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最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

『パンとサーカス』-島田雅彦の新刊・政治小説を読む

2022-11-07 23:17:48 | 最近読んだ本・感想
  【 2022年11月6日 記 】

 7月8日に奈良西大寺で衝撃的な事件が起こり、その後の《国葬問題》で世間が大きく揺れたかに思ったが、2月の末始まったロシアのウクライナ侵略はいまだに終わりの気配が見通せない中、もうこんなに時が経過してしまったのかと思う。事件を機に《とある宗教団体》と《安倍元首相との関係》が取りざたされていると思っているうちに、旧統一教会*註=国際勝共連合自民党との癒着があっという間に浮かび上がってきた。

 *註・・・統一協会(教会)は、1970年代前半、私らが学生のころから、「原理研」やら「国際勝共連合」の名称と共に大学キャンパスに出没し勧誘を行っていたが、その後「集団結婚式」や「霊感商法」で世間を騒がし、カルト集団と見なされるようになって、いよいよ法的規制の対象になろうとしていた時、2015年に文化庁(文科省)が「世界基督教統一神霊協会」から「世界平和統一家庭連合」への名称変更を認めた。それまで「教会の実態が変わっていない」のに「名称を変える」のはそれまでの悪行を覆い隠す意図があると思われて当然と言える。なお共産党やその他の団体は、「その意図を認めない」ことと「宗教法人ではなくカルト集団」であるという趣旨で「旧統一教会」という表記は使わず「統一協会」という呼称を用いている。 

 それにしても、最近まで埋もれてしまっていたこうした記憶を、今に呼び起こした上の事件は、やはり一つの大きな政治的な画期に違いない。

 ウクライナ戦争の長期化に伴い、ロシアは核の使用をちらつかせて世間の不安を掻き立て、北朝鮮がミサイルをたびたび発射して、中国は台湾海峡での緊張感をあおる。それに便乗するかのように政府は敵地攻撃論をかざして防衛予算の大幅な増額をもくろむ。
 ゼロ金利政策の下、円安で物価は高騰し、賃金は上がらず、年金は下げられ、社会福祉サービスの質も量も低下する。政府の無能・無策(放漫人事とバラマキ政策、等々)でいつハイパーインフレが起こるかわからない。

 世の中が、そのように不安と不透明さを増す中、この本の紹介記事が新聞紙面にでて、興味を持った。それによると、『パンとサーカス』の題名は、ローマ帝国の暴君が「人民を支配するには食料(パン)と娯楽(見世物・サーカス)を与えてえおけば事足りる」と言ったということに由来するということだ。

 日本はアメリカの隷属下にあり、独立国であるというのは見せかけで、日米安保条約=地位協定によってアメリカの完全な支配下にあると。そうした現状にあるのは、《だらしない政府》と《無関心な国民》に起因していると。実際その通りだと思う。

 小説は、そういった状況認識の元に、架空の世界を描写している。

 島田雅彦の本は以前にも何冊か読んだことがある。『ニッチを探して』も『カタストロフマニア』もよかったので、たまる一方の書籍の購入を控えていたのだが、図書館の貸し出しの順番を待っていたのでは遅すぎると思い、早速書店に飛んで購入した。立川談四楼は3日間で読んだというが、わたしは2週間かかった。

 感想はと言えば、【本のカバーのイラストの様な感じ!

                  《・・・続きはどうしよう・・書き出したら終わりが来ない・・・・》







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