日常

『はじめて能 花鳥風月の心』

2016-09-19 00:49:44 | 芸術
武田宗典さんも仕舞「放下僧 小歌」で出られていたので、セルリアンタワーに『はじめて能 花鳥風月の心』を見に行った。満員だった。

自分は夜の部を見たが、ダイジェスト能(解説付)「菊慈童」と書いてあったが、装束も地謡い、笛、小鼓・大鼓、太鼓も通常の能舞台とまったく変わらず、こうした高い質を保ちながら解説を交えて行われる能舞台は素晴らしかった。
出演者の皆さんの「能の素晴らしさ深さを伝えたい」という熱い思いが伝わってくる会で、素晴らしい体験だった。
こういう芸能や美や質に関する素晴らしい教育は、小・中など義務教育で全員が受けていいものだと思った。若ければ若い程、きっと多くの豊かなものを受け取るでしょう。

あれだけの方々が出ていて、一般:2,000円(学生:1,000円)という破格の値段にもさらに驚いた。
伝統芸能のみなさまが日本の霊性を深い場所で骨格のように支えているのをいつも感じています。深い敬意を持っています。ほんとうにありがとうございます。

はじめて能 花鳥風月の心(セルリアンタワー能楽堂)




世阿弥『風姿花伝』第五 奥儀に云う
「そもそも、芸能とは、諸人の心を和らげて、
上下の感をなさんこと、寿福増長の基、
遐齢延年(かれいえんねん)の法なるべし。
きはめきはめては、諸道ことごとく
寿福延長ならんとなり」

→○寿福増長(2015-06-07)






<昼の部>
仕舞
「蝉丸」 武田宗和
「鞍馬天狗」 木月宣行

お話 山階彌右衛門

ダイジェスト能(解説付)「花月」
シテ:坂口貴信
ワキ:森常好 間:野村太一郎
笛:栗林祐輔 小鼓:飯冨孔明
大鼓:佃良太郎
後見:武田宗和、武田文志
地頭:武田友志

<夜の部>
仕舞
「放下僧 小歌」 武田宗典
「班女 舞アト」 観世芳伸

お話 山階彌右衛門

ダイジェスト能(解説付)「菊慈童」
シテ:坂井音雅
ワキ:大日方寛
笛:藤田貴寛 小鼓:田邊恭資
大鼓:大倉慶乃助 太鼓:林雄一郎
後見:観世芳伸、木月宣行
地頭:藤波重彦