○五感俳句541・聴覚134・早野巴人01・2021-07-26(月)
○「鳴ながら川飛蟬の日影かな」(早野巴人01)
○季語(蟬・晩夏)(「→早野巴人の俳句」より引用)【→五感俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5 →俳人一覧(あ・い・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】
【鑑賞】:「びりり」と鳴きながら翔ぶ蟬。それが礫のように黒い影となって河川の上を横切る。孵化しても鳴いても飛んでもひっくり返っても詠まれる蟬である。
○早野巴人(はやのはじん)(1676~1742)
○好きな一句「鳥既に闇り峠年立つや」02
○季語(年立つ・新年)(引用同上)※暗(くらがり)峠:奈良県生駒市と大阪府東大阪市との境にある峠
【Profile】:下野国那須郡烏山の生まれ。幼くして江戸に出て俳諧の道を志す。元禄2(1689)年→松尾芭蕉の「奥の細道」の足跡を辿って旅をする。再び江戸に戻り、→宝井其角、→服部嵐雪の門人となり俳諧を学ぶ。享保12(1727)年京都に移る。 元文2(1737)年砂岡雁宕の誘いにより江戸へ戻り、夜半亭を日本橋本石町に構える。この頃、江戸に出てきた→与謝蕪村が門人となる。