くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2023-10-31 06:09:11 | Weblog

やれほれ。

風呂入ろうと思って腹回り触ったら、

あら??

なんか変に腹がへこんで痩せてきたみたい・・・。

努力の甲斐があったかなかったかよくわからんけどさ、

この努力がだいたい1年持たないで、

会社の健診始まる前に訪れる

盆休みだの金週間だのでリバウンドするってのが

毎年のルーティンXXX

最悪・・・。

最近ってか、動画サイトで大盛りの店見てんだけど

やめればいいのに見ながらよだれ我慢して、

我ながら自虐的だなと思いつつ、

食べたいな食べたいなって、

ホントに食べたいやつを見ると

ここんところじんとしてきて涙が溢れてくる・・・。

はぁ。

痩せない薬なんてなくていいから、

新陳代謝がばっかすか上がって

なに食べてもいくら食べてもいい薬作って欲しい。。

本気で欲しい。

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王様の扉(10)

2023-10-31 00:00:00 | 「王様の扉」

 アマガエルが探るように言うと、男が「フン」と、鼻を鳴らして言った。
「だろうと思ったんだ」と、男は言った。「ここに来る前に、寝かせといてやったよ」
「――へぇ」と、アマガエルは、驚いたように言った。「仲間割れとは、初耳ですね」

「なに」と、男は両の拳を握って、言った。「“神の杖”が、おれ達になんの用があるんだ」
「私は、なにも用事はありませんけど――」と、言ったアマガエルの表情が、わずかに厳しさを増していた。「“神の杖”なんて聞くと、どうにも興味が湧きますね」
 拳を握った男は、薄暗い街灯を背にして、じりじりとアマガエルとの距離を詰めていた。
「あの子は、怪我をしているはずだ」と、男は言った。「居場所を教えなければ、しばらく痛い思いをすることになるぞ」
「おっと。そりゃあ、怖いですね」と、アマガエルは本当にそう思っているのか、くすくすと笑い声を洩らした。
「なにがおかしい」と、男は言った。
「あなた、どうも変だと思ったら――」と、アマガエルは男を避けるように、足を運びながら言った。「人間、ですか?」
 と、男は足を止めて言った。
「オレは人間だ。ただ、おまえよりは、ずいぶんと昔に生まれたけどな」と、男が射るような目で、アマガエルを見て言った。「おまえこそ、普通の人間ではないだろう」
「――さぁ」と、アマガエルは首を傾げた。「もう少し詳しく――」

 ブンン――……

 と、岩のように唸る拳が、風を切るような早さで、アマガエルの頬を捉えていた。

 ヒュン――……
 
 と、小さなまばたきをするアマガエルの前から、男の姿が忽然と消え去っていた。
「――もう少し詳しく話をしませんかって、言おうと思ったんですけどね」と、アマガエルは言うと、ニンジンの探偵事務所がある方向に、顔を向けた。
「退院祝いにしちゃ、痛いプレゼントになっちゃったかな」と、アマガエルは言った。「まぁ、丈夫な人ですから、すぐに良くなるでしょう」
 アマガエルは、ぶるる、と体を震わせると、ジャンパーのポケットに手を入れながら、小走りに寺へ帰って行った。

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王様の扉(9)

2023-10-31 00:00:00 | 「王様の扉」

 さて、怪我人はどこに行ったのか――と、道路の先を見ながら顔を上げたアマガエルは、あきれたように、ため息をついた。
「しっかし。あの人も、よくよく面倒ごとに巻きこまれる性分ですね」と、アマガエルは言った。
 顔を上げた先には、ニンジンの探偵事務所があった。
 根拠があるわけではなかったが、火薬の匂いを身に纏った怪我人を、どこかに連れて行った人間がいるとすれば、町中を探しても、それほど多くいるとは思えなかった。
 しかも、この時間にここを通りかかるほど、都合よく現れただろう人間は、ニンジン以外に思いつかなかった。
「――」と、アマガエルは苦笑を浮かべつつ、寺に向かって、道を曲がっていった。

