(前回の続き。アクアマリンでの集合時間まで 余裕でホテルをチェックアウトしたはず・・・)
ですがーーー!!!
陽気の良さに周辺をうろつきながら大回りして、西側通路から正面入り口にたどり着くつもりが
肝心の通路がふさがれてて、西側駐車場の向こう側を迂回する羽目に!
ギリギリで集合時間に間に合いました(何のための前泊だ)。
さっそく、ツアー出発~見学開始。
ブレていますが、カブトエビ。イメージよりも、白い…
シーラカンスの模型と化石(レプリカ)。
脊椎動物のご先祖・ナメクジウオ。
「動かないけど、生きてます」の注意書き付きの展示。
チョウザメは淡水性で案外飼育が易しく、大きな水場で飼えば3メートルぐらいに育つ。
日本国内で養殖している所もある。
ふくしまの川と沿岸。展示に使っている植物も、全部福島産。
ウグイ、赤い婚姻色が出ています。
潮目の海にようこそ。
シイラが大水槽から飛び出してしまうので、アクリル板を継ぎ足しました。(↓)
飛び出したシイラが、外で干乾びて死んでいたこともあったそうです。
カタクチイワシとマイワシの群れ。
小さい方がカタクチイワシ(煮干しになるやつ)、
側線に点々の七つ星がついているのがマイワシ(丸干しになるやつ)。
河口の汽水域の展示。
海水と淡水の境目(もやもや)が、はっきり見えます。(↓)
たまたま水道を締め忘れて翌朝こうなっていたのを、そのまま展示に生かしたそうです。
鮫川河口にもよくいるスナモグリ(↓)は、クロダイ釣りの良い餌になります。
参加者からの「フグの背びれと腹びれの動きが、マンボウのそれとよく似ている」 の指摘に、
富原さんから「フグとマンボウは、同じ仲間」という答えが。
確かに、顔つきも似てる…
海獣ゾーン。こちらは女子組。
こちらが、男子。
ハワイアンズの近くで獲れたウナギ。(↓)
獲った人が大き過ぎて気持ち悪いと持込んできた、いわくつきの子です。
あまりの大きさに、昔放流されたヨーロッパウナギかと思われたものの、
良く調べたらニホンウナギであることが判明。
ウナギは意外に寿命が長く、また海で過ごす時期も長い。
ここ10年ぐらい川の環境が良くなって、いわきにもシラスウナギが遡上してくる川があるし、
ウナギもけっこうたくさん生息している。
(…子どもの頃、上遠野に住んでいた父方の祖父が獲ってきたウナギが、
大きく太くて気持ち悪かった、と母が言っていたのを思い出した。
・・・アイツもニホンウナギだったのかなあ・・・)
富原さんいわく「イケメンのウナギ」。
この環境(↓)を保つには、指先くらいの魚4,5匹が限界。
それ以上になると、排泄物や苔が溜まって循環がうまくいかず水が汚れてしまう。
県外(奄美大島・和歌山・北海道)にある蓄養施設。
熱帯ゾーン。 花がきれいでした。
ベニスズメ。 この他にも鳥が何種類もいます。(目当ての文鳥は見つけられなかった)
マングローブの林。
水槽のアクリルガラスの断面。角度によって、層がはっきり見えます。
ソフトコラールより、ハードコラールは入手が難しい。
自然光が良い具合に来て、何にもしなくてもホントにキレイに撮れる!(↑)
群れているキンメモドキは「スイミー」 のモデル。(↓)
履物を履いていると何か踏んでもわからないことがあるので、
水槽内の手入れをする時は裸足が原則。岩についた苔を清掃中です。
魚を見ながら、魚を食べられる寿司処(↓)。
ただし、「たくさん獲ってもいなくならない(=資源が尽きない・持続可能な)魚種」に限る。(↓)
マメダンゴ。
話題のオオメンダコは、暗くてうまく撮影出来ませんでした。
大きな泡が銀色に光りながら昇っていく様は、いくら見ていても飽きない。
左が黒潮、右が親潮。(↑)
《 ふくしまの海 》 のコーナーに欠かせないメヒカリとサンマ。
サンマ、泳ぎが速くてブレまくり。(↓)
サンマの産卵期は5・6月で、長い海藻に産み付けられた卵(大きさ2㎜ぐらい)を目視確認・選別し、
その部分だけをはさみで切り取り、
(ここまですべて船上での作業。普段どんなに船酔いしない人でも、絶対に気持ち悪くなってしまうそう)
持ち帰って孵化させて、展示するのはなかなか大変な仕事だというお話でした。
お待ちかねのお魚ワークショップ。これは、前日にツアー主催のぴぽさんが釣ってきたメバル。
