A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

自分の演奏よりも先にグラミー賞をとったミシェルカミロの”Why Not”・・・・

2015-01-05 | MY FAVORITE ALBUM
Boddies and Souls / The Manhattan Transfer

昨年も有名ミュージシャンが亡くなった。特に、来日予定であったマンハッタントランスファーのリーダーのティムハウザーの突然の訃報にはビックリした。毎年のように来日していたので、まだまだ現役のライブを楽しめると思っていたのだが・・・・。

このティムハウザーが、マンハッタントランスファーを結成したのは1969年。このグループで作った初アルバムがJunkin’。しかし、メンバー間で進むべき音楽の方向性の意見が異なり、このメンバーでのマントラはすぐに解散となった。

その後、タクシードライバーをしながらメンバーを探しながら再編したのが、現在のマントラとなる。1972年から活動を開始するが、初アルバム”The Manhattan Transfer”ができたのが1975年。ジャズフィーリング豊かなコーラスを聴かせてくれたが、このデビューアルバムでも、ジャズだけでなく、カントリー調であったり、ロックンロール風であったり、広くアメリカンポップスの歴史を感じさせるコーラスを披露してくれた。
このアルバムから今年で40年を迎えるところであった。残されたメンバーで今後も活動を続けるようなのでせめてもの救いだ。

最初のアルバムでも披露してくれたこのオールマイティーなところがマントラの良さであるが、80年代に入りヒット曲、ヒットアルバムが続き、一時思い切りPOP路線に徹したアルバムを出した時期がある。

このアルバムもその一枚だ。プロデューサーにあのLovin’ Youのヒットを生んだリチャードルドルフを起用している。スティービーワンダーもハーモニカで登場という豪華版だ。
ヒットして当然というアルバムであったので、ジャズファンというよりも幅広くPOPSファンにも受け入れられたアルバムだ。

アルバムとしてビルボードのチャートにもランクインし、シングルカットされたSpice of LifeもHot1001に名を連ねた。ヒットすべく企画され、その通りヒットしたアルバムだろう。

日本では、このアルバムのAmerican Popsは、サントリーのCMでも使われた。


先日紹介したミシェルカミロの凱旋コンサートの一曲目は”Why Not”でスタートした。この曲は彼の初リーダーアルバムのタイトル曲にもなっている、彼の十八番の自作曲である。
実は、このマントラのアルバムにこのWhy Notが入っている。



色々話題になったアルバムだが、このアルバムの曲でマントラは最終的に1983年のグラミー賞でBest Jazz Vocal Duo Or Groupでウィナーとなった。対象曲は他のヒット曲を押さえて、このWhy Notが選ばれた。
カミロにしてみれば自分のアルバムより、こちらの方が早く世に出てしまった。マントラのお蔭で作曲家カミロの方が一足お先にアワードを得、これを梃にプレーヤーとしての名声をも得たということになる。

自分はというと、この手のフュージョン、AOR系のアルバムは決して嫌いではないのだが、ことマントラに関していえば、古い曲、スタイルの方が好みである。このアルバムでは、Down South Camp Meetingが気になった位であまり聴き返すこともなかった。

カミロのWhy Notを聴いて久々にマントラバージョンを聴いたが、やはりどの曲を聴いても、どんなスタイルでも図抜けて上手い。マントラにとっては、これで3年連続のグラミー受賞。ジャズコーラスでは敵なしの時代だった。

1. Spice of Life       Derek Bramble / Rod Temperton 3:40
2. This Independence      John Capek / Marc Jordan 5:01
3. Mystery                Rod Temperton 5:00
4. American Pop            J. Capek / Marc Jordan 3:34
5. Soldier of Fortune          J. Capek / Marc Jordan 4:21
6. Code of Ethics   Wayne Johnson / Alan Paul / Randy Walman 5:06
7. Malaise en Malaisie  A. Chamfort / S. Gainsbourg / Alan Paul 3:58
8. Down South Camp Meeting F. Henderson / J, Hendricks / I, Mills 3:00
9. Why Not! (Manhattan Carnival) M. Camilo / Julie Elgenberg 2:33
10. Goodbye Love        J. Lubbock / Richard Rudolph 3:04
11. The Night That Monk Returned to Heaven   Robert Kraft 3:23

