、これも大人5人はきついけど1人子供なら十分という感じです。そもそもこのクルマの横幅は1,805mmもあり、なんと!Eクラスワゴンより5mm広いのです。大人5人はうちのEクラスだって窮屈ですからね。
 特筆すべきはラゲッジルームの広さです。我が家は荷室の広さが重要なのですが、実はカタログを見ていたら、308SWのサイズは通常時で610Lと、Cクラス・ワゴン(470L)や3シリーズ・ツーリング(495L)はもちろん、同じプジョーの508SW(560L)よりも広いというのです。ただ、308SWは「床下スペース込み」という表記があったので、実際にどうなのか娘のホッケーバッグを載せてみました。驚いたことに、本当に508SWと同程度の荷室でした。床下スペースにはトノカバーを収納するスペースなどもあり、これも無駄のない設計です。いやいや不思議。これは素晴らしい。



 最後に、一番心配だった動力性能について感想を記します。
 エンジンのかかった車外にいると、やはり3気筒のカラカラと軽い音が聞こえます。大丈夫かな?と若干不安。しかし乗り込むとその質感からも静粛性からも、3気筒のクルマであることを忘れてしまいます。歩道の段差を乗り越えて幹線道路に踏み出した瞬間に、足の柔らかさを感じました。タイヤは16インチです。トントンと優れたフィーリングで段差を受け止めました。(内心、おおっ!)
 アクセルを踏み込むとレスポンスの良い発進をします。低回転から効くターボで、今どきの小排気量ターボ的な、見事な実用低速トルクの豊かさを実現しています。そのまま踏み込んでいくと3速を多用することがわかります。中間速度からの再加速は結構うなります。そこはやっぱり3気筒1,200ccです。さらに、4人乗車での高速度加速はさすがにキツイ。唸る割には加速しない。これはもう「仕方ない」という感じです。でもこのクルマ、ツインカムターボで130psありますから、昔なら超高性能車です。これも比較論・・かもしれません。

 ひとつ面白い機能がついていました。シフトレバー近くにある「スポーツモードボタン」を押すと、メーターが真っ赤になり出力特性やギアチェンジも変わるのです。いや、一番変わるのはエンジン音。いやいや、正確に言うとスピーカー(!)から出されている「疑似エンジン音」です。なんでもRCZの音をサンプリングして使っているとか(ほんまか?)で、なかなかわくわくするような音が、アクセルワークとともに響き渡ります。笑っちゃうけど楽しい。

 動力性能で特筆しておかなければならないのが、ハンドリングと足。いわゆるプジョーの「ネコ足」というやつです。足が柔らかくてもエンジンが軽いので本当に気持ちがいい。マンホールなどはしなやかに乗り越え、それでいてつい飛ばしたくなるような回頭性の良さと粘る足。「おお!これぞプジョー!」という感じです。
 結論としては、「街中では必要十分以上に満足の、走りの楽しいネコ足クルマ。」という感想になりました。

 蛇足ですが装備についてです。さすが最新のクルマだけあって、装備は充実です。前車追従のアクティブオートクルーズも、エマージェンシーブレーキ(サポート)も、ディスタンスアラートも、前後バンパーセンサーも、バックモニターもついています。
 ただ、上級グレードであってもシートがファブリックで電動シートの設定もないのが残念。我が家は二人が交互に乗るのでメモリ付き電動シートがとても便利だからです。一人で乗る人には無駄かもしれませんけど。革シートも、ほこりだらけになる子供の席では、衛生的にありがたいのです。
 装備についてはクルマの本質ではないものの、日々の使い勝手に影響するので無視はできません。実は308と508では、最新の308のほうが装備が良かったりもします。



 我が家の評価としては、家内のイチオシがこの308SWとなりました。
 実用燃費も街中で12km、高速なら17km/Lは走るとのこと。シンプルで美しく、乗り心地も良くハンドリングも良い。必要なものは大抵ついている。僕的にNGな点を挙げれば、ごくわずかな窮屈感と、エンジンの唸りと、やはり中高速の加速力でしょうか。それとて、速度に達して巡航に入れば、何ら問題ありません。上級グレードで346万円という価格も魅力です。

(つづく)

■ 【試乗インプレ】MAZDA アテンザ

2015年06月04日 | クルマ関連記事
 マツダのアテンザを試乗してきました。はい、2年前の二月にも試乗したので二度目です。

 前回はE320CDIと比べて、出たばかりの日本のクリーンディーゼルはどうかな?と思って試乗したのですが、その時のブログを読み返すと、今回と全く同じ感想です(当たり前か)。
 ただ、前回は「ほとんど気にならない・・」としていたディーゼル音は、今回ちょっと気になりました。今回の試乗では片側三車線の広い道でかなり思い切って踏み込ませていただいたからでしょうか。加速時、Eクラスではエンジンをうならせることなく滑らかかつ豪快な天井知らずの加速をしてくれるのですが、アテンザは出足は力強いものの、エンジン音はかなりゴワーッっという「豪快な音」を車内に響かせます。今回の試乗で唯一がっかりだったのが、この加速時の「音」です。エンジン音が高まると乗員にも緊張を強います。Eクラスでは会話が途切れることはないのですが、アテンザではそうはいきません。これは残念。
 ただ、他車のガソリンエンジンも4気筒では結構加速時には唸るわけなので、アテンザが特別うるさいわけではなく、この静かで強力な「大人のな加速」は、メルセデスならではなのかもしれません。もちろんアテンザもアクセルを戻して巡航に入ると、とてもジェントルな雰囲気に戻ります。

 今回の試乗コースの後半は対向1車線のくねくね田舎道だったので、ハンドリングと乗り心地も十分試すことができました。
 ハンドリングですが、前回同様、Eワゴンに比べてエンジンの軽さを顕著に感じました。4気筒であるだけでなく、MAZDAのスカイアクティブディーゼルは、圧縮比を下げることに成功しディーゼルでもエンジンの軽量化に成功しているので、その効果がハンドリングに影響を与えていると言えそうです。なるべく直線的に走りたいEワゴンCDIに比べると、新型Cクラスほどではありませんが、積極的に曲がりたくなる楽しさがあります。
 前回と異なり気になったのは、ステアリングの中立(直進)付近のフラフラとした軽さです。昔よりずいぶん軽くなったとはいえ中立付近のどっしりした安心感の演出がうまいメルセデスに比べて、そのあたりがふらふらと軽く切り始めると手応えがあるというアテンザ・・・好みかもしれないけど、ムズムズして落ち着きません。ただし、これはたまたまこの試乗車だけのことかもしれません。

 試乗車は19インチタイヤでしたが、心配した乗り心地(ゴツゴツ感)は全く問題ありませんでした。荒れた田舎道でもしなやかで、嫌な硬さは感じません。これは予想を裏切る美点でした。この点は18インチ・ランフラットタイヤのCクラスよりも上かな。でも19インチのタイヤは高いので、コスト的には辛いですね。4本交換で20万円くらいいってしまうのではないでしょうか。
 2年前のブログで私は「タイヤが小さくてカッコ悪い」と書いていますが、そのころは17インチくらいだったのかな?そこは大径化・19インチになったことで、かなり改善されていると思います。見かけの話ではありますが、かっこいい車なので重要なポイントです。

 かっこいいといえばデザインですが、発売から2年以上たったとは思えない新しさを保つデザインは本当に美しいです。メインカラーであるマツダの赤は、デビュー時とは違った深みのある非常に美しい赤になっています。最近、カープのヘルメットが同じ色ですね。晴れた日や光が当たった実車を見ると驚くほど美しいです。
 ボディもデザインを犠牲にせずに大きくとったため、伸びやかで余裕があってかっこいいです。このワゴンなら白でもライトバンぽくはならないでしょう。うちもイメージがあまり変わることなく乗り換えられそうです。躍動感もあってとてもいいデザインだと思います。

 さて装備です。いまや前車追従クルーズコントロールや衝突回避ブレーキなどは当たり前の世界ですが、もちろんアテンザにも装備されています。それだけでなく、アクティブLEDヘッドライト、電動の革シート、全席(!)シートヒーター、バンパーセンサーなどなど、ここまでフル装備だとメルセデスEクラスについてるもの以上に全てついている(笑)。そしてさらにオプションをつけたって総額400万円を切る価格。これが国産アテンザを選ぶ最大の魅力・・かもしれません。
 僕的には、リモコン電動リアゲートがあれば100点でしたが・・。



 今回久々に日本車の試乗をして思ったことですが、装備や性能を星取表にして比較したら輸入車が勝てる要素は極めて少ないと思います。
 それでも輸入車を買ってしまうのは、やはり数字や便利さでは測れない「感覚的」なところです。実は同じ日にアウディのQ3に試乗しました。Q3はA3ベースの小型車であり、しかも背の高いSUV的なクルマですが、驚くことにアテンザよりも上質な乗り味でした。そもそもアウディは「上質さ」が売りではありますが、現時点では装備でライバルにかなり遅れをとってしまっています。今どき自動ブレーキも前車追従クルーズコントロールも装備していないのです。それでもその上質な乗り味、ドアの音、ステアリングの感覚など、数字に表せない質の高さと気持ちよさがハッキリとしていてたいへん惹かれてしまいました。
 ただし、その乗り味とて、欧州車と日本車に昔ほどの差はない気がします。メルセデスのように5年同じ車に乗ってても「あ、いいなこの車」と思える瞬間が得られるかは不安ですが、昔に比べていい日本車が出てきたことは間違いないと思います。
 
 後日、この差をクルマに興味の無い家内にどう説明しようかと悩み、クルマに大切なものはなんだと思う?と問いかけたら、家内は「壊れないこと、壊れても修理が安いこと」と即答。なんと夢の無いやつでしょう・・。

■ 【試乗インプレ】メルセデスC180

2015年06月01日 | クルマ関連記事
 4月、Eワゴンくんが修理・法定点検で1週間入院し、ヤナセさんから代車を借りることになりました。

 今回ヤナセの友人が手配してくれた代車は、現行のNEW Cクラス。これ、半年ほど前にワゴンも出ていて、すっごく興味あったんだよねぇ。
 Cクラスはメルセデスでも主力中の主力。さすが!本当によくできています。ですが、過去のメルセデス(良い意味でのどっしり、もっさり、優雅・・)を想像して乗ると、今やまるで「別モノ」です。

 代車のモデルはC180で、これ、エンジンはなんと1600ccターボの4気筒(156ps)。小排気量はトレンドだけど、今やベンツの主力モデルが1.6Lとはねぇ。しかし、街なかでの動力性能には全く不満は感じません。低速でトルクがあり大排気量車に遜色ない力強さです。踏み込んだ時の4気筒の唸りとターボ特性だけ気にしなければ、相当に満足度が高いといえそうです。

