紘一郎雑記帳

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有力企業・滋賀ダイハツ販売第2部  紘一郎雑記帳

2016-11-15 00:09:03 | Weblog

有力企業・滋賀ダイハツ販売第2部  
紘一郎雑記帳

そして・その気が無かった3代目がさらに会社を伸ばす・昨日より

そうなると、創業者の孫である現社長は若い頃から帝王学を学び、
経営者になったのかと思われるかも知れないが、実は違う。
現社長の後藤敬一氏は静岡大学農学部林産学科で木材加工などを学び、
卒業後は楽器メーカーのローランドに就職し、製造部門の生産管理をしていた。
家に戻る気も無かったのだと言う。
しかし、就職して4年がたったある日、父から言われた
「祖父の作った会社をどうするのか?」と言う言葉に家に戻る決断をし、
1984年(昭和59年)、滋賀ダイハツに入社したのである。

 そして、敬一氏は父のやり方とは違った手法で会社をさらに伸ばしていく。
まずモノ作りの現場に居たことが敬一氏に自動車の販売手法に
異論を唱えさせたのだ。製造業の現場では、
血のにじむような努力と知恵でコスト削減をしているのに、
なぜ自動車セールスの現場ではいとも簡単に端数を値引きするのか?
敬一氏はその慣習が許せなかったのだ。
物の値打ちがわかっていればそんな販売はしないはず、
きっちり説明すればお客様も分かってくれるはずだと。
それ以来、滋賀ダイハツでは1円の単位まで
しっかり回収するようにしていると言う。

 では、どうやってお客様に満足してもらっているのか?
軽自動車は女性客がメイン。それならばと、女性目線での店づくりや
接客が行われているのだ。まず、店の建物の中には車が無いし、
車のポスターも張っていない。
これは、車というメカ(=女性には取っ付きにくい物)は
苦手意識を呼び覚ますだけで、しかも売りつけられるのではと感じさせ、
女性の足を遠ざける原因になるからだと言う。
ポスターも同じ理由で掲示しない。
そして、店はあくまでもカフェのような憩いの場であり子供も遊び場であるのだ。
さらに、車の難しい説明もしない。オフィス部分もできるだけ物を減らし、
整理整頓を徹底する。夏はゴーヤカーテンで店を包む。
社員がドアを手で開けるところから接客をする…等々、
女性が好むことを徹底して行っているのである。
お客様からありがとうと言ってもらうと、それは即ち働いている人の幸せになり、
社員とお客様の満足スパイラルはどんどん上昇していくと考えているのである。
敬一氏は言う。「して差し上げる幸せが最上ランクの幸せである!」と。

五幸の基本方針
敬一氏が経営において最も大事に考え提唱していることがある。
それは「五幸の基本方針」の実現である。五幸とは
1、社員の幸せ
2、お客様の幸せ
3、お取引店様の幸せ
4、ダイハツグループの幸せ
5、地域の人々の幸せ   
元はお客様の幸せが1番だった。しかし、社員が幸せを感じずに辞めても、
たいていは他所でも幸せにならず、落ちていくことも多いので
社員の幸せをまず実現しないとダメだということで順序を入れ替えた。
そして、この5つの幸せを実現してこそ、会社が発展するのだと、
敬一氏は一生をかけてこの方針を全うしようとしている。

また、会社の視察、見学も分け隔てなくほぼ全て受けている。
ライバルの自動車会社からの視察もだ。
滋賀ダイハツという会社やブランドは、見られることでさらに
世の中に浸透するし、成長にもつながるからで、
敬一氏は
「お客様に対するノウハウがいろんな業種の人の役に
立てたらいいなと思っています。」と話してくれた。
現在、異業種の勉強会で同社のノウハウを教えている。
そして、今後は他のダイハツの販社や海外の販社にも
ノウハウを提供したいと言う。

 


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