花椿夕月の『雪*星*さざれ石』

日本映画ネタ、雑ネタなど

☆4月18日 映画「女医の診察室」を見た

2021年04月18日 | この映画見ました

花椿です。

1950年(昭和25年)の新東宝映画「女医の診察室」を見た。 

題名に使われた「女医」の「医」の文字は正確には旧字体になっているが俺のウインドウ

ズ10のPCでは文字が出ないので「医」を使わせてもらう。 ちなみに新東宝キネマノス

タルジアのレーベルで発売されたDVDも「医」の文字になっている。


作品については上原謙(加山雄三パパ)と原節子のメロドラマなら絶対に見なければとの

思いで2月の発売日に買ったけど、いつもの俺らしく2か月間も放置して昨日やっと見た。


珍しく事前に映画情報サイト「キネノート」のレビューを先に見ていて評価が低いのは

承知の上であったけど、他人の評価はともかくメロドラマ一筋で「愛がなければダメ」と

いう俺の評価尺度では満足感の高い作品だったと思う。 


ただ俺の一番好きなパターンはヒロインが恋心を内に秘めたまま好きになった男と別れる

ってのが最高なのだが(このブログに書いた「いとしい恋人たち」や「メスを持つ処女

(おとめ)」がこのパターンの悲恋物)、この作品は原節子がはっきり上原謙にラブラブ

な言葉を発するのでメロドラマとして最高レベルとは言い難いが、まあ、原節子が最後に

死ぬので悲恋物には違いなかったが・・・(笑)。


ストーリーを簡単に再現すると、ヒロインの原節子がある女子医大病院で婦人科医をして

いるんだが、そこへかつての許婚(いいなずけ)でありながら誤解から別れた上原謙が心

臓の専門医として赴任して来たわけだ。 やがて職員全員参加のピクニックに出かけるが

2人だけ道に迷い山小屋で一夜を過ごす決断をした。 


その時に上原は原から「ずっと愛していました」と愛の告白を受けた事で別れた原因が誤

解だったと知る。 しかし上原はすでに既婚者であったため不倫関係(男女の関係)まで

は進まずモヤモヤした状態。


で、後半は実は原節子が心臓を病んでいて残された命が残り数か月と宣告を受ける場面か

ら始まる。 上原への思いもあって生きる事に必死の原であるが、上原の妻が子宮外妊娠

で緊急手術が必要となり原がそのため全力で手術を執刀した。 結果的にそれが原因で

一気に原の病気が悪化した。 上原が病室へ入った時、原はもうこの世の人ではなかった

・・・。


古風と言えば確かに古風な作品だ。 突っ込みどころも多いから作品としての評価は低く

出るかもわからんけど、「愛がなければダメ」が全ての俺の立場では天下のクールビュー

ティ原節子が上原謙との山小屋のシーンを思い出しながら死ぬ場面が見られただけで十分

だね。 

(あえていちゃもん付ければ、女が30才くらいの若さで心臓を病んで死ぬってのはご都

合主義。 純愛メロである以上は原節子に死んで貰うしかなかったのだろうが)


それと情報サイトでは尺が86分または89分となっているが、DVDは85分だ。 最終

シーンでかなり画面が乱れたり、話が飛ぶ所があって原盤の修復不能の部分がカットされ

た疑いが強いね。 評価が低い理由の一つはそのあたりが要因かも。


1950年(昭和25年)4月封切の新東宝作品だ。 スタンダードのモノクロ。 俺の

評価はランクA(かなり面白い)だわね。


□写真上

原節子のアップ。 29才。 「青い山脈」の翌年だし原節子の全盛期だろうな。 身長

は158センチらしいけど163センチくらいの大柄に見える。 共演の女優が小さいの

か、ヒールがかなり高いのか実際よりもガタイが大きい感じ。

□写真2番目

上原謙(左)と原節子。

□写真3番目

上原謙(左)と原節子。 夜の山小屋でラブラブになる場面。

□写真下

上原謙が病室へ入った時、原節子はすでにこの世の人ではなかった。


じゃ、またね。

2021年4月18日、18時45分記。
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2 コメント

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Unknown (北アカリ)
2022-02-19 14:24:34
原節子さんは大柄だと私も思ってました。今回もコンパクトなあらすじで作品の内容がよくかわかりました。原節子さんの作品では、お嬢さんに乾杯が良かったです。私は作品系統では、事件ものやサスペンスが好きです。あと、文芸ものと任侠ものです。恋愛もの大好きな花椿さんの熱量に引かれて他のさくも読んで見ます
北アカリさんへ (花椿)
2022-02-21 06:27:35
北アカリさん、いつもありがとうございます。

「お嬢さんに乾杯」はまだ見てないのですが
視聴の優先順位を上げようと思います。

最近見た作品では映画狂さんから貰った日活の
「生きとし生けるもの」が赤マル急上昇です。

原作ありの文芸作品ですがポスターの謎の美人
で書いた南寿美子が三国連太郎の相手役で意外
に小柄ですがやはり美人でしたね。

最近は森雅之、池部良、龍崎一郎、上原謙、若
原雅夫が主演する作品ばかり見ていたので三国
連太郎は久しぶりの視聴でした。

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