A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

名コンビの相方も実は「極上品」・・・・

2012-03-15 | CONCORD
Nonpareil / Al Cohn

アルバムのタイトルに、時々聞きなれない単語が使われる。普段使われない言葉でも、アルバムの内容を一言で言い表すには最適な言葉であることが多い。残念ながら母国語でないと辞書引き引き意味を調べているようでは、その単語のニュアンスが直感的に伝わってこないのが残念だが。
このアルバムのタイトルのNonpareilとは逸材、無比の人という意味らしい。確かにアルコーンの名前はよく聞くし、これまで自分が紹介してきたアルバムにもcreditされていることが多い。名プレーヤーには違いないが、自分はどうしてもAl & Zootの片割れといったイメージが強く、アルコーンの代表作はと言われてもすぐには思い浮かばない。どうしても、ズートシムスと一緒か、フォアブラザースの一員という感じになってしまう。無比の人と言われても・・・・。
それに加えて、アルコーンは比較的早い時期からプレーヤーよりはアレンジャーとして活躍していたのでプレーの印象が薄いのかもしれない。

そのアルコーンはサイドメンとしては何度か登場しているが、リーダー作としてはConcordに初登場したのがこのアルバム。バックを務めるのは、ウディーハーマンオーケストラ出身のアルコーンに合わせてか、世代は違ってもハーマンオーケストラ出身のメンバーが集った。ジェファーソンのメガネに適ったアルコーンだが、果たしてどんなプレーをしてくれるか。コンコルドのアルバムはどれも大きな仕掛けはない。何の飾りっ気もない、プレーヤーの本質がストレートに出てくるのがいい。まさにアレンジャーとしてではなく、プレーヤーとしてのアルコーンのすべてをワンホーンで聴けるアルバムだ。

レスターヤングの流れで、ハーマンのオーケストラの卒業生としてのイメージ、さらにズートシムスとの共演を聴きなれていると感じなかったが、改めて聴き直すと結構力強い演奏だ。ワンホーンでぐいぐい引っ張っていくプレーはいわゆるウェストコース派のテナーの演奏とは一味違う。ジャケットの顔写真をよく見ると、メガネのデザインのせいもあるが、ペッパーアダムスとも何となく雰囲気が似ている。アダムスのゴリゴリ、カミソリプレーが乗り移ってきたような感じだ。

AL & ZOOTの2人はどうしてもZOOTの方が目立つが、相方のアルコーンもまんざら捨てたものではない。Phil & Quillのジーンクイルがそうであるように。

1. Take Four          Cohn 4:20
2. Unless It's You       Mandel 4:39
3. El Cajon           Mandel 4:26
4. Rain Check          Strayhorn 3:53
5. Mr. George          Cohn 4:18
6. The Girl from Ipanema    DeMoraes, Gimbel, Jobim 4:04
7. This Is New         Gershwin, Weill 4:30
8. Blue Hodge          McFarland 5:49
9. Expense Account       Green, Green, Johnson 6:16

Al Cohn (ts)
Lou Levy (p)
Monty Budwig (b)
Jake Hanna (ds)

Carl Jefferson Producer
Phil Edwards Engineer

Recorded at United Western Studios, Hollywood, California in April 1981

Originally released on Concord CJ-155
(所有盤はユピテルの国内盤)

Nonpareil
Al Cohn
Concord Records

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