YSPS研究所

2006年3月よりYOSHIO_SEOKAがスタートした保存科学に関する研究所の活動内容紹介(Weekly)

「YSPS研究所」2016年1~9月まとめ(20161001転記)

2016-10-01 07:19:24 | Weblog
月初めはこの「YSPS研究所」ブログのまとめの日とします。
以下2016年01~09月のまとめ30件
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20160102>>>日本人のルーツ、DNAと保存科学
昨年末12/27、NHK地デジで放映された、日本人のルーツに関する番組はとても興味を持って観ることが出来た。
特に、人骨から解析されたDNAから、実に詳細な知見が得られることに感心した。
これは、保存科学を扱う私としては、見逃せない知見である。
もう、15年も前の2000年に、国内を騒がせた、1800年前の弥生人の生脳発見のニュースから、いろんなものの保存科学がどんな進展を見せるか注目していたが、今回、もう一回り大きいスケールの8000年前の縄文人に関する情報は、ワクワクさせるものがあった。
上記生脳発見の折も、天然の粘土質による真空パック保存が、現在までの長期保存の原因と推定取れていたが、今回の数十世紀にわたる、佐賀県東名(とうみょう)遺跡からの出土品も、沼地に於ける粘土質の真空パックが長期保存の要因と考えられているのが、とても興味を持てた。
つまり、超長期保存には、環境の要素が欠かせないことが改めて、明確になったということである。
同じく、環境と大いに関係する、土壌のPHであるが、日本の酸性質な環境では、骨を含む各素材の劣化は激しく、なかなか遺物として残ってこない様である。
そんな中、貝殻などと一緒に出土する環境では、その貝殻が酸性環境を中和して、アルカリ性側に移行し、超長期保存に繋がっているという考察も、目から鱗の感がする。
いずれにしても、これらの出土品からの日本人ルーツ推定は、益々面白くなってきそうである。
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20160109>>>梅酒と保存科学
昨年初夏に、我が家の梅から作った梅酒が、この正月大活躍をした。
とても美味しいと、娘二人の家族から賞賛された。
昨日、その梅酒と梅を分離して、新しい容器に移し替えて冷蔵保存することにした。
約2リットルある。
前回の梅酒は約5年間美味しい状態を保っていたが、この梅酒の保存科学を考えてみると、各種アルコール類の仕込みから出来上がるまでの長い歴史が物語られるものである。
そこで、ちょっと観点を変えて、生梅が毒である話をしたい。
生梅を食べて、食あたりする話は昔からあるが、これを梅酒にするとその毒はどこにいってしまうのだろうか?
梅をはじめとして桜にも、この毒、つまりシアン化合物は含まれていることが分かっている。
以前FF時代に、桜の花びら1枚、花粉3粒からシアン成分が検出されることを見極めた経験があるが、この確認実験は、現在はほとんど見かけなくなったアナログネガフィルムの超高感度によることが分かっている。
そんな、シアン成分がどのようにして変化していくのかは、あまり研究されていないと思われる。
毒を薬に変化させていくことは、人類にとって重要なことで、これに保存科学が貢献できれば最高である。
今からでも、遅くないので、挑戦していきたいものである。
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20160116>>>55年ぶりの鎌倉大仏保存・修復調査
今週から55日かけて、55年ぶりに鎌倉大仏が、保存・修復調査に入った。
昨年、当大仏のすぐそばで、コロタイプ研究会があり、その折に、ちらっと聞いていたが、今年に入って早速実施されたことになる。
国宝の保存・修復はいろんな制約があって大変であるが、今後、この調査を経て、どんな保存・修復がなされるのかに大いに関心がある。
機会が有れば、詳細な内容を知りたいと思っているが、こちらも何かと制約があるようで、事は容易に進まない。
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20160123>>>青色・確定申告とYSPS研究所
昨日の「なんアラ」ブログで、青色・確定申告の話題を取り上げたが、この青色・確定申告とYSPS研究所活動とは、どの程度の関係があるかを述べたい。
本日の、「なんアラ」ブログでも同様の話題を取り上げている。
つまり、YSPS研究所としての自営業の中身は、コンサルタント&出版業という職種で税務署に申請したのが、もう10年前のこの時期に当たる。
その折に、税務署職員から、どちらが主ですかと聞かれ、どちらが本業かの選択を迫られた。
しかし、私としては、あくまでも五分五分の割合で事業を続けたい旨を告げて、納得してもらった。
ということで、半分のウェィトである、コンサルタント業の部分は、保存科学というちょっと事業になかなかなりにくい、一般企業のコンサルタント、大学他での講義謝礼、塾や家庭教師謝礼、その他の収入が、青色・確定申告に繋がっていて、支出は、保存科学に関するアナログ情報収集のための新聞・書物購入、TVやネットによるデジタルデータ入手のための経費が主である。
更に、いろんな職種の人と、直接お会いして、会談をすることも重要な情報収集手段であることは間違いない。
昨年度も、その部分に多くの時間と経費を割いている。
実際、このコンサルタント業務の収支もまったくの赤字で、今後に対する不安も大きいが、キーワードである保存科学に対する広い意味での活動は続けたいと思っているので、YSPS研究所サポーターの皆さんの、ご支援を引き続きお願いしたいと考えている。
まずは、サポーターの皆さんに対しての感謝からスタートしたい。
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20160130>>>今週のイベント・環境と保存科学
今週のイベント・環境と保存科学について述べる。
イベントとしては、水曜日の1/27に東京で開催されたカフェデサイエンスの中で、ゲノム解析が健康に与える影響についてである。
まだまだ、分からない部分が圧倒的に多いが、参加者の皆さんの中には、このゲノム解析に、病気回避の点から自分の健康に希望を抱いている方が散見される。
ただ、長期的な視野から見て、自分の健康は、本人の意思に寄ってのみ、選択・判断されると考えている。
次の、環境は、何といっても、本日の雪予測の天候が、相変わらず微妙な点である。
地球規模での北半球の暖冬は大きく見て、正しいらしいが、ここに来ての急な寒気団の南下は身に応える。
と言っても、長期的視野からは、これも大きな問題では無いのだろう!
