原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

ガラはガラでも、ガラ違い

2012年05月15日 07時52分29秒 | 自然/動植物

 

雀と書いて、カラもしくはガラ。これを名前にもつ鳥のグループがある。カラ単独の名前を持つ鳥はないのだが、雀の血筋であることは変わりない。シジュウカラがその代表格。スズメ目シジュウカラ科となる。この科に属するのが、ヒガラ、ハシブトガラ、ヤマガラ、コガラ。スズメ目ゴジュウカラ科もある。ここにはゴジュウカラ一種だけ属する。いずれもガラ(カラ)が名前の最後についている。この中の四種類だけは見分けられるようになった。羽根の色や身体の模様、つまり彼らのガラの違いで判断するのだ。こう語るとプロ並みに聞こえるが、山の中ではいまだに正確な見分けができていないのが、現状でもある。

●シジュウカラ

 

(シジュウカラ):喉から腹を経由して尻まで、ネクタイのような黒帯が走る。森の中はもちろん住宅街まで足をのばし、四季を通じてみることができる。体長14~15センチ。

●ハシブトガラ

 

(ハシブトガラ):北海道のみに生息する。コガラとよく似ているが尻尾が角ばっているのがハシブトガラ。コガラは丸みを帯びているらしい。しかし素人には見分けが全くつかないと言うのが正直なところ。ハシブトガラは比較的水辺近くにいると言う。体長13~14センチ。

●ヒガラ

 

(ヒガラ):頭の毛が立ち、首に幅広い黒毛。幅広蝶ネクタイをしているような感じ。街なかで見かけることはほとんどない野鳥。幸運にもわが山でよく見ることができる。体長12~13センチ。

●ゴジュウカラ

 

(ゴジュウカラ):目の周辺に隈取りのような黒い線があるのが特徴。木の幹をさかさまに歩いたり、ちょこまかちょこまか忙しく動き回る。五十羽分の動きをするという噂は本当のようだ。お尻の周りが汚れて見えるので、子供の頃この鳥を「ケツクサレ」と呼んでいた記憶がある。ごめんなさい。体長14~15センチ。

わが山では、カラの仲間であるコガラ、ヤマガラはまだ見かけていない。というより、まだ巡りあっていない。彼らとの邂逅が今年の目標ともなっている。

カラのグループはおおむね同じ場所で見かけることができる。いつも一緒に行動するようにみえるが、棲み分けはきちんとできている。カラという一つのグループとしての行動はしない。当然である。基本種類が違うのだから。

だが、日本の政府与党はこれと全く反対だ。これほど種類の違う雑多な人が集まった政党は過去に例がない。保守と革新が混在し、媚中派と親米派が合体。金権政治の塊のような化石的政治家を応援する中核派出身の政治家などをみると、世紀末の様相にも思える。主義主張や活動環境が全く違う人たちが、政権与党になれると言うただ一点で一つ屋根の下に集合した結果がこれだ。なんとか政権をとると、今度は各グループの権力争いが勃発。おかげで決まるべき法案が決まらない。震災復興計画も右往左往して遅れるだけ遅れる。原発問題でもしかり。国民が大迷惑を被ろうとお構いなし。ガラが違うのだから、同じガラ同士で集まりなおし(再編成)、選挙できちんと国民の信任を得るという当たり前のルールに従うべき。

政治家よ野鳥を見習え、と、つくづく思う、この頃である。


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2 コメント

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よく撮ってますねえ、脱帽! (numapy)
2012-05-15 09:35:25
職業柄でしょうか、何時も別の言葉に置き換えてしまう癖があって…。ゴジュウカラは「50から」、シジュウカラは「始終空」。いずれも与党民主党の政治家に贈りたい言い替えです。新種の「保身柄」なんてガラはそちらの山にはいませんか?
話は別ですが、鳥のこと、よ~く研究してますね。脱帽です。しかもよ~く撮れてる。参ります。オイラ、ウグイスに挑戦の毎日ですが、毎日、削除の連続、惨敗です。やっぱり粘りがないのかなぁ・・
わが山は鳥が豊富です。 (genyajin)
2012-05-15 11:15:03
特別なことはしてません。鳥の通り道やよく訪れる樹木があり、そこを中心にぐるぐる回っていると出会います。多少、待つことはありますが、短気な気性ですからそんなに待ちません。ウグイスは人の前に出ることはあまりないので難しいです。私も声だけはよく聞くのですが、姿を確認したことがありません。「声はするけど姿は見えず、ほんにお前は~のような」であります。
ウグイスにチャレンジのようですが、追い求めていれば必ず捉えられるはずです。いつの日か大願成就を!

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