The Manhattan Transfer
Tim Hauser (vol)
Alan Paul (vol)
Janis Siegel (vol)
Cheryl Bentyne (vol)

Produced by Richard Rudoloh


Bodies & Souls
The manhattan Transfer
Atlantic / Wea
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L・H・Rの後継者も“Four Brothers”の再演から・・・・

2007-10-10 | MY FAVORITE ALBUM
Pastiche / The Manhattan Transfer

L・H・Rは、ROSSが抜けてBavanが加入するが、結局ROSSの代わりは務まらなかったのだろう、1964年には解散してしまった。そして、解散後しばらくしてLambertが交通事故で亡くなってしまう。これでこの稀有なグループが再編されることはなかった。
その後、いくつかのコーラスグループが登場しボーカリーズにも挑戦したが、本命の後継者はやはりマントラこと、マンハッタントランスファーだろう。



1975年にメジャーデビューしてから徐々に人気を確実にしていた。彼らの3枚目のアルバムがリリースされたのは初アルバムから3年後の78年の1月のことだ。それが、このアルバム“Pastiche”。Pasticheとは模倣作品, 贋造(がんぞう).という意味もあるが、寄せ集め・ごたまぜという意味もある。ジャケットのデザインもそんな雰囲気がよく出ている。確かにジャズありウェスタン風もあり、ノスタルジックな雰囲気もあればロックありで、色々な曲が集められそして色々なスタイルで歌われている。
マントラのこの何でも受け入れる柔軟性が今まで人気を続けている秘訣だろう。L・H・Rのある種スペシャリスト志向に対して、マントラのゼネラリスト志向。どちらの取り組みも甲乙付けがたい。

このアルバムの一曲目に“Four Brothers”が収められている。あのJon Hendricksが作詞し、LHRの前身のグループで吹き込んだ曲だ。LHRの後継者として、マントラも意識してこの曲を取り上げたのだろうか。20年以上経ってからの再演である。
そして、このアルバムのFour Brothersのバックには、スペシャルオーケストラが編成されている。メジャーレーベルの成せる業だろう。サックスセクションにはこの曲を作曲したジミージュフリーが自ら参加、そしてハーマンのセカンドハードでフォーブラザースを演奏したアルコーンも参加。さらにはリーコニッツの姿も。特に彼らのソロもある訳でもなくサックスセクションがフューチャーされることもないが。バックにいる彼らも過去の思い出に想いを込めて演奏していたのだろう。

当然のようにマントラの演奏はカバー物の常として、L&Hの演奏よりよりリッチなもの、そして洗練されたものになっている。その後のコンサートでも必ずといっていいほど演奏された曲。マントラのメインレパートリーの一曲になっていく。

このアルバムは、ビルボードのPOPSのアルバムチャートの66位に入り、これでマントラも一人前のグループに出世する。そして、不動の地位を築くことになる。
後ろ髪をひかれる思いであの世に逝ってしまったLambertも、多分この演奏を聴いて立派な後継者が生まれてさぞかし一安心したことであろう。
ヘンドリックスは、その後歌詞を後継者であるマントラにも提供し、両者の関係も深まる。
このマントラがジョンヘンドリックスと共演した映像がある。
やはり目指す方向が一致する双方の相性はピッタリだ。

1978年のマントラのFOUR BROTHERSの映像はこちらで。

1. Four Brothers
2. A Gal In Calico
3. Love For Sale
4. Je Voulais (Te Dire Que Je T'Attends)
5. On A Little Street In Singapore
6. In A Mellow Tone
7. Walk In Love
8. Who, What, Where, When, Why
9. It's Not The Spotlight
10. Pieces Of Dreams
11. Where Did Our Love Go

Manhattan Transfer: Tim Hauser, Laurel Masse, Alan Paul, Janis Siegel (vocals).