 走りに効いてるのが、たぶんエンジンの軽さじゃないでしょうか。鼻先が軽くボディ剛性が高いので、ステアリングを切るのがホントに楽しいです。切ればスッとノーズが向きを変えてくれて、言い過ぎではなく、かなり「オンザレール感」が高いです。
 ドライビングモードは、ECOからコンフォート、スポーツ・・・と何段階かに切り替えられるのですが、スポーツモードにすると結構やる気満々なクルマに変化します。一昔前まで、安全で快適で過敏でなく実用性が高いことを至上の価値としてきたメルセデスが、よくもここまで変わったものです。
 我が家には走りの楽しさでは右に出る者のいない「エリーゼくん」がいるのでm(__)m、二台目はハイウェイキングの「EワゴンCDI」ですが、もし一台体制ならドライビングの楽しさがあるCクラスをチョイスすると思います。



 乗り心地は総じて良いのですが、雲の上を走るようなEクラスに比べると、正直少しバタバタします。これは18インチの扁平ランフラットタイヤが凹凸を拾うせいでしょうか。そこはコーナーリングの気持ちよさとバーターで諦めてください(笑)。
 とにかく昔のメルセデスとは全く異なり、「若い車になった」というのが強い印象です。大きなステアリングと重めのアクセルや操作系、わざとゆったりした重厚な動き、飛ばしても長距離でも乗員に緊張感を与えないこと・・がメルセデスのクルマ作りだったはずですが、このクルマは本当に若々しく機敏な動きをします。良い意味でも悪い意味でも「昔のメルセデスとは違う」と言えそうです。

 一方、エクステリアと装備に目を向けると、Cクラスは街なかで良識のある気持ちよいサイズです。代車はセダンだったので我が家にはちょっと辛いかな?と思いましたが、それでも外見は小さく見えるトランクに、子供のアイスホッケーバッグ二つを余裕で飲み込んでくれました(スティックは長さが入らないけど)。そもそもメルセデスは実寸が決して大きくはなく、例えばCクラスもアウディA4と同じくらいなのですが、スタイリングがボリューミーなので、このCクラスも一見Sクラスのように堂々としていて、決して小さくは見えません。

 装備はもう「何でもついてる感」満載です。キーをポケットに入れていれば、開錠も自動、始動はボタン一発、ドライブに入れて走り出すだけです。サイドブレーキもライトもワイパーも全部自動。障害物があればワーニングが鳴り、オートクルーズも前車追従アクティブ型。あの便利な「信号待ちでブレーキを踏み込むとブレーキがかかったままになり、アクセルを踏むと解除される機能」も健在です。これ、慣れちゃうとほかのクルマでの信号待ちが嫌になるくらい便利なんですよねぇ。



 この車、うちのEクラスCDIとは対極にある感じです。CDIは、高速でも回転をさほど上げずに静かにトルクでグイグイと、しかもエンドレスに加速する「ハイウエイキング」的な特性です。絶大なトルクによる加速は気持ちよいです。ただ、3リッター・ディーゼルエンジンの重さはいかんともしがたく、メルセデスらしからぬフラつきを感じる場面があります。なるべく一直線に走りたい車(笑)なのです。
 一方で、C180は剛性と軽さで軽快な走りを提供してくれます。昔のメルセデスの重厚な安心感とはちがい、ガチッと固いボディ剛性による接地感・路面を捉える安心感が高い、という違いです。



 夜、リモコンでロック解除すると青いLEDが点灯し徐々に白色に。娘はもうそれだけで「かっこいい!!」と大興奮でした。日本車が得意そうなこういう演出、最近は欧州車がやってきますよね。

 新型Cクラス、C180のワゴンボディで価格は450万円?590万円です。絶対金額はやはり高いけれど、コストパでは決してお高くは感じない出来です。・・まぁ、絶対金額が高ければ買えないわけですけど(笑)。


■ 【試乗インプレ】シトロエン グランドC4ピカソ

2015年05月30日 | クルマ関連記事
 もう2月のことですが、子供たちと一緒にシトロエンのディーラーに試乗に行ってきました。

 狙いはモデルチェンジしたばかりのC4ピカソ/グランドC4ピカソです。特に後者は、一見ワンボックスのようなスタイルで7つのシートを持ち、その全てが独立しているという居住性と個性が豊かなモデルです。さらに広大なガラスルーフと運転席頭上まで伸びたフロントガラス(ゼニスウインドウとか、スーパーパノラミックウインドウと呼びます)により、解放感抜群のフレンチテイストあふれる「ファミリーカー」です。

 日本で人気のワンボックスカー、僕は昔から書いているようにど〜うしても好きになれません。そりゃ便利ですよ、大人数で移動するには。実際、我が家もホッケーの遠征ではいつも友人のワンボックスカーのお世話になっています。ですがドライビングを楽しみたい僕としては、重心が高く、重いワンボックスはストレス以外の何ものでもない。
 加えて、自動車はデザイナーの苦労とセンスの賜物であるのに、ワンボックスのデザインにはどうにも個性や主張が感じられない。いや、苦労は感じられますね。四角くて体積優先のワンボックスから「生活臭」を消すための苦労は・・。
 その際、多くのワンボックスが取るデザイン手法は「ヤンキーテイスト」を盛り込むことですね(笑)。多くの上級ワンボックスが、これでもかというほど「恐い顔」をしているのはそのせいでしょう。

 そのような中、さすが「おフランス」のC4ピカソは一味違いました。ぱっと見では小型のワンボックスのように見えるのですが、何とも安定とバランスの優美なデザインじゃないですか。日本のワンボックスは、ユーザーが比較する際にどうしても「たくさん乗れる」とか「広い」という基準を重視するため、デザインの制約がきついんですよね。乗車人数を減らしたりしては販売力にかかわってしまいます。C4はきっぱりと5名+2名の7人乗りとすることで、そのバランスやデザインの自由度を得ている気がします。



 で、乗ってみました。まず変なところに折れそうなシフトレバー。こんなところもシトロエンですね。慣れれば使いやすいのかもしれませんが。
 一方、電子デバイス系はフランス車らしくなく、レーンデパーチャワーニング、ブラインドスポットワーニング、自動ブレーキ支援や前車追従のアクティブクルーズコントロールなど一通りの安全装備を備えます。また、車外カメラによって360度の障害物が、まるで空から自分のクルマを見ているようにモニターに映し出されます(国産車にもあるやつね)。娘は「これ、どこから写しているの?」とガラスルーフ越しに空を見上げていました(笑)。

 C4ピカソのエンジンは、いまやこれがプジョー・シトロエンの最大排気量である1600ccターボです。通りに出てアクセルを踏み込めば、必要にして十分な加速は得られましたが、これが1600cc?と思わせたCクラスほどの力強さは感じませんでした(数値上はC4の方が10psほど高い)。当然ながら重さやボディ特性やミッションによる影響もあると思います。さらに人数を乗せるとどうなるのか・・ですね。
 一方ハンドリングは、それなりに重心の高さを感じるものの、意外にグラつくことはありませんでした。ロールはするのですが、プジョー同様のネコ足的な粘りがあります。これはもう少し試してみたいところでしたが、いかんせん試乗コースが大人しくて残念。
 まあ、加速やハンドリング云々を語るタイプのクルマではないので、十二分に合格点だと思います。逆に乗り心地は重視したいところですが、試乗した上級グレードは17インチだったためか、思ったより少しゴツゴツしました。16インチの方が安いし良いのではないかな?と感じました。

 インテリアですが、二列目のシートは、1席ごとにリクライニングはもちろん、前後にも動かせます。最後部へスライドすると前列の席に手が届かないほどの足元スペースです。事故ったら後ろからいろんな物や人が飛んできそうですが、この広さは後部席の人にとっては魅力でしょう。ただ、息子はあのバタバタ感のあったCクラスの後部座席の方がずっと乗り心地は良かったと言います。真偽はわかりませんが、子供の感覚って意外と鋭い時があります。
 シートの調整はすべて手動です。これはメモリー機能付き電動シートに慣れてしまった我が家にはとても不便です。妻と乗り換えるたびに微調整が必要になるからです。特に最前列のリクライニングは、欧州車の昔ながらのダイヤル式で、とっても面倒です。なお、受注生産の革製シート(40万円)にすると電動にできますが、ほとんど作ってないらしいです(笑)。
 リアゲートは大きなゲートの跳ね上げ式ですが、これまた電動ではないので、大きな荷物を持っている時は開け閉めが大変です。まあ開口部が広くて自動だと、たぶん危ないですけどね(笑)。

 頭上の解放感はやはりかなりのものです。パノラミックガラスルーフに加えて、フロントガラス上部のスーパーパノラミックフロントウインドウにより、ドライバー・助手席でも解放感を得られます。天気のいい日のドライブは相当に気持ちがいいことでしょう。ただ、ガラスが汚れていたら気になりそうですね(笑)。背の高い車だけに、ルーフガラスを常にきれいにしておくのは面倒だろうな・・といじわるな想像をしてしまいます。




 さて、このクルマの魅力はなんでしょう。やはりちょっと風変わりでおしゃれなフランス車的デザインと、パノラミックな解放感ではないでしょうか。そして、5人だけで乗ればかなり広大な居住性と荷室の広さも魅力です。家族で、友人とで、楽しくワイワイ移動するには、おしゃれで素敵なクルマだと思います。
 一方で、我が家のもう一つの重要ポイントである「高速長距離巡航性能」については未知数です。165psあるので巡航自体には問題なさそうですが、高速での追い越し加速やエンジンの唸りなどは若干の不安(想像)があります。それを心配するならばフランス車にしなければいい・・はい、その通りかもしれません。フランス車の魅力はそういった点ではないはずですからね(^^)。

 価格は、7人乗りのグランドC4ピカソの上級グレードで386万円。いろんな電子デバイスはついていますが、残念なのがシートで、ファブリック(革は+40万円)の手動調整です。前述のとおりリアゲートも手動です。ちょっと高いかなぁ。トヨタ・エスティマならハイブリッドにも手が届く価格です。


■ 新型ロードスターDebut

2014年09月07日 | クルマ関連記事
 マツダから新型ロードスターがワールドプレミアされました。初代からの「ちょっとかわいい、とぼけた顔」は、今回、最近のマツダ車のデザインらしく、初めて少し鋭くとがった怖い?表情になりましたね。それでもエア取り入れ口の形だけには少しロードスターのこだわりが見られます。

 実は歴代ロードスターはこれまでも開発者のもの凄いこだわりのあるクルマで、グラム単位での軽量化や、重心の中央化の努力の結晶でした。
 でも、今回はデザインだけでも売れそうな印象。BMWのZ4や表情はマセラティにも似ているかな・・。

 デザインに話題をもっていかれそうな今回のモデルチェンジだけど、驚いたのはサイズと重量。なんと、全長は歴代最短で全幅は歴代最大らしいです。つまりショート&ワイド化されたということです。そして何より驚いたのが「重量」。日本では公開されていないらしいけど、欧州では前モデルの100kg減と公表されたそうです。前モデルが1,110kgなので、なんと1t前後まで減量されたということになります。どうやったら100kgも減量できたのだろう。相当な苦労があったに違いないですね。
 いやいや、量産車とは思えない、ロータスエリーゼに迫るスペックになってきています。楽しい車なんだけどロータスと乗り比べれば「快適だけど全っ然重い」というのが僕の印象でした。クルマは1t切ると本当に楽しい。そのくらいの重さになると馬力なんて120psあれば十分。となると今度のロードスター、相当楽しい車になりそうです。

