いーちんたん

北京ときどき歴史随筆

ドラマ『北京愛情故事』5・愛とパンの交換

2012年03月05日 16時06分25秒 | 中国ドラマ『北京愛情故事』
石小猛の会社の社長は、常に彼にいうのだった。
「今どきの大学生の待業率が、こんなに高い中、おまえを雇ったのは、同郷のよしみだ」、と。

社長に命運の首根っこをつかまれたような石小猛に、呉Diは憎々しげにいう。
「個人企業の社長ってのは、いつだってそうだ。社員の運命のすべてを握っている。
おまえもさっさとあんな会社、やめて転職しろ」

しかし社長のいうことは、事実である。
大学を出ても就職できない人があふれている中、雇ってくれるところがいくらでもあるわけではない。
「院にいくには金がないし、いい職場にいくにはコネがないからなあ」
と、石小猛はため息をついた。

大学院へ進学する学費は決して安くない。
本科でさえ、4年間も1枚のパンツをはいてかつかつの経済状況で卒業したのだ。

これ以上、学生を続ける条件はない。
中国の場合は、学位が上になるほど、給料基準は高くなるから、将来は元が取れる仕組みになっているのだが。。。




完全に望みを絶たれ、絶望する石小猛。


ところが石小猛は、社長が愛人にしている秘書と話しているところを盗み聞きしてしまう。
社長は石小猛を追い込むためにわざと8万元のボーナスも差し押さえて支給せず、首にしかけるような体裁にしたというのである。

社長は石小猛の家に食事に呼ばれた時、程峰が沈氷に熱い視線を注いでいるのを見て
石小猛に自分の女を差し出すことを引き換えに受注を取るように仕向けている、と言ったのだ。

あまりにも非情な意図のために躍らされていた自分に呆然自失となる石小猛。


そしてついに程峰の父親までが乗り出してくる。
息子が沈氷に思いを寄せており、初めて本気で惚れていることを知った大徳グループの社長は、息子に内緒で石小猛を呼び出す。

恋人・沈氷と別れる代わりに、取引をしよう、という。
広告の受注だけでなく、大徳グループの重役のポストも用意する、というのだ。

生涯、どんなに努力しても届かないだろう、雲の上のようなとてつもない権力と富を突きつけられた。
今の自分は、たった38平方メートルのアパートのために、
ぼんぼん息子の友人や自分の雇い主におもちゃのように弄ばされたばかりではないか。

現実の途方もない絶望感、目の前に見せられたあまりに魅惑的な「ケーキ」。。
そのギャップに押しつぶされそうになった石小猛は、「愛」より「パン」を選ぶことを決めたのだった。


つまりは、恋人・沈氷と二度と会わないことと引き換えに大徳グループの役員のポストを手に入れた。

しかし自分をそのように仕向けた程峰、その父親、広告代理店の勤め先の社長を深く怨み、
人の心を金で買い取った彼らに血の復讐を誓う。
のし上がり、成り上がり、破滅に追い込むまで決して手を緩めない、と。。。



・・・・と、以上が、ストーリーの軸ラインである。
貧富の差が激しさを増す社会の中で、「愛」と「パン」の取引を突きつけられたら、
「あなたは悪魔に魂を売りますか」?



さて。
青春ドラマである「北京愛情故事」ですが、
その中で年上世代の準主役二人が、強烈な個性で脳天をハンマーパンチでっす。
この二人が観衆に残した印象は、圧倒的。

それが呉Diの兄・呉魏と彼のアメリカ時代の恋人・呉媚。

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まずは呉魏(譚凱・演)から。

んもおお、「熟女」世代(だはー!)としては、主役クラスの「子供」たちよりは、
このちょい悪系の濃おおお厚おおおおお!なキャラのほうがひかれまっす!
以下、ちょっとリキ入りますが、あしからず!