 歩き始めてすぐ、力強い足音が、後ろをついてくるのがわかった。

 決して、あとをつけているのを隠すような、足音を殺して、あとをつけているのを誤魔化すような、そんな歩き方ではなかった。むしろ、早く立ち止まって、後ろを見ろ、とでも言いたげな、そんなあからさまな様子だった。
 店を出てから、少なくとも地下鉄の駅までつけてきていた人間とは、明らかに別の人間だった。
 アマガエルは、わざと遠回りに寺に向かいながら、よさげな場所を探していた。
 と、公営住宅が立ち並ぶ団地の足元に、心ばかりの遊具が設えられた小さな公園を見つけて、アマガエルはひらり、と足を向けた。
 ジャンパーのポケットに両手を入れたアマガエルは、冷えた体を身震いさせながら、後ろを振り返った。
 大きな歩幅で後ろからやってくる影は、スチールの低い柵で仕切られた公園の出入り口を抜け、アマガエルの方に向かってきた。
 道路を照らす街灯に、ちらりと浮かび上がった顔は、肩幅の広い、がっちりとした体躯には不釣り合いな、高校生くらいの、幼さがわずかに残る顔立ちだった。

「誰か、お探しですか」と、アマガエルが言った。

 公園に生える芝を踏みしめながら、男は距離を取ってアマガエルの前に来ると、立ち止まった。

「沙織はどこだ」

 と、言った男の声には、顔立ちだけではなく、やはり高校生のような、太すぎないやや高めの響きがあった。
「はて、誰のことでしょうか」と、アマガエルは首を傾げて言った。
「――」と、男は、むっと唇を引き結んでいた。
「ここに来るまで、誰か別の人間がいたと思うんですけど」

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よもよも

2023-10-30 06:09:09 | Weblog

やれほれ。

頭ったまにくる。。

ちょい前も朝から一匹退治したけど、

昨日さ。

午前中ちょうどいい天気で

気分よく買い物行ってきたんだけど

午後過ぎたらまたぞろ急に寒くなってきて、

慌ててストーブ点けたんだけど

ぬくぬくしてきたところで

ブーン。

ブーン。。

ブーン。。。

ごろごろしてるところでカメムシの大群が襲来。

頭には止まるわテーブルには落ちるわで

ガムテープ片手に

悪臭に負けずに追いかけまわして

10数匹だよ??

へとったわXXX

もう今日は勘弁して欲しい。。

 

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王様の扉(8)

2023-10-30 00:00:00 | 「王様の扉」

 道路を照らす街灯の明かりだけでは、暗くてよく見えなかったが、雰囲気は、恵果にそっくりだった。
「ちょっと待って」と、アマガエルは走り出していた。「ちょっと、聞きたいことがあるんだ」
 どこをどう走ったのか、なかなか距離が縮まらなかった。ちらほらと、見え隠れする小さな姿を、アマガエルは夢中で追いかけていた。
 息が切れるほど走ったにもかかわらず、小さな女の子の姿は、とうとう見えなくなってしまった。立ったまま、膝についていた手を離して顔を上げると、そこは、知らない住宅街の中だった。
「――」と、周りを見回しつつ、アマガエルは、車の往来が見える道路に向かって、歩き始めた。
 歩きながら、見失った女の子の姿がないか、あきらめきれず、きょろきょろと辺りに目を走らせていた。
 と、いつのまにか、後をつけてきていた足音が、聞こえなくなっていた。
 追っ手が見失うほど、息せき切って走っていたわけではなかった。アマガエルは、立ち止まって後ろを振り返ったが、がらんとした夜中の道路には、誰の姿もなかった。
 車が走る通りに出ると、道路に掲げられた標識の案内で、自分の居場所を知ることができた。
 それほど、駅から遠く離れていないのはわかっていたが、どことなく、見覚えのある町並みだったのは、ニンジンの探偵事務所がある近所だったからだった。
「やれやれ」と、アマガエルは、ほっとしたように言った。「まかり間違えば、歓迎されない客を連れて行くところでした」
 くるり踵を返そうとして、アマガエルは、振り向いたまま足を止めた。
 かすかに、鉄のような匂いを感じていた。血のにおいだった。
 アマガエルの表情が、とたんに厳しくなった。
 引き返そうとしていた体を戻し、わずかに漂ってくる匂いを、慎重に追いかけていった。
 等間隔に並ぶ電柱に設置された街灯が、住宅街に延びる道路を、点々と照らしていた。
 と、駐車場にしては狭い、物置を置くには広めな住宅の陰で、アマガエルは足を止めた。
 街灯の光が届くか届かないか、微妙な距離感の場所は、身を隠そうとするなら、ちょうどいい場所かもしれなかった。
 膝を折ったアマガエルは、敷き均された砂利に目を凝らした。街灯の明かりを、自分の影が遮って暗かったが、なにやらわずかに色の変わった場所に手を伸ばすと、指先に液体が触った。
 匂いを確かめると、鉄のような匂いが、ツンと鼻をついた。
「血ですね――」と、アマガエルは言った。
 立ち上がったアマガエルは、怪我を負っているだろう、人影を探した。
 血の跡の残る隙間の奥は行き止まりで、誰もいなかった。と、奥の突き当たりまで足を伸ばそうとして、硫黄の匂いが、かすかに残っているのに気がついた。
「いまじき、花火をする人はいないよな」と、アマガエルはつぶやいた。
 道路に出て、血の跡がないか見回したが、どこにも残っていなかった。