 値段ですか?本当にロータスやアルファ4Cに肉薄する楽しさだとすれば、たとえ400万円台になったとしても激安(価格はまだ公表されていません)。でもきっと実際にはソフトトップで300万円切るくらいになるんじゃないかな。それで世界中でバカ売れして、オープンカーの累計販売ギネス記録を更新するわけですな。
 素晴らしいです、マツダさん。日本メーカーらしいチャレンジに頭が下がります。

■ メルセデスCLAクラス

2013年08月10日 | クルマ関連記事
 メルセデスから、小型FF4ドアクーペ「CLAクラス」が発売されました。

 実は昨日、夏休みの伊豆旅行から戻ったところEワゴンがセーフティーモードになりました。これはどこかが故障した際、車に負担をかけないように出力を抑え、一般道なら60km/h程度に抑えるモードです。通常走行にギリギリ支障がない絶妙の範囲で回転上昇を制限し、出力を抑えるわけです。
 2月に同じ状況になった際には、エンジンをかけなおしたらリセットされてそれ以降問題なく、また故障データも残らなかったため原因がわかりませんでした。
 今回半年ぶりに再現したため、そのままエンジンを切らずに柳瀬さんに持ち込んだわけです。

 で、車を診てもらっている間にショウルームをぶらぶらしていたら、Cクラスにしてはちょっと小さな4ドアクーペが・・。なかなか躍動的なデザインの車・・それがこの日実車がやってきたばかりのCLAクラスだったわけです。

 CLAは先日出たばかりのニューAクラスにトランクを付けた・・といえばわかりやすいと思います。中心的なモデルとなるCLA180は1.6リッターのDOHCターボエンジン。アウディならA3、BMWなら1シリーズの対抗馬となるAクラスにさっそく新しいバリエーションが出たわけです。そう考えればこの後ワゴンなどの展開もありそうです。

 僕が驚いたのは、そんなAクラスベースの派生車なのにデザインがきわめて躍動的で、全体イメージのまとまりがいいこと。BMW1シリーズにあとからセダンが出た時よりも、ずっとずっと魅力的に感じました。
 特にボンネット上のサーフライン、ボディサイドのライン、そしてリアコンビネーションランプへ続くラインが美しい。FF小型車なのにまったくチープな感じがないです。スタイルだけでいえば若々しさと躍動感と高級感と迫力をもちあわせた、小型車でもメルセデスらしいデザインと言っていいと思います。
 
 運転席に座っても小型車の窮屈さは感じません。メルセデスらしさがしっかりと実現されています。また、この車、装備では他のライバル以上の安全装備や高級装備がなされています。

 一方、後席はデザインを優先したルーフラインの低さからか、178cmの僕が座ると天井に頭がぴったりくっつきます(笑)。ちょっと後席には乗りたくないですね。でも少し腰をずらせば膝元は余裕があるので、まぁ長時間でなければ我慢できそうです。

 エンジンは1.6LターボのCLA180が122ps、2.0LターボのCLA250が211psと必要十分以上といえそうです。ギアボックスはなんと7速のデュアルクラッチです。走りは期待できます。ただ、実際に乗ってはいませんので「(想像)」です。
 実際のところ、BMWの1シリーズが頑なにFRであるのに対し、CLAはFFですから走ってみないと何とも言えないところが多いと思います。個人的にはそこが一番残念です。デザインと車格ではBMW3シリーズにも対抗できそうなだけに残念!

 と、実車を見ていてこの車の狙いのヒントを見つけました。CLAは180でも標準タイヤサイズが225/40-18と超扁平&大径なのです。「実用車」を狙うなら完全にオーバースペックです。
 つまりはこの車、CLAという名の表す通り、「スペシャリティカー狙い」ということなのでしょう。そのお得な価格設定から、そうは思っていなかったのですが、うむむ・・・。




■ NTTDATA ホンダ

2013年05月22日 | クルマ関連記事
 夢のような話。自分の会社がモータースポーツに理解を示し、スポンサードするなんて・・。
 NTTDATAは2013年インディアナポリス500マイルレース(インディ500)に参戦することとなりました。
このたび2012チャンピオンのダリオ・フランキッティ等を擁する名門チップ・ガナッシレーシングチームとのスポンサー契約を締結し、5月26日に開催されるインディ500へ「NTTDATAホンダ(No.8車)」として参戦することになったのです。(詳細はこちら(英語)⇒ http://americas.nttdata.com/News/News/Events/Indy.aspx?fm=f1)

 僕らはF1世代でもあり、いつか自分の会社のカラーで彩られたF1マシンが走らないものかと夢を見ていましたが、それに近いことが実現したわけです。
全世界で4億人が観ると言われているこのレースに「ヒューマンブルー」のマシンが走るのはとても楽しみです。早々にリタイアしないことを切に祈ります(笑)。



 先日は英国の「The Open」(全英オープンゴルフ)のスポンサーにもなり、グローバル市場での知名度向上に注力している弊社ですが、それなら次はF1とかWRCもあり・・・だと思うんですけどねぇ。ま、いずれにしても日本ではCS・BSでしか視られないんだけど(T_T)。

 そもそもが昔の暴走族のせいなのか、日本ではモータースポーツのイメージが悪い。だから一般企業のスポンサーがつきにくく、自動車技術は高いのに良いドライバーは育ちにくかったわけです。しかし諸外国(特に欧州)ではモータースポーツはきちんと地位を得ていて、国王が表彰式に出たりもする。ラリーなんて尊敬の頂点らしい。だからスバルは日本でよりも欧州での評価がすこぶる高い。

 日本で育ちにくいスポーツは他にもたくさんあり、うちの子たちがやってるアイスホッケーもその一つです。ホッケーの場合は、日本ではスケートリンクが少なかったりリンクの貸切が夜間・早朝しかできなかったりという「環境」の問題。このあたりも是非企業などが手を差し伸べていただきたいところです。

どうでしょう?うちのアイスホッケーチームに、どーんと24時間練習できるスケートリンクの一つも建ててみちゃくれませんかね?(笑)

話が夢というより妄想に近くなってきましたが・・、5/26のインディ500楽しみです。だれかCS録画してくれません?

■ 【試乗インプレ】アテンザ・ディーゼル

2013年02月13日 | クルマ関連記事
 新型アテンザに試乗してきました。もちろん「狙い」は日本車で先陣を切ったクリーンディーゼルエンジンの出来栄えチェックです。Eクラスでディーゼル時代の到来を確信しCDIを購入してから2年、早くもマツダから国産クリーンディーゼルが発売されました(思ったより早かった・・(笑))。
 さらにこのアテンザ、先のモーターショーでそのデザインの大胆さ・美しさで話題となったコンセプトカーがほぼそのまま市販化されたもので、非常にカッコイイスタイルも魅力です。


■エクステリア・インテリア

 まず外観ですが、一目でマツダ車とわかるフロントマスクに加え、動物的な躍動感も最近のマツダ車らしい。全体の塊として非常にバランスのとれた美しいクルマです。素人らしく言わせてもらえれば、ホイールハウスの隙間感がとっても残念。BMWにも負けないボディスタイルなのに、タイヤがとっても小さく大衆車っぽく見える。少し車高を落として大きなタイヤを履かせたくなる・・と思いました。
 しかし、マツダは全体のデザインバランスにとてもこだわっていることが分かります。実は同時に発売されたワゴンは、全長で6cm、ホイールベースで8cm(!)もセダンより短いのです。逆だろ~普通(笑)。営業マン氏の話では、ワゴンもデザインにこだわったらこうなったらしい・・とのこと。いやいや、ホイールベースまで変えるとはスゴイこだわりです。
 結果としてワゴンのほうが街中では取り回しがラクそうだと想像されます。

 一転してインテリアはとってもシンプル。つまらないと言えばつまらない。でもまぁ、アテンザはマツダ車のなかではどちらかといえば高年齢層が選ぶ車でもあり、あまり奇をてらうのもどうかとは思いますので、OKなのでしょう。

 驚いたのは後席。178cmの僕にドライバーズシート位置を合わせても、後席の足元はかなりの余裕です。ヘッドクリアランスも全く問題ありません。これは快適。このあたりはさすがFFと言えます。
 さらに、「うちは大きな荷物を乗せるのでセダンは無理」とか言いつつ開いたトランクルームにもびっくり。かなり奥行きがある広いスペースが確保されています。

 逆にこうなると、8cmもホイールベースが短いというワゴンのほうが心配になります。荷室はともかく、後輪が8cmも前に来ると、さすがに後席のスペースに影響が無いはずが無いと思うからです。残念ながらこの日ワゴンの実車はなく確認することはかないませんでした。


■動力性能

 気になるスカイアクティブ・ディーゼルエンジンです。諸元としては、2.2リッターのツインステージターボ、175ps/4500rpm 42.8kg/2000rpmです。2000回転で43kg弱のトルクはさすがディーゼル。この恩恵はちょっと乗ってみれば誰でもわかるはずです。

 まず、アイドリング時のディーゼル音はかなり抑えられているものの、さすがに「ディーゼルとは気付かない」というほどではない。それなりにゴロゴロ音はするし、振動も(特に冷間時)あります。でも車外で聞こえるゴロゴロ音はメルセデスだって相当なものです。要は室内への音と振動の侵入がどれだけ抑えられているかです。その点では、十分合格点とはいえ上質でデザインコンシャスなこのクルマには、あと一歩・・ってとこでしょうか。
 走行時のディーゼル音も、全く感じないと言っていいなめらかなメルセデスとは異なり、やはりこもり音はありますしそれなりにディーゼルを感じます。しかしそれはV6と4気筒の差かな?過去のディーゼル車を思えば全く雲泥の差です。100km/h巡行で2000回転弱とのことですので、高速巡行の静粛性も期待できます。

 なによりも、やはり素晴らしいのは、強大な低速トルクを活かした出足の鋭さ、加速の力強さ、しかもそれをエンジンをぶん回すことなくジェントルに実現するところ。これが新世代ディーゼルの醍醐味ですが、このクルマもそれが大変な魅力になっているのです。恐らく試乗した人の多くが「これならディーゼルにしよう」と思うのでしょう。新型アテンザの販売実績は8割がディーゼルだそうです。
 実際、FFでこれだけの低速トルクがあると、右左折でステアリングを切りながらアクセルオンするとタイヤはズリっと行きます(笑)。いや、直進のシグナルグリーンでアクセルを荒く踏み込むだけでもホイールスピン気味(トラクションコントロールが効く)なほどです。
 他方、やはりターボなのでそれなりの一瞬の反応の鈍さはあります。それはEクラスでも同じですが、恐らく多くの方が気になるほどではないでしょう。また、長いフル加速では、さすがにEクラスのような天井知らずの加速感と言うわけにはいかず、各ギア早い段階での回転頭打ちを顕著に感じてしまいます。ここはもしかしたら高速にターゲットを置いたメルセデスとの差なのかもしれませんが、かなりEクラスに分があります。
ただアテンザも6速ありますので、ポンポンとシフトアップして加速をリレーしてくれますので、実用加速には全く問題ありません。というより、かなり良い加速をすると言えます。そこらへんのガソリン車よりはずっと速いでしょう。

