書名:第三の敗戦
著者:堺屋太一
今年の5月に書かれた本であり、その時点までの分析に基づいている。
今回の東日本大震災は、江戸時代が終了した幕末、太平洋戦争の敗戦に次ぐ敗戦であるとの著者の認識である。
ポイントは職業が身分化するとその時代は終わるという分析である。
江戸時代は武士が職業から身分になった時代であり、武士が武士らしさを失うとともに崩壊した、また太平洋戦争は、本来国を守るべき軍隊が身分化し自己の防衛と増殖に努めた、そして失われた20年の結果としての震災は上級官僚がエリートとして身分化し、全体感を失って規制を重視した省庁縦割りから抜け出さない時代の最後に襲った不幸だという主張である。
こう書いてしまうと従来から言われていることのようであるが、著者なりの分析と自分自身が官僚であった経験を踏まえた主張には賛同できるところも多い。
今後、日本の目指す方向としては、
①脱工業化の知価社会、
②省エネルギー化を目指し復興財源はエネルギー使用に連動させた税、
③東北復興庁の創設とそれを母体にした東北道州制、それをトライアルに全国に道州制導入、
などが挙げられている。
読んでいると物書きなのか政治家なのか、わからなくなる点はあるが、言っていることは私に合う。
是非、著者は政治家として実践すべきであろう。
著者:堺屋太一
今年の5月に書かれた本であり、その時点までの分析に基づいている。
今回の東日本大震災は、江戸時代が終了した幕末、太平洋戦争の敗戦に次ぐ敗戦であるとの著者の認識である。
ポイントは職業が身分化するとその時代は終わるという分析である。
江戸時代は武士が職業から身分になった時代であり、武士が武士らしさを失うとともに崩壊した、また太平洋戦争は、本来国を守るべき軍隊が身分化し自己の防衛と増殖に努めた、そして失われた20年の結果としての震災は上級官僚がエリートとして身分化し、全体感を失って規制を重視した省庁縦割りから抜け出さない時代の最後に襲った不幸だという主張である。
こう書いてしまうと従来から言われていることのようであるが、著者なりの分析と自分自身が官僚であった経験を踏まえた主張には賛同できるところも多い。
今後、日本の目指す方向としては、
①脱工業化の知価社会、
②省エネルギー化を目指し復興財源はエネルギー使用に連動させた税、
③東北復興庁の創設とそれを母体にした東北道州制、それをトライアルに全国に道州制導入、
などが挙げられている。
読んでいると物書きなのか政治家なのか、わからなくなる点はあるが、言っていることは私に合う。
是非、著者は政治家として実践すべきであろう。