ウィトラのつぶやき

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舛添都知事の騒動が残したもの

2016-06-17 10:53:42 | 社会

舛添都知事が辞任に追い込まれた。最初の会見で「出張費が高すぎる」「公用車で毎週別荘に行っている」と言われた時には、「全く問題ない」と強気の発言をしていたのが、次々と小さな問題を暴かれて証拠になるようなことは示さないが誤るようになり、それでも辞任は拒否していた。それが都議会が全員一致で不信任案に賛成するようになり、自民党幹部も辞任を求めるようになり、辞任するに至った。「項羽と劉邦」に出てくる「四面楚歌」の状態そのものであった、という感じがする。

今回の舛添都知事の態度は良くなかったのは確かだが、私はマスコミに潰されたという印象を持っている。マスコミ(テレビ局)は視聴率が稼げるものだから連日この問題をテレビで取り上げ、選挙が近いので自民党も動かざるを得なかった、という感じがする。別に舛添氏を擁護するつもりはないが、小渕氏や、甘利氏と比べて犠牲が大きかったという印象は持っている。自分の利益のために極端な報道をするマスコミの姿勢には疑問を感じざるを得ない。

それとは別に今回の一連の動きで将来につながることが一点あったと私は思っている。それは「第3者による調査」である。舛添氏は「第3者による調査」を連発してそこに逃げ込んだ。しかし多くの人は「本当に第3者の調査が必要か?」「本当に第3者と言えるのか?」という疑問を持ったはずである。マスコミはこの点を指摘することができずに終わってしまったが、「第3者の調査」に対する不信感が高まり、今後政治家が問題を起こした時に、第3者を使いにくくなると思う。今回のケースは調査対象も単純で第3者の調査といってもほとんど本人の申告であり、実質はお抱え弁護士の整理と変わらなかったことが明らかだったので、今後同様な不祥事が起きて政治家が「第3者の調査」を言ったときに疑惑の目が向けられることになると思っている。

もっともこれもマスコミの体質によるもので、マスコミがその点はわざと追求しない可能性もあるが、どこかのマスコミが追及するのではないかと期待している。

 


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2 コメント

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都知事の振舞い (世田谷の一隅)
2016-06-17 13:26:00
出張時のファーストクラスとか、湯河原の別荘の話の段階では、誰も、簡単に謝って、反省を見せればれば済むのではと感じていたと思います。

それが、些細な話題が次々と出てくる都度、強気強気の釈明で、まして、どう見ても公私混同の中身まで強弁するに至っては、呆れてしまう。

一つ一つは辞任するほどの話じゃないが、これだけ重なって、しかも本人の反省の弁が見えない。マスコミの報道の仕方もあるけど、どうみても「みっともない」の一言です。

どこかの週刊誌的な話題で、「不倫」で最近にぎわった人が何人かいるけど、マスコミの追及をうまく乗り越えた人、かわし切れずに身動きが取れなくなった人、色々いる。結局、舛添えさんも、この程度の躓きや災いを乗り越える技量がなかったのかと思った次第。私も舛添えさんに1票を入れた人間として、少しばかり残念です。

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先の都知事選挙では誰に投票すればよかったのでしょうか? (UCS-301)
2016-06-18 00:04:16
今回もまた週刊文春に端を発する騒動となり、テレビ視聴者のルサンチマンを擽るワイドショーネタとしては格好でした。

私自身は前回(2014年)の都知事選のとき東京都民ではありませんでしたが、過去に都民だったという目線で見守っておりました。

舛添氏、田母神氏ともにこの有様ですので、共産党推薦(!)の宇都宮氏がましだったということになります。(いっその事、ドクター中松氏やマック赤坂氏のほうが真面目だったのでは?)

テレビの人気者を都知事にするのは、もうやめたほうが良いと思います。
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