ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

日本の政治は変わりそうにない

2017-10-29 08:31:31 | 社会

先日、私が「野党は若者重視を打ち出したらどうか?」と書いたらば、複数の方から「それは自民党の派閥レベルの内容だ」というコメントをいただいた。私は非常に残念に思っている。

このブログにコメントを書くような人はかなり私の意見に共感する部分があって問題意識も高い人たちだと思っている。そのような人たちでも「野党は社会主義のような大きく自民党と異なる考えでないといけない」という考えだとすると、まず日本でまともな野党が育つことは無いだろう。今回の選挙結果を見ても、実際、「反自民というと社会党」という意識の人が非常に多いということが立証されている。このような人は高齢者が多いので10年くらいすれば変わってくるかもしれないが、10年はかかるだろう。

テレビを見るとどこでも「希望の党大敗」と言っているが、私の見方は全く異なっている。このブログにも書いてきたが、希望の党は選挙直前に結成された政党で政策も無ければ人材もいない。あるのは小池氏のイメージだけなので私は「10議席程度ではないか」と思っていた。ところが「民進党が実質的に解党して希望に合流」という方針を打ち出したので、メディアは一気に「政権交代まであるか」とはやし立てた。その後うまくいかなかった問題も私は希望の党という問題よりも民進党の問題だと思っているが、メディアは自分たちが盛り上げた希望の党のイメージに遠く及ばなかったので「希望の党は惨敗」という言い方をしている。私が問題視している細野発言を取り上げる人は殆どいない。

結果として、民進党の中でも「小池氏のイメージに頼らないとうまくいかない」と考えた人たち、骨のない人たちが希望の党に移ったのでこの程度は妥当だと私は考えている。問題はこれからどうするかである。以前として希望の党には人材がおらず、大きな動きは起こせないだろう。枝野氏は立憲民主を中立にしたいと考えているようだがそれは無理だと私は考えており、立憲民主は共産党に近づいていって、今回立憲民主に投票した人も立憲民主は批判するだけの政党だということを認識し次回は入れない、ということになるだろう。

問題はこれからの野党再編がどうなるかということであるが、うまくいきそうにない。国会では野党は自分の政策を打ち出すことなく、政府の小さな失策をつつく状態が続くだろう。政権交代が期待できるような状態があるとすれば、安倍総理が強引な政策に出て自民党内部で不満が高まり、自民党の分裂を含む再編しかないだろう。思ったよりも「自民党の派閥程度の考えは野党ではない」と考える人が多くて残念に思っている。


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2 コメント

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少し誤解があるかと思います… (UCS-301)
2017-10-29 11:52:11
私は憲法改正も二大政党制も「手段」であり「目的」ではないと思います。憲法改正は安全保障であり、二大政党制はお互いの監視・補完機能です。これらは対策できれば良いと思います。監視機能としては、”与党が行き過ぎた時”に民意が示されれば(選挙)良いと思います。”四六時中”足を引っ張るだけの巨大野党ならば不要だということです。補完機能としては、小さくても建設的な対案を挙げていた野党(維新、日本のこころ)が実際にあります(メディアは全く取りあげませんが…)。ウィトラ様の期待される野党とはこういったものだと考えます(まともな経済論議や安全保障論議のできる政党)。

メディアは最初、希望の党を持ち上げましたが、見限ったのは選挙後ではなく、投票前の「排除」発言からです。つまり”反安倍”だと思っていたのに”反安倍じゃない”ことが分かったためです。これは以前コメントしましたが、小池氏が中山夫妻の意見を入れた影響が大きいと思います。中山夫妻は政治的に安倍総理と大変近い立ち位置です。選挙においてはメディアの論調が全く当てにできないことがより鮮明になった印象です。

細野氏は今回の選挙では若狭氏同様、何の権限もありませんでした。実際に人員を選別したのは中山成彬氏でしたので、細野発言に影響力はありません。マスコミも中山夫妻のことは知っていたはずです。ただ名前を出すと中山成彬氏に利すると見て出さなかったのではないかと思います。メディアの性質上、イメージの良し悪しを問わずまともな保守派を取り上げないことは今までの経緯より明らかです(例え悪いイメージでも宣伝材料にしたくないからです)。

私はウィトラ様とは反対に、民進党が割れたことにより、国会の空転が(おそらく)減ると思います。民進党がまとまるには”反安倍”しかなかったと当の民進党議員が言われていたからです。”反安倍”、”モリカケ”ではなく具体的な政治論議をしていただきたいものです。安倍総理も国会の質問時間配分を見直すと言っていますので、これも至極真っ当なことだと思います。

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※ 自民党対社会党の対立関係はいわゆる「55年体制」と言われていますが、背景は戦後の米ソ対立(冷戦構造)問題です。今では何の意味もない対立構造だと思います(”コミュニスト”は世界的に見て悪口の部類かと思います)。今の世界情勢から見ればアメリカ対チャイナとなりますが、自民党内にも多くの親中派国会議員が在籍していることは周知の事実です(親中とはもちろん共産主義者ではなく、中国利権者です)。

※ 私自身は「野党は社会主義のような大きく自民党と異なる考えでないといけない」、「自民党の派閥程度の考えは野党ではない」とは全く考えていません。ただ国会が空転するくらいなら野党再編は不要だと考えています(少なくとも何かしらの共通の考えを持っているべきです)。国会が空転するのは共通の考えが”反安倍”以外一つもないような「選挙互助会」が国会にあるためです。国会においても議論の中身こそが重要だと思います。
政権交代 (世田谷の一隅)
2017-11-01 13:36:47
私も、55年体制から続く「野党、革新」的な政策の人達との間で、政権が交代するのは、国民が混乱するだけだと思います。先の民主党政権への交代がそうでした。

何の為に「政権交代が必要か?」と考えれば、それは長期政権に伴う、諸問題(腐敗を含む)を一旦リセットし、政権与党にも行政組織にも、いい意味での「政権を維持する=国民に評価されるための緊張」をもたらしてくれるからです。

立憲民主党では、「適度の緊張」どころか、先の民主党政権と同じような混乱を招くだけです。それ以外の野党では、自民党と似たり寄ったりの政策になるのはやむを得ないと思いますが、それが「国民の期待」だと認識すれば良いのだと思います。

これはマスコミが面白がるような政界の混乱はありません。それこそ自民党内の派閥交代位の位置づけでしょう。それでも「交代によるリセット」は十分に期待できると思います。防衛、外交等の基本の安保政策が変わらない限り国民は安心して、政権交代のメリットを享受できると思います。

自民党内にも党内野党的な存在の人では当選回数が高くても閣僚にも就けません。だから政権に参加しよと必死になるのです。

憲法の改定にしても、多くの国民が自衛隊の現状を評価し、一方では憲法の記述と矛盾があるのを感じているので、その範囲で変えるのは受容できると思います。立憲民主党や共産党が主張する「憲法改定反対」の趣旨は「安倍内閣だから何でも反対」の昔の日本社会党の時代を彷彿とさせます。

民主主義制度なのだから、大多数が賛成する中で、少数意見を若干反映するのが正しい進め方だと思います。全員一致を目指すような「リベラス系を「自称する」大手マスコミの流れは、大多数が賛成していても、その施策が実行できずに、現状のままという矛盾に陥ります。

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