 そのほか、ステアリングのどっしりした感じや、ボディのしっかり感はかなり好感触でした。交差点を曲がる程度だったので何とも言えませんが、スッと切った瞬間の動き自然さは気持ちよかったです。これはEクラスの重い重い6気筒エンジンに比べて、4気筒の軽さがなせる技でもあるのでしょう。車高の高いCX-5ならなおさらこのアルミエンジンの恩恵があるはずです。
 そう考えると、BMW3シリーズがディーゼルで4気筒にしたのも理解できる気がします。BMWはどうしてもフロントに重いエンジンを載せたくなかったのでしょうね、きっと。


■その他

 このクルマ、全長は4860mm(セダン)、全幅は1840mmもあるそうです。CX-5も幅は同程度だとか。この幅広のため実物はとてもデカく見えます。実際うちのEクラスワゴンより長さも幅もでかいです(笑)。これもデザインのためと言えば、僕は全っ然許しますが(笑)、市場は許すでしょうか・・心配ですねぇ。
 エンジンに関してはさらっとその動力感覚を紹介しましたが、実はこのエンジン、相当な高い技術の塊なんです。このエンジンで、高い動力性能と環境性能を共に実現し、日本車ではいち早くクリーンディーゼルを実現したマツダ。それこそ、個性と小回りのきく小メーカーならではのチャレンジではないでしょうか。ただ、まだ改善の余地はありそうです。
 最後にもう一つマツダの素晴らしいところ・・・。このアテンザ・ディーゼルにはなんと6速MTが用意されています。素晴らしい!万歳!さすが!マツダ!ただ、僕ならAT買うなぁ・・。回転が頭打ちするディーゼルでのMTはあまり楽しくなさそうなので。ごめんなさいっ。


■ チャイルドシート

2012年11月06日 | クルマ関連記事
 今回は会社の後輩から相談されたチャイルドシートの話題です

 我が家のクルマにはいまだにチャイルドシート(ジュニアシート)が付いていますが、今年、遅ればせながらシートバックを外して、ついにジュニアシートの最終形である座面だけの状態になっています(写真)。子供は小学2年生です。

 法的には小学生になればチャイルドシートの義務はなくなるのですが、メーカーは4年生くらいまで利用することを推奨しています

 うちもさすがに4年生までつけるつもりはないのですが、まあ、エリーゼではチャイルドシートに乗せないと前が見えないというし、Eワゴンではシートベルトの肩ベルト位置が適正な位置に来ないと感じていたため、ずーっとつけてきました。

 我が家では赤ん坊のころどんなに泣いても必ずベビーシートに座らせて(寝かせて)いました。
 ベビーシートに乗せると泣き出してしまうという理由で、ベルトを緩めて寝かせるだけにしていたり、泣けば母親が抱っこしているケースを見かけますが、本当にかわいそうなのは事故でケガをすることだと思います。

 これはもう慣れです。泣くからかわいそうという理由で外していれば、子供は「泣けば解放される」と学んでしまいます。うちは双子だったので乗せておかざるを得なかったという理由もあるのですが、おかげでふたりともシートベルトはいまでもキッチリとつける習慣がついています。お友達に「まだチャイルドシートつけてんのかよぉ?」と言われても平然として「だって事故ったら危ないじゃん」と答えています。えらいえらい・・(笑)。

 なぜ私自身が子供に対して厳しくベルト着用をさせてきたかといえば、それはもう、あのアルファロメオチャレンジ予選でのクラッシュ経験にほかなりません。あのとき僕は4点式シートベルトのおかげで、クルマのAピラーから先がくの字に曲がってしまうようなクラッシュだったにもかかわらず、かすり傷一つ負いませんでした。



 よく交通事故で「60km/hでぶつかった」などと聞きますが、本当にぶつかった瞬間に時速60km出ていたらクルマはぐしゃぐしゃに大破し、乗員は酷いことになるそうです。たいていの事故はその瞬間にブレーキをかけたり、スピンしたりして、ぶつかる瞬間は時速20kmとかまで落ちているそうです。それでもクルマは大きく壊れ、乗員は怪我をします。

 私の場合、筑波サーキットのダンロップブリッジで滑り、それを立て直すためにアクセルを踏んだため、実際にぶつかったときには本当にまだスピードが出ていたのです。それでも怪我ひとつしなかったのは、(スポンジバリアの効果もあるけど)やはりベルトやヘルメットの安全装備のおかげなんです。もしもベルトをしていなければ大変なことになっていたでしょう。

 学生時代にアルバイトをしていた洋服屋は用賀駅前の接触事故の多い交差点にあったのですが、しょっちゅう車同士がぶつかり、僕が119番通報をしていました。たいした速度ではないのでクルマは大ごとにはならないのですが、抱いていた赤ちゃんが窓ガラスに頭をぶつけて意識が無い!とお母さんが半狂乱になって店に飛び込んできたこともありました(当時はチャイルドシートは義務化されていませんでした)。

 チャイルドシートとは関係ありませんが、飲酒運転のトラックが突っ込んでクルマが炎上し親の目の前で子供が焼け死んだ用賀インターの事故、同じく飲酒公務員が追突しクルマが橋から転落して後席の子供が溺死し事故など、同乗していた子供が被害者になる事故は記憶から離れず、いまだに胸が締めつけられる思いです。



 そういった経験から、鉄製のガードレール、相対速度100km/h以上で走る対向車、こちらが止まっていても突っ込んでくる他車・・・と、サーキットより何百倍も危険な公道において、大事な子供を正しいベルト着用なしで乗せて走るなんてことは、僕には恐ろしくてとてもできないんです。
 いや、本当は多くの方も同じように考えているはずなんだけど、どこかで「今日、事故るとは思えない」という油断があるんですよねぇ。わかります。感覚はマヒしちゃうんです。
 でも一度、周囲の安全を確認したうえで思い切りフルブレーキを踏んで止まってみてください。思ってもみない物が後方から飛んでくると思いますよ。そしてその中には子供の身体も・・。


 んなわけで、子供を愛するならちゃんとベビーシートやチャイルドシート等の安全装備をしましょう、というお話でした。

 ちなみに、生まれてから1年くらいがベビーシートで、その後は幼児用チャイルドシートを2~3年間くらい、学童用ジュニアシートを2~4年くらい使います。価格が高いのは幼児用シートとベビーシートですね。

 ベビーシートはそのまま持ち運べたりベビーカーにつけられるものもあり安全性の優劣議論は絶えませんが、ベビーシートについてはとにかく取り付け(正しくしっかり)が肝心です。

 幼児用チャイルドシートはその製品選択に一番悩むところです。シート先進国の外国製が安全性・快適性が高いとされてきましたが、最近は国産もいいみたいです。子供の成長に合わせてベルト位置等をちゃんと調整しないと、子供がシートを嫌がる原因になります。なので座り心地も無視できないところです(そのへんも欧州製が良いとされてきた所以でもある)。

 他方、ジュニアシートはかなり安いです。ベビーシート・幼児用チャイルドシートが衝突時に子供をシート自身で守るのに対し、ジュニアシートはクルマのシートベルトを正しい位置で装着させるのが主目的ですので構造が簡単なのです。

 チャイルドとジュニアを兼用して長期間使える製品もありますが、おおむね上記の3期に分けるほうが安全性は高いとされています。
 特にベビーシートは使える期間が短いので知り合いからもらえるものならもらったほうがいい場合もありますが、子供用のシートは発展途上で改良が進んでいるので、あまりにも古いものはやめたほうが良いとされています。

 また、新品を購入した場合は市町村からたいてい補助金が交付されます。これを知らない人が多いのですが、結構な補助をしてくれる場合があるので是非購入前に市町村の制度を調べてみてください。

 

■ 【試乗インプレ】シトロエン DS5

2012年09月01日 | クルマ関連記事
 自分的に待望のシトロエン本命「DS5」がついに日本でビュー!さっそく試乗してきました。

 クルマで15分ほどのディーラーさんに到着すると、最近イケイケのシトロエンらしく、DS3、DS4、C5、C4、C3が勢ぞろいで輝いていました。・・さてさてDS5は?・・な〜い。どーゆーこと?と思ったら、まだ試乗車と納車にあてるのが精一杯で、展示車がないんだそうです。試乗車が先とは信じられないありがたい話(笑)。

 ちょうどそこへ試乗車が帰ってきたので、乗り込んでまずはディテールから確認させていただきました。
 なんつーか、航空機のコックピットをイメージした・・とか言われるけど、いやぁ悪乗りが過ぎますぜシトロエン様!・・・と微笑んでしまうくらい、本当にノリノリで作ったクルマ(だけど本気)だと感心しました。


■内装■
 試乗車にはあの時計のベルトをイメージしたオプションの革シート(下写真)が装備されていました。ちょっと硬そうでどうかな?と思っていたけど、これが意外や革質が柔らかいシート。これはいい意味で予想を裏切られました。デザインと乗り心地を両立させた素敵なシートだと思います。僕ならこのオプションシート是非つけたいですね。色は赤がいいなぁ。



 運転席に座ると操縦桿を思わせるステアリングの向こうに真っ暗な3面メータースクリーン。エンジンスイッチを押すと少し間を置いてここにメーター類が映し出されます。なんだかBGMで「トップガン」が流れてきそうな雰囲気。
 天井を見上げると運転席・助手席・リアシートに3分割された巨大なガラスルーフが開放感を演出します。そして運転席・助手席の間の天井には、日本でも一時期流行った「オーバーヘッドコンソール」にスイッチがずらっとならんでいます(下写真)。これまた航空機のコックピットを思わせるわけです。
 ただし、この辺のスイッチをしょっちゅういじるかというとそうではなさそう。ここにたくさん並んだスイッチは、3つの「サンシェード」の電動スイッチと「ヘッドアップディスプレイ」の調整のためのもの。普段は「サンシェード」しかいじる機会はないでしょう(笑)。
 さてその「ヘッドアップディスプレイ」とは、運転席前方ガラスの前に電動で立ち上がってくる透明のモニターのことです。ここにスピード等の情報が映し出されることで、ドライバーがメーターへ視線を落とさずに情報を読み取れるというものです。・・・いらないでしょ?いらないと思いますよ(笑)。いや、これつけたうえで、いっそのことメーターのほうを廃止するくらいの英断をシトロエンには期待してしまいます。
 ただ、このヘッドアップディスプレイも実は「悪乗りといえるほどの遊び心」だと思うんです。宇宙戦艦ヤマトの波動砲を撃つ時の、または戦闘機の機関銃の標的照射スコープみたい。オーナーの方は、絶対スイッチを押す時、一度は「ターゲットスコープオープン!!」と叫ぶはずです(爆)。

 内装全体の質感はもう、ちょっと前の「フランス車のチープさ」は感じられません。細かいところまでしっかり作りこまれた感じです。リアシートに座っても、ドアや周辺に手抜きは感じられません。手触りや、シフトレバーのタッチも重厚で好感触です。やればできるじゃんってかんじです。

 内装に関して総じて言えば、質感良し、遊び心満載、デザイン良しで、個人的には素晴らしいと思いました。




■外装■
 このデザインが嫌いな人は、もうシトロエンになど最初から興味などないでしょう。僕は美しく、奇抜で、カッコイイと思いました。横から見ると流れるようなボディラインが美しい。長いフロントオーバーハングもシトロエンらしい。
 発表された時の僕の感想は「デザイン画からそのまま抜け出してきたようなクルマ」、でした。実物はそこまでとは言いませんがやはり大胆で美しい。想像していたより全長が短いのですが、幅は広く高さは低い。結果として流麗な美しいデザインで、見る者をハッとさせます。
 普段は保育園の送り迎えなんかにかっこいい奥様に乗りこなしていただきたい。それでいて休日は家族4人がしっかりと乗れて、おしゃれなご家族が似合う。数々のギミックに子供も喜ぶこと間違いなし、ですね。



 全体デザインも奇抜ですが、やはり目を引くのはヘッドライト上からフロントドアまで伸びるサーベルライン(上写真)。これだけでもほかのなんの車にも似ていない特徴といえます。
 さらに流れるルーフはリアに行くと低くなり、なんとルーフの後端(どこが後端かわからないけど(笑))にあるリアスポイラーより前方のルーフが後方視界を得るようにガラスになっているという不思議さ。じっくり見ているとそんな奇抜さの発見が飽きさせない。
 テールランプの形状もびっくり。まるでジェットエンジンのバーナーのようなイメージにえぐれているんです(下写真)。ここから炎が出てきそう。
 いやいや、シトロエンさんもう一回言わせてください。「悪乗りもえーかげんにせーよっ!(笑)」拍手!ほんとに素晴らしい!!




