音階とか
2006年9月15日
いずみシンフォニエッタのコンサートがあるので、忙しくてヒマがないはずなのに、
何を思ったか二日間にわたって往年の名ピアニスト バックハウスの録音を聴いた。

彼の最晩年、死の一週間前の録音だが、
「まあ、何と深い、すごい世界だろうか」と恐れ入ってしまい、まいりましたぁ・・・・。
「人生には、飲んだり食ったり騒いだりするよりもずっと大事なことがあるなあ」と、
しみじみ思った。
演奏芸術ってこんなにすごい芸術なんだなあ。
もちろん、バックハウスという人は、それこそ100年に一人というくらいのすげえピアニストだからこういう事ができるわけであって、誰にでもできることではないと判ってはいるが、
同じ分野の芸術に携わるものとして、励みになるというか、いずまいを正される思いだ。
で、彼のことばの中にこんなのがある。
「私は、コンサートの準備に際して、楽譜の研究とともに、何よりも音階練習に集中する。それに加えて、アルペジオの練習、さらにバッハの平均律。これが私のテクニックの基礎である。私のテクニックに興味をいだく人たちに、『私が頼りにするのは音階練習だ。音階プラス努力だ』と言うと、たいていの人は驚くようだ。・・・・・しかし、私は、まじめに努力する音楽学生に手の届かないような、そんな不思議な秘訣など、何も持ってはいない。・・・・・もう一度言うが、私のテクニックの基礎は、ただただ音階につきるということを特に強調しておきたい。日ごとの絶えざる音階練習こそ大切なのだ。」
「モーツァルトをちゃんと弾くことは、非常に難しい。ピアニストにとって、10分も練習すれば仕上がる華麗なパッセージが、多くの心ない聴衆を熱狂させ、反対に、何ヶ月も準備し努力の末に仕上げたモーツァルトやハイドンのソナタなどの苦心が、ほとんど顧みられずに終わるということは、まじめなピアニストにとって、このうえもなく不幸なことである。」
われわれにとっても、非常に意味深いことばだ。
マリンバを演奏する者にとって、日々の音階練習(アルペジオ等基礎的な他の練習も含め)は、ものすごく大切だ。また、バッハ、モーツァルト等のバロック期、古典派時代の音楽を勉強することは、絶対必要なことだ。
太鼓たたきにとって、日々の基礎練習はものすごく大切だ。
また、モーツァルト、ハイドン、ベートーベンのシンフォニーを研究する事はどうしても必要なことだ。
ぼくのお師匠さんゲオルグ・ブライヤー氏は、「ティンパニストにとって最も大切な、そして難しい課題はベートーベンだ。ツヨシ、ベートーベンを勉強しろよ。」と絶えず絶えず強調していた。
実はどんな楽器にとってもこのことは真実だ。
基礎練習と古典派以前の音楽の勉強。これはどうしても必要だし、それをどれだけ念入りにやるかで、演奏家としての将来がかなりのところ決まってきてしまう。
基礎練習、音階、アルペジオ、
そしてバッハ、モーツァルト、ベートーベン、
大切ですぞ・・・・・!
アンサンブルフィリアのコンサート、練習期間は六ヶ月だった。
ぼくたちはこれが長いとは思ってない。むしろ、足りないくらいだった。
バッハをちゃんと弾くってのは想像を超えてムツカシイ。
しかし、同時にその長期にわたる練習が、すべて実になる。すべてが自分にとってはかりしれない貴重な財産になるんだ。
バッハ、やらなきゃ損だよ。
音階、やらなきゃ損だよ。
基礎練習、やらなきゃ損だよ。
みんな一緒にガンバロウゼ!

