落語見聞録 改め 仙台落語案内

落語界に愛を込めて・・・
仙台市近郊で開催される落語会情報を掲載していきます。

大銀座落語祭2006

2006-07-16 11:36:57 | 落語
2006年7月15日(土)
ヤマハホール

18:00~19:00
〈旬のお笑い!〉
出演
磁石 (漫才)
キングオブコメディ (コント)
江戸むらさき (ショートコント)
安田大サーカス
マギー審司 (マジック)

恒例「大銀座落語祭」の第3回目。年々人気が上がってきて、ほとんどの会が前売りでチケット完売したそうです。
当然、この会も満員御礼!

この会の出演者。一度は名前を聞いたことのある人ばかり。
個人的には、江戸むらさきさんのショートコントがハマりました。
「わんこそば時々ラーメン」なんか非常にくだらないけど、思い出しちゃうんですねぇ、これが。

安田大サーカスは、ネタを間違えたらしく、ネタそのものは「どっちらけ~」…。
3人で必死に立て直そうとする様子がウケてました。最後は、いつものパターンで強引に落とし、去って行ったのでした…。
マギー審司さんは、さすがです!
雰囲気は、ますます師匠(マギー司郎さん)に似て来たような…。
完全に空気を「マギー審司サイド」に持っていってしまったあたり見事な「インチキマジックショー」でした。

「ナンチャンの落語会」
番組
開口一番 古今亭ちよりん『やかん』
19:30~
ナンチャン&林家正蔵トーク

南原清隆 落語『子猫』

本編開始15分前より、開口一番。
ちよりんさんは、古今亭菊千代さんのお弟子さん。この会の前座として、あちこち走り回っている合間の高座。
生意気な言い方かもしれませんが、「高座度胸がついたな」というのが今日の印象です。
ちよりんさんは自分の高座が終わるとすぐに椅子をふたつ並べました。
そこへ紺の着物姿の「ナンチャン」こと南原清隆さん登場!

ナンチャンの紹介で林家正蔵師匠登場。
今回かける『子猫』を「三平堂」で稽古つけてもらった話が中心。本番前の緊張をほぐすのが目的だったのに、正蔵師匠にべたぼめされて、「余計ハードルが高くなったじゃないですか!」と言いながら袖に引っ込んでいきました。

準備の時間、正蔵師匠が繋ぎ、「あっ、これかたづけなきゃ」と言いながら、椅子をたたみ初めました。あわてて前座さん(ちよりんさん)がとんできたのですが、「あっ、いいよ。ボクが持って行く。」と言って椅子を持って退場したのでした。
そんな、ちょっとした気配りが素敵ですね~。

「南原清隆」と書かれたメクリが出て、いよいよナンチャンの『子猫』スタート。
結論から言うと、期待以上に素晴らしかったです!
高座にいるのは「南原清隆」ではなく、女中さんであり、旦那であり、番頭であり…とそれぞれの登場人物が生き生きと活躍していました。40分という長講でしたが、あっというまでした。
女中さんのキャラは、強烈かつ愛嬌のある一番印象に残るものでした。
感激の気持ちをかかえつつ、家路についたのでした。


第95回鴻巣寄席

2006-07-09 00:41:18 | 落語
2006年7月8日(土)19:00~21:05
メイキッス(埼玉県鴻巣市)

演目
柳家緑太『平林』
桂春雨『ちりとてちん』
柳家花緑『反対車』
☆★☆★仲入り☆★☆★
立川文都『はてなの茶碗』

隔月で15年続いている地域寄席。
明日、近くの神社でお祭りがあるそうで、街が賑やか。会場も満員です!

緑太さんの『平林』。師匠である花緑さんから習ったものでしょう。数々の個性豊かな人物が登場!ん?おかみさんが出て来た!定吉がキュート。

春雨さんは、先月やる予定だった『ちりとてちん』。
珍味(?)『ちりとてちん』を食べさせられる方も、口は悪いが、本当は、人がいいのです。
青色の鮮やかな着物で登場し、「僕は、虚弱体質です。」のマクラで始まった春雨さんの高座でしたが、とても華やかでした。

花緑さんは、外国人の前で小話や落語をやったことをマクラで話してました。(後に上がった文都さんに「わかるわけないだろう!」と突っ込まれていました。)
確かに、かなり苦戦した模様です…。
花緑さんの「反対車」は、上野にいく予定だった車が、鴻巣に行ってしまうのです。
さすが地元!大ウケでした!
こっちの噺のほうが、外国のお客さんに伝わり安かったかも。花緑さんのは、仕草が豪快だもの。
仲入りに、「鴻巣寄席特製サンドイッチ」をおいしく頂き、トリの文都さん。
「はてなの茶碗」。よくの皮がつっぱり過ぎて失敗したかと思いきや、油屋の男っぽさがかっこいい人情ばなしだったりもするのです。とーっても素敵な高座でした。

