醤油庫日誌

やかんの映画ドラマ感想文。

「離婚」

2008年11月25日 | 【や・ら・わ行】タイトル
1952年、新東宝。
音声が悪くてところどころセリフが聞き取れず。
それはいいんですが、佐分利信が雪山で絶叫するシーンに凍りつきました。
「おーい、山よー、俺はさびしいぞー!」
「おーい、山よー、俺はお前が好きだぞー!」
……むっつりした渋いあの顔で、そんな恥ずかしいセリフを、ですよ。
ぜんぜん似合わないでござる(涙
「日本の首領」で披露した紫地に般若の面の極道ガウン姿以上のショックでござった。
さてストーリーは、良家の人妻(木暮実千代)がスキーに来て、猛吹雪のためにやむなく従兄(田崎潤)と山小屋で一夜を過ごしてスキャンダルに。
じつは従兄と二人きりではなく、見知らぬ山男も一緒だったので、その山男を探し出して二人の潔白を証明しようと奔走する人妻と従兄……。
人妻が男性と泊まりがけのスキー旅行をする時点でどうかと思うんですがね。
それに婚家を追い出されたからって、従兄の下宿に転がり込んだりしたら、もう世間的にアウトでしょうが。
ともかくようやく探し出した謎の山男は、なんと兄の旧友の牧場主であることが判明。
しかも人妻は一度会ったきりの山男との間に、ほのかな恋が芽生えていたことに気づくのでした。
そうなると途端に婚家に自分から三行半を付きつけ、煮え切らない従兄にも見切りをつけ、人妻は俄然山男にアプローチ開始。
色っぽい美女木暮実千代だから見ていられた支離滅裂メロドラマ。

「主水之介三番勝負」

2008年11月06日 | 【ま行】タイトル
1965年、東映。
近衛十四郎の長剣が炸裂。
光速で白刃を抜いて、パッと撥ね上げ、ズバッと振り下ろす……これがひと動作。
鮮やかな手業に見惚れます。
息をのむ立ち回りのスピード、長大な刀を自在に振るう力強さ。
十四郎さまを一度見てしまうと、他の役者さんの剣戟シーンなんて、もうノンビリした踊りにしか見えないでござる。
今回は敵役(主役は大川橋蔵)
冷酷無比に刀を振るう十四郎さまのニヒルな魅力を満喫できました。
薄墨色の着流しに赤襦袢、六尺がチラチラ……うわっ、十四郎さまの生足! 太腿の付け根まで惜しげもなく露出! それも何度も!
……いやもう、あらぬところで目が釘付け。
ファンサービスなんでしょうかねぇ?