今日は、サンマに「かぼす」を絞っていただきました。実は、サンマに「かぼす」を絞って食した記憶はありません。
「すだち」、より美味しいかも。
サンマ、今年安いです。一尾100円でした。青森のサンマでしたが、脂のノリ具合が丁度よく美味しかったです。
20年位前、新聞に掲載された投稿文を思い出します。
「青き蜜柑」
南紀では、さんまの事を「冬のさえら」というそうだ。優しい響きだ。民宿の夕餉の膳に、冬の時期にさんまの塩焼きをだされた。去年の夏、青森県の下北半島で食べたさんまより、ずっと、さっぱりしていたと思う。
西風が強く吹く冬、黒潮にのって南下してきたさんまは、熊野灘沖の荒波にもまれて脂が抜けるからという。
塩焼きの皿には、大根おろしとダイダイが添えられてあった。民宿のおばさんに、
「青き蜜柑じゃないんですね」
と聞いてみた。
「あ~。春夫のさんまですか」
と笑って、暖簾の奥に消えていった。
おばさんの笑顔が、妙にひっかかった。添えられてあったダイダイは、いわゆるダイダイ色。青くない。
我が家では、小粒でかわいらしく、香りもよいスダチを好む。
春夫が、さんまにしたらせたのは、このスダチではなかろうか・・・。料理に使うスダチは確かに青い。
最近になって、観光案内の本の中に、春夫の生地である「新宮」には、サンズという柑橘類があると知った。土地の人々は、ダイダイともいうらしい。写真の形は、カボスに似ている。
「・・・・濃い橙色で柔軟で果汁が多い。
4月中旬を過ぎると回青する・・・」
との説明書きがあった。
どうやら、春夫は、このサンズを絞って、さんまの塩焼きに酸をしたたらせたのであろう。
「すだち」、より美味しいかも。
サンマ、今年安いです。一尾100円でした。青森のサンマでしたが、脂のノリ具合が丁度よく美味しかったです。
20年位前、新聞に掲載された投稿文を思い出します。
「青き蜜柑」
南紀では、さんまの事を「冬のさえら」というそうだ。優しい響きだ。民宿の夕餉の膳に、冬の時期にさんまの塩焼きをだされた。去年の夏、青森県の下北半島で食べたさんまより、ずっと、さっぱりしていたと思う。
西風が強く吹く冬、黒潮にのって南下してきたさんまは、熊野灘沖の荒波にもまれて脂が抜けるからという。
塩焼きの皿には、大根おろしとダイダイが添えられてあった。民宿のおばさんに、
「青き蜜柑じゃないんですね」
と聞いてみた。
「あ~。春夫のさんまですか」
と笑って、暖簾の奥に消えていった。
おばさんの笑顔が、妙にひっかかった。添えられてあったダイダイは、いわゆるダイダイ色。青くない。
我が家では、小粒でかわいらしく、香りもよいスダチを好む。
春夫が、さんまにしたらせたのは、このスダチではなかろうか・・・。料理に使うスダチは確かに青い。
最近になって、観光案内の本の中に、春夫の生地である「新宮」には、サンズという柑橘類があると知った。土地の人々は、ダイダイともいうらしい。写真の形は、カボスに似ている。
「・・・・濃い橙色で柔軟で果汁が多い。
4月中旬を過ぎると回青する・・・」
との説明書きがあった。
どうやら、春夫は、このサンズを絞って、さんまの塩焼きに酸をしたたらせたのであろう。