2%のインフレになると、国債価格が下がり金利が上がる。それにより、金融機関が保有する950兆円の国債のキャピタル・ロスが、金融機関の自己資本100兆円を超えてしまうので、金融機関は国債を売らざるを得ない。これが売り浴びせ、暴落となり、国家破産になるというシナリオ。
2013/07/04版より
【インフレと金利】 〔期待長期金利=期待実質GDP成長率+期待インフレ率+政府財政 のリスク・プレミアム〕です。 期待実質GDP成長率と、政府財政のリスク・プレミアムを同じとし ても、期待インフレ率がマイナス0.5%から2%にあがると、2.5ポ イント(%)の期待長期金利を上げる要素になります。 【金利と国債価格、及び金融機関のキャピタル・ロス】 期待長期金利が、2.5ポイント上がると、平均残存期間7年の950兆 円の国債は、〔950×(1+0.6%×7年)÷(1+2.5%×7年) =950÷1.042÷1.175=842兆円〕に下がりま す。 108兆円という、日本の全金融機関の自己資本(100兆円)を超える 債券のキャピタル・ロスを蒙ることになります。