北極地域の寒気の溜め込みと吹き出しのタイミングが、まだまだ予測不能の様である。
気象衛星も、この辺に重点を置いた調査が求められる。
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20160206>>>今週のトピックス
今週は、保存科学に直接関係のあることは無かったが、2/1に青色・確定申告が無事終了したことが、YSPS研究所としても大きな成果であった。
そして、同日、松田町役場で開催された、地域支援サポート勉強会に参加した。
これは、今月に4回集中して開催されるもので、参加者は男女10名であった。
出来ることから、出来る範囲で、無理をせずという触れ込みでスタートしているので、こちらも気軽に参加している。
何でもチャレンジすることに喜びを感じている私に取って、もってこいの題材である。
さて、今月末には、どんな成果として跳ね返ってくるであろうか?
今から楽しみである。
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20160213>>>武田シンポ「人間が超えられるか!」
丁度、一週間前に東大敷地内にある、武田先端知財団主催のシンポ「人間が超えられるか!」に参加したので、保存科学の立場から内容紹介をしたい。
最初の講演はSpiber社の「"QMONOS"実用化への挑戦」で、蜘蛛の巣の材料を研究して、「構造タンパク質素材」という新規カテゴリーを創造し、人工クモ糸製品をはじめとして、次世代の基幹素材を目指している話で、保存科学としては、限られた素材を天然のものにルーツを求めていることに大変興味がもてた。
二つ目の講演は、東京工業大応用セラミックス研究所の「人間は材料を創り続けてきた」で、鉄系超伝導体、IGZO、エレクトロライトの開発話とその素晴らしい性能紹介。限られた地球上での元素戦略を元にした考え方、ハーバー・ボッシュ法以来の、常圧・常温でのアンモニア合成と豊かな発想のもとに、日本・地球における立場を踏まえた話は興味津々で有った。
最後の古上は、東大工学系研究科の「人工知能が拓く日本の未来」で、ディープラーニングを取り巻く人工知能の現状と将来予測を述べたもので、先日のダボス会議で取り上げられた、内容とリンクしていて、深く考えさせられた内容となっていた。
パネルディスカッションは、ちょつと物足りなかったが、天然・人工との共存は、人間とロボットとの共存に繋がる、保存科学の立場からも面白いシンポジウムであった。
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20160220>>>今週も保存科学イベントに4つも参加
今週も、保存科学関連イベントに4つも参加した。
まずは、2/14(日)は、松田町主催の元開成町長の露木さんの講演会で、タイトルは松田町の将来を語るものであったが、内容は、開成町の成功事例を元に、神奈川県、日本全体の少子高齢化に対する提言であると認識した。
この講演は、地球規模での将来も視野に入れたとても役立つ内容であった。
後は、総論賛成各論反対に陥らないように、各自が自覚してことにあたることだと考えている。
翌2/15(月)の産総研イベント"日本を元気にする"シリーズは、産学民のタイアップがいかに大切であるか、こちらも小さな企業・小さな政策で終わらずに、地方自治体・国全体・東アジア/東南アジアに視野を拡大して話を展開する必要があると実感した。
2/17(水)の統計調査員研修も、そういう意味では、地元の問題をしっかりと固めたうえで、考え方を広めていくべきであることを認識したイベントであった。
私のモットーである"Passion on Steadiness"が保存科学の基本とリンクして、今後も展開していきたいと思っている。
最後に、一昨日の2/18(木)の保存科学コンサルは、予想以上の成果があった。
こちらも、最後は人としてのコミュニケーションが決め手となることを確認した。
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20160227>>>今週の保存科学イベントは生活支援サポート講座
今週の保存科学に関するイベントは生活支援サポート講座に参加したことである。
この講座は、松田町福祉課が主催して、今回で3回目、そして来週の月曜日で最終回となる。
要は、自分の身の回りの支援活動で、自分なら出来ること、自分しかできないことをリストアップして、参加者7名と講師とが模造紙とメモ用紙を使ってまとめ上げる作業なのである。
決行、本音が出て、楽しく時間を過ごせた。
この類の活動は、人間そのものの保存科学を考える点では、重要なことである。
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20160305>>>生活支援サポートとともに身内のサポートも
今週は、2/29の松田町福祉課主催の生活支援サポート講座最終日に出席し、受講済証を受け取るとともに、"松田町お休み処"を見学した。
今後、この場を借りて、小中学生の勉強フォローを提案しているが、実現まで、時間がかかりそうである。
そして、翌日の3/1は、上記他人のサポートの対極にある身内のサポートフォローとなった。
つまり、足柄上病院整形外科に出向き、家内が気にしていた膝の問診に同行したのである。
レントゲン検査を受けたが、幸い問題は無さそうで、様子見という診断を受け、一安心した。
ついでに、私も、整形外科を受診し、左ひざの状態問診とともに、湿布薬を受領してきた。
今週は、人間の保存科学に集中した。
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20160312>>>東京ビッグサイトで得られた保存科学の成果
今週は、火木と二日間、東京ビッグサイトのイベントに参加した。
そこで得られた保存科学に関する成果を述べたい。
その他の詳細は、今週水金の「なんアラ」ブログを参照願いたい。
まず、日経が力を入れていた「街づくり・店づくり」コーナーでは、小型ロボットの展示がメインであったが、保存科学からの観点では、これらのロボットがどれくらいの耐久性を意図して設計されているのかが気になった。
100万円前後の値段がする製品が一般電化製品と同じ数年の耐久性ではちょっと困る。
エディオンが保証している、最低5年は無償とすべきであろう!