次回は9月。芸人さんはもちろんですが、この寄席の世話人さんたちもとっても素敵です。それだけでも出かける価値のある会です。

キヨビスカ落語会 VOL.1

2006-07-08 16:22:15 | 落語
2006年7月2日(日)18:00~19:30
キヨビスカ(東京・世田谷区)

出演:柳家初花

落語ファンによる手作り落語会。

番組
『寿限無』
仲入り
『青菜』

祖師谷大蔵駅近くの、身体にいい食材でおいしい料理を提供しているお店が会場。
クーラーなし。昭和を感じさせるレトロな雰囲気。入ってくる風が心地いい。

落語を聴くのが初めてのお客さんも多い、と言うことで、一席目は『寿限無』。
初めてのお客さんのために、自己紹介やら、席亭さんの紹介やら、マクラをたっぷりふったので、終わってみたら、45分が経過していました。
二席目の「青菜」の頃には、日もくれて、いい風が入ってきて、まるで、噺の世界にいるみたい。

この会で感じた事「初花さんって、やっぱりいいよねー。」
お世辞でも、なんでもなく、帰り道、見事、席亭デビューを果した席亭さんとそんな事を話していたのです。

終演後は、お店のおいしい料理を楽しみました。圧力鍋で炊いた玄米と、野菜カレーが美味!
特に玄米には、感動しました。

たまたま、一緒になったお客さんたちとの、会話も盛り上がり、楽しく夜はふけていったのでした。
年内に第2回を開催予定だそう。
楽しみ、楽しみ!


第145回府中の森笑劇場

2006-07-08 15:45:22 | 落語
2006年7月1日(土)18:00~20:30
府中の森笑劇場 ふるさとホール(東京・府中市)

府中の森笑劇場15周年記念
「笑劇場 前座卒業生全員集合!」

番組
★親子リレー落語
「子別れ(中)」古今亭菊生
「子別れ(下)」古今亭円菊
★笑喜利
「チーム☆イケメン」
三遊亭金八
五街道左助
三笑亭可龍

「チーム☆進化」
五街道弥助
古今亭菊朗
桃月庵白酒

座布団運び
柳家初花

司会
林家たい平

☆★☆仲入り☆★☆
漫才 昭和のいる
こいる
落語 林家たい平 『お見立て』


この日は、かつての「笑劇場」出身前座が集合!ちなみに、たい平さんが初代だそうです。
ロビーでは、「林家たい平 趣味のイラスト展」開催。
読売新聞日曜版に掲載していたイラストが来場者を迎え入れてくれました。

出演者の豪華さも手伝って、会場はほぼ満席!でした。

一席目「親子リレー落語」。
普通、落語界では、師弟を「親子」というのです。
今回は、師弟関係であり、かつ、本当の親子でした。菊生さんは、円菊さんのお弟子さんであり、実のご長男なのです。
目の前のお客さんに対する真摯な姿勢は父親譲りと言えるでしょう。丁寧な語り口で、師匠にバトンを渡しました。
円菊師匠。ご高齢(今年で喜寿!)のためか、歯切れは良くないのですが、「古今亭円菊」という芸人の「今」を見せつけられた気がしました。
高座姿が印象的でした。

円菊師匠が袖に引っ込むと、舞台が反転。「?!」。
「笑喜利」メンバー登場!
司会のたい平さんを中心に、舞台に向かって右側が「チーム☆イケメン」、左側が「チーム☆進化」。
「イケメン」は、客席の反応でも、若干の異論があったようですが…。
「進化」は、弥助→菊朗→白酒の順にふくよかになっていくので、「進化」なのだそう。
客席の素直(過ぎる?)反応にとまどいながらも、回答するメンバー達。回答する時につっかえ、座布団取られるメンバー続出。
そんな中、一人きれいな回答でまとめていたのが、「落語芸術協会」所属の可龍さん。
座布団を獲得数トップで、「豪華」景品を手にしました。
座布団運びの初花さんも回答し、座布団GET!
なんと、初花さんがハリセンでたい平さんを叩く、一幕も!
詳細は、初花さんのブログをご覧下さい。

仲入りは、「林家たい平CD&書籍即売会&サイン会」
「笑喜利」出演メンバーに加え、たい平さんのお子さん達も、お父さんのお手伝い。
「いらっしゃいませー」。かわいらしい声がロビーに響いていました。