<Four Brothers Personnel>
Randy Brecker, Marky Markowitz, Alan Rubin Marvin Stamm(tp)
Wayne Andre,Hurbie Green, David Taylor (tb)
Jimmy Giuffre, Lee Konitz, Al Cohn. Lew DelGatto (sax)
Jon Mayer(p)
Ira Newborn(g)
Andy Muson (b)
Art Rodriguez(ds)

Additional personnel includes:
Ira Newborn, Jay Graydon, Ben Benay, Wayne Johnson (guitar)
Buddy Emmons (steel guitar)
Oscar Brashear, Chuck Findley, Gene Goe, Don Rader (trumpet)
Garnett Brown, Vince Fanuele, Jack Redmond, Britt Woodman (trombone)
Jon Mayer (piano, electric piano)
David Foster (piano)
David Wallace (piano, harpsichord, calliope, keyboards)
Mike Boddiker (synthesizers)
Andy Muson (bass)
Art Rodriguez, Steve Gadd, Jim Gordon, Steven Schaeffer, Jeff Porcaro, Peter Johnson (drums)
Michael Omartian, Booker T. Jones, Steve Cropper, Donald "Duck" Dunn,

Additional guest arists: David Foster (piano); Don Grolnick (Fender Rhodes).

Produced by Tim Hauser
Engineers: Larry Emerine, Howard Steele, Phil Kaye.
Principally recorded at Studio 55, Los Angeles, California between December 1976 and September 1977.

Originally released on Atlantic (19163).
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何事も初志貫徹・・・・・待てば海路の日和あり

2007-08-07 | MY FAVORITE ALBUM
JUKIN' / MANHATTAN TRANSFER

マンハッタントランスファーのデビューアルバムは、普通はアトランティックの1975年のアルバムを言うが、実はそれに先立つ一枚がある。
このアルバムには、「Juking」というタイトルが付いている。
リーダー格はGene Pistilli。5人組でグループ名は「マンハッタントランスファー」の名前がすでに付けられている。この時、今もマントラの核となるメンバーのTim Hauserが参加しているが、他のメンバーは今のメンバーとは異なる。
しかし、中身を聴いてみるとマントラの前身であることは間違いない。

アルバムのタイトルの如く、ジュークボックスをかけたように色々なタイプの曲が次々に流れる。フォークロックのようでもあり、カントリー風でもあり、R&B風に。かと思えば、古きスイング時代のコーラスあり、プラターズのような雰囲気も漂わせながら。
マンハッタントランスファーの原点がまさにここにある。
Tim Hauserの奏でるギターとバンジョーの音色が、アメリカ音楽の歴史を感じさせる。

このアルバムが録音されたのは1971年。ヒッピー文化が世の中を席巻していたとき。
長髪で髭を蓄えたジャケットにある彼らの写真は時代を反映している。
しかし、この後このグループは人気が出ることもなくPisttilliはよりカントリー色を求め、HauserはJAZZ色を好み、このグループは自然消滅してしまう。

Tim Hauserはその後New Yorkでタクシードライバーをしている時、客として乗り合わせたLaurel Masseと出会う。そしてJanis Siegelを加えて新たにグループを結成することに。
1972年にはグループの活動を開始し、75年に晴れてアルバム制作に漕ぎつけ、その後は順風満帆の活躍をすることになる。

人生、出会いときっかけが大事といわれるが。このTim HauserがもしタクシーでMasseに出会わなかったら、MasseがこのアルバムJukin’を聴いていなかったら。そしてHauserが初志貫徹してジャジーなコーラスグループを目指していなかったら。
今のグループは存在しなかったかもしれない。
このアルバムに収められているジャジーな2曲は、You’re the ViperとSunny Dispoish。
このバックには、JerryDodgion, Lew Tabackiin,Garnett Brown,Tim Hauserなどの名前が。そう、サドメルのオーケストラのメンバーなどがバックに入っている。
ジャズぽい音がするはずだ。
この2曲がNew Yorkでの録音。他がNashvilleでの録音というのも2人のこだわりが現われている。
Hauserがこだわったこのジャジーな曲とバックが今のマントラの原点だ。

1. Chicken Bone Bone       McKinnon, Pistilli 3:20
2. I Need a Man           Pistilli, Anthony 3:12
3. You're a Viper*        Waller, Waller, Rachel 1:59
4. Fair and Tender           Ladies Carter 2:41
5. Rosianna          Pistilli, West, Cashman 3:03
6. Sunny Disposish*      Charig, Gershwin, Chang 1:41
7. Java Jive              Drake, Oakland 2:34
8. One More Time Around    Rosie Pistilli, Gutcheon 4:20
9. Guided Missiles          Gaitwood, Williams 3:25
10. Roll Daddy, Roll          Sherman, Pistilli 2:21