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王様の扉(7)

2023-10-30 00:00:00 | 「王様の扉」

 アマガエルは、いつものとおり、オフィスビルや商業ビルが立ち並ぶ駅前通りをさけ、人通りの少ない道を、小走りに歩いていた。
 と、駅の入口が、遠目にも見える頃になって、おやっ――と、気がついた。
 いつからか、自分のものとは違う足音が、わずかに遅れて聞こえながら、進む方向について来ていた。
 思わず、アマガエルは、歩みを遅くした。
 やはり、あとをつけられているのか、距離が離れているとはいえ、後ろから聞こえてくる足音も、アマガエルの歩調に合わせて、ゆっくりとしたリズムに変わった。

 ――誰だろう。

 と、アマガエルは、歩きながら考えていた。
 教団なら、先に店を出たニンジンのあとを追いかけるんじゃないだろうか。放火事件を調べている警察なら、警察署に出向いていった時に追い返さず、事情聴取をすればよかった。
「こりゃ、“灯台もと暗し”って、やつですかね」と、アマガエルは、自分自身に苦笑した。
 ニンジンのことばかり気にしていたが、一連の事件に関わっているのは、自分も同じだった。為空間から帰ってきた子供達と、最後まで一緒だったのは、ニンジンと、アマガエルの二人だった。
 真人の姿は見ていないが、戻って来た恵果は、確かに寺に泊めてやった。
 朝になって、どこかに行方をくらませてしまった恵果だが、直前まで一緒にいたアマガエルが、悪魔をかくまっている。と勘違いをされてつけ狙われても、おかしくはなかった。
 後ろからつけてくる足音を気にしつつ、アマガエルは、地下に向かう通路を進んで行った。
 ――プラットフォームで、車両の到着を知らせるアナウンスが流れると、なにげないのを装って振り返り、あとをつけてきている者の姿を探した。
 しかし、列に並ぶ人々に紛れて、怪しいと思われる者の姿は、まるで見つけられなかった。
 アマガエルは、小刻みに列車に揺られながら、目的の駅に到着すると、つかまっていた吊革を離し、降車する乗客の中に混じって、列車を降りた。
 駅の外に出てくると、寒さは相変わらずで、思わず身震いが出た。駅の階段を上り下りする人の足音で、あとをつけてくる者の足音は、かき消されていた。
 まっすぐ、寺に帰ろうとは、思っていなかった。どこかで、正体を暴いてやるつもりだった。
 と、遅い時間にはらしくない、小さな女の子の姿があった。
 ジャンパーを着ていても肌寒い中、半袖の白いワンピースを着た女の子は、少し離れた交差点を、青信号の点灯に合わせて、駆け足で横切っていった。
「――ケイコちゃん?」と、アマガエルは、思わず声を出していた。

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王様の扉(6)

