ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

中国のロボット、恐るべし

2017-02-06 09:59:11 | 経済

立春を過ぎて春になったと感じる。梅は満開だし、スイセンも咲いている。空気も春の感じである。まだ寒波が来ることもあるだろうが、それほど寒くなることは無く、これからは次々と色々な花が咲いて心浮きたつような季節に入っていくだろう。今年はスギ花粉が多いらしいが、早めにマスクをするようにしようと思っている。

日経ビジネスの最新号に日経ロボティクスからの記事として中国のサービスロボットの話が紹介されていた。レストランなどの配膳作業をするロボットで、これを作っている中国企業は1000台以上出荷、年間2万台の生産能力を持つ、という点である。日本で言うと回転寿司の機会の代わりにロボットに運ばせる、という感じだと思う。どこがすごいかというと、レストランで使えるコストでできているという点である。文章から察するに、接待で使うような高級レストランではなく、少し高めのレストラン程度のところで導入されているし、そういう市場を狙って機能はかなり絞り込んでいるようである。今は床に磁気テープを張ってその上を動かすようにしているらしいが、自動運転で注目されているLIDARの導入も検討されているという(もちろん車よりははるかに安価なものだろうが)。

中国のウェイトレスの時給などは日本よりかなり低い。それでも企業が導入しようと思うということは、かなり安い値段でできているのだろう。日本でも「変なホテル」などでロボットが様々な用途で使われているようだが、まだかなり高価だと見えて特殊用途の印象である。一方、一般的な飲食店となれば価格は安くなくてはならないが、市場規模は比較にならないほど大きい。そして市場が広がり始めると機能はあっという間に高度化するだろう。

安価で提供できるという強みが中国で爆発的な市場を生み出し、中国のロボット産業はあっという間に日本を追い越すような気がする。産業用ロボットの世界では品質が求められるのでそう簡単にはいかないと思うが、AI、IoTと組み合わせて顧客企業にがっちりと食い込んでおかないと、産業用ロボットでもいずれ逆転されるのではないかと思う。ロボット産業の広がりの可能性は高く、日本政府も注力分野に上げている。中国のロボット市場は注目していく必要がありそうである。


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