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お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次)

●特集俳句341・ばかり俳句10・下田実花1・2017-07-28(金)

2017-07-28 04:56:00 | 特集俳句

○特集俳句341・ばかり俳句10・下田実花1・2017-07-28(金)
○「みな飛んでゆくものばかり走馬燈」(下田実花1)
季語(走馬燈・夏) 「みなとんでゆくものばかりそうまとう」【→特集俳句-索引1索引2検索3 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:馬が走る灯りと書いて「走馬燈」。内枠が回りはじめると外枠に影絵が走りはじめます。いろいろな動物が跳ぶように回ります。立ち止まる動物はひとつとしてありません。

 

下田実花(しもだじっか)(1907~1984)
○好きな一句「夏帯に山紫水明こまやかに」2
季語(夏帯) 「なつおびにさんしすいめいこまやかに」(「布の歳時記(黒田杏子)」より引用)

【Profile】:大阪府出身。→山口誓子の末妹として大阪に生まれながら4歳で母が亡くなり下田家の養女に。14歳で花柳界に入る。戦後の一時期はホトトギス社に勤めるが、のち新橋芸妓として復帰。俳句は1933年→高浜虚子に入門し、本格的に取り組み中村吉衛門らと艶寿会を結成し、選者になった。

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●方法俳句341・比喩(直喩)=やうに12・髙岡周子1・2017-07-27(木)

2017-07-27 04:56:00 | 方法俳句

○方法俳句341・比喩(直喩)=やうに12・髙岡周子1・2017-07-27(木)
○「鵜籠より子猫のやうに引き出され」(髙岡周子1)
季語(鵜籠・夏) 「うかごよりこねこのやうにひきだされ」(→「俳句界201303別冊・平成名句大鑑」より引用)【→方法俳句-索引1索引2索引3索引4 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:鵜籠の中の鵜もまた、愛情をかけて育てる動物です。籠の中の仔猫をひきだすように、鵜籠から鵜を引き出します。

 

髙岡周子(たかおかちかこ)
○好きな一句「みんみんの盛り返しくる暑さかな」2
季語(みんみん・夏) 「みんみんのもりかへしくるあつさかな」(引用同上)

【Profile】:1943年、愛媛県出身。1983年「」入会、→勝又一透に師事。1985年「愛媛若葉」入会、稲荷島人に師事。1986年「若葉」入会、→清崎敏郎・→鈴木貞雄に師事。1994年「」入会、→行方克巳・→西村和子の指導を仰ぐ。1996年松山に帰郷。2009年「愛媛若葉」主宰継承。

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●五体俳句341・両手6・掛井広通1・2017-07-26(水)

2017-07-26 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句341・両手6・掛井広通1・2017-07-26(水)
○「両の手は翼の名残青嵐」(『孤島』2007)(掛井広通1)
季語(青嵐・夏) 「りょうのてはつばさのなごりあおあらし」(→「増殖する俳句歳時記」より引用)【→五体俳句-索引1索引2索引3 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:両手は翼の名残であると断定した。そういえば、飛行機の真似をするとき、人はきまって両手を広げて「ぶーん」などと唸ったりする。青嵐の風に乗って離陸の時だ。

 

掛井広通(かけいひろみち)
○好きな一句「観覧車夜空の泉汲んできし」(『孤島』2007)2
季語(泉・夏) 「かんらんしゃよぞらのいずみくんできし」

【Profile】:1963年生まれ。俳誌「」に所属。2002年「沖新人賞」。「沖珊瑚賞」受賞。第9回俳句朝日新人賞受賞。

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●次元俳句341・異界(超次元)2・飯野幸雄1・2017-07-25(火)

2017-07-25 04:56:00 | 次元俳句

○次元俳句341・異界(超次元)2・飯野幸雄1・2017-07-25(火)
○「異界の火束ねて猛暑来たりけり」(飯野幸雄1)
季語(猛暑・夏) 「いかいのひたばねてもうしょきたりけり」(「俳句界201303別冊「平成名句大鑑」」より引用)【→次元俳句-索引1索引2索引3 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:7月25日は最高気温記念日。1933年年に山形市で日本の最高気温40.8℃が記録されたことを記念して制定された。2007年8月16日に熊谷市と多治見市の40.9℃に記録更新されているが、記念日は変更されていない。このような猛暑は異界の火を束ねて創られたとしか言いようがない。

 

飯野幸雄(いいのゆきお)
○好きな一句「橋上へ炎暑押し挙げ市電来る」2
季語(炎暑・夏) 「きょうじょうへえんしょおしあげしでんくる」(引用同上)

【Profile】:1940年、広島市出身、在住。1961年「同人」入会。1981年、伊藤踞石を中心に創刊された俳誌「夕凪」入会。2002年「夕凪」代表。俳人協会広島県支部事務局長。

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●色彩俳句341・赤22・中村青路1・2017-07-24(月)

2017-07-24 04:56:00 | 次元俳句

○色彩俳句341・赤22・中村青路1・2017-07-24(月)
○「河童忌やい褌せし童」(『木偶乃坊』2011)(中村青路1)
季語(河童忌・夏) 「かっぱきやあかいふんどしせしわらべ」【→色彩俳句-索引1索引2索引3索引4 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:今日は芥川龍之介の忌日・河童忌(我鬼忌)(1927)。勝負色の赤い褌を付けた童子がひょっこり現れても不思議ではないかも知れません。