約30㎝の「尺もの」と呼ばれるめったにない大きさのもの。およそ、14年ものだそうです。
こちらは、70㎝のスズキ。
アイナメも大きさ違いで3匹。 小さいものは震災後生まれ。
この3種類は根魚(ねざかな。海底近くで生息する種)
=
事故直後には、セシウムが溜まりやすいと考えられていた魚種です。
さっそく、おろし始めます。
卵巣(↓)。スズキは《オス⇒メス》に性転換する(性転換する魚は、わりと多い)。
ちなみに、この日の卵巣には珍しい寄生虫がいて早速冷凍保存されました。
スズキの心臓。単心室・単心房。
メバルの胃に入っていた餌のカタクチイワシ(未消化)。
あっという間に、3枚おろしの完成。
皮を引きます。包丁を当てて、皮の方を引っ張るのが、コツ。 ふむふむ。
サクにしたのをラップで包んで、容器に入れ、
このアロカで、 放射性物質を 測定します。
セシウムは筋肉(⇒刺身で食べる部位)に溜まりやすい。
今回のスズキとメバルは震災前生まれの個体(成魚)で、セシウムが出る可能性もある。
PCに繋いだ測定結果がリアルタイムで反映されます。
スズキの皮は、熱湯をかけて
氷水でよく引締めから、
もみじおろしと青ネギをかけて完成。
ぶつ切りのアラに塩してしばらく置いてから洗い、酒を加えてアクを取りながら水から煮出します。
あら汁、最初は塩味+生姜で。
測定結果もNDで大丈夫ということで。
…いただきます。
今回は、ありがたいことに主食付き♪
お米作り隊遠野のお布団農法による「綿幸姫(わたゆきひめ)」の塩むすび。
スズキの刺身(すでに食べてしまってから、撮影w)は、
本当は3日ぐらい置いてからの方がさらに!美味しくなるそうです。
これは、メバルの刺身。淡いピンク色がきれい。歯応えよく、美味しい。
そして、アイナメの刺身。アイナメは、鮮度が良い方が美味しい。
小川きのこ園さんのエリンギ惣菜も、一緒に。
左から、ピリ辛青唐エリンギ・白醤油味エリンギ・旨辛カクテキ風エリンギ。
あら汁、今度は味噌味で。 3杯もお代わりしてしまった。
ひれの付いているとこや、頬のとこの身が美味しい!スズキの皮の湯引きも、後を引く味と食感です。
お腹一杯になったところで、いよいよ本チャンのバックヤードに突入。
大水槽の上からの眺め。
籠の底に居るのは、 エイの赤ちゃん。
ここからが海獣ゾーンのバックヤード。
この向こうに、さっき見てきたトドがいます。(↓)
そして、さらにその向こうに…
… いました。餌を出すと、モリモリ食い付きます。
昨年夏に保護したオットセイ。
。
なついて後追いをする様子が犬みたいで、可愛い。 (↓)
ここは、病気になった子が入る保健室みたいなスペース。(↓)
… なんと。いわきの海にはいるんですよ海獣が!
実は、私もつい最近まで知らなくて。 釣りが趣味のぴっぽさんから教わりました。
調べてみると、海獣は大昔の人たちにも馴染み深い存在で、
いわき市内の遺跡から出土する遺物にも、海獣モチーフのものがたくさんあるそうです。
屋根の上からの展望。
富原さんは、この辺で釣りをするそうです。(↓)
曰く、
「いわきの海で獲れる魚種は、他所と比べてそんなに多い方ではない。
でも種類は多くなくても、非常に美味しい魚が普通にたくさん獲れる。そこが良い」
「《当たり前・普通》が美味しい。」
先月行ってきたうみラボ報告会を思い出しました。
意外にも、住んでいる時には地元のアベレージの高さに気づきにくく(自分がそうでした)、
他所から来た人・一度出て戻った人の方が、より敏感にわかるものなのですねえ。
同じ市内とは言え、まだまだ知らない場所がたくさんあり、今回初めて体験したこともありました。
知ったつもりになってしまうと、見えないものごとは案外多いのかもしれません。
私が知っているいわきは、昭和のごく限られた時期・地区のことなのをまたあらためて感じてきました。
普段の帰省絡みの行き帰りは何かと慌ただしく、
用のあるところ以外はつい駆け足で回ってしまいがちですが、なんとか時間作れないものか。
帰ってきてから、そんなことを考えています。
当日参加の皆さんのつぶやきは、こちら(↓)にまとめられています。
こちらもぜひ合わせてご一読下さい。