又、人間を相手とする限り、どれくらい人に寄り添った設計が・バージョンアップがこれも無償又は低価格で提供されなければあまり意味が無いと思われる。
そんな観点から、ハード・ソフト両面の境界領域をもっと真面目に取り組んでほしいと出典関係者に要望しておいた。
特に、教育問題と介護問題をセットにしたロボットが今後伸びるのではないかと考えている。
ついで、LED照明のブースでは、中国・台湾を含む国内外の有名・無名企業が多数出展していたが、どれも金太郎飴様相を呈していて、それぞれの特徴が見せにくい時代に突入している様に感じた。
一般ユーザーの観点からは、本当に欲しいと飛びつく魅力ある小物が要望される。
最後に、フランチャイズブースに於いて、飛び入りで、介護施設のフランチャイズ提供セミナーに参加したが、こちらも、人間の本当の期待している介護に近づいているのかどうかに疑問を抱かざるを得ない内容であった。
いずれにしても、丸二日間、活気と困窮の狭間にある日本の一端を垣間見ることが出来た。
保存科学からは、単なる耐久性追求たげでなく、人間の生活支援という大きな課題にどのように挑戦していけるかがポイントであると思われ。
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20160319>>>未開封の古酒の保存科学
未開封の古酒に関する保存科学を考えてみたい。
日本酒を含めて、世界中で、万という数の酒が製造販売されている。
ウォッカや日本酒と言った透明な蒸留酒か、ウィスキー・ブランデーなどの着色蒸留酒など、蒸留酒の数は多い。
一方、ワインを代表とする、各種果実酒も世界各国で、その個性を発揮したものが製造販売されている。
そんな中、これら酒の製造には、微生物の力を借りて、熟成を重ねることで、その旨味が引き出せるのである。
この熟成の間における保存科学は、マテリアルライフ学会でも、何度か取り上げた。
一方、製造販売された後での、保存科学は、これらの酒がどれだけその鮮度を落とさずに保存できるかがポイントとなる。
やはり、空気との接触に寄る酸化が決定的な要因となる。
従って、蒸留酒類は、比較的長期保存が可能であるが、果実酒は腐敗が進行して、未開封のものでも、沈殿物が発生してきて、その製品価値は無くなってしまう。
今回、四半世紀から半世紀前から保存してきた、未開封の酒の放出を検討している。
何とその数は15本近くに及ぶことが分かって驚いた。
来週、トリアイナの鑑定を受けることになるが、さてどんな結果が出るか、楽しみでもあり、不安も伴う。
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20160326>>>家電の保存科学
先週の「古酒の保存科学」の結末は、ウィスキー・ブランデー等の有名品で且つ箱入りでないと高額引き取りはしないようだ。
10本中、3本しかトリアイナは引き取らなかった。
さて、今度は「家電の保存科学」である。
昨日の、「なんアラ」ブログで、テレビ・パソコンの家電メーカーであるシャープ・東芝の方向を危惧する記事を記載した。
一部の記事が下記である。
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本日は、撤退家電2社の顛末とヒューマノイドロボ"ナオ"について、ユーザーの立場からコメントしたい。
まずは、シャープだが、ホンハイによる買収劇はいまだに決着せず、毎日利用しているテレビの"アクオス"のトラブルには、一ユーザーとしてどんな対応をしてくれるのかが心配である。
もう一つの問題児である東芝は、このパソコン"ダイナブック"のトラブル時の対応が、上記シャープ"アクオス"と同様に懸念される。
そんな中、昨日、郵送で、東芝パソコンのバッテリーのリコール通知が届いた。
調べてみると、このパソコンが、どうやら対象製品で有ることが分かった。
しかし、バッテリーの製品番号が不明確で、本日確認の電話をする予定で有る。
懸念していたトラブルが実に、良い(意味的には悪い?)タイミングで起こったことになる。
日本の家電はどこに向かっていくのか、少なくとも、現使用製品のフォローはしっかりしてもらいたいものである。
<以下略>
・・・・・
ということで、家電メーカーそのもの自体の保存科学がまず大事になる。
因みに、上記バッテリー発火リコールの件は、電話の対応で、このパソコンは対象外となり、ちょつと安心した。
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20160402>>>今週の保存科学トピックス
今週の保存科学トピックスは何といっても、奈良大学文学部文化財学科で保存科学の担当教授であるJUさんと、奈良市内で十数年ぶりにお会いして、友好を温めるとともに、保存科学そのものの議論が出来たことである。
この話し合いが、今後どのように発展していくか、まだまだ不透明な部分が多いが、大いなる期待を持って待ちたい。
特に、デジタル時代のアナログ保存の典型的な例である文化財保存を若い学生さんと是非議論したいものである。
そんなことで、現在年に一度継続している東京工芸大での特別講義の資料をJUさんに送付しておいた。
まずは、それに対する反応を待ってみたい。
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20160409>>>保存科学を睨んだロボット群
丁度1週間前に、東京ビックザイトで開催された、イベント参加の記事を紹介した。
そこでも、一部述べたが、ここで改めて、保存科学を睨んだロボット群を俯瞰してみたい。
ここでは、特にヒューマナイド型ロボットに限定する。
ひと月前の会場では、ソフトバンクのペッパーとフランス製のナオに興味を持った。
価格はほぼ同等で、買い切り、月額利用の違いがあるが、3年間経過するとほぼ120万円かかることには相違ない。
ネット検索すると、20万から30万円の価格帯のロボットもあるが、やれることは相当限定される。
現時点では、上記2件のロボットがちょっと抜きんでているか・・・。
今朝の日経新聞で、日立のエミュー3が、これらに割って入ってくるような予感がする。
いずれにしても、人間を対象として、100万円レベルの投資に寄って、どれくらいのレベルのことをわれわれに行ってくれるのかがポイントとなる。
特に、認知症対策を前提とした、介護支援は、近い将来大きなニーズが待ち構えていると思う。
それは、言い換えると、長寿命化した人間の生き方にも直接関係することで、ロボットの保存科学と同時に人間そのものの保存科学、つまり寿命に関連することと考えられる。
YSPS研究所としても、重要な課題であると捕えて、今後とも、このヒューマノイド型ロボットの進展を注視していきたい。
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20160416>>>ヒューマノイドロボットを3世代の中央に!