 

中村青路(なかむらせいろ)
○好きな一句「白神の雲より垂るる滝仰ぐ」2
季語(滝・夏) 「しらがみのくもよりたるるたきあおぐ」(「俳句201410」より引用)

【Profile】:1924年岩手県盛岡市浅岸出身。1964年「夏草」初入選、→山口青邨に師事。1972年、「夏草」新人賞受賞。1977年、「夏草」同人。俳人協会会員。1983年、「夏草」功労賞受賞。1991年、「天為」(→有馬朗人主宰)入会。1992年、「天為」同人。

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●五感俳句341・第六感(念力)1・村上鬼城6・2017-07-23(日)

2017-07-23 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句341・第六感(念力)1・村上鬼城6・2017-07-23(日)
○「念力のゆるめば死ぬる大暑かな」(『鬼城句集』1917)(→村上鬼城6)
季語(大暑・夏) 「ねんりきのゆるめばしぬるたいしょかな」(「実用俳句歳時記(辻桃子編成美堂出版)」より引用)【→五感俳句-索引1索引2索引3 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:今日は二十四節気の「大暑」。1年で最も暑いといわれる季節。この酷暑の中で手足や脳みそを動かしているのは念力のたまもの。それが緩めば死ぬほかはない。

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●挿絵俳句340・十二円・透次354・2017-7-22(土)

2017-07-22 04:56:00 | 挿絵俳句

○挿絵俳句340・十二円・透次354・2017-7-22(土)
○「十二円貼り足す切手梅雨の明」(→透次354)
季語(梅雨の明・夏) 「じゅうにえんはりたすきってつゆのあけ」【→Haiku and Illustrationへ →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

it's the end of the rainy season
I have to put 12 yen stamp
on an old postcard        Touji

【作句メモ】:先日の値上げで旧はがき(52円)は10円切手を貼り足すだけだった。しかし手元にはまだ旧旧はがき(50円)が残っている。さらに2円を貼り足して、賑やかな宛名面となった。19日に関東甲信、東海、近畿、中国地方が梅雨明けが発表された。

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●五感俳句340・嗅覚70・谷中隆子1・2017-07-21(金)

2017-07-21 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句340・嗅覚70・谷中隆子1・2017-07-21(金)
○「青梅の傷口匂ふ二日酔」(谷中隆子1)
季語(青梅・夏) 「あおうめのきずぐちにほふふつかよい」(「俳句198709」より引用)【→五感俳句-索引1索引2索引3 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:ああ、昨日は飲みすぎた。二日酔いの頭に青梅の傷口からの匂いが沁みるようだ。

 

谷中隆子(たになかたかこ)
○好きな一句「ほうたるの一火の狂ひ水匂ふ」(『花蓼』2000)2
季語(ほうたる・夏) 「ほうたるのいっかのくるひみずにほふ」

【Profile】:1945年、徳島県出身。→青柳志解樹に師事。1995年「藍花」創刊主宰。娘は俳人の→大高翔。俳人協会徳島県支部長。

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●方法俳句340・憑依4・田中不鳴1・2017-07-20(木)

2017-07-20 04:56:00 | 方法俳句

○方法俳句340・憑依4・田中不鳴1・2017-07-20(木)
○「梅漬けて元の婆へと戻るなり」(田中不鳴1)
季語(梅漬け・夏) 「うめづけてもとのばばへともどるなり」(→「現代俳句データベース」より引用)【→方法俳句-索引1索引2索引3索引4 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:梅を漬ける作業が終わって、さっぱりと元のお婆さんに戻ったのです。つまり梅漬けの作業中は「梅の神」が乗りうつっていたのです。一心不乱に没頭していたのでしょう。

 

田中不鳴(たなかふめい)(1933~2014)
○好きな一句「みな駅へ向う自転車犬ふぐり」2
季語(犬ふぐり・春) 「みなえきへむかうじてんしゃいぬふぐり」(引用同上)

【Profile】:東京都出身、神奈川県葉山町に居住した。1973年「五季」参加。「五季」同人。現代俳句協会副会長を務めた。

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●次元俳句340・底(空間)7・島村正1・2017-07-19(水)

2017-07-19 04:56:00 | 次元俳句

○次元俳句340・底(空間)7・島村正1・2017-07-19(水)
○「の山河にひびく土用波」(島村正1)
季語(土用波・夏) 「かいていのさんがにひびくどようなみ」(「俳句界201108」より引用)【→次元俳句-索引1索引2索引3 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:今日は雑節の「土用」。これより海に土用波という高波が立つことが多い。句は、激しい土用波の波音が海嶺にまで及ぶ様を詠んだ。

 

島村正(しまむらただし)
○好きな一句「一億の蟹の念佛雲の峯」2
季語(雲の峯・夏) 「いちおくのかにのねんぶつくものみね」(「俳句界201507」より引用)

【Profile】:1943年、静岡県出身。1964年「七曜」の→堀内薫に師事。七曜賞受賞。1967年「天狼」の→山口誓子に師事。コロナ賞受賞。1993年「宇宙」創刊主宰。

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