ウィトラのつぶやき

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日本のニュータウンは失敗か

2012-03-27 15:36:52 | 生活

私の実家は大阪の千里ニュータウンにあった。私が中学生の頃に親が千里ニュータウンに家を買い、一昨年売るまで40年以上そこがホームタウンだった。売ったのは親が一人で住んでいて、子供は二人とも東京方面に出てきており、親の一人暮らしが難しくなってきたからである。

千里ニュータウンは良くできた街である。道は広く、高速道路も近い。医療施設も充実している。しかし、最近はどこの家庭でも高齢化が進み老人世帯が非常に多くなっている。高齢化が街の活力を奪っているような気がする。こうしたニュータウンは千里に限らず多摩ニュータウンでも高齢化が進んでいる。数年間の期間で出来上がったような街はどうしても30年以上たつと街全体が高齢化してくる。題名の「ニュータウンは失敗か」というのはこのことを考えている。1970年代などは郊外型のニュータウンがもてはやされあちこちに作られた。しかし、住宅地ばかりで産業が無いため家を買った人が高齢化してくると街全体が老人の街になってしまう。

もっと、若い人と老人とが入り混じって暮らすような街づくりができないものだろうかと思う。港北ニュータウンは少し感じが違うような気がする。住宅地ばかりではなく企業のビルがあちこちにあるからである。企業があればそこい働く若い人がいる。港北ニュータウンは比較的新しい(90年代から作り始めた))ので過去のニュータウンの反省が入っているような気がする。千里ニュータウンだと大阪大学があるのでそこを核にした街づくりをすればもっと違う感じになるのだと思うが、千里ニュータウンには学生向けの下宿屋とか喫茶店、食堂などがたくさんあるような大学町という感じにはなっていない。街の設計がそうなっていなかったからだろうと思うが、学生にとっても物足りないのではないだろうか。

大阪府や吹田市という行政の怠慢という気がしないでもない。今、世の中はスマートシティというのがもてはやされているが、技術的に先進的な都市を作るだけでなく、50年後の人口構成、年齢構成などを考えた都市計画が重要だという気がする。


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