       

       
       


証券ディーラーである呉魏は、証券界で負け知らずの相場荒らし。
軍隊スパルタ式のチームを抱え、夜討ち朝駆けで相場を押して押して押しまくります。

呉魏「今いくらだ?」
部下「16元2です!」

呉魏「もう少し待て。16元4でまずは5千離せ」
部下「深動能の連中が5万捨てようとしています。買いますか、老大(兄貴)?」

呉魏「もう何回も同じことを聞くな。拾え。向こうが捨てるだけ、すべて拾うんだ」

   

   

二階から圧倒的なカリスマ性で部下らを叱咤激励。

「今、大引けまであと40分ある。今日の相場にはもう大きな波乱はないだろう。
明日の3時の大引けの前まで、誰も半歩たりとも会社を離れることは許さない!
外部の誰とも連絡を取るな。

今回の点石成金社との対峙は、絶対に持久戦になるだろう。
明日のこの時間、最終的な勝敗の結果が出るはずだ。

おまえたちはもうこのためにすでに90時間以上、奮戦している。
絶対に最後の瞬間になって、失敗することは許さない!

明日、やつらは大規模な反撃に出てくるはずだ。
最後の断末魔のあがきを試みるだろう。

おまえたちは敵に一かけらたりとも、生還のチャンスを与えてはならない。
情け容赦なく、一気にかみ殺せ!

歴史は一度ならずとも我々に示している。
敵への瞬間の憐憫の情が、自分への致命的な一撃になることを!

おれは一つの結果しかいらない。 成功だ!」

「それから覚えておけ。みなの今回の犠牲には、
おまえたちの想像を遥かに超えた見返りを用意している。

皆もわかっているはずだ。必死に踏ん張るのは、俺のためではないと。
ほかの誰のためでもない、自分のために、
自分の前途のために、夢のために、
そしてますます近づいてきた名車、豪邸、美女のためだと!」




解放軍製の軍隊ふとんで合宿生活。




ジャンクフードを食べまくってがんばります。
転がっている缶は、中国版リゲイン「紅牛--レッド・ブル」。24時間戦います!


阿修羅のごとき迫力っす。

      

      

成功あるのみ!


そして、成功の打ち上げパーティでは。



成績のよかった社員2人に賞品授与。
キーを二つ取り出す。



新車でござる!

離職率の高い中国では、社員に社用車を個人使用に与えてやることはよくあります。
会社の車だけど、普段からプライベートに使ってもいい自分だけの車。

ガソリン代、保険代、車検代、修理メンテナンス代、駐車代すべてが会社もち。
会社の名義なので、事故を起こしても、すべて会社の経費で処理。
その代わり、辞職するときは、車をおいていけ、というわけだ。

辞職した時の生活の質が、がたりと下がるように設計し、離職に歯止めをかけようとするのである。

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他の俳優とは違う、異色のオーラを出している譚凱は、経歴も異色。

今年39歳の譚凱が、俳優業を始めたのは、なんと30歳から。
しかもそれまでは、広告代理店で高給取りのデザイナーだったのである。

中央戯劇学院の舞台美術科を卒業し、新卒で入った代理店で96年当時、7000元の高給をもらった。
「当時、長安街沿いのほとんどの看板広告はうちのやったものでしたよ」

しかし夜討ち朝駆けのハードな仕事のため、プライベートな生活もなく、自分を取り戻す時間もなく、
そんな生活に疑問を感じるようになり、俳優業に転職したのだという。

今は体重70kgのスリムな譚凱だが、辞職当時は85kg。
5年間の接待漬けの生活のなれの果てであった。
それからジムに通い、半年で20kgの減量に成功したのだという。

こういった異色の経歴が、独自の濃厚なキャラを作り出しているにちがいない。

偶然ながら、気が付いてびっくりしたことがある。

それは、私が好きな時代劇ドラマ『大明王朝』の中で、
私が気に入っていたキャラの高翰文も彼が演じていたことを知ったのだ。

ははあ。おぬしだったのか、である。

『大明王朝』は、2005年の作品。32歳だった彼は、今ほどアクは強くなく、
アラフォーとなった今、一段と濃いいいいキャラとなっていたというわけである。

おもわず彼の『微博』もフォローしちゃったっちゅーの。
今後も活躍が楽しみな俳優っすー。

サイドストーリーである彼のプロットに惹かれた観客は、私だけではなかったようである。(こちら

「譚凱の演じる呉魏は、利益を追求する商人(正確には証券ディーラー)であり、
眼中にあるのは、金と勝利でしかない、全身から銅臭のする人間だ。

ところが、弟の呉Diに接する時は、おちついた慈愛の心を見せる。
血のつながらない弟が、自分の想い続けてきた昔の恋人・伍媚を愛した時、
兄として彼は、愛する人を弟に譲ることを選んだ。

