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緊急事態宣言の中、金メダルを叫ぶオリンピック報道!?

2021年07月31日 | 政治・社会

 コロナ感染が拡大する中、問題だらけのオリンピックが始まってもう1週間たちました。金メダル至上主義のマスコミが異常に盛り上げるのには、スポーツ大好き人間の私もうんざりしています。皆さんはいかがでしょうか。

 問題になっていることがあまりに多いのですが、今日はTV報道などについて気づいたことを。

 始まる前から、新型コロナの感染拡大が心配されて、6月の頃は7割もの国民が反対や延期を求めていました。しかし、IOCのバッハ会長は、「少しぐらいの犠牲があっても」と言い、菅首相もそれに呼応して「安心安全な大会にする」と言い、強行したオリンピックです。始まってみると、感染拡大は爆発的に広がり、競技にもさまざまな問題が出てきました。

 しかし、番組表を見るとNHKは連日、総合、Eテレ、BS番組のほとんどをオリンピック放送です。民放も各局日替わりで終日放送しています。

 しかもその内容は、金メダル至上主義ともいうべき内容で、「日本のメダル〇〇個」と、オリンピック精神とは程遠い国家間のメダル数獲得を一番の報道にしています。アナウンサーの絶叫調の報道とあいまって、スポーツの内容や個人の選手の活躍よりも異常な国家間の競争を煽る報道になっています。

 事前にオリンピックに反対の声が多いのに対して、「どうせ始まれば国民は夢中になって問題はなくなる」という官邸の声が報道されていましたから、NHKは一生懸命なのでしょうか。

 NHKの番組を見ると、こんな拡大が広がっている中、「命と健康」問題をしっかり報道しないで、首相の見解に沿ってオリンピック一色の報道では、公共放送なのか、それとも国営放送なのかと疑問に思います。

 IOCが強行したい背景には、アメリカのNBCTVネットワークのからの1100億円(4大大会含め)もの莫大な放映権料を手に入れるという事情があるといわれます。また、そのためにこの暑さの夏に実施すること、時間もアメリカの放映時間に合わせるなど、およそアスリートファーストなどとはいえないひどさです。テニスのジョコビッチなども、この暑さに時間の変更を訴えるほどでした。

 それではNHKはじめ日本のテレビのこの過熱ぶりはなぜでしょうか。

 もちろん金ですね。NHKと民放各社はジャパンコンソーシアム(連合)という組織を作り、合同で巨額の放送権料を払っています。マスコミに延期や中止の国民の声が届かない経済的な理由ですね。この連合組織は660億円も払っており、そのうち7割がNHKだと言います。国民が反対しても受信料はこのような使い方もされるんですね。日本政府はというと、オリンピック関係に3兆3千億円だしていると言います。税金がこんなにも使われることにも疑問です。

 当初から、安倍首相の「アンダーコントロール」というウソの発言で招致し、施設建設にかかわる不正、エンブレム盗作問題、JOC理事の金銭不正問題、森会長の差別発言や、芸術担当者の人権無視の事件、4千食もの弁当廃棄事件など、実にオリンピック憲章やSDGsなどに反する恥ずかしいオリンピックとして開催されているのですね。

 元神戸製鋼ラグビー部の平尾剛氏(現在大学教授)が、「スポーツウオッシング」という言葉を紹介していました。政府や権力者が自分たちに都合悪いことをスポーツの喧噪で洗い流すという意味だそうです。ヒトラーが、自己の権力維持と国民をまとめるために活用したベルリンオリンピックは広く知られていますが、東京オリンピックも、パンデミックのなか、「国民の命や健康」よりも、IOCなどの利益と政権維持のために強行されたこととして残るのでしょうか。

 このようなことを踏まえながらのTV観戦はなかなか複雑な思いです。



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1 コメント

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Unknown (のん)
2021-08-01 08:20:31
私達の税金の使われ方に注視し続けなくてはね
毎日オリンピックばかりで、テレビを観るのも嫌になります。

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