■ユーティリティ■
 奇抜なデザインで一番犠牲になりやすいユーティリティのチェックです。
 まず、運転席のポジションをあわせようとしたところ、ちょっとしっくりこなくてシートの前後位置が決めづらかった。これは最近多いAピラーを寝かせて前方へ伸ばしているからか、慣れないと自分の位置が後ろ過ぎる気がするためです。当然慣れれば問題ないのでしょう。
 さらに、ABペダルが若干上から踏みつける感覚(これもそういうクルマから乗り換えれば気にならない範囲)なのでポジションが決めにくいのかもしれませんね。

 運転席の位置を決めて後席に乗ってみると、ん~まぁ狭くはない。足元が狭いかと思ったけど、僕の身長だとヘッドクリアランスの方が若干気になるくらいです。ガラスルーフの開放感で狭い感じはあまりしませんでした。

 問題は荷室です。最初に書き忘れましたが、DS5はこんな形をしていますがワゴンではありません(笑)。無理やりカテゴライズすればハッチバックっぽいかなぁ。で、ワゴンみたいに荷室を期待しすぎるとブッブー。荷室はセダン並と思ってください。しかも開口部が狭いので積み下ろしが辛そう。ゴルフバッグは横向きには入らないと思います。4人でゴルフ行くのは無理。3人でもシート倒さないと無理。そんな感じです。DS5はC5のDS版ではなく、ベースがC4だからかな。
 どうしてもシトロエンで荷物を積みたい方は、当面、「ピカソ」を選ぶしかありません。「C5ツーリング」は生産終了ですので。
 念のためですが、荷室容量に関して、普通の使い方をするのに支障があるわけでは決してないです。うちのようにキャンプに行ったり、ホッケーの道具を2人分も3人分も載せるのには無理がある、ということです。


■動力性能■
 スタートスイッチを押してエンジンをかけると、1.6リッターツインスクロールターボのエンジンが軽〜く始動します。手応えのあるシフトレバーをDレンジに入れて、サイドブレーキのリリースボタンを押し、アクセルを踏み込むとスルスルと軽い加速をしてくれます。決して力強いわけでもなく、回転上昇に感動があるわけでもないのですが、これはこれで十分な力感です。
 それなりに加速がしたくて踏み込むと結構唸るエンジンですが、アクセルを戻すと室内はまた穏やかで静かな空間に戻ります。
 今やシトロエンのエンジンは大きな排気量はなく、なんとこの1.6ターボが最大となってしまいました。それはそれでシトロエンらしくていいと思いますが、高速道路で本当に不満はないかといわれるとどうなのかな?と思ってしまいます。必要十分だけど、余裕があるとはちょっと思えないからです。

 ATは6速です。日本製らしいのですが味付けはこれまた独特です。スタートダッシュで踏み込んだあとにシフトアップしようとわざとアクセルを戻すとシフトアップせずにギアを低いままにキープしようとします。むしろアクセルを完全には戻さず軽く踏んでいる状態(つまりは巡航状態)にしてやるとポンポンとシフトアップしていってくれます。このあたりははっきりしていて面白い。
 シフトアップの方もMTのようなエンジン音のシフトチェンジが感じられます。一瞬、ツインクラッチATなのかと思いましたから。

 このクルマ、ハイドロではなくコイルスプリングですが、その乗り心地は決して期待を裏切るものではありません。シトロエンのイメージをもって乗ると若干硬めな印象ですが、これはDSシリーズとしての狙いのでしょう。このディーラーさんの試乗コースはなかなかいいコースでしたが、全般にわたって、コーナーではしっかりしていながらも乗り心地は良いと思いましたから。

 ごめんなさい。動力性能に関してはこのクルマは「ギンギン走る性格の車」ではないので、あまりいろいろ試せませんでした。パワーに余裕こそありませんが、長距離は得意そうに思えました。確かに狙いはグランドツーリングという感じです。

 ブレーキのフィールはとっても頼りないので本来ならコメントしたいところなのですが、これが街中で乗っている分にはとても優しくて気持ちいいのでOKということで・・。
 

■その他■
 このクルマ、ワイパーが真ん中から外側に動くタイプですが、右ハンドルにしっかり対応していました。なんでそんなこと書くかというとDS4は左ハンドル仕様のままだからです。

 あと、バックミラーのなかにモニターがあって、始動時死角になる左サイドやバック時の後方映像を映し出してくれます。とてもかっこいいけど見やすいとは言えないので、これはぜひナビモニターに映して欲しいところです。ちなみにナビは国産後付オプションなのでそれができないのだと思います。


■まとめ■
 実際小さいわけではありませんが、1.6小排気量車のくせになんか重厚な感じのするどっしりとしたクルマでした(ま、1.5tもあるんで本当に重いんですけど)。若々しいのに落ち着きもあり、美しいのに遊び心もある。
 贅沢を言えば、もう少し力強さと荷室容量が欲しかった。
 この車のイメージに合うような洗練されたディーゼルターボがほしいです。5年後、子供たちがキャンプもホッケーもやめていたら(笑)中古車購入候補です!。


■ 【試乗インプレ】メルセデスベンツE250(W212/StationWagon)

2012年07月08日 | クルマ関連記事
 E250 ブルーエフィシェンシー ステーションワゴンに試乗しました

 いや今回は「試乗」ではなく、数日お借りするラッキーなことに(笑)。うちのCDIワゴン君(W211型)がもうすぐ1年の保証期間が切れるのでヤナセさんで入院点検してもらうことになり、その代車としてまだ走行800kmの新車のEワゴンを貸してもらったのです。ホント、持つべきものは友達です(笑)

 で、借りといてなんですが(笑)、以前も書いたように僕は現行型のEクラス(W212型)が好きではない・・。正しく言うとそのデザインが好きではない。
 W210で丸目の親しみやすいデザインで「威張り」を捨て、さらにW211でスマートになり、もう「迫力と威張り」のイメージではないメルセデスに生まれ変わったと思ったら、このW212でまたゴツくなってしまったEクラス。なんか、装甲車というか鉄仮面というかエレガントさがないと思うんですよね~。
 特に最近発表されたEクラスカブリオレなんて、僕に言わせれば「すね毛の生えたマダムがピンクフリルのついたミニスカートを履いてる」みたいなイメージ(失礼。ヤナセ営業のお友達に怒られそう・・(笑))です
 話はそれるけどレガシイも同じように、でかく、装甲車みたいになってきましたよねぇ。5ナンバー枠にこだわっていた節度ある頃が懐かしいです。

 そんなわけで全く興味のなかった現行Eクラス/W212ですが、こんなかたちでレポートできることになるとは思ってもいませんでした。
がっ、結論から言うと、いろんな意味で「目からうろこ」の試乗になっちゃいました

    


 ヤナセさんでクルマを入れ替えて、そのまま子供のホッケーの試合に行くため家族と荷物を載せ替え、急いでスタート・・・しようとおもったらシフトレバーが無い。そうそう最近のメルセデスはコラムにATシフトスイッチがあるんでしたっけね。これ、慣れるまでは左手がシフトレバーのところで空を切る(笑)。でも慣れるとステアリングから手を離さず前進・後退を切り替えられて、車庫入れ切り返しなどでかな~り便利でした。
 気に入らないのはドアを開けると勝手にシフトがニュートラルに変わってクルマが動かなくなること。最近のクルマは窓位置が高くてサイド後方を確認しづらく、後進時には運転席ドアを開けて後方確認をしたくなるケースも多いのですが、このクルマはバックしていてもドアを開けた瞬間に止まってしまう。もちろん安全のためではありますが、かなり余計なお世話でもあります



 メーター内にはEクラスの絵が出てきたり(写真)、いろんな情報が美しく表示されて便利だけど、W211以降どんどん派手になってきたことには若干の抵抗感もあります。ただ、メルセデスのメーター類は相変わらず非常に見やすいといえます

 幹線道路を走りだし、新横浜へ向けて片側4車線道路を飛ばします。空いている左車線を進んだのち、右折のためにそろそろ右車線へ移ろうとウィンカーを出したら「ピーッピーッ」っと警告音。何かと思ったら、ドアミラーに三角のマークが点灯して死角(右後方)にクルマがいることを警告してくれました。「アクティブブラインドスポットサポート」っていうんだって、これ。このときはミラーでも確認できていたのですが、本当に死角に入ってしまっているときに警告してくれるのは確かに安全かもしれません
 さらに帰り道、対向車のいない明るい住宅街でハイビームにしてみたらライトが上を向かない。なにこれ?壊れてるのかな?と思ってそのままにしておいたら、暗い畑道になったとたんに勝手にハイビーーーーム!!むむ、これが「インテリジェントライトシステム」ってやつか。余談ですが、メルセデスのヘッドライトは明るい。W210まではヘッドライトレンズの大きさが効いていた気がしますが、W211以降では配光をちゃんと設計して実現した明るさといえそうです。HIDライトがいたずらに青白くないのも、雨天時の乱反射を抑え、見やすさと大人っぽさを演出しています。
 また、ステアリングに連動してライトが動きカーブの先を照らしてくれる「アクティブヘッドライト」は、W211からさらに進化して動き幅も大きくなりました。かなりしっかりと視線の先を照らしてくれます。また、ウィンカーやステアリングに連動するコーナーリングランプはW211のようにフォグランプではなく、ヘッドライトユニットに内蔵されました。
 そのほかW211ですごーく軽くなって残念に思ったパワーステアリングは、W212でますます軽くなりました(t_t)。そもそも昔は、ある程度の重さを持ってそのかわり大きめのステアリングにする・・が信条だったメルセデスが、よくもまぁここまで変わったものです。もはやぜんぜん日本車とかわらない操作系の感触に、少し残念な気持ちです。メルセデスも相当日本車を意識しているのだと思います。
 そうそう、いまどきのクルマなのでアイドリングストップがついていました。でもこのクルマ、もともとアイドリングが静かで振動もほとんどないので、最初はエンジンが止まったことに気づかず。タコメーターをみて「あ、止まってるんだ」・・って感じ。もちろん走りだしの違和感はありません。上り坂でアイドルストップしたときの発進では少し後退するのが気になりますが、これはブレーキを深く踏んで固定する「坂道発進サポート機能」を利用しろってことかな。