MANHATTAN TRANFER
 Gene Pistilli
 Tim Hauser
 Erin Dickins
 Marty Nelson
 Pat Rosalia

Recorded January 25 , 1971, New York ( *)
January 27 ~ Feburuary 1,1971,Nashville (others)

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ノスタルジーブームの寵児といえば

2007-08-04 | MY FAVORITE ALBUM
THE MANHATTAN TRANFER

戦いがあると、脇目をふらずに前向きに進む。
生きるために必死になるからだろう。それは、戦場であろうとどこであろうと。
そして、戦いが終わり世の中が平和になると、周りを見渡す余裕ができる。
昔を懐かしみ、平和であった時代に想いを馳せる。
これは、世の常、人の常、時代が変わっても変わらない本性のようなものだろう。

今、世の中全体がデジタル化された社会に向かって猛進しているが、これも何か見えない敵に向かって争いを仕掛けているような気がしてならない。
目に見える「物」を大事にし、スローライフを提唱し、アナログの世界を懐かしむのもこのデジタル化へ向けた流れへのアンチテーゼなのだろう。ある種の反戦運動だ。
この戦いが終わった時、この本格的なアナログ回帰の時代が訪れるような気がしてならない。

リアルワールドとバーチャルワールドの本当の融合には、一方だけということはありえない。何事もバランスが大事だ。セカンドライフなるものが流行っているが、これが人生の大部分になるようなことは、よもや起こるまい。

70年代に長く続いたベトナム戦争が終わった。そして10年後の冷戦の時代の終焉に向けて、大戦の時代が終わりへと向かう。
第2次世界大戦を自ら経験した我々の親の世代にとっては、初めて戦争のない時代を経験することになる。
このような「大人」の世代が昔を懐かしむ余裕ができたとき、ノスタルジーブームが起こる。

ベトナム戦争が終わったのが1975年。
Concordレーベルが生まれ、ノーマングランツがPabloで復活したのもこの頃だ。
ボーカルの世界でも、ポインターシスターズやベットミドラーなど、昔の趣を感じさせるグループや歌手が登場する。
先日紹介した、Rare Silkも誕生の経緯はこのような時代の流れの中だったのかもしれない。
この中で、代表的なグループはやはりMANHATTAN TRANSFERだろう。
先日も来日して元気な姿を見せている。
すでに結成以来30年を経ている。

このグループが登場した時、何故か惹かれるものがあり、初めて聴いていたく印象に残り、ライブを聴き感銘を受け、理屈抜きにいいなと思った。それ以来、好きなグループのひとつだ。
自分にとっては、サドメルであり、カーメンマクレーであり、クインシーであり、Concordレーベルのようなもの。
女性に一目会ってピンとくるというのと同じ感覚だ。

マントラのデビュー作を久しぶりに聞いた。
(本当のデビュー作はこちらだが)

昔を懐かしむという意味では、もうひとつレトロという言葉がある。違いはよく分からないが。昔を懐かしむといっても、単に雰囲気を感じさせるという意味と、具体的にいつ頃の何をという意味と両方がある。自分は何となく、このレトロの方がひとつ具体的な感じがするが・・・。

マントラの歌も、よくよく聞き直すと幅広い。30年代のスイング調から、60年代のロックンロール調まで、そしてブルースもあれな、ポップスもあれば。うたい方も、微妙に違うジャジーなものからアカペラまで。
一口に、昔を懐かしむといっても、幅広い器用さが今まで人気を保っている理由のひとつだろう。
今もレパートリーで歌われている曲を懐かしく聴いた。バックの中に、マイケルブレッカーやズートシムスの名前と、ソロがあることも。

1. Tuxedo Junction     Johnson,Feyne, Dash, Hawkins 3:03
2. Sweet Talking Guy Greenberg,          Morris 2:25
3. Operator                    Spivery 3:09
4. Candy             Kramer, David, Whitney 3:26
5. Gloria                  Levy, Navarro 2:57
6. Clap Your Hands               Newborn 2:55
7. That Cat Is High               Williams 2:53
8. You Can Depend on Me     Dunlap, Carpenter, Hines 3:30
9. Blue Champagne         Eaton, Watts, Ryerson 2:21
10. Java Jive               Drake, Oakland 2:44
11. Occapella                  Toussaint 3:04
12. Heart's Desire    Dozier, Cox, Lewis, Purdie, Ingram 2:36