たとえ、長年の立身出世の努力が、昔の恋人を取り戻すためだったとしても。
ドラマの中の呉魏はよき兄であり、よき恋人だ。

彼の一挙一動がネットで熱い論争を呼び、ネットで呉魏への熱愛の声が続出。
『完璧な恋人』と定義された。」

ほおお。そうかいそうかい。皆同じことを思ったかい、と私も満足なのであった。
がは。


次に呉魏の昔の恋人・伍媚(=莫小棋・演)も迫力っす。

ドラマの中では、兄・呉魏がアメリカ留学時代につきあっていた恋人であり、
呉Diの務める会社の営業部長でもある、という役どころになっている。

呉Diは、アメリカ系のエアコン・メーカで営業マンとして働く。
ある日、営業部長が異動となり、アメリカ本社から転属となった新しい上司が赴任してくる。
それが、伍媚である。


   



・・・・ところで、この伍媚の髪型、はっきりいってめっちゃへん・・・と、どうしても気になる。
こういう髪型で営業やる、って、日本だったら、絶対にありえないー。

あとナポレオンの軍服のようなスーツも。。。。
どうやらこれは、スタイリストさんの手配したものではなく、彼女の自前の服のよう。

というのは、ドラマと関係ない場面で劇中で見た服を着ているのを見たから。
中国ドラマでは、衣装が俳優さんの自前であることはけっこう普通なようだ。

ということは、この髪型もナポレオンの服も、
初対面で相手を強烈な印象でノックダウンする先制攻撃のカウンターパンチであり、
「どや」とまずは、第一印象で上に立つことを重視するキャラなんだと思われる。

そういう個性もこのドラマの役柄と重なる部分があり、地で行ってる感じがしないでもない。
それも含めて、かっこええわ。男前や。

閑話休題。

さて。営業部長として就任した伍媚。
大口受注が取れる可能性のあるクライアント趙処長の元に営業にいくが、部下である呉Diが遅刻したために、
ライバル会社に先を越され、興味を持って貰えない。
「処長」とつくからには、政府機関だということをあらわしている。
官僚が相手である。

そこを伍媚は、ライバル会社の接待現場を抑えるため、呉Diに車を追跡させてついていく。

「商戦の第一原則。最後の最後まであきらめない。」
「商戦の第二原則。ひたすら、面の皮を厚く。ゲームで重視されるのは結果。過程を気にする人は誰もいない」

レストランで趙処長とライバル会社の営業部長・湯銘の食事への場面に偶然出くわした顔をして、
「縁とはこういうことをいうんですのね」と、ちゃっかり同席してしまう。



その日は、ライバル会社が蟹料理のフルコースを用意していたが、伍媚は申し訳なさそうにいう。
「ごめんなさい。実は私、仏教に帰依しているので、毎月の1日と15日は、絶対に生臭を食べられないんです。」

それを聞いたライバル会社の湯営業部長は、
「まさかダイエットのために肉を食べないというのではないでしょうね。
そんな必要はないですよ。今でも充分に悩殺ボディじゃないですか」と冗談をいう。

ところがそこでクライアントの趙処長が、
「あなたは、おわかりになっていませんね。信仰のある人というのは、
1日と15日は、絶対に肉に手をつけてはいけないのです。

それに私も伍さんと同じです。
もし彼女が今日言い出さなければ、私も遠慮して言い出せないところでした。」
といい出したのである。

これを聞いた湯部長は、唖然とする。
「ま、まさか趙処長も仏教に帰依されているとは・・・。知りませんでした。
なんてこと・・・。」

趙処長は苦笑いする。
「いえ。あなたのせいではないですから。でも今日は同志がいてよかった。」と
伍媚をやさしく見つめた。

「いや。これは申し訳ない。それでは、今日の蟹のフルコースはとんでもないことになってしまいましたね。
私の配慮が足りませんでした。いや、恐縮恐縮」
と湯部長は大慌てである。

「お詫びに、まずは私が罰の一杯を飲みましょう」と
酒を注ぎ、自分で飲み干そうとするのを、伍媚が再び遠慮深げにいう。
「湯部長、私たち、今日は肉を食べてはいけないだけでなく、お酒も一滴も触れてはいけないんです」