    


 さて次に動力系のレポートです。いやいや、これにはいい意味で参りました
 まず、このE250は衝撃の1.8Lの4気筒ターボエンジンを積んだEクラス。僕は、いくらエコとはいえEクラスが1800ccの4気筒ってどーなのさ?・・・と、正直思っていました。パワーはターボでごまかせてもフィーリングはごまかせないはずだから。・・・ですが、このエンジンはなかなかのものでした。
 体感的には全く大排気量車と遜色がない。低回転からトルクが湧き出して、さほどアクセルを踏み込まなくても十分に加速するので、メルセデスらしい余裕を持った走りも可能です。トルクは31.6kgと、55.1kgもあるディーゼルのCDIにはとても及ばないのですが、体感的にはそこまでの差は感じられない。
 確かに、アクセルを踏み込んで回転をあげていくと、軽々しいグォーっという4気筒の騒々しさはあるのですが、それとてイヴォークで感じたほどの「唸り」ではありませんでした。
 さらに組み合わされる7速ATが優秀。低回転から効くターボに合わせて、早め早めにどんどんシフトアップして行きます。市街地でも積極的に5~6速を使っているようです。手元のパドルを引いて強制的にシフトアップすれば、50km/hくらいで街なかを流しているときには1200回転くらいで走れてしまう。まるでディーゼルのようです。
 そんなペースで市街地走行をしていると、燃費は8km/Lを簡単に超えます。ちなみにE320CDIで同じ走り方をするとだいたい7.5km/l~同程度くらいでしょうか(軽油ですからCDIの方がコストは安いですけど)。
 メルセデスでは、燃費のために4気筒の小排気量ターボエンジンとしつつも、その出力特性を低回転重視にしたのでしょう。いや、数値で見ても204ps/5500rpmは大したものですが、高回転でパワーを稼ぐのでは4気筒の騒々しさ・荒さがEクラスユーザーには受け入れられないはず。なので低回転でしっかりと豊かなトルクを生みだし、余裕のある走りを演出するとともに、回転の低さで燃費も稼ぐ・・という印象です

 そもそも、CDIワゴン(W211)と、このE250ワゴン(W212)の新車価格が266万円(!)も違うのにも驚きですが、いやぁ、そんな差は残念ながら感じられませんなぁ。


 さて、ここからがこのレポートで特筆しておきたいことです(^^)/。
 このクルマ、重量は1,790kgと、うちのCDIより130kgも軽いのですが、実際にはもっと軽く感じます。発進や加速時の話ではなく、このE250ではステアリングを切った時のノーズの動きがとても軽くて気持ちいいんです。交差点ひとつ曲がれば違いがわかります。
 ロールしながら「どっこいしょっ」と曲がるCDIに比べて、ひらりと身をひるがえす感じ。なるべく直線的に走りたいCDIに対し、積極的に曲がりたくなるE250。ちょっとCクラスの乗り味に似ている気がしましたね。

 ・・・そう書いていて、はっと気づきました。僕はCDIワゴンの購入時インプレで、「メルセデスの得意分野である高速走行で、グラッとくるこの不安定感が気持ち悪い!」とレポートしましたが、それって、ディーゼルエンジンの重さから来るものだったのではないでしょうか。
 高速道路でのフワフワ感も重量があるから収束しづらく、レーンチェンジのグラッとくる感じも、重さや重心の高さによるものかもしれない・・。
 アルファロメオ156でも4気筒モデルとV6モデルでは動きが違いましたが、このノーズにある重量物の重さは、やはりクルマの動きに大きな影響を与えるということですね。



 最初に述べたように、デザイン的には今もあまり好きではないW212のEクラスですが、クルマとしての出来は素晴らしい。その「素晴らしさ」は当然日本車同様のおせっかい装備の事ではありません。1.8L4気筒ながら静かで余裕の走りを生み出すエンジン性能、それを引き出している7速AT、そして(副産物かもしれませんが)軽いノーズによる軽快なハンドリングです。
 うむむ、ゴツいデザインで重そうな印象だったW212が、(大きなエンジンのモデルは知りませんが)軽快なクルマのイメージに変わってしまいました(笑)。

 やはりクルマは軽いことが一番!です。
 ・・・しばらくヤナセさんに返したくなくなるクルマでした。

■ レンジローバー イヴォーク試乗

2012年06月03日 | クルマ関連記事
 5月13日のこと、急に思い立ってレンジローバー・イヴォークを見に行ってきました。

 昔パジェロ・ロングに乗ってはいましたが、車の「動き」を楽しむようになってここ10数年、正直言って背の高い車にはまったく魅力を感じませんでした。クルマは軽快であることが一番だと思っています。たとえ家族車だろうがなんだろうが、物理の法則にしたがって動くものは「軽いこと」「重心が低いこと」がその動きの気持ちよさに直結するわけです。地球上にいる限りいくらエンジンの出力を高めても、足回りを固めてもごまかせるものではない。
 とまぁ、そんなこと言っていても、通常クルマ家族や荷物も運べないと困るわけで、子供がもっと成長して両親も年老いたらうちもいつか冷蔵庫(ワンボックスのこと)に乗らにゃいかんのかなぁと危惧はしています。
 実はすでに、子供がアイスホッケーをやりだし、毎年キャンプにも行き、1シーズンに何回もスキー場に行くようになると、最近は荷物がつめて車高の高い「クロカン4駆」がまた急に便利そうに見えてました(笑)。
 できることなら、アウディQ7とか、ポルシェカイエンとかがいいけど、価格も高いし普段そんな図体で走る必要もない。BMWのX1とかアウディQ3が正しい選択じゃないかなとも思うのですが、微妙にぴったりの車がないんです。

 そんななか登場したのが本日ご紹介する「レンジローバー・イヴォーク」。

 レンジローバーは、「オフロードのロールスロイス」とまでいわれた質感と乗り心地、イギリス車らしいテイストをもった高級ブランドであり、ちょっと僕や妻が乗れるイメージではなかったのですが、昨年、発表されると同時に世界中で注目を浴びたこのイヴォークは、これまでのレンジとはまったく異なる若々しくカッコイイ、魅力的なモデルなのです。

1.デザイン
 なんといってもこれまでのレンジにはなかったカッコいいデザイン。この手の車のなかでは低く精悍であり、都会的でもあり、力強くもあり、スマートでもある。3ドアはもちろんですが、5ドアでもデザインを犠牲にすることなく素敵。ボディカラーも多数用意されていて美しささえ感じます。僕はレッドが気に入りました。
 このクルマの特徴といえると思うのですが、全幅は1.9mとEクラスよりでかいのに、全長はX1より短いというのです。ワイドなのでX1よりでかく見えますが実はそうではない。そーゆーの、好きです(笑)。

2.4気筒エンジン
 エンジンは4気筒ターボ。V型8気筒4リッター超のでっかいエンジンで重い車体を豪快に引っ張るこれまでのレンジとは違い、軽快で、燃費にも配慮したイマドキのクルマになっています。

3.手ごろな価格
 個人的にはまったく手ごろだとは思っていませんが(笑)、あのレンジローバーがこの値段といえば確かに安いっちゃあ、安い。車両本体価格は450万円~590万円(オプション別)となっています。



 さて、これらを踏まえての実車インプレッションです。

1.デザイン
 うむむ・・・やはりかっこよかったです。当日はたくさんのレンジローバー/ランドローバーオーナーの方が見に来ていましたが、今回のターゲットはもう少し若い人とか違った層の人たちの気がします。または、レンジが好きで長年乗ってきたけど、やはり重くて大きくて疲れてきた・・っていう方にはぴったりかもしれません。
 全長の短さは居住性には全く影響していないと思います。5ドアもカッコイイ。3ドアより3cm背が高いのですが、ルーフ色の異なる2トーンカラーにすれば全然気にならなくなると思います。
 このクルマの最大の魅力はやはりカッコよさだと思いました。

2.4気筒エンジン
 僕が一番疑問視していたのがこれ。いくらなんでもレンジに4気筒はどうかな?と思っていました。
 結論から言えば、僕的には心配は的中でした。アイドリングではまったく振動もなくさすがレンジ。静かでまったくエンジン音も聞こえません。しかしひとたびアクセルを踏むと、やはり4気筒のうなるエンジン音。デザインも、外装も、内装も高級車そのものの質感にあって、このエンジンのうなる音だけはイメージとかけ離れていると思いました。
 営業マン氏は僕の心配に対して、「低速ターボでかなり下からもりもりと力が出ますから」と説明していましたが、僕は力不足を心配したのではなく、4気筒エンジンの音とか落ち着きのなさを懸念していたんです。
 いや、むしろダッシュ力はかなりのものです。動力的には何の不満もありません。このボディをよくも2リッターで軽々と動かすものだと感心しましたが、逆にターボ効かせすぎじゃない?!とも思いました。僕はもう少しアクセルにも落ち着きがあったほうがいいです。とっても高級なクルマにやんちゃなライトエンジンを載せたような印象です。

 しかしこの評価は僕がレンジローバーを意識しすぎているのかもしれません。「時代は変わって、レンジローバーが小型ライトクロカンを発売したんだよ」といわれれば全てが納得いきます。でも・・。

3.手ごろな価格?!
 価格は、仕様やロットの問題でなんと3ドアのほうがお高くて、3ドア470万円~590万円、5ドア450万円~578万円となっています。
 がっ!これは「えっ!レンジがこの値段!!」と驚かせるためのトリック(笑)。実は欲しい装備がことごとくオプションになっていて、それらをつけていくとやはり相応の価格になってしまいます。
 でもこの車の場合、必要なオプションはつけるべきであり、その結果高くなってしまう価格は、実はそれが本来のこのクルマの価格なんだ!と思うべきではないでしょうかね。
 やっぱりこのクルマは高級ブランド車なんでしょう。歴史と誇りを持った英国の雄レンジローバー様なんです。皮革と木目とアルミのセンス高い内装なんてホントに惚れ惚れします(写真)。信号待ちでつい撫でてしまいます。皮のステアリングなんて握っているだけで幸せな気分になるほど手触りがいい。メルセデスの革ステアリングなんて硬くてかさかさで比較になりません。ドイツと英国のものづくりの違いそのものでしょう。




4.多彩なオプション
 たとえばガラストップは重量が重くなるのでスポーツカーなら敬遠するところですが、こういうクルマにはうれしい装備。かなり開放的であり、後席に乗った娘がみなとみらいの摩天楼のような景色や観覧車などを見つけて大喜びでした。これは9万円のオプションです。
 電動リアゲートなんていらないですか?それがねぇ、慣れちゃうと便利なんです。子供でも開閉ができるし、買い物で手がふさがっているときなど大変便利です。これは7万円!のオプションです。
 そほほかDVDナビが31万円、キセノンヘッドライトが4万~10万円、さらに電動シートも標準でない。(パッケージには入っているのかな?)。
 こんなにオプション設定にしてそこまで敷居を下げるか!って感じです。




