東京で安く映画を観る.com【実践編】

出来るだけ安く劇場で映画を観るゾ、いざ出陣!

last day

2007年06月30日 |  ヒマ話 
足元にまとわりつく野良犬に

  「あらら しょーがないなァ」 とばかりに

チョイとハナ面を撫でてやった程度の事なのかもしれない

それでも
余りに哀しい気持ちと
余りに嬉しい想いが同時に身体を埋め尽くし
背骨が砕けそうになった

 ありがとう


世界が崩れ落ち この身が潰れる程に悲しい日だった

それでもこの2年余りで一番しあわせな数分だった

哀しい故に嬉しさが胸を満たし
嬉しさゆえに悲しみの現実に茫然となった


やっぱりこれしか言えない


 ありがとう



ダイ・ハード4.0

2007年06月30日 |  2007年 実戦 
@池袋HUMAXシネマズ4   〔公式サイト〕

【前売券】で【1300円】

感想:★★★

どんなに悲しくても、心がグチャグチャであっても映画は観る。
(何故じゃ)

でも、そんなんだからちっとも冷静じゃないのね。すいません。
明晰な映画評が読みたい人は、他に行った方がイイ。(特に今日は)

それでも何とか頑張ってみよう。



え~~、昨今の映画の流れとしては、「ヒーロー像の解体」があると思うのね。
「グエムル」もそうだったし、酷い所では最近の「大日本人」が極北ではないだろか。

で、その流れの源流の一つとして1988年の「ダイ・ハード」が
挙げられるんじゃないかと思う。

全然カッコ良くないフツーのオヤジが何かブチ切れて大活躍してしまう。
キーワードは「なりゆき」だよね。

さて、そうやってヒーロー物の在り方が塗り替えられて行くのだけど、
「3」から12年ぶりに復活するジョン・マクレーン刑事は、
ヒーローの復権をも成し遂げてしまうんだな。

ああ、アタマはド禿げさ。 体型だってスマートとは言い難いし、
嫁には逃げられたし、娘にだってボロクソに言われてしまうよ。
給料は安いし、年金もアテにならないし、借金まであるぜ。

確かにダメダメさ。

 でも

    他に誰がやるってんだ。
 
    誰もやらないからオレがやるんだ。


格好イイじゃねぇか。 今の世の中、これ以上カッコイイ奴がいるかい?

涙が出た。


映画の作りとしては、昔ながらのアナログなアクションをB・ウィリスが
思う存分見せてくれて、
現代の映画として、ハイテク・サイバーテロの駆け引きを若手が見せてくれる。

上手いよね。


ダイ・ハード4.0 - goo 映画

送別会、その弐

2007年06月29日 |  ヒマ話 
僕のでは無いけど。

料理が美味しかったので、全てヨシ。

調子に乗って珍しく人前で歌ってしまった。(等と言いつつ3曲も)


I 課長、お疲れ様でした。仕事の出来る人間は格好良いですね。
少しは近づけるように努力しなきゃね。

UDON

2007年06月29日 |  2007年 実戦 
   〔2006年〕

アクセプトを脱退したヴォーカル、ウド・ダークシュナイダーが
自ら結成したバンドの名前は「UDO」だった。   全く関係ない。


さて、饂飩って結構簡単に作れるんだよね。
1人前だったら、小麦粉100gに水100cc、多少の塩をこねくり回して、
延ばして切れば出来上がり。
麺棒が無い場合はコップで代用だって出来る。
慣れてくれば、粉の状態から「戴きます」まで1時間弱で出来ますえー。

