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世界の覚書

道州制、易姓革命、外国人参政権には反対です。伝王仁墓に百済門を作るのは場違いであり、反対です。

乾いた雑巾を絞る話

2012年12月31日 | 農林畜産漁業
産経:世界が日本人と同じ食生活すれば…地球1・6個分の資源必要 WWFジャパン
世界中の人が平均的な日本人と同じ食生活をするとのシナリオで計算すると、2050年には地球が1・64個必要
こういう分析や報道は要注意である。PDF原典 p.30を読むと、フィリピン並みにしても地球1.48個分とある。フィリピン並みでもはるかに超過なのだから、日本うんぬんだけを言うとミスリーディングになるのではないか。

普通に想像される通り、日本は明らかに豊かな先進国でありながら、そんなに栄養過多ではない。食料廃棄は確かに問題だが、廃棄の総量と可食部の廃棄量はイコールではない。日本における可食部の廃棄量は年間500万~900万トンという推計である。推計にはずいぶん幅がある。

よく出てくる数字によれば、日本の家庭における食品ロス率は3.7%(H18~H19)である(W/W estimates/世界の食品ロス推計)。外食も似たようなもの。他国の統計はよく分からないが、よくて10%内外というところのようだ(もっと多い国もある)。

3.7%という数字は食える食品の廃棄率のはずだが、食えない部分や流通過程でのロスなど、合計すると2割近くに達するが、リサイクルもあるので、食品流通総量9000万トン中、結局1400万トンが焼却ないし埋め立て量になる。ところで、ある数字では、食品産業全体での食品ロスは94万トンとある。全体に統計は矛盾だらけのようだ(農林水産省:食品ロスの現状について)。

本稿の暫定的結論は、日本に乾いた雑巾を絞れと、まだ言うのか!である。論証は不十分だが、面倒くさい。なにせ国の資料自体が矛盾だらけだし。

まあその、牛肉、豚肉、鶏肉。フットプリントの大きさの順は意識した方がいいとは思う。牛肉は価格を除いても、ずいぶんなぜいたく品である。

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