THE MANHATTAN TRANSFER
ALAN PAUL
JANIS SIEGEL
LAUREL MASSE
TIM HAUSER

Ira Newborn (g)
Jerry Fredman(ep)
Richard Tee (org)
Marry Weinstock (org)
Don Grolnick (p)
Andy Muson (b)
Roy Markowitz (ds)
Mike Rod (ts)
Michael Brecker (ts )
Zoot Sims (ts)

& Orchestra

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「BIRDLAND」といえば一番印象に残っているのはマントラのコーラス

2007-04-03 | MY FAVORITE ALBUM
EXTENSIONS / MANHATTAN TRANSFER

QUINCYのアルバム“BACK ON THE BLACK”で、ガレスピーとクインシーが最後に出会って演奏した曲 ”BIRDLAND“はもともと「WEATHER REPORT」の演奏で有名だが。
自分にとってこの曲で印象に残っているのはMANHATTAN TARASFERの熱唱。
この「EXTENSIONS」の一曲目に収められている。

アルバムタイトルの“EXTENSION”。
そのままの意味でとれば、拡大とか伸展といった意味だろう。
WEATER REPORTもこの曲の入っているアルバム「HEAVY WEATHER」で大きく進化していった.
同じように、マントラもこのアルバムでタイトルどおり一皮向けて新しい世界に飛び込んでいった。
メンバーの一人、Laurel MasseがCheryl Bentyneに替わって心機一転再スタートした一枚だ。
内容もスケールアップしている。

マントラにとっては5枚目のアルバム。
本格的にデビューしてから4年目の1979年10月31日に発売された。
約一ヵ月後の12月8日のビルボードのTOP POP ALBUM CHARTに顔を出すほどの人気になったアルバムである。
それも、JAZZとPOPの両方のカテゴリーにランクインした最初のアルバムだそうだ。
そして、翌年のグラミー賞でこのマントラの「BIRDLAND」は「最優秀ジャズ・フュージョン・アーティスト」と「最優秀ボーカル・アレンジメント」の2部門で受賞する。
名実共にマントラは一流のグループの仲間入りをした記念すべきアルバムだ。

曲や演奏も、FUSION色の強い「BIRDLAND」で始まったかと思ったら、次には1930年代のELLAとCHICK WEB オーケストラで演った「Wacky Dust」、そしてJAZZフィーリング溢れる「Body And Soul」まで、実に多彩になっている。
ステージでは、ステージ衣装やパフォーマンスにも一捻り入れるようになり、エンターテイナーとしての貫禄も備わってきた。
当時、来日公演でもその姿を観ることができたのを懐かしく思い出す。
最近も来日しているようだが、最近はコンサートもすっかりご無沙汰。
今度来た時には、逃さず行ってみようと思う。

現在も活動を続ける息の長いグループだが、現在の確固たる地位を築いたのはこのアルバム、中でもこの「BIRDLAND」の演奏であったと思う。

MANHATTAN TRANSFERのパフォーマンスが見れるビデオクリップはこちら

1. Birdland (6:00)
2. Wacky Dust (3:10)
3. Nothin' You Can Do About It (4:25)
4. Coo Coo U (2:13)
5. Body And Soul (4:26)
6a. Twilight Zone (1:08)
6b. Twilight Tone (4:57)
7. Trickle Trickle (2:19)
8. Shaker Song (4:30)
9. Foreign Affair (3:54)

THE MANHATTAN TRANSFER
  TIM HAUSER
  ALAN PAUL
  JANIS SIEGEL
  CHERYL BENTYNE

PRODUCED BY JAY GRAYDON
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THE CHRISTMAS ALBUM / THE MANHATTAN TRANSFER