コンビニで買う80円程の袋入りウドンよりよっぽどコシがあって美味しいし、
自分で作った達成感もあるし、何より楽しい。

でもさ、その道何十年のオヤジがいきなり倒れて、その味を再現なんて絶対無理だわな。

どんなに詳細なレシピがあったって、その人にしか出来ないモノってのはあるもの。

同じ人であっても、毎回同じ味を保ち続けるのは至難の技だよね。
ちなみに私は全く同じ材料でカレーを作っても、毎回「似てるけど違う味」に
なるもんなぁ。



話は変わるけど、街で評判の「行列の出来るラーメン屋」ってあるじゃないすか。
あれ、雑誌などに取り上げられた時点でもうダメですな。

最初はやはり旨いんだけど、行列が出来て人気が上がるのと反比例して味が落ちてくね。

家の近くの「Tさっ子ラーメン」も環七に渋滞を起こす程の人気店だったけど、
今は名前も変わって、味も・・・

池袋の「k麺」も殆どチェーン店と化し、それはそれで凄く洗練されたサービス
になってはいるんだけど、かつてのガツンとくる味はもう無い。

同じく「S天王」も凄く柔らかいクリーミーな豚骨や塩ラーメンが美味しかったのに、
人気が出て食券機を入れ、2階増築した辺りで全く別モノになってしまった。

寿司では渋谷センター街入ってスグの「O江戸」もTVの「旨い回転寿司屋」特集
か何かで持ち上げられた途端に、サービスもぞんざいになり、
それだけでも行く気がしなくなった。

美味しい→お客が来る→マスコミで取り上げられる→人気が出る→お客がイッパイ来る
→忙しくなる→バイトを雇う→それまでの様に商品・サービスに手が掛けられなくなる

ま、当然と言えば当然なんだけどね。

営業利益を上げるために商売をしてるんだから、仕方ないのかもしれないけど、
本当に美味しいお店ってのは、やはり安定してないとダメだよね。

最後は自分で作るか、お金を掛けて高い店に行くしかないのかな。


映画について何も書いてないけど、まぁイイやね。
充分面白い作品だったね。  それでイイじゃん。
 

ズーランダー

2007年06月28日 |  サ行 
   〔2001年〕

ああ、何回観てもバカバカしくてイイなぁ。
なかなかコメディ映画を映画館で観て、本気で笑える事って少ないんだけど、
これは文句ナシに笑い転げたね。

改めてDVDで見てもまだ笑えるもん。 ツボにはまったってトコなんだろね。
ギャグの説明なんて不毛だから、実際に観て笑って下さい、としか言えないなぁ。

特色としては、とにかく有名人がバリバリ出まくっている事。
主人公のベン・ステイラーを始めとして、オーウェン・ウィルソン、ウィル・フェレル、
を軸に、ミラ・ジョボヴィッチ、ウィノナ・ライダー、デビッド・ボウイ等、
いろんな人がチョイ役で出ている。パリス・ヒルトンまでいるぞ。

コメディ好きで、まだ押さえて無い人には絶対のお奨め!


ズーランダー - goo 映画

プレステージ

2007年06月27日 |  2007年 実戦 
@シネマサンシャイン池袋   〔公式サイト〕

【前売券】で【1300円】

感想:★★★

やはり、このクリストファー・ノーランって監督の才能はズバ抜けている。

出世作「メメント」の衝撃だけをとっても凄いんだけど、
決して一発屋などでは無く、その後も
「インソムニア」「バットマン・ビギニング」と、堂々とした作品を安定して
発表してるもんね。
殆ど自主制作フィルムの様な「フォロウィング」からして非凡だったね。

さて、今回の「プレステージ」も、全く期待を裏切られる事無く、
素晴らしい出来だったと思う。


何しろ華やかな雰囲気に反して、実はかなり陰湿で難解な物語の原作だから
結構、観る人を選ぶ作品みたいなんだよね。

それをノーラン監督は実に判りやすく映像化に成功してると思う。

「簡単な事を難しく言う」のは格好良いけど、バカの仕事。
「難しい事を判りやすく言う」のは本当に頭の良い人。

当然、この映画は後者に属すると思うんだよね。

例えば、2人のライバルが憎みあう原因。
原作小説と較べて、物凄くダイレクトな理由を作って、そのおかげで
観客の感情移入がされやすくなっている。

冒頭での小鳥のカゴのマジックは全編を通しての暗喩でもあり、直喩でもある。

もちろん、中国人マジシャンのエピソードも、「テスラ装置を使わない」マジックを
考える時の手がかりとなっている。

・・・ああ、やっぱり優秀だなぁ。

あ、もちろん、オープニングの黒い物体の山も、ね。


原作でのダーク・ファンタジーの要素がラストで活かしきれなかったのは
個人的には残念だったけど、監督の狙いが「必ずしも原作に忠実では無く」
だろう事を考えると納得できる範囲だな。

ヒュー・ジャックマン/クリスチャン・ベールと、好きな俳優による2枚看板も
魅力だったけど、意外なことに尊敬するアンディ・サーキスが出ていた事も嬉しかった。
ただ、スカーレット・ヨハンソンは、彼女である理由は無かったかもしれん。


しかしそんな事よりも、

黒猫に電流を流すのは辞めなさい。   ニ゛ャ~~~ッ!