2023-10-29 00:00:00 | 「王様の扉」


 ――――    

 アマガエルは、時間が進むほど熱を帯びてくる席を、逃げ出すようにして店を出た。
「やれやれ」
 と、思わず、ため息がもれた。
 先に店を出たニンジンの姿は、とっくに見えなくなっていた。
「なんにもなきゃ、いいんですけどね」と、アマガエルは、ぽつりとつぶやいた。
「――んっ」
 と、けたたましいサイレンが、遠くから聞こえてくるのがわかった。
 店の外に出てくる前、席を立つタイミングを計ってカウンターで休んでいると、店の端に置かれたテレビが、緊急中継を始めた。
 店内が騒がしく盛り上がっている中、内容はほとんど頭に入ってこなかったが、宝石店で、警官隊が大勢出動する事件があった、というテロップが、大見出しに映し出されていた。
 どうやら、その現場から聞こえてくる、サイレンのようだった。
 アマガエルは、襟元に吹き込む風に身震いをして、ぶるりと首をすくめた。
 10月を過ぎると、真夜中の寒さは、ひたひたと身近に迫って来る冬を、嫌でも意識させた。
 大通りに近い、居酒屋だった。刺すような冷たい風が、温かそうに輝く赤い提灯を、誘うように揺らしていた。
 檀家の顔見知りから、おいしい店があると聞いて、いつか行ってみたいと考えていた。
 いつ行こうか、決めかねていた所に、ニンジンの退院が重なった。
 表向きには、退院のお祝いだった。しかしその実、ニンジンの警護が、本当の目的だった。
 教団が、水を打ったように息をひそめてから、もう1ヶ月が過ぎていた。
 行方不明になっている子供達が出てこなければ、為空間から、たった一人だけ戻って来たニンジンが、悪魔の居場所を知る手がかりとして、つけ狙われると考えていた。
 悪魔――いや、魔人の息の根を止められなかった教団は、布教活動も休止するほど、ぴたりと動きを止めていた。
 放火事件の関係者として、ニンジンを監視している警察の目をかわしつつ、襲いかかるタイミングを計っているとばかり思っていたが、退院したニンジンが言っていたとおり、教団は、魔人の逆襲を恐れているのかもしれなかった。
 しかし、仮にそうだとして、行方不明になった子供達と、最後まで行動を一緒にしていたニンジンが、次のターゲットになっても、おかしくはなかった。
 本人は、子供達がどこに行ったか、覚えていないと言っていたが、人間を石に変える奇妙な術を使う連中なら、記憶の奥底に沈んでいる記憶を引き出すくらい、朝飯前かもしれなかった。
 居酒屋を出たアマガエルは、先に店を出たニンジンと同じく、大通りとは反対方向にある地下鉄の駅に向かった。
 まだ忘年会も先のイベントで、終電に近いとはいえ、地下鉄が走っている時間のせいか、落ち葉をカサカサと鳴らしながら吹く風の中、ちらほらと、道行く人達の姿があった。

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王様の扉(5)

2023-10-29 00:00:00 | 「王様の扉」


「――あら、タッちゃん」

 と、見知らぬおばちゃんが、奥の小上がりから、顔をのぞかせて言った。
「めずらしいね、こんな所で会うなんて」
「お、若住職じゃないか」と、その後ろから、ヒゲの生えた老人が、顔をのぞかせて言った。
「――おや、めずらしい」と、また別の老人が、アマガエルを見て言った。「よかったら、こっちに来て一緒にどうだい」
「まだまだ、食べ物もありますよ」と、姿は見えないが、奥から、別のおばちゃんの声が聞こえた。

「いやあ、みなさん。どうも――」と、アマガエルがジョッキを手に、向こうに見える団体に、挨拶を返した。

「いつからそんな、人気者になったんだ」と、ニンジンが、熱々のおでんに涙をにじませながら言った。「本性は、こんなにケチな人間だなんて、知らないんだろうな」
「いえいえ」と、アマガエルは、首を振って言った。「みなさん、私が子供の頃からの知り合いですよ。あれもこれも知られている、隠し事のできない、家族みたいなもんです」
「へぇ――」と、ニンジンは、ビールの入ったジョッキを手に、小上がりに向かって、こくりと挨拶を返した。
「顔は笑ってますけどね、冷や汗でびっしょりですよ」と、アマガエルは、ビールを口に運んだ。
「――そりゃ、ご苦労様ですな」と、ニンジンは、気味がよさそうに言った。

「じゃ、先に出るよ」と、ニンジンはビールを一気に流しこんで、席を立った。

「ちょっと」と、アマガエルは、驚いて言った。「まだ、食べ物も残ってますよ」
「病み上がりなんで、あんまり量は食えないんだよ」と、ニンジンは、申し訳なさそうに頭を掻いて言った。「知り合いも盛り上がってるようなんで、せっかくなんだから、顔を出してやれよ」
「ちょっ……」と、アマガエルは、ニンジンを引き留めようとしたが、伸ばした手をするりとかわして、ニンジンは、あっという間に店をあとにした。
「……」と、アマガエルは、厳しい顔を浮かべていた。