保存科学の延長線上にある、人間の寿命を念頭に置いた社会科学のキーとなりつつあるヒューマノイドロボットを3世代の中央に置くトライアルを具体的に進めたいと考えている。
昨年末から、今年に入って私の周りで、子育て支援と介護支援が関係するイベントに積極的に参加してきた。
そして、ヒューマノイドロボットを利用した「子育て支援と介護支援」のドッキングを、このYSPS研究所ブログでも何度か提案してきた。
具体的には、小型ロボット"ナオ"の日本代理店社長との会談や、ソフトバンクのペッパーの位置づけ認識などである。
昨日も、ソフトバンクからの提案があり、具体的に直接面談して議論を深める方向で合意している。
進展が期待出来るアプローチである。
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20160423>>>地震と保存科学
熊本地震発生からほぼ10日が経過し、ちょっと落ち着いたところで、日本列島が出来上がった仕組みを理解したいと思っていた時に、昨日の日経新聞長官に地球規模の保存科学を彷彿させる記事が掲載された。
熊本地震の延長線上にある中央構造線で、400年以上前の1596年に、伊予・豊後・伏見地震が合い続いて発生したことである。
これだけなら、他の新聞・テレビでも報道されていたと思うが、その次の記事が唖然とする内容であった。
つまり、平朝彦著「日本列島の誕生」の中に、次の記載があるという。
約1億3000年前に、ユーラシアプレートと"イザナギプレート"の横ずれによって日本列島が出来たというのである。
その前は、北海道が現在の九州の北半分のすぐ東に位置していたというから驚きである。
そして、この中央構造線を挟んでの二つのプレート横ずれで、九州・四国・紀伊半島、更には本州の南東半分がくっ付いて日本列島が出来上がったらしい。
これ位のスケールで俯瞰しないと、日本列島の地震は掴みきれないのが現状の様である。
人間の存在が如何に小さいかが、思い知らされる昨今である。
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20160430>>>熊本地震終焉はまだ見通せない中、若冲は加熱方向
先週のYSPS研究所ブログで記載した、熊本地震の終焉はまだまだ見通せない中、若冲人気は加熱一方である。
熊本地震については、本日の「なんアラ」ブログでも取り上げているので参照願いたい。
同じ、「なんアラ」ブログで度々取り上げている若冲であるが、そのミステリアスで、不明点が多いことが人気の一つである。
今年、生誕300年ということもあって、各地の展示会の他に、地デジ・BS放送共に、NHK・民放が挙ってこの若冲を取り上げている。
どの番組も、そのミステリアスな所と、現在のデジタル時代を先取った画風に焦点があっている。
これらの素晴らしい絵が、大切に保存されれていることにまず感謝の念を抱かなければならない。
その辺の保存科学にもスポットを当ててもらいたいものである。
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20160507>>>依然として治まる気配が無い熊本地震と人の生き方
先月発生してから三週間が経過し、依然として治まる気配が無い熊本地震であるが、保存科学としての地球規模でのアプローチはなかなか進んでいない。
地震の保存科学は発生前後の予測学に尽きるが、地震に寄る自然災害はある面、あきらめざるを得ないとしても、人的災害は何とかして喰い止める必要が有る。
それに貢献できる一つが、保存科学であると考えている。
道路や各施設の地震対策の、際限がない項目の中で、どのような優先順位を持って対応するのかが、人的災害を少なくするポイントである。
およそ関連がない様に思える様な内容でも、一歩引いて、専門外の分野にも知見を広げることが重要であるように思える。
口は出すが、実活動は行わない人が増えている中、少しでも活動に繋げたいと思って、松田町・神奈川県・更には全国版主催のイベントに積極的に参加しているが、なかなか満足いく結果は得られていないのが現状である。
一個人の出来ることの小ささに落胆する日々が続く。
でも、そんな考え方、行動が人の生き方に通じるのではないだろうか・・・・。
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20160514>>>元素の半減期と保存科学
以前にも、この"YSPS研究所"ブログで、元素の半減期と保存科学について、記述したような記憶があるが、昨日、阪大応化同期生のトレッキングで、日ノ出山頂上で、このテーマの議論を、偶然行うことになった。
切っ掛けは、やはり、原発事故の廃炉に関係する話題から、この話に進展した。
元素の半減期は、何から決定されるのかという、大きな問題は、化学では、議論出来ないし、物理学の分野かなと思っていたが、どうやらそうではなく、宇宙科学や原子物理学に踏み込まないと分かりそうにない。
現在、議論になっている、宇宙規模では、物質は5%程度で、暗黒物質が20%、暗黒エネルギーが75%というのが、定番となっているようだが、この辺がもう少し分かってこないと、元素の半減期は何で決定されているのかは分からないのではという結論に達した。
いずれにしても、この"元素の半減期と保存科学"は、とても重要で、まずは、欧州のCERNの高速の70%程度の中性子同士の衝突実験から、何らかの進展が期待できると思っている。
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20160521>>>若冲展と保存科学
5/18の「なんアラ」ブログで記載した若冲展であるが、この2ヶ月の間に、地デジ・BS、NHK・民放合わせて5件の放映があったが、昨日6件目の若冲展紹介があった。