プレステージ - goo 映画

ストレンジャー・コール

2007年06月26日 |  2007年 実戦 
@K's cinema   〔公式サイト〕

【前売券】で【1300円】

感想:★★

これ、何か怖いの?


何一つ新機軸・アイデアのないホラーなんてワシは評価せんぞ。
なんでも78年の「夕暮れにベルが鳴る」(未見)のリメイクらしいけど。
どこにこんなものを作るだけの理由があったんかのう。

やたらめったら可愛いお姉ちゃんのプロモーションみたいな映画だったなぁ。


しかしまーうるさい家だこと。



ストレンジャー・コール - goo 映画

リサイクル/死界

2007年06月25日 |  2007年 実戦 
@シネマート六本木   〔公式サイト〕

【前売券】で【1300円】 ついでに、ポイントカードに入会して【300円】

感想:★★★★

異論は承知で言い切ってしまおう。
「the EYE」で一躍名を上げたパン兄弟は天才だ。

天才が故に「the EYE 2」「同 3」みたいなトンデモなくヘンテコリンな映画も
作ってしまうんだけど、今回は凄いね。

これまた異論を承知で言ってしまうと、ホラーやエロ映画って、それぞれ怖い要素、
エッチな要素さえクリアしていれば、後は監督のやりたいことをやれる、
自由度の高いジャンルなんだよね。
だからその利点を活かして思う存分暴れてくれる作品を私は推したい。

例えば、過去の名作をリメイクしただけで、
なんら新しい機軸を提示できない「守り」のホラーは正直に言って
存在価値が薄いと思うんだよね。

その点でもこの作品は素晴らしく突き抜けていて優秀だと思うな。



さて、僕たちは生まれてから今までの人生の中で、色々なモノを捨ててきた。
実際に、飽きて要らなくなってしまったオモチャなどもそうだし、
どうにもうまく行かなくなってしまった恋人も、
将来、成りたかったモノの夢なども、捨ててきた事だろう。

パソコンの「ゴミ箱」にドラッグする様に捨ててきたそれらの物事は
どんどん蓄積されて行く。

ありとあらゆる局面で選択し、切り捨ててきた可能性の集積、それがゴミ箱だ。

ではそのゴミ箱を開いて、【全ての項目を元に戻す】を実行してみるとどうなるだろう?

そこに、「もう1人の自分」が立ち上がるかもしれない。


いつにも増してヘンな感想だけど、多分この映画の本質はここにあるんじゃなかろうか
と思うんだよね。


一応、ジャンル分けするなら「ホラー」としか言い様がないし、
実際、私がこの映画を形容するにしても、

 「腐ったドリアンの汁で描いた隠々滅々としたネバー・エンディング・ストーリー」

とでも言いたいシロモノだ。

でも、もんのスゲエ美しいよ。
毀れたモノの美しさが判る人には是非お奨めしたい。
あの「腐れた街」の風景に圧倒された。

しかも深い所で人間を描いているしね。
素晴らしいっす。
ホラー映画をバカにしてしまう人にこそ観て欲しいな。

目からウロコが5~6枚もボロボロ落ちるから。


リサイクル/死界 - goo 映画

ラッキー・ユー

2007年06月24日 |  2007年 実戦 
@シネマスクエアとうきゅう   〔公式サイト〕

【前売券】で【1500円】

感想:★★★

ギャンブル依存症の、相当にどーしよーも無い男達の映画なんだけど、
そんな事の善し悪しなんかを突き抜けてしまった感があるねぇ。

本人はまぁイイにしても、その周りにいるドリュー・バリモアにとっては
地獄みたいな状況のハズなのにね。



さて、この映画は本当のド真ん中にポーカーゲームが位置してるんで、
ちゃんとゲームを判って観ないとラストの主人公の行動が理解出来ない。

ディーラーが「Aの勝ち」と言ったから、コイツの勝利なんだ...
ってな理解の仕方ではダメっす。
Aはこのカードで、Bはこの持ち札だから、Aの勝ちなんだ。と、
カードの行方を判って観て、初めてドキドキ出来るハズだよ。

別に詳しく知る必要も無いけど、1ペアより2ペアの方が強い。
同じ1ペア同士なら、大きい数字の方が勝ち、
くらい判っていればOKっす。

それにしてもエリック・バナは割りと純朴なイメージがあっただけに、
今回のようなギャンブル狂いの役には驚いたなぁ。
でも結構なヤサグレ加減をキッチリ演じてたね。

そういや、「負け」が似合う顔してるもんな、なんて言うと失礼か。


しかし、ポーカーが「スポーツ」だとは知らなかった・・・

ラッキー・ユー - goo 映画

私信

2007年06月23日 |  ヒマ話 
ええ、ごく一部の方にはご心配をお掛けしておりましたが、
やっと、、、やっと新しい仕事が決まりました!

