大藪順子さんの講演会

2008-06-02 23:14:45 | Weblog
 昨日、昨今唯一といっていいほどの好天の中、渋谷で行われた大藪順子さんの講演会に行ってきました。
 大藪さんは、新聞社のカメラマンとしてアメリカで活躍中にレイプ被害に遭い、それから性暴力被害者(サバイバー)たちと関わり、それらの体験をまとめた『STANDーー立ち上がる選択』を昨年出版されました。
 カメラマンとしての経験も生かして、呼びかけにこたえてくれたサバイバーたちの写真を撮り続けています。最初は「被害者の写真をなぜ?」と理解できなかったものの、文章が読みやすいので分厚い本にもかかわらず引き込まれ、今までとは違った視点で性暴力とサバイバーたちを見ることができるはず。
 彼女の講演を聞いたのは昨年に続き二度目ですが、今回は「性暴力被害者支援を考える」というパネルディスカッションもあってなかなか濃いものでした。

 夜には本人主催の夕食会に呼ばれ、いろいろな立場の人たちと食事を共にしました。サバイバーの方も数名おられ、私自身ふだんは忘れている、あるいは無意識の下に追いやっている自分の傷を正面から分かち合うことができました。話し始めた時、それまでの雑談とも違った真剣な、正面からの空気を感じたのです。こういうのって初めてです。
 被害に遭った女性たち(もちろん男性もいますが)をサポートしたい。集まった皆の気持ちは同じです。
 でも私は、やっぱ加害者である男性(もちろん女性もいますけど)のためにも祈らなきゃならないなーと思いました。男性というか、性の理解について、ほんとうに危機感を覚えるのです。