 まあ文句はそのくらいにして乗ってみましょう。

■試乗インプレッション
 エンジンをかけるとその静かさに4気筒であることを忘れます。振動もありません。そしてオーディオが小さな音で美しい音楽を奏でています。11個もスピーカーがあるそうです。外の音が遮断されているのでとても快適で静かな中、美しい音楽を楽しむことができます。さすがです。高級車です。
 がっ、信号が青になりアクセルを踏み込んだとたん、クルマのイメージは一変します。かなり低速からモリモリと力が湧いて、少し落ち着きがないとも思えるほどのダッシュを見せます。こんなにターボが効かなくてもいいのになぁ。
 そしてアクセルを踏み続ければ、前述した4気筒エンジンのうなりが結構響きます。クラシック音楽を静かに奏でていた室内の空気が変わり、ちょっと大人気ない。もちろん、そうーっとアクセルを踏めばいいのですけど。そのあたりは落ち着きに欠けるといわざるを得ない。オーナーさんがこのクルマに求める価値観次第ではありますが、僕自身は「違う」と感じました。
 いやさ、そうくるならぜひディーゼルがほしいぜ。この点、正規ディーラーさんとしてはまったくのゼロ回答。日本の規制に適合させるためには100万円くらいかかりそうなので正規輸入はしないだろう・・・とのことです(並行輸入はされています)。

 さて、一方で乗り心地はといえば、これはとろけると言ってもいいでしょう。でかいタイヤに長いストロークの足、そしてレンジローバー様ですから、乗り心地が悪いはずがない。シートも出来がよくてゆったりソファのようです。乗り心地に関しては本当にEクラスなんかよりしっとりとして、英国車らしい上質感を堪能できます。路面の凹凸なんて気付きもしないっす。

 操作系ですが、ATのセレクターレバーはダイヤル式になっていて、エンジンをかけるとウィーンとせりあがってきます。ダイヤルをPからDにすると自動的にサイドブレーキが解除されます。ATは6速で、ステアリング裏のパドルシフトで操作できます。ただ、流行のツインクラッチなどではなく普通のATです。まぁ、これはこれで問題ないし、このクルマにはあっている感じがします。
 また、窓の上下高がないので室内は圧迫感があるかと思いきや、そんなことはない。窓が小さいなと感じるのは後方視界のみです。その後方にはテレビカメラがついていて、ドアミラーのカメラや前方カメラと合わせて、クルマの周囲をモニターに映し出してくれます。バンパーにはセンサーもついていて、接近するとワーニングを発してくれるそうで奥様の運転も安心です



 試乗したクルマは実用度の高い5ドアのほうでタイヤは17インチでした。だから乗り心地は特に良くとろけるようでした。そして内装はアイボリー&ダークチェリーという高級感あふれるレザー。ダッシュボードの革のステッチまでが美しい。アクセルを踏み込まなければ本当に高級イギリス車に乗っている雰囲気がプンプンしていました。ステアリングの手触りもいつまでも触っていたいほどでクセになりそうです。そういえば昔ジャガーのXJに試乗したときに同じことを書きましたっけね。「いつまでも乗っていたいと感じた」と。このクルマもエンジンが静かならずっと乗っていたい感じがします。
 5ドアと3ドアに大きな差はありません。デザインもそりゃ3ドアの方がかっこいいですけど、5ドアも全くスタイルを犠牲にしていません。素敵です、カッコイイです、欲しいです~。

                     ★

 総括します。
 良い点は書きはじめたらきりがない。でも自分で乗ってみないとわからない良さが多い車かもしれません。でもやっぱり一番はデザインかなぁ。
 NGな点はもう3つだけ。①4気筒ターボの落ち着きのなさ、②オプションだらけで結局高くなる価格、③いま注文しても1年待ち この3つです。あとはうちの場合は荷室が今よりわずかに狭くなってしまうこと(通常は必要十分だと思います)かな。
 我が家にとっては、5年後中古車買い替え候補としては有力なクルマが現れた感じがします(笑)。

 でも最後にもう一度だけ言わせてください。松任谷さんが何と言おうと(笑)、僕はこの4気筒エンジンがレンジのイメージではないと感じました。V6じゃダメだったのでしょうか(載らないのか)。そりゃ時代なのかもしれません、高級ライトクロカンを狙ったのかもしれません、でもレンジローバー様にはもう少しどっしり構えて落ち着いていて欲しかった気します。


■ 【試乗インプレ】アルファロメオジュリエッタ & FIAT500ツインエア

2012年02月11日 | クルマ関連記事
 ジュリエッタのデビューフェアに行ってきました。この日伺ったのは、グランドオープンをこのジュリエッタのデビューに合わせた「アルファロメオ横浜町田」さん。GSTさんの新店舗です。現在、僕の友人がここのメカニックとして働いています。

 この日はお店のオープンということで大盛況。イタリアンなおいしいコーヒーや、記念品までいただいちゃいました。



■アルファロメオジュリエッタ

 この日、ジュリエッタの試乗車は1750ccターボのクアドリフォリオ(235ps)と、1.4リッターターボのコンペティツィオーネ(170ps)。前者はMTだけなのでなかにはディーラーの営業マン氏に運転してもらって乗ってる人もいました。僕はこの日は「付き人」だったので試乗で運転はせず。コンペの後部座席に娘と二人で乗せてもらいました。

 なんだよ!試乗してないのかよっ!て言われるかもしれないけど、そのとおり。ごめんなさい。でも、結構いろいろ感じることはできましたのでちょっとだけレポートします。推測を避けるために最低限です。

・1.4のくせに動力性能的にはかなりのもの。だって170psだもの。僕の乗っていた156tsなんて2,000ccで155psですよっ。なので、大人3人+子供1人でも余裕綽々でした。

・剛性感は時代を感じさせるものでした。もう昔のアルファとは大違い。堅いシェルに包まれているがごとく。そのために却って路面のゴツゴツが伝わってくるところもありますが、乗り心地が悪いわけではない。いやむしろかなりよいです。

・試乗コースは3速に1度入るか入らないかくらいの半分渋滞コースだったため、フィーリングや加速感を感じることはできませんでした。このあたりは今度自分でドライブさせてもらってコメントしたいと思います。

・アイドリングストップはごく自然。アルファがアイドリングストップねぇ・・・と、ちょっと複雑な気持ちになりました。

・ツインクラッチの新型AT(TCT)は素晴らしい出来。さすが遅れて来ただけのことはある。セレスピードも味があったけど、これはこれで素晴らしい。乗せてもらっている限りは普通のATのように変速ショックもなくとても快適。しかし、しっかりとダイレクト感は感じられました。

・後席はルーフの絞り込みのせいか、僕の高い座高では少し頭回りが窮屈。でもデザイン優先はアルファの常。それにあえて言うほどではない範囲。大丈夫。

 昔、156の納車時には、新車なのに「イタリア車なんで、少々の塗装ムラとか合版の隙間の不均一なんて気にしないでください」と堂々と言われたものですが、いまやそんなことはない。品質はちゃんと世界に誇れるレベルになっている。アルファも実に成長したものだと思いました。と同時にちょっと寂しいような・・。




■FIAT500ツインエア

 この日はFIAT500ツインエアに試乗してきました。
 このクルマ、個人的には非常に興味を持っていて、発表時から絶対に試乗しようと思っていました。この日ジュリエッタの試乗は大混雑。なのでその間にツインエアに乗せてもらうことにしたのです。むしろ僕はこっちに興味があったりして

 そもそも僕はFIAT500が大好き。昔はオリジナルのチンクェチェント(500の意)に乗りたいと思っていましたが、なかなか叶わず。2008年に現在の新FIAT500がデビューし、これもなかなかいいクルマ。もちろん2008年のデビュー時には1.4、1.2ともに試乗しています。

 オリジナルのチンクは現代にはありえないあの小さな小さな車体に4人の大人が乗れる設計。エンジンは空冷の2気筒をリアに積んでいました。
 新型FIAT500は、2008年に1.4と1.2リッターのエンジンを積んで日本デビュー。外観はかわいらしいオリジナルのイメージを残したものの、中身は現代の小型シティカーになっていました。その後、オリジナル同様に期待された高性能「アバルト」モデルがデビューし、さらにフェラーリとのコラボ限定モデル「トリブート・フェラーリ」(180ps)まで発表されました。もちろん、DIESELやグッチなどのファッションメーカーとの共同制作車など限定車もたくさん出ています。
 そんななか、最後に出てきたのがこのツインエアなのです。いや、最後ではないか。この先ハイブリッドとかでるかもしれないし。でも最後に・・・と言いたかったのは、これぞオリジナルチンクェチェントに最も近いモデルという意味で、「トリ」だと言いたいのです。

 スペックは、なんと875cc。そしてオリジナルと同じ2気筒(!)エンジン。インタークーラーターボで出力は85psです(POP:215万円)。ちなみに1.2リッターモデル(POP:239万円)は69ps、1.4リッターは100ps、アバルト(299万円)は135ps、参考にトリブートフェラーリ様(570万円)は180psでございます。





 さて試乗です。
 ブレーキを軽く踏んでエンジンをかけようと思ったら、まちがえてアクセルを踏んでしまいました。ちょっとペダル類が左に寄ってるんですよね~。改めてエンジンをかけてアクセルをあおってみると、ぶい〜ん、ぶい〜んとおもちゃのような騒々しさ。(笑)
 多くの評論家が「おもしろい」という評したこのクルマ。表現としてはやはり「おもしろい」が適切だと思いました。
 875ccの2気筒で、しかもこのトールスタイルですから「走り」がおもしろいわけはない。じゃ、何がおもしろいのかといえば、オリジナルチンクェチェントを思わせる、もっさりしたエンジン音、振動、うるささを伴う室内の雰囲気かなぁ。
 今回試乗は仲良しの大人3人と子供1人(ディーラーの人も実はお友達)。騒々しい車内では多少声高にしゃべらなくてはならない。だから会話が自然とハイテンションになってそれがなんだか楽しいのかもしれない。

 いまどきのクルマにありえない「ぶいぶい走る感」がみんなを笑顔にしてしまう・・。

 一部の評論家はこんな楽しいクルマを日本のメーカーも見習えなんて言ってるけど、そりゃむり。こんな振動と騒音が車内に入り込むクルマを日本メーカーが作ったら、あなたがたはけちょんけちょんに言うでしょうに?フィアットだってオリジナルチンクへのオマージュが無ければこの騒々しさは許されなかったと思う。

 でもホントに楽しいですよ〜、アクセルを踏み込むとオリジナルチンクのようなぐもーっとした音が背中から聞こえて・・・えっ?なんで背中から?オリジナルはRRだけどこのクルマはFFのはず!・・いま気がつきましたよ。わざと排気音を騒々しく後ろから聞かせることでオリジナルのRRエンジンの雰囲気を演出しているのではないですかねぇ。考えすぎかなぁ。

