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松永和紀blog

科学情報の提供、時々私事

伊藤ハムのシアン問題4~CMに対する違和感

2008-12-13 21:21:26 | Weblog
 伊藤ハムのシアン問題で、自主回収と廃棄の問題を書くと予告しておきながら書かなかった。少々引っかかったのだ。CMに。

 伊藤ハムは今、テレビCMで「この度、第三者による調査対策委員会により、製品に使用する水の安全性が確認されました。東京工場では、操業再開に向けて、品質チェックのためのテスト生産を開始いたしました」と流している。ウェブサイトでも見られる。
 調査対策委員会はシアン化物イオンと塩化シアン濃度が基準超過した原因について検討し、再現実験なども行って「原水のシアン汚染はないと考えられる」とし、シアン検出の原因を「不十分な塩素処理に起因するシアンの生成であると思われる」としている。12月5日に公表した「経過報告」では、次のように書いている。

調査対策委員会としましては「水の安全性」と「水質の管理体制と報告連絡体制」はマニュアル上は確保されていますが、今後はこれらの仕組みを定着させることが極めて重要であると判断しています

 調査対策委員会の出している文書は、科学的に明確なことと、証拠を積み重ねて行う推論がきちんと区別して読めるように、非常に慎重な書きぶりだ。シアン基準超過の原因は科学的に断定されたことではなく、あくまでも推論であり、それに基づいて対策が講じられている。それ自体は妥当なことだ。

 ところが、CMになると「委員会により水の安全性が確認されました」になってしまう。企業としてはインパクトのある“安全宣言”をしたいのだろうが、これは科学的に誠実か? 企業として誠実な態度か?
 私は引っかかる。そんな単純な問題だったのか。もともと、製品からはシアンは検出されていないのだから、製品の安全性に問題はなかった。情報公開しながら淡々とテスト生産に進んでほしかった。
 この手の安全宣言は、よくある。企業の儀式のように見えて、消費者をなめているように思えて、いつもがっかりする。伊藤ハムも、そんな企業だったのか?

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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同じようなことは行政も (Unknown)
2008-12-14 01:27:01
このサイトでも同じことは起こっています。
http://www.fsc.go.jp/osirase/1903dvd-nouyaku.html

農薬の検出率の意味などわからない消費者に対し、無駄なお金を使って誤魔化し(誤解を期待する)行政のやり方と同じです。このビデオでは検出率の指摘を受け、申し訳程度にコメントを付けていますが、ビデオのコメントはね~。リスコミなど幻想ですね。
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推論で安全とは (消費者)
2008-12-14 11:21:25
伊藤ハムの商品は今後は買いません。
原因がごまかされている気がします。
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