ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

中国の「共産党による指導」は上手くいくのかな?

2017年12月14日 | 国際・政治(中国)

中国では政府機関であっても、正規のトップとは別に政府機関のトップより偉い共産党の書記がいるそうです。ここでは「書記」と書いていますが、「共産党委員会」があってそこに「書記」がいる。この「書記」や「共産党委員会」がどういう組織で、政府機関とどのような関係なのか、日本には紹介されていない(と思う)。

 

簡単にするために、政府機関のトップを市長にすると、例えばこういう事でしょうか。

 

国営企業にも、トップの薫事長とは別に薫事長より偉い共産党の書記がいる。

 

日本人の感覚からすると、書記と市長や薫事長との関係が良くわからない。私がいつも疑問に思っているのは、こういう権力の二重構造がうまくいくのかな?ということ。例えば下図のように

 

書記と市長が対立するかもしれないし、書記のスタッフ(どういう組織なのかわからない)と市長の組織との確執があるはず。

 

最近、中国の民営企業や外資系企業にも、書記というか共産党委員会を今後設けるという報道がありました。こういう事でしょうか。

 

中国政府の思惑は、地方都市や公営企業、ひいては中国の民間企業や外資系企業の管理を強めたいからと報道されています。一方で中国政府は民間企業の統制を強めようという意思は無いという報道(*)もあり、中国はどうしようとしているのか素人にはわかりません。

 (注*)日経ビジネス2017年11月6日号「習政権の民間企業統制はない」

 

ただし、社会主義政権の性格として、統制したくなる誘惑が起きるはず。しかし、民間企業の元気さを維持するためには、首輪を緩めるほうが良いのは分かっているので、手加減が難しいところです。

 

しかし、一般的に言うと、こういう二重権力の状態がうまくいくはずが無い。そう思いませんか? 一部の報道では、共産党委員会はビジネスの実務には関わらず、社会活動など本業以外しか関わっていないという報道もあるが、実体がわからないので何とも言いようがない。

 

2017.12.13

 

 


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