今月末の契約完了に続いて、スグ7月から新しい職場で頑張って参ります。

「少しゆっくりしてもイイんじゃん?」

等と言ってくれる方もいましたが、おなかの周り以外に蓄えも無く、
結構必死でした。

   夜も眠れず
             (昼寝してっけどな)

   ご飯もロクに喉を通らず
             (お菓子喰ってんじゃん)

ツライ日々を送っておりました(涙)


  おい


  こら、キサマ


  映画観てんじゃん!

あいすいません・・・


でも新しい職場は凄く忙しいらしく、とてもとても平日に映画なんか
観てる余裕はなさそうです。


頑張りますよ。     (あ、仕事をネ)




今回、面接で厳しい事を言われたりもしたのですが、
それでも頑張れたのは、何人もの方々の本当に温かい応援があったからだと思います。

心の底から勇気付けられました。


それに、仕事が決まった事を報告すると、まるで我が事の様に喜んでくれるんです。
こっ恥ずかしいですが、言ってしまいます。


  しあわせです。



ありがとう、本当にありがとうございます。




  

沈黙の行方

2007年06月23日 |  タ行 
   〔2001年〕   紹介

アンディ・ガルシア主演・製作総指揮の心理サスペンス。

余りにショッキングな内容の為、4ヶ国でしか公開されなかった、とジャケットにあった。

うん、これは悲惨だわな。
でも、実際にありえる事件なんだろうね。

もうさ、善悪とか常識とかが通じない人間って現実にいっぱいいるんだよね。

つい最近でも母親が自分の子供に麻薬の注射を打ってたり、
バイクのヘルメット収納スペースに赤ん坊を入れたら死んだので捨てた、とかさ。

貴方の知り合いにはいないかもしれない。
でも、今日電車で隣に座った人がそんな人でないと言い切れるだろか。

もう、「話して判る」レベルに達してない人間がうじゃうじゃ同じ世界に生きている
事を深刻に受け止めないといけないのかもしれない。

哀しいね。


例によって、作品の趣旨とはちょっとズレた所で話をしてるけど許して欲しい。

映画としては、そんな悲惨な中に仄かに燈る希望も残してくれている。


恐ろしくバッドテイストだけど、良い出来だと思うっす。


アダム ~神の使い 悪魔の子~

2007年06月22日 |  ア行 
   〔2004年〕  参考

う~~ん? ロバート・デニーロ/グレッグ・キニアが出演していて、
日本劇場公開もされているらしいんだけど、全然知らなかったなぁ。

おかしいな、大抵の作品は例え観てなくても把握してるハズなんだけどな。

内容としては、子供を失った親の愛情の暴走って事になるね。
彼らの心情はよく判るし、誰だって同じ事を考えるだろうなぁ。

でもクローニングの怖さ云々というよりも、金を持った天才(博士)の怖さの方が
目だってしまっている気もするね。

天才は不遇でなきゃイカンよ。 金持ちは凡庸でなきゃイカンよ。
でないと余りに危険じゃん?

天才が暴走して許されるのは芸術の世界に於いてだけっす。


それにしても、デニーロは以前はもっと怖かったハズなんだけどなぁ~~



鉄板英雄伝説

2007年06月21日 |  2007年 実戦 
@シネマート六本木   〔公式サイト〕

【定価1800円】 おお、フルプライス鑑賞なんて、今年2回目だよ。

感想:★★★

まあけっこう酷い映画ではあるんだけど、
最近は水野晴朗や松本人志などの「映画以前」の作品を見たおかげで(?)
かなり許容範囲が広がってしまった気がするよ。

喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか...

