東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
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中防灰溶融施設 定期補修工事契約不調で補修出来ず 延期!!

2008年12月05日 16時37分07秒 | 東京23区のごみ

本日、江東区議会の清掃港湾・臨海部対策特別委員会を傍聴 以下、議会資料より
■清掃港湾・臨海部対策特別委員会傍聴記(2008年12月)
http://www.k4.dion.ne.jp/~ecobag/23kugomi/pdf/gikai0812.pdf

■中防灰溶融施設の定期補修工事の延期について
 ごみの中間処理施設では、年1回施設を停止して、設備の法定点検、機器類の点検・調整及び消耗部品の交換等を行う定期補修工事を実施している。
 中防灰溶融施設の定期補修工事を行うために、三菱重工環境エンジニアリング(株)に見積書を提出させたところ、予定価格と折り会わず契約不調となった。これに伴い、当面定期点検補修工事の施工を延期することとする。
1 定期補修工事計画概要
(1)件 名  中防灰溶融施設溶融炉補修工事
(2)予定後期 契約確定の日から平成21年3月25日まで
(3)工事概要 灰前処理設備補修、灰溶融炉設備補修、他
2 今後の対応
(1)溶融処理
 溶融炉の耐火物の現状から、あと3~6月程度は操業可能であると判断されることから、操業については当面継続していくこととする。
 なお、平成21年1月中旬から2月にかけて法定点検を実施する予定としている。
(2)定期補修工事
 工事の施工者、実施方法等の検討を進め、平成21年度の出来るだけ早い時期に定期補修工事を行い、その後の安全な操業を確保する。

●こんなことってあるのだ!! 驚いた!!

●一組の説明では、建設した後の補修工事などは(そのプラントメーカー関連会社に)特命随意契約で行っているが、契約不調は今回が初めてである。本施設は三菱重工環境エンジニアリング(株)との特命随意契約であるが、1.6倍の価格差があった。補修は各メーカー独自の技術におうところがあるが、今、他でも検討を進めているとのこと。工事費の積算については、23区共通の積算基準を守ってやっている。まとまらなかったら?… 必ずまとめるように全力を尽くすとのこと。

●平成18年12月竣工で平成19年の故障(鉛・水銀)に関する改修工事費は、すべて重工に負担させている。瑕疵担保責任の期間は、稼働は1年?耐火物は2年、建設部分、炉の部分とそれぞれ分かれている。通常の前処理や水処理部分の補修は一組でも可能だが、メーカー独自の技術として炉本体の耐火物の築炉?がある。(レンガを積むことかな?)他メーカにも相談してみたが、築炉の部分は特許にはならないが独自のノウハウで異なるということのようだ。

●いやはや驚いた!! こんなこともあるのだ。一般の競争入札なら不調も度々耳にするが~ 多少の開きはあっても、これまではいろんな交渉でうまくまとめてきたということなのだろう。ところが、今回は、この中防灰溶融施設での改修工事、調査にかかった費用は当然すべてメーカー負担だし、重工の負担額、賠償額はすでにかなりの額が想定される。そのほかに、運転管理費について、メーカーは難色を示したが度重なる交渉の結果、操業を停止している間の委託費を年間4億円のうち7千万円を減額させているので、その分を取り戻そうとしたのだろうか?

●それにしても「溶融炉の耐火物の現状から、あと3~6月程度は操業可能であると判断されることから、操業については当面継続していくこととする。」とは、それも恐ろしや~~ こんなことで大丈夫なのだろうか!!

●佐賀県みやき町のごみ処理施設が住友金属工業との業務委託契約の延長を巡って、値上げに応じなければメーカーが撤退するという騒ぎがあったが…

●メーカーの言いなりに成らざるを得ない状況だけは避けてほしい。納得のいく交渉を進めて、それを隠さずに公表していただきたい。


●東京二十三区清掃一部事務組合の工事請負契約の随意契約内容をみると~
中防灰溶融施設の定期補修工事は昨年はないので今年度初めてのようだ。また、他の「灰溶融施設の定期補修工事」という項目はH19年度、H20年度には掲載されていなかった。
平成20年度の清掃工場の補修工事(随意契約)から
■墨田清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/keiyaku/kekka/h20/01-2zu/08zu003244.pdf
日立造船株式会社:138,915,000
■目黒清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/keiyaku/kekka/h20/01-2zu/08zu002522.pdf
JFE環境ソリューションズ株式会社:756,000,000
■品川清掃工場焼却炉補修工事
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/keiyaku/kekka/h20/01-2zu/08zu002716.pdf
日立造船株式会社:259,350,000
■足立清掃工場焼却炉補修及びその他整備工事
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/keiyaku/kekka/h20/01-2zu/08zu002660.pdf
株式会社荏原製作所:297,885,000
■新江東清掃工場焼却炉耐火物及びその他整備工事
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/keiyaku/kekka/h20/01-2zu/08zu001680.pdf
株式会社タクマ:47,250,000
■板橋清掃工場焼却炉補修工事
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/keiyaku/kekka/h20/01-2zu/08zu001049.pdf
住友重機械工業㈱:418,425,000.

清掃港湾・臨海部対策特別委員会他の議題は
■「新江東清掃工場廃プラスチック混合可燃ごみの焼却実証確認実施報告(第2回目)(平成20年6・7月実施)」
 排ガス(煙突)、排水、焼却灰、飛灰、汚水処理汚泥等の測定結果はすべて法規制値及び協定値を下まわった。測定値は、実施前と同程度であり、廃プラ混合可燃ごみを焼却した影響は見られなかった。また、各測定値は、平成17 年度全工場測定値から判断して通常の焼却による出現範囲であった。周辺大気環境調査、運転データも同様、すべて法規制値及び協定値を下まわった。廃プラ混合可燃ごみを焼却した影響は見られなかったというもの。
■臨海副都心青海地区地区計画の都市計画変更について
■「(仮称)東京港臨港道路南北線建設計画」に関する環境配慮書の概要について
■南部地域における病院の整備について


■清掃港湾・臨海部対策特別委員会傍聴記(2008年12月)
http://www.k4.dion.ne.jp/~ecobag/23kugomi/pdf/gikai0812.pdf



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