山代中ブログ~伊万里市立山代中学校~

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山代の自然と歴史10 ~伊万里はしぐれ、佐賀はからから天気~

2009年10月24日 11時48分46秒 | 自然と歴史

 テレビやインターネットで佐賀県の気象情報を見ると、佐賀県北部は伊万里市南部は佐賀市がそれぞれの代表測点になっています。確かに、冬、佐賀市から伊万里に来るときに、佐賀市では晴れていたのに、伊万里に入ったらどんより曇っていた、ということがあります。


 
 このことは、上の図のフェーン現象に関係しています。
 伊万里市は北に伊万里湾が深く入り込み、日本海の西端に位置する玄界灘につながっていて、冬は大気中に大量の水蒸気を含んだ北西の季節風が吹きます。季節風が陸地から山の斜面を昇るときに水蒸気は雲となって、雨や雪を降らせるのです。
 これに対して佐賀市は佐賀平野の真ん中にあります。その北側には標高1000m前後の背振山系や天山山系の山が連なっています。玄界灘から吹く北西の季節風は福岡県側の北斜面で雨や雪を降らせ、山を越えると乾燥したからっ風となって佐賀平野に届き、有明海へと抜けるのです。(佐賀市ではこの風を「天山おろし」と呼んでいます。)
 同じ日の同じ時刻に伊万里では雨や雪が降っていても、佐賀市では晴れてよい天気になるのもめずらしいことではありません。

 さて、海水は温まりにくく、冷めにくいという性質があります。そのため伊万里湾に面している山代町は、四季を通じて昼と夜の気温格差が小さく、特に冬は霜の降りることが少ないという特徴があります。また、伊万里湾は北方の玄界灘を対馬海流(暖流)が流れていて、そのことも山代町の気象に影響を与えています。

<この記事の内容については、伊万里市教育委員会が発行している「伊万里ふるさと読本ー第5集 自然編ー」から引用しています。>

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