紘一郎雑記帳

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震災後80日の感動 自衛隊連隊長の心 紘一郎雑記帳

2011-05-31 04:15:56 | Weblog
「80日以上、1日も休んでいません」
          部下を激励し続ける連隊長
 
”さくらばやしみさ”さんのコラムより

      「只今、帰隊しました!」

 ずぶ濡れになって報告にきた2人に、
連隊長は黙って近付いていった。
 
そして、何の言葉もなく、強く抱きしめた。
流れるに任せて、涙が流れた。その場にいた者も、
皆、黙ってわれを忘れて泣いた。

 聞けば、車ごと津波に流されたが泳いで脱出し、
 一晩中フェンスにしがみついていたのだという。

 この後、休暇中でまだ行方が分からなかった隊員も
 次々に無事が確認されていった。
 しかし、どうしても1人の陸曹と連絡がとれずにいた。

 隊員たちは、現場のどこかでこの隊員と出会えるのではないか、
 見つけ出せるのではないかと思いながら
 行方不明者の捜索にあたっていた。

 「車と着衣を発見!」

 数日後、彼がその日乗っていたとみられる車が見つかった。
 残っていたのは、泥だらけの戦闘服のズボンと半長靴だった。

 「あいつ、着替えて来ようとしたんだ…」

 レンジャー隊員だった彼は地震発生後、
 すぐに戦闘服に着替え、
 車で部隊に向かったが、津波に気付き、
 ズボンと靴を脱いで脱出したに違いない
 
 どこかにたどり着いていてくれ! そう、祈るしかなかった。

 しかし、3月19日、その陸曹は遺体安置所で発見された。

 仲間の死は身を切り裂くような傷となった。

 それは、部下を亡くした指揮官にとっても同じだった。

 「連隊長は毎日現場に来てわれわれを激励してくれます。
 夜は市役所に入って遅くまで対策会議です。
 そのまま泊まり込む生活を、もう80日以上続けているんです。
 1日も休んでいません」

 お国なまりで心配そうに語る隊員たち。
 連隊長は確か、土佐の出身だが、
 もはや同郷かどうかは関係なかった。
 自衛隊という、同じ故郷がある。

 又、明日も頑張ろう! 
 辛いことは全て連隊長のひげに託して。


紘一郎雑記帳
 
 ■さくらばやし・みさ氏の
  心温まる感動のコラムでしした。
 
  早速、講演を依頼する事とした。
 
さくらばやしさん、 1970年、東京生まれ。
 日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、ディレクターとして
 テレビ番組を制作後、ジャーナリストに。


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