趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

『おじさんとおばさん』 平 安寿子

2010年05月12日 | 
題名が面白くて思わず手に取ってしまいました。
書き出しも可笑しくて、ついつい笑ってしまい
どんどん読んでしまい、あっという間の読了でした。



昭和28年生まれの、おじさん3人とおばさん3人のお話。
この6人は小学校の同窓会で再会するのです。
50代後半の描写が実に具体的で、
いちいちなるほどそうなのだろう、と思わされるのです。

それぞれが、それぞれにあれこれ思惑持ちつつ付き合いが始まります。
そこで起きる小さな出来事や、事件や、あつれきから
自分自身を見つめていく姿に
年齢の持つ不思議さを感じてしまいました。

一つ言える事は、その歳にならないと分からない、ということ。
そんな事言ったら身もふたもないですが
自身の老いや家族環境など、自分を含めて回りが変わっていくことに
ついて行けないのだと思うのです。
それは誰しも当たり前のことなのだと思います。
そのことを気付かせてくれました。

まだまだ私は~なんて思っていても
きっともうすぐそこに、迫っているのだと、
身につまされてしまいました。

それにしても、昨日の記事の
朝井リョウくんの『桐島、部活やめるってよ』との落差に
ガ・ク・ゼ・ン!!