10年続けたら、きっと「続けてよかったぁ・・・・!」とマジで実感すると思うよ。

2006年9月15日
いずみシンフォニエッタのコンサートがあるので、忙しくてヒマがないはずなのに、
何を思ったか二日間にわたって往年の名ピアニスト バックハウスの録音を聴いた。

彼の最晩年、死の一週間前の録音だが、
「まあ、何と深い、すごい世界だろうか」と恐れ入ってしまい、まいりましたぁ・・・・。
「人生には、飲んだり食ったり騒いだりするよりもずっと大事なことがあるなあ」と、
しみじみ思った。
演奏芸術ってこんなにすごい芸術なんだなあ。
もちろん、バックハウスという人は、それこそ100年に一人というくらいのすげえピアニストだからこういう事ができるわけであって、誰にでもできることではないと判ってはいるが、
同じ分野の芸術に携わるものとして、励みになるというか、いずまいを正される思いだ。
で、彼のことばの中にこんなのがある。
「私は、コンサートの準備に際して、楽譜の研究とともに、何よりも音階練習に集中する。それに加えて、アルペジオの練習、さらにバッハの平均律。これが私のテクニックの基礎である。私のテクニックに興味をいだく人たちに、『私が頼りにするのは音階練習だ。音階プラス努力だ』と言うと、たいていの人は驚くようだ。・・・・・しかし、私は、まじめに努力する音楽学生に手の届かないような、そんな不思議な秘訣など、何も持ってはいない。・・・・・もう一度言うが、私のテクニックの基礎は、ただただ音階につきるということを特に強調しておきたい。日ごとの絶えざる音階練習こそ大切なのだ。」
「モーツァルトをちゃんと弾くことは、非常に難しい。ピアニストにとって、10分も練習すれば仕上がる華麗なパッセージが、多くの心ない聴衆を熱狂させ、反対に、何ヶ月も準備し努力の末に仕上げたモーツァルトやハイドンのソナタなどの苦心が、ほとんど顧みられずに終わるということは、まじめなピアニストにとって、このうえもなく不幸なことである。」
われわれにとっても、非常に意味深いことばだ。
マリンバを演奏する者にとって、日々の音階練習(アルペジオ等基礎的な他の練習も含め)は、ものすごく大切だ。また、バッハ、モーツァルト等のバロック期、古典派時代の音楽を勉強することは、絶対必要なことだ。
太鼓たたきにとって、日々の基礎練習はものすごく大切だ。
また、モーツァルト、ハイドン、ベートーベンのシンフォニーを研究する事はどうしても必要なことだ。
ぼくのお師匠さんゲオルグ・ブライヤー氏は、「ティンパニストにとって最も大切な、そして難しい課題はベートーベンだ。ツヨシ、ベートーベンを勉強しろよ。」と絶えず絶えず強調していた。
実はどんな楽器にとってもこのことは真実だ。
基礎練習と古典派以前の音楽の勉強。これはどうしても必要だし、それをどれだけ念入りにやるかで、演奏家としての将来がかなりのところ決まってきてしまう。
基礎練習、音階、アルペジオ、
そしてバッハ、モーツァルト、ベートーベン、
大切ですぞ・・・・・!
アンサンブルフィリアのコンサート、練習期間は六ヶ月だった。
ぼくたちはこれが長いとは思ってない。むしろ、足りないくらいだった。
バッハをちゃんと弾くってのは想像を超えてムツカシイ。
しかし、同時にその長期にわたる練習が、すべて実になる。すべてが自分にとってはかりしれない貴重な財産になるんだ。
バッハ、やらなきゃ損だよ。
音階、やらなきゃ損だよ。
基礎練習、やらなきゃ損だよ。
みんな一緒にガンバロウゼ!

10年続けたら、きっと「続けてよかったぁ・・・・!」とマジで実感すると思うよ。

指がよく回る若いうちは、そういう基本的なことがテキトーになっていても、なんとかごまかせるけれど、歳をとると、やっぱりそういうことにどれだけ時間をかけたかで、演奏が違ってくるのだろうなあ・・と思います。
「スケールが基本やで!○○調のスケールを弾いてみいや!」
と、人様にはエラそうに言ってたりして。
将来のあるお若い皆様は、肝に銘じてがんばってくださいませ。