在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Casperia カスペリア −サビーナ(有名オリーブオイル産地)周辺にある宝石のような町

2016-10-27 11:40:01 | もろもろ、つれづれ
イタリアには無数の宝石がある。
各地に、宝石のようにきらっと輝く町、村があるのである。
その数は尽きない。本当に尽きない。

カスペリアという小さな町に行ったのは偶然。
光栄にも、外人記者クラブの取材エクスカーションにお誘い頂いた。

カスペリアという町を知っていたかというと。。。残念ながら聞いたこともなかった。
そころが、なんとまあかわいらしい、それは魅力的な町(村)だったのである。

精力的なエクスカーションの、1日で回る内容のあまりの濃さにはびっくり。大きく期待。
そして、その期待を裏切るどころか、期待以上のものを見せて頂いた。
天気に恵まれ、汗を掻くほど暑かった1日、その多くを、カスペリアという町で過ごした。

イタリアの小さな町の中心は、大抵車が入れない。
道が狭く、馬車に合わせて作られた町に現代の車が入るのが難しかったり、道が入り組んでいるため車を締め出したり、理由はいろいろだが、カスペリアの場合はどうやっても入ることができない。
何故なら、町の道路のほとんどが階段でできているからである。

門は南側にローマ門、反対側にラティーナ門の2つ。
どう迷っても、どちらかの門にたどり着く。

中心となる教会、サン・ジョヴァンニ・バッティスタ教会を中心に道が三重に、その間はちょっと急な階段で結ばれている。
緩やかな階段も多いが、結構急な階段も多い。。。
最初は迷路のようだと思ったが、歩いていると同じところに出る。
それくらい町の規模が小さく、迷いようがないことがわかってくると安心。
面白くなる。



ローマ門から入り、早速階段を上っていくとテラスに出るが、そこに噴水がある。
こういう丘の上にある町は水が問題で、噴水が造られた時には市民が歓喜したというが、本当だろう。




貴重な水を有益に使うために、人間が飲み、動物が飲み、そして、洗濯用の水と、大きく3段に渡るように「噴水」が作られている。
そこに、実においしそうな気さくなレストランが1軒。

もう少し上がると、地元の農家の野菜を売っているオシャレな八百屋が1軒。





さらに上がると市庁舎のある広場に出る。

そこにレベルのとても高い洋裁学校がある。



1年間に受け入れる生徒は9人までという、小さな学校。
フェンディの工場が近くにあるそうで、フェンディの協力で運営しているという超高品質の洋裁学校。
若い女の子たちが実習をしていたのだが、いずれ素敵なドレスを作るようになるんだろうなぁ。。。

さらに登ると、教会。16世紀のサン・ジョヴァンニ・バッティスタ教会。
教会も可愛らしいのだが、奥の部屋に、カスペリアの街角を再現したという壮大なプレセピオが展示されている。
かなり大きく規模がすごい。
この手の「模型」は個人的に好きなので、見ていて飽きない。




昼食の前のアペリティフは、フォラーニ宮殿のカンティーナで。
宮殿も素晴らしいが、その地下に当たるカンティーナはとても綺麗に整えられて、こういったイベントを行うのに最適。

今年の収穫のオリーブオイルとスーパーで販売されている安価なオリーブオイルの違いを味わってみたり、地元の実に美味しいハムを試食したり。
柑橘の香りがするカポコッロ、高品質のチーズ、噛むほど香りが出る生ハム。。。。




しかし、これで昼食前のアペリティフ。

昼食は地元のパスタの作り方実践を見た後、試食を兼ねての昼食。





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