ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

リニアは手荷物検査が必須

2015年07月04日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

6月30日の昼ごろに71才の男が新幹線車内で油を被って焼身自殺を図り、巻き添えで女性が一人死亡、20人余が負傷しました。

 

こういう事件を防ぐための手荷物検査の是非が報道されており、先日は海外の例を紹介していました。英仏海峡トンネルを通るユーロスターや中国は手荷物検査をやっていますが、ドイツはやっていない。ただし、具体的にどういう検査なのか、例えば全員なのか、それとも抜き打ちなのか、あるいはどのような機器を使っているのかなどの詳細は不明です。

中国や英仏海峡トンネルを通るユーロスターが利便性よりは安全性を優先する理由はわかります。中国は常にテロの脅威に晒されているし、英仏海峡トンネルは火災やテロが発生した場合対応が難しいので大災害になる可能性が高い。

 

手荷物検査は難しい問題です。手荷物検査を厳しくやれば安心できるが、新幹線の利便性は失われる。一方で手荷物検査をしないと、今回のような自殺やテロなどの事件が再び起きる可能性がある。結局、利便性と安全のバランスですから。

 

結論は日本の新幹線で手荷物検査やらないでしょう。乗客の人数が多いし、検査の人員も必要だし、今は駅にそのようなスペースも無く、利便性が格段に落ちるから。

しかし、出来ないわけでは無い。もし日本で大がかりなテロが実際に起きる可能性があるなら、やるしかないでしょう。駅の物販のスペースをつぶして検査場にして、乗客は出発の30分前に来させればよい。

 

次善の策として、安全と利便性のバランスを取った実現可能な簡易的な手荷物検査の可能性はあるかも知れない。例えば抜き打ちでやるとか、大きな荷物を持った人だけやるとか、挙動不審な人だけ検査するとか。

 

リニアは安全性優先で手荷物検査が必須

ところで新幹線はとりあえず横に置いておいて、ここからが本題です。

リニアの手荷物検査は絶対に必要です。簡易的では無い航空機並の手荷物検査です。リニアの車両を燃え難い素材で作ったとしても、今回のように乗客が危険物を持ち込む場合も想定しなければならない。しかもリニアは全線ほぼトンネルで、地下40m以下と深いところを、飛行機の約半分のスピードで走ります。

 

テロや火災が起きた場合、そこはトンネルの中。どこに停車するのが安全? 地上部分まで走るにはあと5分、トンネルの中にある駅まであと8分、それとも5~10Km間隔で設置してある立坑のあるポイントまであと1分、いやいや止まる場所など考慮しているヒマは無く、トンネル内で直ぐにブレーキをかける? 直ぐにブレーキをかけると言っても30秒くらいは惰性で走りますが。トンネル内で停止した場合、今回の新幹線のように扉を開けて車内を換気するとか、乗客をすみやかに避難させるのが困難だし、時間がかかります。

 

リニアは飛行機に近い乗り物と言えるので、安全対策は飛行機と同じレベルであるべきです。したがって、品川駅と名古屋駅には広大な手荷物検査場を用意する必要があり、途中の各駅にも検査場が必要です。

2015.07.04


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