今年も残すところわずかになってきました。
年が明けると嫌をうがなしに一つ大きくなります。
歳は大きくなりますが、ここまで歳を重ねると、
体のあちこちの機能は衰退し、脳みそは委縮して
柔軟性に欠けた思考となり直ぐに苛立ち、人の意見に耳をかさず
独断と偏見に満ちた価値観を正しいと盲信し、若い人たちから
頑固爺と揶揄されるようになっていきます。
歳を重ねることはこのようなネガティブなことばかりではありません。
若い頃は、子供の育児に追われ、経済的にも満たされず、周囲の
変化に目を向ける余裕も持つことは不可能でした。
歳を重ねるにつれ、子どもは親元から離れ、自立の道を進むにつれ
親も自分達のことに目を向ける余裕が持てるようになると同時に、周囲の変化にも
注意を向けることが可能となってきます。
四季の移ろいに目をみはり、小さな事柄にも心を動かし、
感性が鋭くなり美しいものを美しいと感じる余裕が生まれてきます。
歳を重ねることは単に衰えて行くのではなく、人として感性が
研ぎ澄まされ、敏感に物事の小さな変化を見逃すことなく捉える
ことができるようになることで、より一層人生の幅を広げていけるのだと
信じています。
今は歳を重ねることは残念なことではなく誇らしいことであると思います。