5/17に悪戦苦闘しながらも、東京と博物館で、実際に鑑賞していたので、懐かしく思いながら、番組を見ることが出来た。
それにしても、この若冲のパワフルな活動に頭が下がる。
まず、絵の描画手法が、絵の具絵・水墨画・版画、その素材も描画材料はもとより、支持体となるキャンバスの種類の多さ・新規性、更に描画手法の一つである裏描き等、上げればきりがないくらいである。
そして、若冲の絵画が保存・保管されている場所も宮内庁から民間美術館、更には海外にも多くあり、今回の若冲展ではそれらの中で有名な作品が一堂に会している。
と言うことは、それら個々の場所での300年にわたる保存科学が実際に功を奏して、現在に至っていることが実感できるのである。
今後も、これら文化財の保存科学に注視していきたいと思っている。
その為には、それら個々の作品の保存環境は当然であるが、上記多岐にわたる素材としてのマテリアルの保存に注目したアプローチが必要となる。
機会が有れば、それらに携われることを期待している。
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20160528>>>この一週間で読み上げた"メディア論講義"と保存科学
この一週間で読み上げた"大人のためのメディア論講義"と保存科学との関連について記載したい。
この本は、実にユニークな内容で、従来のデジタル・アナログの対比を一歩も二歩も飛び越えて、かなり高い次元から、現在の地球・人類を俯瞰していると思う。
つまり、人間とロボットの対比についても、ヒューマンとポストヒューマンという表現で俯瞰している。
そして、人間の意識に対して、機械の認知、思考に対して計算、究極は人間側のアナログ・デジタル全ての記号に対して、機械側の信号を対比させているところが面白い。
これ位、思い切って地球・人類を俯瞰すると、日常のこまごまとした問題をもっと冷静に対処できるのではと思えてくる。
この"メディア論講義"と保存科学を対比してかんがえることも一考かと思っている。
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20160604>>>今度は小2男子のミラクルな一週間
昨日の「なんアラ」ブログに、中二男子の数研1級合格(合格率10%以下というハードル)というスーパー活躍を記載したが、今度は小2男子のミラクルな一週間が報道された。
今回の事件は最初からミステリーの連続で有ったが、一週間というスパンの中で、人間が、しかも小学低学年生が、かくも冷静に生存できることに驚愕を隠せない。
この北海道の函館線付近は、数年前にレンタカーで走っているだけに、尚更、その一週間の現実が身に迫ってくる。
この子供は、一般の大人以上に、肉体と精神のバランスに長けたものを持っていると思われる。
いずれにしても、ハッピーな結果に終わってよかった。
でも、この子にとって、更にこの家族にとって、これからの人生が大切で、周囲はナチュラリーで有る必要が、最も大切であると思う。
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20160611>>>写真学会年会から感じたこと
今週、水木で、写真学会年会が東京田園都市線すずかけ台近くにある東工大で開催された。
今回から画像学会との合同開催となり、賑やかな発表となった。
懇親会も含めての感想を記載する。
このYSPS研究所ブログとしての保存科学に関する発表もちらほらと見掛けたが、大きくは、デジタル機器・メディアに関する保存性と文化財レベルに劣化したアナログ記録メディアの復活に大別できると思う。
一方、原子核乾板をベースとしたアナログ銀塩感材を、今世界的に注目されている、素粒子のディテクトに使用する発表は新鮮で、夢の有る話であり、子供たちにも将来性のある研究部門である。
来年度は、更に2部門の学会と一緒にした合同発表会にするとのことで有るが、類似した学会だけでなく、文化財修復学会やマテリアルライフ学会などとの協調路線も検討してほしいと事務局には希望しておいた。
同時に、90周年記念行事のための寄付をささやかだが、千円しておいた。
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20160618>>>CO2からCH4への変換実証プラント見学実現へ
CO2からCH4への変換実証プラントの見学が実現しそうである。
昨日、マテリアルライフ学会の企画委員長であるTTさんから、メールがあり、上記見学会に参加しないかとの打診があった。
以前から、この分野には興味を持っていたので、即参加の返答をした。
場所は、富士市の春日製紙で、岳南鉄道岳南原田駅で待ち合せることになった。
この鉄道は熱海始発で、こちらも以前から乗ってみたかった電車である。
いずれにしても、来週は、人間ドックとこの見学会が連続することとなった。
保存科学とは切り離せない内容であることは確かである。
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20160625>>>CO2からCH4への変換実証プラント見学とその続き
専従のYSPS研究所ブログで、CO2からCH4への変換実証プラント見学が実現することを記載した。
そして、3日前の6/22、東海道線を熱海・吉原で乗り継ぎ、、岳南鉄道岳南原田駅まで、約2時間の列車の旅であった。
見学した富士市の春日製紙で、実証プラント行っていたのは、大阪高石市にある"Eプラス"という会社で、代表取締役のHtさんを始めとして3名の技術者がプラントの説明をしてくれた。
特に、技術担当のまだ若いHFさんと話が合った。
