乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

七月大歌舞伎『NINAGAWA十二夜』菊之助、時蔵、菊五郎、翫雀、左團次、團蔵 他/ 松竹座

2009-07-15 | 歌舞伎







 七月某日、家族と大阪松竹座の『NINAGAWA十二夜』にいく。
 
 以前にも書いたかも知れないが、『NINAGAWA十二夜』は家族が見たかった芝居。

 帰り際の観客の反応はすこぶる良い。

 彼女達は、

「おもしろかったわぁ。」

「今年一番笑ったわぁ。」

「初めから最後までわらったわぁ。」

「こんなに良いとはおもわなかったわぁ。」
など、口々に話されていた。

 帰りのみんなの顔は晴れやかであった。



 私はこの芝居は歌舞伎チャンネルで何度か見ていたので話の展開を覚えていたが、それでもライブで見ると格別であった。

 私の感想としては、

   品が良い。

   質が良い。

   パロディーとしても独立した舞台(芝居)としても良い。

   見応えがある。

   早変わりに工夫がある。

   華やかである。

   ベテラン役者で固めている。

   鏡と色彩の使い方がこなれている。

   音楽が良い。

   化粧が丁寧。

   舞台の構図が良い。

   シェークスピアだけに言葉遊びが面白い。
など。



 ところで『NINAGAWA十二夜』の言葉の流れの中にも

   薔薇のほほのよう

   犬が吠えるような(犬にまつわる表現は芝居中二カ所)
といった表現が出てきた。

 薔薇や犬の比喩表現はイランの古典文学や詩では多く、私にはなじみ深い。

 今読んでいる『七王妃物語』(東洋文庫)にも何度となく出てくる。

 某人物に聞いてみると、時代はイランの方が古いが、直接の関係はないということだった。

 なるほどね(笑)



 音楽は美しくとても好きだった。

 子どもの声とチェンバロの音色が心地よい。

 中世音楽とバロック音楽がところどころにちりばめられ、聴きいってしまう。

 私はチェンバロの音もリュートと同じくらいに好きだ。

 中世音楽はここのところ毎日聴いているので、やはり親しみを感じる。



 菊之助丈は少しお太りになったのだろうか?

 影武者と見分けがつきやすい状態になられていた。


 
 菊五郎丈は逆にスマートになられている。

 男前ぶりが増す。



 時蔵丈はすばらしかった。

 歌舞伎や印を外れず静かに演じられているのに、面白い。

 この方が出ておられると芝居の品位が増す。

 この役者さんも好きだ。



 翫雀丈、良かったな。

 男前で品位があって、今回の茶目っ気は翫雀丈に似合っていた。

 好きな役者さん。

 翫雀丈が出ておられると、心がときめく。



 左團次丈の声は響くな。

 團蔵丈も いいな。うん!いい!
 
 段四郎さんも 権十郎さんも秀調さんも他の役者さんたちも素敵だった。



 私は好きな役者さんがいっぱいなので、どの歌舞伎の興行にいっても後で記録すると 丈ばかりが連らなる。

 気の多い客。

 私の場合は 芝居演目で観ることが多いのかもしれないな。

 いや。やはり、好きな役者さんかな?(笑み)

 

  

 

(まだ間に合います。ご興味のあるからは劇場まで・・・とはいえ、乱鳥、宣伝している訳ではありません。

 今回のお芝居は楽しめルト思いますので、お進めいたします。)


 松竹株式会社歌舞伎美人より転載 ↓


  


大阪松竹座

関西・歌舞伎を愛する会 第十八回
七月大歌舞伎
NINAGAWA十二夜

平成21年7月5日(日)~27日(月)


 斯波主膳之助/獅子丸実は琵琶姫  尾 上 菊之助
             織笛姫  中 村 時 蔵
         右大弁安藤英竹  中 村 翫 雀
           大篠左大臣  中 村 錦之助
              麻阿  市 川 亀治郎
        役人頭嵯應覚兵衛  坂 東 亀三郎
           従者久利男  尾 上 松 也
           海斗鳰兵衛  河原崎 権十郎
            従者幡太  坂 東 秀 調
           比叡庵五郎  市 川 團 蔵
          舟長磯右衛門  市 川 段四郎
         左大弁洞院鐘道  市 川 左團次
        丸尾坊太夫/捨助  尾 上 菊五郎



大阪松竹座
関西・歌舞伎を愛する会 第十八回
七月大歌舞伎
NINAGAWA十二夜
平成21年7月5日(日)~27日(月)

 2005年歌舞伎座での初演において、演劇界に大きな衝撃を与え、2007年には東京・博多での再演が果たされた『NINAGAWA 十二夜』。共に400年の歴史をもつ歌舞伎とシェイクスピア。この運命の出逢いは、演出に蜷川幸雄を迎え、舞台に大輪の花を咲かせました。
 そしてこの春ついに夢のロンドン公演を実現。シェイクスピアの本場でスタンディングオベーションをあびたロンドン版『NINAGAWA十二夜』が再び歌舞伎の国、日本に帰ってきます。
 歌舞伎ならではの様式美で描く、シェイクスピアの軽妙洒脱なロマンティック・コメディを心ゆくまでお楽しみ下さい。

【あらすじ】
 航海中、嵐に遭い、難破して双子の兄斯波主膳之助(しばしゅぜんのすけ)(菊之助)と離ればなれになってしまった琵琶姫(菊之助)は、舟長の磯右衛門(段四郎)の助けで、男装して獅子丸と名乗り、大篠左大臣(おおしのさだいじん)(錦之助)に小姓として仕えはじめます。
 大篠左大臣は、大納言家の織笛姫(おりぶえひめ)(時蔵)に想いを寄せています。しかし、姫は左大臣の愛に見向きもしません。その上左大臣の使者である獅子丸に一目惚れしてしまいます。その獅子丸、すなわち男装の琵琶姫は、ひそかに左大臣を恋い慕っているものの、男の姿ではどうにもなりません。
 いっぽう織笛姫の叔父の左大弁洞院鐘道(さだいべんとういんかねみち)(左團次)は、何かと小うるさい家老の丸尾坊太夫(まるおぼうだゆう)(菊五郎)に目の敵にされています。坊太夫が姫に心を寄せていると知った洞院(とういん)は、恋人の腰元麻阿(まあ)(亀治郎)、右大弁安藤英竹(うだいべんあんどうえいちく)(翫雀)らと日ごろの仕返しにと一計を企み、その計画にまんまとはめ、坊太夫は散々な目に遭ってしまいます。
 その騒動の最中、嵐の中、海賊に助けられ、九死に一生を得た主膳之助が現われます。獅子丸と瓜ふたつの主膳之助の出現に、織笛姫、大篠左大臣、獅子丸の恋の思惑が絡んで、周囲は大混乱。さて恋の行方は――。


  


           大阪道頓堀 松竹座にて






コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『怪談 牡丹燈籠』(ポスター... | トップ | 大型奉納絵馬  八坂神社 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

歌舞伎」カテゴリの最新記事