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ロンドンへ 『悪夢の北京』 第三部

2005年09月23日 | 旅行・おでかけ
中国語ではこの欠航“取消”と書くようで、「CA○○便 倫敦 取消」の文字が赤く点滅しながら右から左へと流れていく。

取消って…そんな簡単に消せるもんじゃないでしょ。。。

私はあまりに疲れてぼーっとしていたが、周りの皆さんは文句を言い続けていた。
するとどこからか「CA○○便」と書かれたボードを持った係員が現れ、文句たらたらの乗客たちを先導し始めたのである。隣に座っていた例の彼女とともに私もその列についていく。
が、一体どこに連れて行かれるんだろうか。その時はすぐに分からなかったのだが出国ゲートに連れて行かれたようである。
航空会社の用意したホテルに泊まれるようだ。空港内のベンチで寝ることにならなくてよかった。ほっ…

しかしこのゲート、飛行機、一機丸々の乗客が並んでいるというのに一つしかない…。場所はあるのになぜあけない?
要領悪いなぁと思いつつ、待っていると、一人の白人男性が列からプイっと横に出されてしまった。
彼にはなんだか見覚えがある…。そして次々と人が横へよけられ、なぜだかその顔は、見た顔ばかりだった。

最終的に私も含め、日本から同じ飛行機に乗ってきた乗客だけが取り残された。なぜ?!
ここでもやはり納得のいく説明はナシ!というか英語が苦手なのだろうか、なんなのだろうか?もうわけが分からない。
そして恐ろしいことに警察官らしき人(中国保安当局の人?)がどんどん増えていく。これは軽く包囲というのではないだろうか。
空港も業務を終えるため、シャッターが閉まって行き、気がつけば私たちは出国ゲートとシャッターに阻まれトイレにも行けないという事態に陥っていた。待ちくたびれ、お腹がすき、精神的に疲れ過ぎてそのころには怒る気力も、考える気力も、何も無くなっていた。

それから一時間ほど待たされた頃、一人の日本人係員がその場に現れた。やっと言葉が通じて、説明を聞くことが出来たのである!
彼女の話によると私たちのビザでは中国に入国することができないらしい(乗り換えのためだけに訪れたから?)。そのため私たちのビザを一度取り消し、再びビザを発行してもらわなければいけないというのだ。そうするには何やら色々手続きがあるらしい。
その係員さんも中国の審査官や、日本人乗客たちの板ばさみになりかなり苦労をしていた。後で聞いたところによると、彼女は一度退社していたにもかかわらず、このために会社から呼び出されたらしい。時刻はこの時すでに午後9時をまわっていた…。

再び待つこと数十分、一人の審査官がカウンターに腰かけ、パスポートに“取消ハンコ”と新たなビザが押される。いよいよもって自由の身である!!

その後、バスに乗せられ30分ほどするとホテルについた。「ホテルに食事が用意してありますから」とあの日本人係員さんは言っていたが、午後10時過ぎ。どう考えてもまともなものがあるとは思えなかった。案の定、テーブルの上にあるのはミ二春巻き、トマトピューレ入りそうめんちゃんぷるもどき、水餃子の三品だった。しかしこの時間であるから、この三品も私たちのために急遽作られたのであろう、ありがたくいただく。

一人一部屋は無理らしく、二人で一部屋に泊まることに。私は隣の席の彼女と一緒だ。彼女に声をかけて本当によかった…。部屋に着くと彼女に携帯を貸してもらい友達に連絡することが出来た。そしてなにより話す相手がいるというのがどれほど支えになるか…。感謝しきれない。

食事を終え、部屋に行こうとすると28階、部屋が最上階!!であることを知る。もしやスイート?!vvという期待は、数分後あっさり破られた。かなりフツーの部屋である。バスローブが無いと言う点ではフツーにも劣ると言える。しかし最上階だけあって夜景はなかなかのものだった。$10000とまではいかないものの、5000円くらいにはなるのではないだろうか。

スーツケースは機体に取り残されているため、着替えも何もすべて無いのが痛い。ともかく疲れきっていたのでお風呂に入り汗を流すとすぐに眠ることにした。日本を出てから約14時間、怒涛の一日が終わった…。

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