なかなか、化学構造式での話が現場では出来なかったので、別途高石市の会社訪問をしたい旨告げて別れた。
そして、昨日メールで、具体的訪問希望を打診している最中である。
返答を期待している。
地球規模での保存科学とは切り離せない内容であるので、しっかりとフォローしたいと思っている。
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20160702>>>地球・人類を含む生物の保存科学と原発問題に絡む放射能の俯瞰図
地球・人類を含む生物の保存科学と原発問題に絡む2つのイベントを紹介する。
一つ目は、「なんアラ」サポーターであり、通巻7号の「発刊にそえて」を執筆願ったWUさんから、昨日手紙を頂いた。
内容は、原発の放射能に関する俯瞰図をWUさんなりに、一枚にまとめられたものである。
なかなか、科学者らしい考え方で、感心した。
原発開発担当者及び原発政策者に是非一読してもらいたいものである。
近々、詳細を直接お会いして、しっかり説明してもらうつもりである。
もう一つは、同じタイミングで、昨日、日本化学会から、環境教育講演会として「放射性物質をめぐる福島での取り組み-処理の現状と教育-」のタイトルで参加勧誘があり、早速エントリーしておいた。
どんな内容の議論になるか楽しみである。
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20160709>>>台風1号の栄枯盛衰
今年は、やはり異常気象で、なかなか台風が発生しないと思っていたら、7月に入り、いきなり超大型の台風1号が発生した。
その栄枯盛衰は思わぬ展開となった。
まず、発生から勢力のピークに達するまでのスピードに驚かされた。
発生時1000Hpだったものが、たった2,3日で900Hpまで勢力を強めたのには、仰天した。
そして、引き際も鮮やかというほかは無い衰退振りを見せた。
やはり2,3日で普通の勢力に落ち込み、中国大陸に上陸した様である。
直撃だった台湾も含めて、比較的被害が少なかったことは喜ばしいことではある。
今年の異常気象は、エルニーニョからラニーニャに変換するタイミングと関係があるらしいが、この辺はまだまだ人類が追随しけて行けていない点なのだろう!
保存科学としても、フォローが必要である。
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20160716>>>非常時のための調理器具の確保
昨日、最近日本各地で頻繁に発生している異常災害による停電を見越し、我が家のオール電化IH調理器具の代用となる卓上ガスコンロの点検を行った。
実は、お中元で、しゃぶしゃぶ具材を頂いたのである。
昨夜は、長女・小5孫も来ていたので、食事担当日の私は、いつものヨシケイ料理(延べ981回目となり、もうすぐ1000回記念となる。)の他に、エキストラで、このしゃぶしゃぶを、急遽卓上コンロで行うことになった。
このコンロはもう何年も使っておらず、ボンベからちゃんと使えるよう炎が出るか心配であった。
非常用に、ボンベは10本近く有ったが、3本目で、漸く土鍋の水が沸騰するまでの火力を確保できた。
時々、この様な非常時確認をする必要性を感じた。
これも、非常時保存科学であることに間違いない。
つまり、卓上ガスコンロ・ボンベの耐久性・保存性が関係しているので・・・。
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20160723>>>東文研SSさんとの会談から保存科学を考える
今週の水曜日に、東京文化財研究所のSSさんを訊ねた。
先日、写真学会で久しぶりにお会いして再訪を約束し、その後メール交換で漸く実現したのである。
SSさんは文化財保存写真の専門家であり、私とは保存科学を通じてのお付き合いである。
先日のSSさんの講演で話された平等院の壁画や、NHK放映された若冲の画材に関することなど、話題に事欠かなかった。
その会談の中から文化財を含めたあらゆるものの保存科学に関しても、いろいろ議論した。
特に、デジタル媒体の保存に関しては憂慮すべき点が多くあり、それらを実際に使用しているユーザーの認識の甘さを指摘する場面が多くあった。
やはり、デジタル活用・アナログ保存に結論は落ち着いた。
今後も、機会が有れば、この基本的な考え方を広める活動を続けたいと考えている。
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20160730>>>写真の保存科学をTNさんと話す
今週の保存科学に関するトピックスは、先週に引き続き、写真の保存科学である。
先週のYSPS研究所ブログで記載した、東文研のSSさんはプロの写真家である。
そして、今週は、アマチュアからプロの写真かを目指し、自分の世界を作りつつある若き写真家TNさんと話す機会を持った。
ひと月前に転居したTNさんのアトリエ兼自宅は、京王線代田橋駅の近くに位置している。
2時間近くの会談の中で、今まで撮りためた多くの顔写真(世界中の人の顔を撮りまくっている。)を今後どのように料理するかがポイントと言う場面では、私が手掛けている「なんアラ」出版活動のエッセイやイラストも同じ悩みを持っていて、共通の話題に盛り上がった。
そして、これらの保存科学を議論することとなり、やはりアナログ保存・デジタル活用の方向に結論が行きそうになった。
もう少し、議論を深めたく、1泊日程での会談を了承願った。
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20160806>>>リオ五輪を含む今週の保存科学
いよいよ、リオ五輪が始まる。
本当に、いろんな問題を抱えつつ南アメリカ初の五輪が現実化した。
二週間後には、どんな結末が待っているのであろうか?