 一方、騒々しさはともかくとして、満員状態のツインエア、R246の合流でアクセルを踏み込むと、おやおや?かなりイイ加速です。所詮875cc・・と思っていた先入観もあるのでしょうけど、全く“どんくさい”という感じはしません。しかもこのクルマのATはデュアロジック。そう、アルファのセレスピード同様にギアチェンジでハッキリと息継ぎをしながらMTのようにシフトアップして加速していきます。排気音が騒々しいだけに、そのMTのようなギアチェンジがハッキリ感じられて楽しい。もちろんシフトダウンでは自動でぶおん!と回転を合わせてくれます。

 まぁ高速道路ではさすがにつらいんだろうな・・・と思いますが、それはそれ、トラックの風にあおられないようにトコトコと走る500を想像すると楽しいですよね(雑誌等では高速走行もかなりイケると書いてありますが)。





 ところで、アルファロメオ横浜町田さんはあのGSTさんのお店ですが、現在2階にはアプルーブドカーと称して、アルファロメオやフィアットの楽しい中古車がたくさん置かれています。僕は試乗を待つ間に友人とともにこちらも散策してみました。FIAT500にいたっては、DIESEL(軽油ではありませんよ(笑))モデル、アバルトもあり、さらにトリブート・フェラーリまでが置いてありました。

 僕は初めてトリブートの運転席に乗せてもらいましたが、まぁ!なんとその気にさせるクルマなんでしょう。単に「フェラーリに捧ぐ」モデルであるだけでなく、アバルトとのダブルネームであるだけでもなく、その装備ひとつひとつも世界の名ブランド製品を惜しげもなく使っているのです。
 例えばシートはサベルトのリクライニングバケット。こいつがとてもしっくりきて気持ちいい座り心地。ホイールはフェラーリを思わせるアルミ、ブレーキはブレンボの4ポッド、キセノンライトはマニエッティ・マレリ製、メーターはイェーガー社・・・と、運転席に座っているだけでクルマの中をよだれで汚しそうになりました。

 いやいや、いくらなんでもチンクに569万5000円はねーよなー・・と思いつつ、ここまでの装備ならそのくらいになっちゃうのかも。
 さらにこのクルマ、世界中で1695台、日本には150台しか(正規では)入ってきませんから、街で同じクルマにすれ違うことはまずないでしょう。僕は一度だけ近所のGSで給油中に隣にこのクルマがやってきたのを見ました。そのメカニカルなノイズ、高性能者特有の排気音は、とても1.4リッターの小型車のそれとは思えませんでした。

 何度も言いますが、このクルマ、数年乗ってもたぶん値落ちしませんよ。(笑)



 そうそう、ツインエアの登場でベーシックモデルの1.4Lは廃止されたのだそうです。500にモアパワーや走りを求めるならアバルトを選べばよく、やはりベーシックは小排気量に特化するというのは500にとっては当然かもしれません。元気で楽しい2気筒を選ぶか、アンダーパワーだけど普通に静かな1.2を選ぶか、という選択になるわけですな。
 言っときますけど、ツインエアは相当ブイブイとうるさいです。今時こんな音がするのは日本車では軽トラくらいだと思います。それが嫌な方は1.2を選べばよいわけです。
 でも、ツインエア、だれもが「なんだか懐かしい」と思ってしまうのは何故なんでしょうね。素敵です。楽しいです。欲しいです。

 我が家の駐車場、門を壊して自転車置き場まで駐車場を伸ばせばチンクは十分に置ける・・・と言ったら家内に殴られそうになりました(笑)。

■ 2012迎春

2012年01月31日 | クルマ関連記事
 今年もよろしくお願いします。
 昨年、一昨年と初春に書いた「今年の期待」。今年もちょっと初夢妄想して見ることにしました。

■アルファロメオ・ジュリエッタ

 昨年も一昨年も出なかったじゃないのさ!とお叱りを受けそうですが、ごめんなさい、今年は出ます(っていうか出ちゃった)。やっとです。
 日本ではデビュー時からATがあるかないかで販売台数が大きく変わりますから、ツインクラッチのAT(TCT)の販売体制待ちだったのではないかと想像しています。(MITOはせっかく女性ウケしそうなクルマだったのにATが無くて日本でのスタートダッシュに失敗したでしょう?古くは145もそう。147も当初は売れなかったし。)
 ジュリエッタは200psオーバーのクアドリフォリオベルデ以外のモデルにはツインクラッチの新型高性能ATが設定されます。アルファに惹かれて試乗に行ったらMTしかなくて乗ることすらできなかったという話を聞きますが、今回は安心して試乗にもお出かけください。
 さぁ、いよいよ待望の日本デビューです。

 
■レンジローバー・イヴォーグ

 すみません、このクルマも昨年もご紹介しましたね。こいつも今年こそデビューです。
 SUVなどいまや全く興味のない僕ですが、最近は子供が保育園仲間とスキーなんか始めて、まぁ家族車ならSUVもいいかなとか思い始めています。アウディQ5なんかもいいな、とか。
 そこへ来て(昨春も書きましたが)ランドローバーブランドから小型でカッコいい「イヴォーグ」がデビューします。2リッター4気筒のライトクロカン。荷物が積めないとしたら家族車としてはきついけどねー。実車を早く見てみたいものです。こいつは売れそうな予感です。価格は450万円~と報じられています。


■アウディQ3

 Q5もいいな・・と書いたところで思い出しました。今年はアウディからQ3が日本発売される・・のかな?
 Q7はもちろん、Q5でもでかいとお感じの諸兄へ朗報です。日本向けにピッタリのアウディSUVです。Q3はエンジンは直4、FFとクワトロ(4WD)が用意され、重量は1.5t以下。うれしいことにディーゼルも用意されています(日本に導入されるかは知りません)。日本で日常的に使うならこのQ3が本命であることは間違いないでしょう。きっと幼稚園送迎ママの人気ナンバーワンを獲得するに違いありません。最近はメルセデス以上(実際そう思う)と言われるアウディの質のよさは受け継がれるでしょうから、ママさんたちも満足のはずです。
 いやママさんと書きましたが、当然男性にも人気のアウディですから、売れること間違いない。なぜなかなか日本に入ってこないのか不思議。(先にこれ入れちゃうとQ7やQ5が売れなくなるからかなぁ?)


■BMW ニュー3シリーズ

 いよいよ新型3シリーズデビューです。現行車のテールランプがかっこわりぃと言い続けてきましたが、今度はどうでしょう。少しはよくなった気がします。顔は何が不満なのか相変わらずの「BMW怒り顔」ですが(笑)、少しスマートでさわやかな印象になった気もします。
 しかーし!最大の問題は、今回から伝統のNAストレート6がラインナップから消えること。BMWまでが少気筒化し、ターボ化してしまうとはねぇ・・・。あのクォォーンという気持ちの良いサウンドはもう3シリーズでは聴けなくなるわけです。最終型を後輩に買わせておいて正解でした(笑)。


■BMW クリーンディーゼル

 フェイスブックではすでにシェアしましたが、BMWから新型クリーンディーゼルエンジンの登場です。まさかメルセデスのディーゼルの出来に大きく劣るとは思えませんから、かなり期待できます。
 で、このBMWのクリーンディーゼル、ストレート6なんです。なんでそこやねんっ・・て突っ込みたくなるけど、楽しみです。


■メルセデスAクラス

 これは今年ではなくまだかなり先のデビューになりそうですが、先日モーターショーで発表された新型Aクラスは、あのアイデンティティとも言えたトールスタイルを捨てて低いボディになるようです。若者へ訴えるデザイン・・が狙いのようですが。個人的には若い人がメルセデスに乗るのは大賛成です。メルセデスの実用性能やポリシー、走りの質感といったものを若者が感じることができれば、安かろう悪かろうのクルマは自然と淘汰されていくはずだからです。
 ちょっとシロッコみたいなところが気になりますけど、これはコンセプトカーですからね。



■シトロエンDS5

 欲しい。これ欲しい。早く実車が見たい。できればディーゼルを日本で正規販売してほしい。C5も欲しかったけど、他の何にも似ていないシトロエンのデザインという意味ではDS!高そうなのが問題だけど、ハイドロじゃないのでたぶん購入後コストに関しては大丈夫なんじゃない?ルノーの元気・・のあとにはシトロ元気時代が来る・・・かな?



■VW UP!

 これ、どうなんでしょう。クルマとしてはVWの小型車に失敗はありえないでしょうけど、この「ドロボウひげ」はどうかなぁ・・(笑)。



■ポルシェ911

 「最新のポルシェが最高のポルシェ」。素晴らしい性能を引っ提げての登場となるようです。価格的に全く対象外なので、コメントも無駄に長くするのはやめます(笑)。



■トヨタ86

 走りを楽しむクルマとして手放しで歓迎。しかも2Lで199万円~。さすが日本車!いいものを安く!でなくちゃ、ね。恵まれてるよなぁ、今の若者は。ちょっとカッコがよすぎる気もするが(笑)。
 このクルマの何が夢かって、86の再来なんていう言葉で片付けるのではなく、トヨタの技術やFRの楽しさの追求に加えて、スバル最大の武器・低重心高バランスの水平対向エンジンを組み合わせたという夢のカップリングじゃないかなぁ。水平対向のFR車は世界で唯一らしい。世界のラリーでも真価を発揮してきた低重心エンジンを理想的に配置したとすれば、この運動性能はとても期待できますよね。4月発売だそうです。
 なお、写真はスバルから出る兄弟車、BRZのほうです。
 


■ロータスエリーゼSPS

 これは衝撃でしたね。ロータスからエリーゼのATモデルが出るというのです。そりゃ販売戦略的にはそうでしょうけど、多くのロータスファンを獲得すると同時に、昔からのファンを悲しませることになりはしないかと・・。
 いいじゃないのさ、ロータスは敷居が高くても。もともと遮音も断熱も捨てて軽さと楽しさだけを追求したところにエリーゼの価値があったわけで、その捨てたものの大きさは僕らにだって決して小さくはなく、だから敷居の高いクルマだったわけですよ。
 その敷居を跨いで乗る(ある意味、本当に跨いで乗るんだけどさ(笑))人だけに孤高の走りの喜びが享受されたんでしょ。それを重くなるATを載せて、片手でドライブしようなんて。乗用車化もはなはだしい。・・・あーあ、言っちゃった。
 今、ロータスは自分だけが気付いていない「とっても大切なもの」を失おうとしている気がする。



■その他

 そのほか、VWはニュービートルを改良しザ・ビートルへ。スタイルを少しスマートにして斬新さを演出するとともに、運転のしやすさも改良したといわれています。
 それから、アストンマーチンから以前ご紹介したシグネットなる2人乗りコンパクトカーが出ます。これってトヨタのIQベースのクルマでしたっけ?忘れちゃった。今後はこういった高級ブランド・スポーツブランドからコンパクトカーが出るっていうトレンドが生まれるかもしれません。そうなると、ロータスもあのETHOS(エトス)とか発売しちゃうんだろうなぁ。


 
 そんなこんなで今年もクルマは楽しい・・。昨年はなかなか試乗に出かけられなかったのですが、今年は少しでも乗りに行きたいと思います。
 本年もよろしくお願いします。