2006-12-20 | CHRISTMAS
クリスマスは、イエスキリストの生誕を祝うキリスト教の記念日。
本来は「神様が人間として産まれてきてくださった」ことを祝うのが本質らしいが。
今では年末の大イベント。ビジネス的にはクリスマス商戦。彼女との間では、愛を確かめあったり。皆クリスマスにかこつけて大忙しだが。
音楽の世界も、クリスマスを素材に色々な曲が生まれている。
クリスマスソングも元を辿れば賛美歌だと思うが。今では、多種多様なクリスマスソングがある。
これを、最近この「クリスマスソング」を紐解いても面白いな思っている。
何か、きっかけが無いとなかなか他のジャンルの音楽には手を出せないでいるので。
暇が出来たら取組んでみたい。

クリスマスソングはやはり歌を聞かせるものが多い。
JAZZの演奏もいいが当然歌物がいい。ソロもあるし、コーラスもあるが。

JAZZ風のコーラスとなると、第一人者はやはりマンハッタントランスファー。
最近アカペラ版もあるが、以前オーケストラのバックをつけたクリスマスアルバムを出している。
1992年にCOLUMBIAに残した2枚のアルバムの内の一枚。
プロデュースとアレンジにJONNY MANDELが加わっているので、よりJAZZYなコーラスと演奏に仕上がっている。

いつもの、マントラサウンドに加えて、
THE CHRISTMAS SONGは、TONY BENETTが加わって華を添えていたり、
定番のSILENT NIGHT,HOLY NIGHTは、正統派合唱隊に仕上げて、
HAPPY HOLLYDAYは、HARRY SWEET EDISON のトランペットなどを加え、JAZZ風の仕立てている。
最後のビートルズSONGのGOODNIGHTは、マントラとしては唯一のビートルズの曲の録音らしい。
クリスマスを素材にしたいつものマントラと、クリスマスで少し普段と違った「おめかし」をしたマントラが楽しめる。

SNOWFALL
LET IT SNOW , LET IT SNOW, LET IT SNOW
SANTA CLAUSE IS COMING TO TOWN / SANTA MAN
THE CHRISTMAS SONG
SILENT NIGHT, HOLY NIGHT
CAROLING, CAROLING
HAPPY HOLLDAY / THE HOLIDAY SEASON(MEDREY)
A CHRISTMAS LOVE SONG
IT CAME UPON THE MIDNIGHT CLEAR
HAVE YOURSELF A MERRY CHRISTMAS
GOODNIGHT
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THE MANHATTAN TRANSFER

2006-07-31 | MY FAVORITE ALBUM
このアルバムは彼らの本格的なデビューアルバムであるが、初めて聴いたときに強烈な印象を受けた一枚である。
デビューアルバムがいきなり話題を呼ぶ場合、有名になってから反対にデビューアルバムが話題になるケースの両方がある。
彼らのデビュー作が話題になったのは、レコーディング前に、すでに週6日、6ヶ月の練習と、2年近く活動をしていたという下地があったからであろう。

「OLD WINE IN NEW BOTTLES」という表現がある。
古きよき時代の雰囲気を残したノスタルジックなサウンドを基本に。古い曲から新しい曲まで、スイングからソウル、ロックンロールまでを、彼らの新しい味付けで料理している。
しかし、「なんでもありだが味付けが皆同じ」という訳ではない。どんな料理でも素材の良さを生かしながらこだわりを持って調理する一流のシェフと通じる点があるのかもしれない。

このアルバムが録音されたのが1975年だからもう30年以上活動を続けていることになる。この間、取り組むジャンルも広がり、毎年世界中を股にかけて活動している。
LIVE活動を積極的に行っているのも特徴だ。実際に彼らのコンサートを聴きにいくと、「LIVEの楽しさ」を改めて実感することができる。

新旧とり混ぜて、色々なジャンルの曲が収められているが、本格的なJAZZコーラスという点では、YOU CAN DEPEND ON MEがお勧め。ZOOT SIMSのテナーサックスのソロが聞ける。
お気に入りは、曲も含めてCANDY。

TUXEDO JUNCTION
SWEET TALKING GUY
OPERAROR
CANDY
GLORIA
CLAP YOUR HANDS
THAT CAT IS HIGH
YOU CAN DEPEND ON ME
BLUE CHAMPAGNE
JAVA JIVE
OCCAPELLA
HEART’S DESIRE

THE MANHATTAN TRANSFER
 TIM HAUSER
 ALAN PAUL
 JANIS SIEGEL
 LAUREL MASSE
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