その五輪を含む今週の保存科学を考えてみたい。
まず、五輪のルーツは紀元前に始まり、歴史が長い。ギリシャの起源は保存科学そのものである。
近代五輪からも1世紀を超えて、かなりの歴史を有している。
しかし、スポーツと政治との切り離しは容易では無さそうである。
スポーツと人工機能との関連も将来大きな問題となるだろう1
今週は、火曜日に開催された、福島原発事故に絡む放射能災害と化学との議論が環境教育として取り上げられた講演会に出席したが、放射性元素の半減期に関する議論がなされ、以前から大変興味を持っていただけに、この地球規模の保存科学はとても重要で有ることを共有できた。
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20160813>>>超ひも理論から保存科学を考える
先日、超ひも理論の本を購入した。
読み始めると、結構面白くて、流石に難解な部分も多くあるが、陽子・中性子からクォークレベルまで素粒子の原点を探っていくと、最後は粒ではなく、紐なのだという考え方である。
そして、その紐の形や振動が、宇宙誕生の原点でもあり、素粒子物理学との関係が、蛇の口と尻尾に結び付く。
この発想から保存科学を考えると、多いくの示唆が得られる。
文化財保存の原点も、この辺に有るのかも知れない。
良く、考えてみることにしよう!
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20160820>>>今年も工芸大での保存科学特別講義が確定
今年も東京工芸大での保存科学特別講義が確定した。
数日前に、担当のHitY先生から2年ぶりのメールが届いた。
いつも、当方からのメールには電話で回答が来るといった状況で有ったが、今回はメール交信が順調に進んでいる。
その結果、10月上旬に90分の講義を2週連続で実施することが、具体的に決定した。
内容は、先生の要望で、下記となった。
事前準備をしっかりとして、学生に対して分かり易い講義になるように努めたい。
以下要望内容
1そもそもデジタルとはどういうことか
2高品位なのはデジタルかアナログか
3ノイズ耐性と保存耐性
4デジタルデータの長期保存に関する問題点
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20160827>>>今週のイベントと保存科学
今週の保存科学イベントは、やはり先週末からこの月曜日まで実施した関西プチ旅行夏バージョンの最終日に訪問した大阪府高石市のベンチャー企業であろうか?
上記会社は、6/18と25の、このYSPS研究所ブログで記載した、CO2からCH4への変換ベンチャー企業である。
担当者のHFさんと専門の化学に関する議論を構造式を使っていろいろ話し合えた。
結構満足が行く会談となったが、今後もこの様な議論が続くことを期待したい。
まだまだ、これからの会社でもあるらしく、保存科学の観点からも、重要な位置づけになると思っている。
上記、CO2からのCH4変換だけでなく、"地球にやさしい土壌固化材"も手掛けていて、将来性も高い企業で有ると考えられる。
6月に同行した、マテリアルライ学会の企画委員長であるTTさんにも情報提供して、どこかでディスカッションする予定にしている。
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20160903>>>今週は保存科学イベントが3つ
今週は保存科学のイベントが3つも有った。
8/28には神奈川県立公文書館でのアーカイヴ講演会に出席した。
8/29の「なんアラ」ブログにも記載したが、再訪を検討している。
その際に、是非議論したいことを以下に纏めてみた。
これを担当者のYTさんにメール送付予定で有る。
1.公文書館は博物館や美術館の様な、国宝・重文は有るのか?有るとしたら、それらの保存科学は?
2.収蔵庫がいくつかに分かれているが、その区分はどこにあるのか?又、それぞれの収蔵庫の保存環境は異なるのか?
3.震災時、停電に対する自家発電は有るのか?有るとしたら、何日分収蔵庫は安定なのか?そしてその後はどうなるのか?
次いで、8/31には、松田町主催の認知症講演会に参加した。
保存科学とは直接関係が無さそうであるが、人間が人生をまっとうするためには、良く考えておく必要が有る項目である。
また、最近読み終えた「生物はなぜ誕生したのか?」というタイトルの本の最後に、"ヒトの進化の未来"や"歴史の終焉"について、考えさせられる内容が記載されていた。
この辺も、良く考えて生きて行かなければと思っている。
三つめは、9/1に調布市在住の高校同窓生であるSOさんとの会談である。
この中で、浄土真宗の法然の師匠であった源信の1000年遠忌の話が出て、興味を持った。
調布市内の深大寺でSOさんが何か話されると聞いて、更にその内容を聴きたくなった。
子のように、10世紀前の考え方に耳を傾けることも、保存科学の重要な点であると理解している。
近々、SOさんとのメール交信をする予定にしている。
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20160910>>>今週の保存科学(防災訓練と山中湖SUP)
今週の保存科学に関する記事を記載する。
9/4の湯の沢団地防災訓練と、9/3&9/6の山中湖SUP)に関連する内容で有る。
今年の防災訓練は9/5の「なんアラ」ブログで紹介しているが、ここでは保存科学に特定して述べたい。
まず、防災設備で、自家発電機が故障していたのが気になった。日頃の点検が必要である。
それ以外は問題なく、実施されたのは、それぞれの設備の耐久性が使用条件を上回っていたと思われる。
消火用放水ホース、消火器、車椅子なども、耐久性を意識して保管管理しなければならない。
担当者は、この辺に留意して活動する必要が有る。
続いて、今年から始めたSUP(スタンドアップハドルボード)を山中湖を利用して合計、5名の方々と楽しんだ。
そのSUPも水上に浮かぶものなので、耐久性チェックが必要である。
SUP本体の素材が太陽光や温度差に耐えられるかどうかがポイントとなるが、今年はスタートなので、問題ないと思われるが、来年以降どれくらい長く使用可能かは、耐久性そのものの他に、未使用期間中の保管環境がポイントとなるように思われる。
SUP本体の他に、パドルやセイフティジャケット、エアー導入用の電動ポンプのメンテも大切である。
