11月の中旬、施設かハハ様が高熱を出しているとの電話が入り、翌日も熱は下がらないので医者に行くことになった。
処方された薬を受け取り帰ろうとしたら・・・・まさかの入院。というより又、入院。
血液検査の結果が良くなくて抗生物質を入れた点滴をしばらくすることになった。
ESBLという耐性菌が見つかったそう。
輸液も以前より入りにくくなって、腕や足のあちこちに針を刺される。その箇所が驚くほど腫れあがり場所を変えるが、またそこも腫れあがる。
高齢の血管は以前よりもろくなっているのだろう。
点滴の針を刺す場所がなくなると・・・・太い血管を切ってそこから点滴をするらしい。それもうまくいかないようになると喉や胃に穴をあけて栄養物を注入するらしい。
痛い治療を嫌がり暴れたり暴言を吐いていたらしいが、最近ではすっかり諦めておとなしくなってしまったと看護婦さんが言う。それを聞くと心が痛みもう治療はいらない・・・・そんな気持ちにもなっていた。
そして医者から病状についての説明があると言われ家族が病院に集まった。
何を医師から伝えられるのか・・・・
以前の入院の後、元の施設に戻ったものの食事が取れなくなり、このままでは『1週間か10日で命は尽きる』と施設から告げられた。
ハハ様の看取りのチーム。看護師や介護士、そしてケアマネなど約5~6名で責任を持ってハハ様の最期を看取ってくれるとのことだった。
あの時は、ハハ様の誕生日でもあり看取りの同意書に日付を入れることが出来なかった。食事のとれないハハ様に最後の点滴をお願いした。
そしたら・・・・・なんと、ハハ様は回復して常食まで食べられるようになった。
奇跡とでもいう生命力を感じた。
2度も奇跡が起こって欲しい・・・・そう言う気持ちで医師の説明会に臨んだ。
すると、病院にこのままいると精神的にも良い状態でないので施設に戻った方が良いとのことでいきなり退院の話になり意外だった。
うまく輸液が入らない状態だから何を言われるかと恐れていたから。
又、ハハ様の生命力の強さを感じる瞬間だった。