と、「私たち」呼ばわりで、趙処長を自分の陣営に絡め取る。

「え・・・・。」とそのまま、固まる湯部長。
「そ、それなら、蟹のフルコースは全部とりやめて、精進料理のフルコースにしましょう」と慌てて言う。

すると、ウェイトレスが、
「申し訳ありません。すでにご予約いただいた蟹フルコースのキャンセルはできません。
それから当店には、精進料理のフルコースはありません」という。

「え・・・・。」と、再び固まる湯部長。趙処長も視線を泳がせる。
そこで伍媚は、遠慮気にいう。
「実は近くの精進料理店のフルコース、ちょうどまだキャンセルしていませんでしたので、
もしよろしければ、いかがですか。
湯部長は、蟹フルコースを無駄にしてはいけませんわ。召し上がらないと」
と見事に趙処長の身柄をさらっていったのである。

こうして最終的に伍媚は、大型受注の契約を取り付けることに成功する。

伍媚が本当に仏教に帰依しているわけなどなく、事前調査でクライアントが仏教に帰依していることを知り、
その情報をうまく活用したということである。

ところで、これも今どきのトレンドをあらわしていて、リアルだ。
政府高官や金持ちは、酒池肉林も思いのままの身分であるからこそ、堕落した人間だと世間に軽蔑されるのを恐れる。
そこで、自らを律する仏教に帰依することで、世間の尊敬を得たいという気持ちもあるのだろう。

「肉は食べません」と言い出す人は、わりと多いのだ。

1日と15日に肉を食べないというのは、中国仏教の作法である。
ラスト・エンペラー溥儀の手記だか、溥傑の手記だか忘れてしまったが、母親が1日と15日は肉を食べない、という場面が出てきたような気がする。
解放前、上流階級の、特に年配の女性は、そういう習慣を守る人が多かったらしい。

仏教の祖国インドでもそうだが、菜食主義者は、肉体労働者にはあまりいない。
あまり体を動かさなくともよい上流階級の人が多い。

インド料理も、上級カーストが元々、イラン系の遊牧民の流れを汲むために、乳製品や肉食が多く、カロリーが高い。
だから菜食にでもしないと、体を動かさない身では、健康を保てないということだろう。

同じように中華料理も食用油たっぷり、炒め物にもラードをこってり使うなど、
経済的に余裕があればあるほど、成人病の危機は迫りやすい。
月に2回ほど肉なし日を作ることは、きわめて合理的な金持ちの習慣といえる。


趙処長の伍媚への態度の豹変は、
「フェロモンむんむんのポリシーもあまりなさそうな女性かと思っていたら、
自らを律する強い生き方の信念を持っているとは」という、好感である。

しかも自分が仏教に帰依していると、カミングアウトしてしまった以上は、
「機嫌のいい時にしか、戒律を守らない日和見な、ちゃらんぽらん仏教徒」と、
若くて美しい女性に思われたくがないためにも、余計に蟹は食べれない、という心理に追い込んで行っているのである。


さて。伍媚と呉Diの二人はその後、恋人同士になる。
このプロットももろに今どきのトレンドである。
「男前」な、亭主関白な、独裁者的な年上の女性上司と、チェリーボーイの男性部下の恋愛。
女性に陣地を奪われまくっているのに、「強さ」を求められて萎縮気味の男たちにとっては、
「ついて行きたい」女性として、共感を得た。

最近の北京映画祭でも妖艶なセクシードレスで登場した莫小棋。

   

今回の「北京愛情故事」が、出世作になったといわれている。

莫小棋の経歴もまた異色である。

北京出身、8歳で両親に連れられてオーストラリアへ渡り、若かりし頃「ミス・シドニー華僑」を受賞している。

しかも金融会計学の修士まで持っており、芸能界で屈指の「高学歴」。
ドラマの中で披露する英語は、もちろんネイティブのように流れるがごとくよどみない。

確かにこの「男前」な姉御役は、あまりにもはまっており、
中国国内で演じられる女優もあまり多くはないのではないか、と思わずにいられない。




監督の陳思成いわく、「北京愛情故事」という名前は、
日本のドラマ「東京愛情故事(東京ラブストーリー)」から来ているという。

80后のかれらの世代は、
90年代に中国の地上放送で放映された「東京ラブストーリー」をみて青春を過ごした。

「高度成長期の東京と今の僕たちは似ている」と監督。

私からいわせると、それは違うだろー!!と、つっこみたくなるが。
「東京ラブストーリー」は、バブルの能天気な日本の天真爛漫なお話だ。

このドラマは、それに比べ、底なし沼に引きずり込むような深い闇をかかえている。
似てるわけがねええーー!!、って。

***************************************

ところで、このドラマには、リアルでの恋愛関係も生まれたようだ。

主役&監督の陳思成と主役の冬(+にんべん)麗(+にんべん)亜(+女へん)(以下、Tongliya)が、
カップルとして結ばれたのである。

   