これらの保存科学についても、今後注視しながらSUPを楽しみたいと思っている。
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20160917>>>来月の保存科学特別講義概略固まる
来月東京工芸大映像学科で実施予定の保存科学特別講義の概略が固まった。
担当教授から提案されていた、4つのテーマに関し、その概略を作成したので紹介したい。
この内容は、保存科学一般に適応できるもので、いろんなところで、活用していきたいと考えている。
勿論、まだまだ素案なので、しっかりとした肉付けが必要と思っているが・・・。
以下、その概要である。
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  そもそもデジタルとはどういうことか
2進法と10進法の違いと相互関係
マシーンリーダブルとヒューマンリーダブルの利害関係
アナログの中にもデジタルは存在する。
光を含めた高エネルギーの元はデジタルであるが、その有無をキャッチするのにCCDの様なデジタル感材で捕えるのか、銀塩フィルムの様なアナログ感材で捕えるかの違いである。

  高品位なのはデジタルかアナログか
高品位を議論する場合、入力側と出力側のバランスが重要である。低い側の品位で最終形態が確定する。いずれかだけが高品位では駄目。
入力・出力は何度も入れ替わりながら人の前に現れる。
最終形態をどんな形で表現するのか、どんな形で保存するのかで品位は決まる。
当然、デジタルの高品位は、高額になるし、高容量になると同時に処理能力は落ちる。逆に通常扱うデジタル製品は、適度な品位で処理すべきである。
銀塩感材をアナログと考えると、高感度のものは低品位になり、低感度で有れば高品位となり、こちらは、技術的進歩はほぼ終了している。

  ノイズ耐性と保存耐性
ノイズ耐性の定義は難しいが、画像・映像の作成前後で、感材か保存材かが確定する。ノイズの種類は、上記前後で異なる。それらのノイズに対して、どのようなバリアーを設けて、どれくらい投資するかがポイントとなる。
保存耐性は、上記ノイズ耐性の後者に相当するが、特に保存耐性には、その保存物の置かれている環境が重大な影響を与える。
大きくは温度・湿度・ガスなどがポイントとなる。

  デジタルデータの長期保存に関する問題点
デジタルデータは基本的には、長期保存対象にはならず、あくまでもそのデータを活用することに意義を見出すべきである。
従って、そのデジタルデータは、アナログ(ヒューマンリーダブル)保存物をデジタル化して活用する場面で威力を発揮するべきである。
つまり、アナログ保存物の経年変化をデジタル処理で復元するなどは、デジタル活用の最も得意とする場面である。たとえ、デジタルデータが何らかの形で長期保存できたとしても、そのデータを読みだせるハードウェアが同時に長期保存されていて、マシーンリーダブル保存物からヒューマンリーダブル保存物に変換できて始めて存在意義があるのである。
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20160924>>>SpecializationとGlobalization
昨日の「なんアラ」ブログで、スペシャル化とグローバル化との鬩ぎ合いに関する内容を記載した。
この中身は、どちらかと言うと保存科学に関連する、当YSPS研究所ブログで扱うべき内容で有る。
そこで、昨日の「なんアラ」ブログ内容に追加する形で纏めてみようと思う。
学生時代以降、自分は理科系人間と自負してきたが、果たしてそうなのかと疑問を持ち始めているのである。
最近の文科系と宣言されている方々との付き合いで、益々そのことが気になってきている。
勿論、その方々も根っからの文科系は否定されているが・・・。
ということは、私も根っからの理科系ではないのである。
このあたりを、ちょっと違うか点から考えてみると、本日の「なんアラ」ブログタイトルであね、スペシャル化とグローバル化の違いに繋がってくるかも知れない。
つまり、理科系を自負している私として、スペシャル化は数学を基本学問として、理科系の物理・化学・生物・地学に多くの興味を持ち、より深みを探求したいと今でも思っている。
その一つとして、数学は数検に代表される学生時代には、あまり没頭しなかった、数字そのものや論理的思考そのものに関する勉強を始めている。
自分の専門分野としての保存科学も、デジタル・アナログの真の相違点・類似点を見出す努力も続けている。
10月に2回予定している東京工芸大での特別講義も、この保存科学を意識したデジタル化の中の長期アナログ保存を推奨する内容となっている。
大学・会社時代の専門で有った化学についても、現在小五年生である孫のへ教育を通して、専門分野を出来るだけ易しく理解できる手法で、伝達することに努めている。
物理に関しては、専門ではないが、数学と化学の中間的な存在と理解しているので、こちらも出来るだけ、深く勉強したいと思っている。
更に、地学は、宇宙科学という分野はこれから増々注目されるはずなので、気象学も含めて、より専門的知識を入手したいと考えている。
一方、グローバル化へのアプローチとして、数年前から中二孫とも進めてきたハングル語を始めとして、外国語に関する幅広い興味である。
こちらは、昨年集中して勉強したアラビア語に代表されるように、その時は結構集中していて、読み書きが出来るレベルまで行っていたのか今では皆目である。
正に、浅く広くを象徴していると思われる。
でも、このグローバル化に対する興味は、今年になっても衰えず、今でも、SOさんから頂いたDVD"深大寺 天台馨明の会"を2時間半にわたり鑑賞して、その奥深い世界に引き込まれつつある。
更には、EWさんとの会話の中で、文系の人が抱く考え方への興味も尽きないものがある。
スポーツもしかりで、継続して続けているものとして、インディアカとその準備運動兼ねてのファーストウォーキングが数十年続いている。
今年になって始めたSUP(スタンドアップハドルボード)も、20年前から続けている冬場のスノボの夏バージョンとして開始した訳だが、結構嵌ってしまった。
以上の様に、本日のタイトルであるSpecializationとGlobalizationは、人生活動には欠かせない、アプローチ方法であると考えている。
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