A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

自分で築き上げた商売を2代目に譲るのはなかなか難しいが・・

2011-10-08 | CONCORD
Tritonis / The Dave Brubeck Quartet

Concordのブルーベックの"Back Home"に続く2作目だ。ブルーベックといえば、あのテイクファイブを含めて長年コンビを組んでいたポールデスモンドのカルテットのイメージが強烈だ。デスモンドが去った後のマリガンとのカルテットもアルトがバリトンに代わったけれど、そのカルテットとしてのスタイルは引き継がれていた。ピアノレスのグループが長かったマリガンのイメージの方が違って見えた。デスモンドとも再びコンビを組むことがあったが、デスモンドの死後は、自分の息子たちと演奏を楽しんでいた。

コンコルドに移ってから3世代目のカルテットはテーナーのJerry Bergonziを加えたものだ。Jerry Bergonziのテナーは前任と較べるとコルトレーンライクのアグレッシブなスタイル。このアルバムでも、Like someone in loveでのソロは圧巻だ。タイプの違うプレーヤーを加えるとグループのマネジメントが大変と思いきや、このアルバムのプロデュースは、このグループにも参加している息子のクリスブルーベックが担当している。エレキベースがメインだが、トローンボーンも吹いている。この息子のクリスはジャズだけでなく、ロックのグループにも加わっていたそうなので、当然今までのカルテットとは毛色の変わった演奏にもなる。

父親の方は、息子のプロデュースの元、ピアノのプレーに徹しているが、こちらの方は周りがどう変わろうとも動じることなくマイペース。元々、ブルーベックのピアノはクラッシクの要素も取り入れ少し毛色の違うタイプなので、逆に周りが変わってもマイペースを持続できるのかもしれない。このブルーベックだが、多くのジャズの巨人たちが逝ってしまった中で、90歳でまだ元気に現役活動を続けているようだ。今年のニューポートにも参加したとのニュースがあった

長く現役を続ける秘訣は、自分の城は守るものの、譲れるものはどんどん2代目や周囲に譲りながらマイペースを貫くことかもしれない。きっとすべてを自分の思い通りにやらなければならないタイプだと、2代目や周りも育たずに一代限りで終わってしまうのが世の常だ。

前年1979年のニューポートでのタイトル曲Tritonisの演奏。



1. Brother, Can You Spare a Dime?    Gorney, Harburg 7:08
2. Like Someone in Love         Burke, VanHeusen 5:39
3. Theme for June            Brubeck 7:27
4. Lord, Lord              Brubeck 6:21
5. Mr. Fats               Brubeck 3:12
6. Tritonis               Brubeck 8:05

Produced by Russell Gloyd & Chris Brubeck

Jerry Bergonzi (ts.eb,)
Chris Brubeck (eb,btb)
Dave Brubeck (p)
Randy Jones (ds)

Phil Edwards Engineer, Remixing

Recorded at TM productions, Dallas, Texas on March 10 &11,1980

Originally released on Concord CJ-129


Tritonis
Dave Brubeck
Concord Records

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