A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

郷に入っては郷に従えと昔からよく言われるが・・・・

2008-02-18 | MY FAVORITE ALBUM
Buddy & Soul / Buddy Rich Big Band

先週の週末は関西でもゴルフであった。西の方も関東同様寒い日が続いているようで時折雪の舞う中でのプレー。ゴルフ好きの仲間のツアーであったが何でこんな時期に・・・?今後は、いい季節に行きたいものだ。
関東も今年は雪が多いが、同じ雪でも場所が違うと降り方が違う。関東南部の雪は太平洋岸を低気圧が通った時が中心。一方で、今回訪れた兵庫の中部は北からの雪雲が南へ通過する時の「にわか雪」に見舞われることも。高い山脈が無いせいか山間を縫う様にやってくる雪雲のおかげで、晴れたかと思うと、一転して雲に覆われ雪が舞い始める。あっという間に一面真っ白になる激しさだ。
「キャディーさんに、この雪だともう無理かな?」と聞くと、「すぐ止むから大丈夫よと」。
確かに2ホール位するとまた青空が戻ってくる。このような雪は初めての経験。所変われば雪の降り方もその土地それぞれで色々あるものだ。

さてさて、寒さを吹き飛ばすにはホットはビッグバンドだ。
バディーリッチのオーケストラもこれで5作目。第一作目からリッチのオーケストラはずっとライブの演奏が続いている。スタジオ録音と違ってライブだと当然ライブの会場の雰囲気に左右されるものだ。最初のアルバムはハリウッドのChezクラブ。そして、ラスベガスのシーザースパレスに出演。ジャズクラブやホテルだけでなく、ニューポートなどのジャズフェスティバルにも、さらにはアメリカ国内だけでなく海外ツアーにも遠征し、人気はますますうなぎのぼり。
そしてジャズの拠点だけでなくフィルモアイーストなどのロックの殿堂にも活動の場は広がっていった。このアルバムが収録されたのは、西海岸のロックの拠点”Whisky A Go Go”。
ここの歴史を見ると確かに1969年6月19日~28日にバディーリッチの出演記録がある。(そのすぐ前にカウントベイシーが出演しているは驚きだが)
ここは、多くのロックミュージシャンが出演し、ゴーゴーダンスの発祥の地でもある伝統あるライブハウス。いわゆるディスコの原点のとなる場所だ。当然、ここの聴衆は若者が中心。それまでのジャズファンとは一線を画したファン層だ。

演奏する曲も当然のようにロック調の8ビートが中心になり、ドアーズの曲もレパートリーに。アレンジもドン・セべスキーやジョー・サンプルなど新しい感覚のアレンジャーが加わる。リッチのドラムは、どんなリズムになろうとそのパワーが衰えることはなく若者を熱狂させることになる。
そして、メンバーもアルトには新たな感覚のリッチーコールが加わり、若手中心の編成に変わってきた。

リッチにとっては、これらの演奏で新たなファン層を広げ、晩年までオーケストラで活躍を続けることができたのだが。一方で硬派のジャズファンからは少し縁遠い存在になっていった。日本でリッチのオーケストラがいまひとつ人気が無くなっていったのも、このアルバム辺りが分岐点だったかも知れない。
頑なに自分のスタイルを守るのもよいが、相手に合わせてどのようなスタイルの演奏ができる柔軟性も自己主張のひとつの手段であり、能力だと思う。よく多彩な才能を持つ者が器用貧乏になりがちであるが、見方によってはバディーリッチもその一人かもしれない。
しかし決して個人技だけに頼るのではなく、そしてジャズのスイング感を忘れることなく、時代の変化に合わせて新しいサウンド作りを自分のオーケストラで次々に実現していったのは、やはり凡人にはできない。
リッチが、アメリカではロックファンにも尊敬され英雄視される偉大なミュージシャンの一人だったことは後の事実が証明している。

1. Soul Lady
2. St.Peterberg Race
3. Soul Kitchen
4. Wonderbag
5. Ruth
6. Love And Peace
7. Hello I Love You
8. Comin’ Home Baby
9. The Meaning Of The Blues
10. Greensleeves

Joseph Romao, Richie Cole (as)
Pat Labarera, Donald Englert(ts)
Joseph Calo (bs)
Mike Price, Kenneth Faulk, Oliver E. Mitchel. Robert Yance, Salvador Marquez (tp)
Vince Diaz, Rock Stepton, Donald Switzer(tb)
David Dana (g)
Bob Magnusson (b,fenderb)
David Lahm (elp)
Buddy Rich (ds)

Recorded live at The Whisky A Go-Go in 1969

Buddy & Soul
Buddy Rich
Blue Note

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