「――タッちゃん。ねぇ、タッちゃん」

 と、小上がりに向かって振り返った顔は、いつものアマガエルの顔だった。
「よろしければ、私も仲間に入れてもらえますか」
 ジョッキを手に立ち上がったアマガエルは、照れたような笑みを浮かべながら、小上がりの席に向かっていった。

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よもよも

2023-10-28 06:45:22 | Weblog

やれほれ。

雪虫が大発生してるらしいけど、

社宅にも出たカメムシXXX

いきなし寒くなったもう冬? だから

今年は秋に出てくるはの虫は

勢い削がれて出てこないだろ??

思ってたら、

彼らにも命に限りがあるんで、

命を賭してこのマイナス気温になろうかって時に

ひょい顔出してきた・・・。

だけどやっぱり寒さには勝てんのか、

いつもはだいたいガラスになり壁なりに張りついてんのに

物陰に隠れてんのよXXX

なんか物持ち上げたりしたタイミングでいきなし動かれたら

まじで悲鳴上げるっちゅうねん。。

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王様の扉(4)

2023-10-28 00:00:00 | 「王様の扉」

「――どうも」と、アマガエルは、小さく頭を下げて言った。「でも、どちらかっていうと、車はほとんど乗っていないんです。移動はもっぱら、公共交通機関で済ませてます」
「いや、そういうんじゃなくってさ」と、ニンジンは言った。「見舞いに来た時も話したろ、イクウカンであったことをさ」
「ええ。覚えてますよ」と、アマガエルは、不思議そうな顔をした。「よく車が無事だったなって、感心しましたから」
「修理代を請求するとか言ってたから、こっちだって、気が気じゃなかったんだからな」と、ニンジンが言うと、アマガエルは、おどけて首をすくめた。
「向こうの空間に車ごと落っこちて、ぼこぼこになったんだけど、まことが変な術をかけて、車が自分自身を修理しちまったんだよ」――話したろ。と、ニンジンは、確かめるように言った。
「――」と、アマガエルは、無言で笑顔を浮かべた。
「なんだよ。わかっちゃねーな」と、ニンジンは、ため息交じりに言った。
「こっちの世界に戻ってくれば、まことがかけた術は、消えるんじゃないかって、そう思ってたんだ」と、ニンジンは言った。「だけど、もしもかけられた術が、永久に解けないとしたら、変わったものは、変わったまんまだろ」
「――」と、アマガエルは、黙ってビールを口に運んだ。
「病室にいて、何回か同じ夢を見たんだよ」と、ニンジンが言った。「Kちゃんが、ぼくが石になるのを止めようとして、妙に温かい光線を浴びせてくるんだ」
「事実なのかどうか、それはわからないぜ」と、ニンジンは、笑いながら言った。「でも考えてみりゃ、なにかしなけりゃ、普通はあのまま石になってるだろ。医者も手を上げるような、訳のわからない症状だったんだからさ」
「寺の車も、術をかけられたままなら、今も自分で自由に動ける、と――」と、アマガエルは言った。
「じゃないかと思うんだよな」と、ニンジンが、大きく伸びをしながら言った。「車に乗ってた人間が、人が見ている目の前で消えるなんて、マジシャンでもなきゃ無理だぜ。しかも、片腕を無くすような大怪我を負ってる人間なら、至難の業に違いないだろ。意識は大人びてるかもしれないが、見た目も実際も、10才になったばかりの小学生なんだからな」
「ここのところ、寒さも厳しくなって、初雪もそろそろですし、車は、車庫に入れっぱなしなんです」と、アマガエルは言った。「帰ったら、“脱出”のトリックが仕掛けられていないか、調べてみますよ」
「それがいい」と、ニンジンは、おでんに箸をつけた。「――うまいね、この大根」
「でしょう」と、アマガエルは、うれしそうに言った。「居酒屋ですけど、おでんの完成度が高いんですよ」
「遠慮しないで、食べてくださいね」と、アマガエルは、自分もおでんを口に頬張りながら言った。「この盛り切り、ひと皿だけなんで、早い者勝ちです」
 ニンジンは、「フワフワ」言いながら、おでんのネタを、次々に口に放りこんだ。

 

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