スパイスの種

デザインスタジオスパイスの
ブログです。

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重要文化財で能管とサックスのライブを楽しむ

2023-10-23 12:48:49 | イベント
今西家書院とは奈良のお酒「春鹿」の醸造元が所有する重要文化財です。
そこで開催された能管とサックスによるジャズライブを聴きに行ってきました。

今西家書院は建物の細部にまでこだわった一見迷路のような間取りの素敵なお家でした。



書院の鴨居。取り外すことができます。敷居も取り外せるそうです。



猫間障子。これ、すごくいいです。溝が1本しかなく、一枚の障子のように見えますが実は2枚です。



書院からみたお庭。猫間障子がちょっとずれているのが見えます。外枠と中の桟の太さが同じなので閉めるとまるで大きな一枚の障子みたいになります。かっこいいです。どうしてこの障子が普通にならなかったのか疑問ですね。



蔀(しとみ)戸。上下に分かれた雨戸。上部は撥ね上げ式。



各部屋の天井がそれぞれ違います。こちらは網代編み。



茶室

ほかにもお部屋が全部で10室ほどありました。
そしてライブではこのお部屋を全部使っての演奏。



能管 野中 久美子



バリトン&アルトサックス VON SAX





音があっちから聞こえたりこっちから聞こえたり。演奏者が移動しながら演奏するというのはあまりない体験。
能管とサックスによる古典とジャズというのも異色です。どこが古典でどこがジャズなのかほとんどわかりませんでしたが、違和感は全くなく、とても面白いライブでした。



休憩時間には春鹿あらばしりをいただきました。美味しかった。

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活弁上映会

2020-11-30 11:04:25 | イベント
帝國キネマ100周年記念イベント
活動写真弁士&ピアニストによる ライブ上映会
『何が彼女をそうさせたか』 @東大阪市文化創造館




東大阪にはかつて「帝國キネマ演藝株式会社」の長瀬撮影所があり、
東洋のハリウッドとまで言われたことがあったそうです。
不運なことに火災で焼失し京都太秦のほうに統合されたそうです。

当時の無声映画のフィルムはほとんど現存するものがなく、
今回、上映された『何が彼女をそうさせたか』(鈴木重吉監督1930年公開)は、
なぜかロシアで見つかったものをもとに復元されたそうですが、
残念ながら冒頭部分と最後の部分は欠落しており、
その部分は当時の台本をもとに再編集された字幕が挿入されていました。

以前、チャプリンの古い短編映画で、
弁士風のナレーションを付けたのもをTVで見たことはありますが、
実際に活弁で長編映画を見たのは初めてでした。
音のないところどころ不鮮明な白黒映像なのですが、
弁士 大森くみこさんが巧みに声色を使い分けて発するセリフと、
天宮 遥さんのノスタルジックなピアノ演奏とがあいまって
なんとも不思議な臨場感を味わいました。

映写機で投影される映像は何度でも再生可能ですが、
弁士の演技と生演奏はその場限りのもの。
それらがひとつとなって上映される活動写真は、
二度とは同じものを見ることができない一期一会の芸術だったのですね。






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