さて、この意味不明なタイトルのパロディ映画は「最狂絶叫計画」から
派生した作品の様だね。
作風もソックリですな。

基本的に「ナルニア国物語」をなぞったストーリーに、これでもか!と
色んな映画のパロディや、有名俳優のソックリさんがどっちゃり詰め込まれているよ。

私は、まぁ結構劇場公開作品は網羅しているんだけど、
確かに、こういう映画ネタのパロディ作品を見る時は役に立つね。
たいがいの元ネタが判って楽しめるんですわ (ちょっと自慢してみた)

でも凄くマニアックな所からも引用してるのには驚いた。
普通「スネークフライト」「ボラット」「もしも昨日が選べたら」なんて
マイナーな映画からの引用なんてしないよなぁ。

でも個人的には、そのマイナーネタである、ラストの「~なんてね!」(ボラット)
が一番笑えたんだけどね。

ま、軽く楽しめればそれでヨシですな。


フルプライス(1800円)分の満足が得られたかどうかは・・・訊かないように!


参考:「ダヴィンチ・コード」「ナチョ・リブレ」「X-MEN」「スネーク・フライト」
「キューティ・ブロンド」「パイレーツ・オブ・カリビアン」「スター・ウォーズ」
「ロード・オブ・ザ・リング」「チャーリーとチョコレート工場」「ボラット」
「ナルニア国物語」「ハリー・ポッター」「もしも昨日が選べたら」「スーパーマン」
チャック・ノリス、マイケル・ジャクソン、メル・ギブソン、ジャッキー・チェン
ブリトリー・スピアーズ

             ・・・・・・あと何だっけ?


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ハリウッドランド

2007年06月20日 |  2007年 実戦 
@日比谷シャンテ・シネ   〔公式サイト〕

【株主なんたら~】をディスカウント・チケット屋で買って【1400円】

感想:★★★

兎にも角にも、ダイアン・レインがエライ事になっている。

私に言わせれば、主人公はエイドリアン・ブロディかもしれんけど、
真にこの映画の中心にいるのは、ダイアンではないだろか。

昔からずっと親しんできた大好きなハリウッド美女が今や、半ば「おバアちゃん」だよ。
その痛ましさ(と同時に、突き詰めた形での愛情)こそが、
この映画の源泉に思えてならないなぁ。

いろんな楽しみ方が出来るのだけど、
完結しない実際の事件のミステリーを探る、としては「ゾディアック」があったけど、
こちらの方がよっぽどストレス無く観終われるね。

(同じ日に封切され、表面的に凄く似通った映画なのはちょっと不思議だなぁ。
お互いに相殺していると思うんだけどな。)


ハマリ役に文字通りハマってしまった俳優の不遇としては、
映画版「スーパーマン」役のクリストファー・リーブや、「スター・ウォーズ」の
マーク・ハミル等を思い起こす。

でも、この映画の本質はやはり、ラスト間際のベン・アフレックの目に
現れていると思うんだよね。


彼は最後に「何」を観たのだろうか。

愛憎半ばにする婚約相手だろうか、
愛人の旦那の差し向けた殺し屋だろうか、
それとも自らの虚無を映し出す、誰もいない壁だろうか。

しかし、実はこれはフーダニットではない。

彼が実際に何を目にしたとしても、
それは「過酷な人生」の現し身なのだから。


苦い苦い余韻がいつまでも胸をざわめかせる。

私としては、甘いにせよ苦いにせよ、こうやって「心を波立たせるもの」こそ、
映画なんだと思うんだよね。


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アポカリプト

2007年06月19日 |  2007年 実戦 
@有楽町スバル座   〔公式サイト〕

【前売券】で【1300円】
何故かタイムサービスとか言ってドリンクを1杯頂いた。

感想:★★★★

狂える伝道師、メル・ギブソンは問いかける。


  「じゃあ、彼らと君たち(私たち)のどこが違うんだい?」



私たちは、両手で持てる物だけでは満足が出来ずに、
他人を踏みつけにして、彼らの取り分を横取りする。

弱者である彼らを強者であるはずの私たちが憎み、奪った上に虐げ差別するのは、
本当はそんな状態が正しくない事を知っているからだ。

だから怖いんだね。

恐れ故に憎む悪循環。



この映画をジャングルの中の部族間の争いの物語、として見終えてしまうなら、
何も見なかったのと変わりがないね。

この後、スペイン人によってマヤ文明がどんな末路を迎えたかをちゃんと
思い起こすべきなんじゃなかろか。
そのためにあのラストがあるのだから。


そして、最初の問いかけに戻るべきだと思うんだよね。


   彼らと私たち、何が違うと言うの?

   自分の手は汚れてない、と言い切れるの?



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