ウィトラのつぶやき

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平均寿命の男女差

2013-02-06 07:57:19 | 生活

英国エコノミスト誌に平均寿命の男女差の推移を示すグラフが出ていた。それによるとイギリスの統計で1940年頃には女性は男性より2歳長生きしていたのが、どんどん差が拡大して、1990年頃には4歳差になる。しかし、そこから差は縮まり始め、2005年では3歳を切った、という記事である。エコノミスト誌はなぜこういう現象が出たかについて考察を加えている。

死因の大きな要因として喫煙による肺癌がある。大体どこの国でも男性のほうが喫煙率が高く高度成長期にはこの差が顕著に出た、というのが一つ目の理由である。二つ目の理由は飲酒による血管系の疾患による死亡である。これも喫煙同様男性のほうが率が高い。しかし、アルコールによる疾患は1990年以後も増え続けており、差が縮まってきた来た理由の説明にはならないとしている。三つ目の理由として肥満がある。しかし、肥満率は男女で差が無いので、これも理由としては弱いとしている。

どうも喫煙が最大の理由と言いたいらしい。

生物学的に見ても女性のほうが長生きする理由があるらしい。一つは染色体の構成で男性はX-X、女性はX-Yで違うものを合わせている女性のほうが環境適応能力が高いらしい。更に、「男らしさ」の源泉と言われるテルトステロネという男性ホルモンも影響があるとしている。このホルモンのおかげで男性のほうが暴力に訴えたり、危険なことをしやすく平均寿命を縮める要因となっている。差は詰まっても男性のほうが長生きになることは無いだろうと、エコノミスト誌は結んでいる。

面白かったので、日本はどうなっているのかを調べてみた。上の図は世界各国の男女別平均寿命の推移であるが、先進国は殆どが1980年から1990年を境に差が詰まってきているのに対して、日本では2010年まで差が開き続けている点が興味深い。

喫煙の危険性は指摘され、日本でもかなり前から喫煙者は減っていると思われるのだが、なぜ日本では平均寿命が開き続けているのかを考えてみた。

私の考えでは男性は退職後、体を動かすことが減り、家事などをしないのに対して、女性は体が動く限り家事などを行う傾向にある点が違うのではないかと思っている。段階の世代以降では男性もかなり家事に参加するので差は詰まってくるのではないかと考えている。2011年はかなり差が詰まっている。これは東日本大震災という特殊要因があったからだが、2011年あたりが男女の平均寿命の差が詰まり始める変換点ではないかと考えている。

 


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