仲入り後は、昭和のいる・こいるさんの漫才。舞台に上がっただけで、会場大喜び!
お馴染みのネタなのですが、何度見ても楽しいんですよね。

トリは、たい平さんの『お見立て』。
客と「おいらん」に挟まれる「番頭」。
その様子が、おかしくて、楽しくて、大満足で会場を後にしました。



おにしめ99

2006-07-06 22:02:59 | 落語
2006年6月27日(火)
19:00~21:00
渋谷公園通り クラッシックス

演目
「唐茄子屋政談(上)」
「好青年Y」
「二十四孝」
よきょう
☆★☆★お仲入り☆★☆★
「唐茄子屋政談(下)」

恒例、台所鬼〆さんの落語会。
20分ほど遅れて会場に着くと、客席は…3人でした…。

「好青年Y」は、創作落語。
鬼〆さんの本名「吉開(よしがい)」の頭文字を取って「Y」。
つまり、鬼〆さん自身の噺だったのです。
「好青年Y」のこだわりは、コーヒーの空き缶をきちんと、そのメーカーのゴミ箱に捨てることだそうです。

「よきょう」は、南米の曲の間奏で「かっぽれ」をおどった後、鬼〆さんが夜中ひらめいた『ピラニア』という曲の弾き語り(?)(ウクレレで…。)
正直なところ、「ピラニア」はよくわからなかったのですが、南米の音楽に合わせた「かっぽれ」は「おつ」でした。

仲入り後は、「唐茄子屋政談(下)」。
情けない唐茄子屋の雰囲気が何とも言えない。
最終的に客席は4名。
でも、最善をつくし、私たちを楽しませてくれた鬼〆さんに拍手!


6月25日(日)は…

2006-07-05 22:13:05 | 落語
観劇&落語会をハシゴしました。

午前中は、新橋演舞場で『和宮様御留』を観る。池畑慎之助さん、松村雄基さんら出演。
ストーリーは、ちょっと難しかったのですが、一言で言うと、「時代に翻弄された女性」の話、というところでしょうか。
シェイクスピアの『ハムレット』にでてくるオフィーリアを思い出しました。

出演者の一人、佐藤太三夫さんからご案内頂いて、今回観に行ってみたのですが、一番凄かったのは、花道での立ち回り!
舞台に立っている時間は長くはなかったのですが、存在感は他の役者さんに負けないものがありました。
演劇は、落語よりも「演ずる」ことに重点をおいた芸能ですが、生の舞台だと、役者さん達一人ひとりの役に対する意気込みや息遣いが伝わってきました。

その後、恵比寿ガーデンプレイスに移動し、「YEBISU亭」へ。

第17回 YEBISU亭
恵比寿ガーデンプレイス/ザ・ガーデンルーム
17時~20時30分
プログラム
プロローグ落語
柳家初花 三遊亭金翔
オープニング
茶番「アラビアのロレンス」
落語 林家たい平
『不動坊』
トークショー「今夜踊ろう」ゲスト 笠原浩夫さん
休憩
落語 柳家花緑
『死刑台のカツカレー』

会場近くに着くと、ものすごい人!
「こんなに入れる会場だった?」と思いながら近付くと、別会場で韓国のアイドル(?)のライブがあるらしく、その人たちでした。
あっ、でも「YEBISU亭」も当日券も売り切れと大盛況!満席でした。

17時の開演10分前から初花さんと金翔さんの「プロローグ落語」。小話対決でした。が、客の出入りが激しい時間帯だったせいか、客席のジャッジもいまひとつ…。結局、ジャンケンで初花さんに軍配があがったのでした。
2人が引っ込むと、あやしげな音楽にのって、ゲストの笠原さん、アラビア語会話の収録現場から抜け出てきたかのような出で立ちの花緑さん、そして、夢に出てきそうな「ジャスミン」たい平さんの登場。
私の記憶の中には、たい平さんの「なまめかしさ」のみが際立っていて、正直、他はあまり覚えていません。

続いて、そんな、たい平さんが着物に着替えて普通に落語をやり始めたので、そのギャップが…。
たい平さんの『不動坊』は言うことなしです!

続いて、この会のプロデューサーでもある、まあくさん進行のトークショー。
花緑さん、たい平さん、ゲストの笠原さんでとめどもない話が続く。
笠原さんが覚えたての「寿限無」を披露。
役者さんだけあり、キャラクターの設定はさすが!
本人は、ご自分の公演より緊張されたようですが…。
休憩後は鈴木聡さん作の「死刑台のカツカレー」。
以前、鈴本演芸場でやったときより、主人公の若者のヤンキーっぽさが緩和されたように感じました。
(個人的にはこの方が好きです。)
実は、人情あふれる話だったりするのです。
初めて落語を聴く方にも伝わったようでした。

そんなこんなで、生の舞台を満喫した1日でした。