下手の横好き日記

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泡坂妻夫『しあわせの書~迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術~』

2009-08-16 23:00:00 | 
綾辻&有栖川コンビのミステリ・ジョッキー①を読んで以来、
どうしても気になっていたのがこの作品。
「幸せになる」ために手に入れてみました(笑)


恐山でイタコの真似事をしていたガンジーは、
新興宗教団体「惟霊講会」信者の行方不明事件に不信を抱く。
調べるうちに、事故で死んだはずの信者たちが生き返ったという話まで飛び出す。
教団の冊子「しあわせの書」に隠された秘密に気づいたガンジーは、
何故か2代目教祖の選定のための断食の行に協力することになるが・・・


死んだとされている者が、生きているのではないかという不気味さと、
「読心術」という超能力の謎を解明しようとするのが魅力的な作品です。
そして・・・このトリックには、びっくりしました。

作品の冒頭に、こう書いてあります。

  読者の幸せのために
        未読の人に「しあわせの書」の
        秘密を明かさないでください

なので、当然明かせませんけど・・・すごい。すごい作品だ。
(詳しく言えないのが辛いですけど)

この作品は、読み終わった後、
作者もニヤリだろうけど、読者もニヤリと微笑むことができる、
ミステリ読みにとっては、本当に「幸せになれる」作品だと思います♪

ああ、なんて短い感想だ(笑)
でもネタバレ厳禁だから仕方が無いですけどね。

ガンジー先生は、すごいのか俗っぽいのかよく分からないキャラクターですけど、
多分、ものすごく俗っぽいのでしょう(^^;
だけど、こんな人と一緒に旅してたら、楽しいでしょうね~。
弟子1号と2号の気持ちも、分かるような気がします。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ふしあわせの書 (江守森江)
2009-08-17 05:17:51
「作中のメイントリック」も「本当のメイントリック(この本の秘密)」同様に本に組み込んで発売してくれたら・・・試す読者が続発して一人何冊も購買するので大ベストセラーになったかも?
(絶版と同時に現存本が稀少になり)読めない読者が多数出て“ふしあわせの書”に変貌する更なるトリックも可能だったかな?と思うと少し残念。

マジック好きには本の秘密は(別の形で実物を手にしていて)見え見えだった気がします!
それでも、手間と小説のデキを考えれば絶賛せずにはいられません!
この本が気に入ったなら乾くるみ「六つの手掛かり」も是非手にして下さい(同様のニヤリが待っています←構えて読んでも途中では絶対に見抜けないと思います)
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追記 (江守森江)
2009-08-17 06:49:08
この本を入手する前にMr.マリックのネタワリ番組でバリエーションマジックのネタワリを見てしまったのが少し悔やまれます。
ミステリに通じるのでマジックのネタワリ番組も大好きですが、痛し痒しです。
因みに、一番好きなマジシャンは前田知洋でネタを知って観ても見抜けません(泡坂妻夫の本名なマジック賞も受賞してます)
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この本の兄弟本 (江守森江)
2009-08-18 22:04:39
特殊な袋とじ構造の為に限定数出版して絶版になり特殊な印刷所も閉鎖され再販も期待出来ず「幻:ふしあわせの書」となった「生者と死者」をどうしても読みたくなりネット検索して他地区図書館からのお取り寄せ予約をしました。
ここの書評に刺激され読書の輪が広がった事に感謝します。
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江守森江さんへ (viviandpiano)
2009-08-19 01:47:23
たくさんのコメント、ありがとうございます(^^)

これは、全く予想もしていなかったので驚きました!
ネタを知らずに読めて、「しあわせ」でした☆

そして・・・私も試してみたいです(笑)
でも、製造コストが・・・めちゃ高い文庫本になりそう(^^;

マジックは、ほ~っと感心するだけで、
たねを見つける努力は、既に放棄していますが、
ミステリに通じるものがありますよね。
伏線、ミスリード、どんでん返し。
本物のマジック、最近見てないな~・・・

「生者と死者」は、私も読んでみたいです。
それから、亜愛一郎シリーズも興味あります。
(有栖川先生、オススメだし♪)
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是非とも (江守森江)
2009-11-22 20:15:55
新しい作品で同様の、否それ以上の仕掛けを楽しんでみませんか!
倉阪鬼一郎の「四神金赤館銀青館~」と「三崎黒鳥館白鳥館~」を順番に・・・・・・・・・・・・・・両作品とも全編に渡る伏線と仕掛けが存分に堪能出来ます!
特に「三崎~」は本年度私的ミステリベストテンの二位です!
正月休みに如何でしょう。
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江守森江さんへ (viviandpiano)
2009-11-23 23:59:52
倉坂作品は読んだことがありませんけど、
作品への仕掛けが面白いんですね?
題名からして「館」ってついてるのが、
本格心をそそりますね☆
まだ積読してる作品がたくさんあるから、
正月になるかは分かりませんが、
ぜひ読んでみたいですね。
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