ドラマの中と同じように、陳思成がTongliyaに猛アタックした結果らしい。

ところで、Tongliyaの経歴を調べてみると、なんと彼女は錫伯(シーボー)族なのである。
憧れのシーボー族!

私が一番書きたいのは、清朝時代のことなのだが、
シーボー族は世界で唯一、日常生活でまだ満州語を使っている民族である。
新疆ウィグル自治区で暮らしており、清朝の資料の整理のため、多くが北京の学術機関にも招聘されている。

Tongliyaも中国語、満州語、ウィグル語の3ヶ国語を話せるのだという。
また地元の舞踊団の出身なので、元々は西アジア系のエキゾチックなダンスを得意とする。

シーボー族は、元々モンゴル系の民族の一系統だというが、
彼女の顔立ちを見ていると、イラン系の血が濃厚なウィグルやカザフ族系の混血がありそうだ。
そういうことも含めて、私は興味津々で注目してしまう。

Tongliyaのブログには、シーボー語(つまりは満州語にきわめて近い言葉)で
新年の挨拶などもあり、げーん、と一人感動していた。

  

Tongliyaの通称は、幼名の「YY」(ヤーヤー)、その延長で「Y爺」(ヤーイエ)とも呼ばれるという。

中国語の「爺」は、「だんな」というくらいの尊称なのだが、
女性に「爺」をつけるのは、つまりは「男前」というほどの意味だ。

何が「男前」なのかといえば、Tongliyaはドラマのスタッフらで遊びに行った時など、
必ず争うようにして、自分が皆の分をおごるのだという。

中国では、女性は男性におごってもらって当たり前という社会常識の中、特に「男前」に映るわけである。
陳思成が惚れたのも、そういう「男前」なところもある、ということだ。

そのあたりも遊牧民族のシーボー族の女の子らしいのかしら、などと何でも結び付けて連想したくなってしまう。

「爺」の「大物」といえば、範氷氷(ファン・ピンピン)こと、「範爺」(ファンイエ)だろう。

  

中国のトップ女優だが、自身でプロダクションを開業してからは、その「男前」ぶりに
並み居る男たちが、脱帽だという。

芸能ニュースによると、
フォーブス2011版ランキングの発表によると範氷氷の年収は5100万元。
芸能人の中では9位。
自身の経営するプロダクションの社員の年収も合わせると、1億元前後になるという。

主力チームは15人ほど。
専属メイクアップアーティストが最近結婚した際は、30テーブルの食事代をすべて彼女が支払った、
ボーナスにはノートパソコンを全員にプレゼントした、など数々の伝説を残す。
スケールでかくて、かっこええ、と思う。

・・・・・・以上、「北京愛情故事」の世界にはまり込んでしまったので、
延々とお付き合いいただきました。


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2 コメント

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大明王朝 (~弥勒~)
2012-06-10 08:20:40
探してみました。
楽天レンタルには無しでした。ツタヤに有りました。ツタヤのよく行く店には無いのです。韓流は沢山有るのですが、中国物は少なくて。
従って始めて存在を知ったのです。ツタヤで店舗取り寄せをします。

目下見ているのは三国・Three Kingdomsです。これもなかなか空いていなくて借りるのが大変です。
魏の都「鄴」(業におおざと)が今発掘整備中だとか。見に行きたいのですがおいそれとは行けません。河北省邯鄲市の近郊のようです。いーちんたんさんがもし行く機会があればレポートしてください。お願いします。
返信する
弥勒さんへ (yichintang)
2012-06-10 12:13:55
ほおほお。けっこうレンタルにあるものなんですね。

魏の都ですかー。
古代史はあまり興味ないので、専門外ですが、
もし行くことがあれば、写真撮ってきますねー。
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