うりぼうのシネ煉獄

映画・ゲーム・テレビ・本の感想をまったり書きます。

ラトルズ 4人もアイドル

2012年09月27日 | 日記
 モンティ・パイソン好きの俺は以前からモンティ・パイソン関連作を見たいと思っていたんですが近所のレンタル店にもなくモンモンとしておりました。昨日某動画サイトにアップされていたので、ありがたく観賞した次第。しかも!おそらくDVDにも収録されてはいないであろう広川太一郎らによる吹き替えだってこと!78年の映画。

 さて、

 作品は70年に解散したビートルズに似た架空のバンド”ラトルズ”の歴史と活動を追うドキュメンタリー映画の体で、脚本・出演がモンティ・パイソンのエリック・アイドル他。なのでネタ元はイギリスBBSのテレビ番組らしいのですが、最終的にラトルズとして登場したのがアメリカのサタデーナイトライブだったので本作もアメリカ製作。
 そのせいか、ビル・マーレーや後のブルースブラザーズとなるダン・エイクロイド、ジョン・ベルーシも出演(「ブルースブラザーズ」は80年製作なので、もうちょっと遅ければジェイク&エルウッドのカメオ出演もあったかもと思うと惜しい!)


 モンティ・パイソン特有の気質か、それともイギリス人が凝り性だからなのか、徹底的にこだわってパロディにしているのでビートルズファンならもちろん、俺のようにそこまでビートルズを知らない人にもわかるほどやる気が伝わってきます。
 あと、ラトルズについて語るミック・ジャガーやサイモンとガーファンクルのポール・サイモン、リポーター役でネタ元ビートルズのジョージ・ハリスンも出演しているのでやっぱり欧米はシャレがわかってるなぁって思いました。


 とまぁ、長年見たかった作品が観られたのでテンションが上がってしまいましたが、擬似ドキュメンタリー(モニュメンタリー)としてはかなり完成度の高い作品。もっと有名になるべき!って思います。
 ちなみに原題は「The Rutles in All you need is cash」(金こそがすべて)。もちろんビートルズの「All you need is love」(愛こそがすべて)のパクりです!

交渉人

2012年09月27日 | 日記
 98年の映画で自分のベスト10に入るほどのお気に入り作品。テレビでやっていたので観ました。


 警官の汚職に絡んだ殺人事件の容疑者の濡れ衣を着せられたシカゴ警察東署の腕利き交渉人・サミュエル・L・ジャクソンが、自らの冤罪を晴らすため内務調査局のオフィスに立てこもり、西署のベテラン交渉人・ケビン・スペイシーを交渉人として指名するのでした…


 とにかく頭のキレる二人の交渉人が犯人と交渉人という立場に別れて周りの妨害や陰謀にも折れずに真犯人をあぶりだしていくというスリリングな展開が好きな作品です。

 作中、二人が西部劇「ショーン」のラストの解釈について話すという一見本筋とは関係ないシークエンスがありますが、もちろんこれはヤマ場でのフェイントになっているわけですが、それ以外にもセイビアンを自分の交渉人として選んだ理由を裏付けるようなシーンになっていますね。
 「ショーン」のラスト、主人公が死んでいるのかどうか?という解釈でモメる二人。理路整然としていているセイビアンに「お前は映画オタクなのか?」と聞くローマン。それに対してセイビアンは「できるだけたくさんの情報を集め、それだけでなく自分で考えて答えを導き出す」と答える。この性格こそが誰が裏切り者か分からないと言う状況で、必ず自分をハメた真犯人を見つけ出してくれるはず、という確信になっているという裏づけになっているといういい前置きのシーンになっていると思います。これだけでなくローマンもセイビアンも最初のわずかなシーンだけで二人がどれだけ頭が良くて、しかも頭でっかちなわけじゃない家族思いな血の通った人物であることもわかるようになっていてうまいなぁって思います。


 実際のところ、いくら「このキャラクターは頭脳明晰」と言っても書いている脚本家や監督がバカだったらスマートなキャラであることを演出できないわけで、これは「交渉人・真下正義」やエディ・マーフィの「交渉人」がちっとも頭がキレる人物に見えなかった理由にもなるでしょう。

 ということで、これもまたけっこう古い映画ですが、知的なサスペンスドラマの傑作でオススメ。

僕達急行

2012年09月26日 | 日記
 森田芳光監督の遺作となった2012の映画。DVDでレンタルして観ました。
 あらためてネットで監督作を振り返ってみるとけっこう観てるな~森田芳光監督作って全然意識してなかった。12作も観ており、特に99年の「39」から本作まではかなりもらさず観ています。晩年の森田監督作品が好みに合ってたってことか。


 本作は長年監督が温めていた企画らしい、”鉄道オタク”もの。
 いわば「鉄オタ日誌」。
 鉄道好きな二人の主人公、瑛太と松ケンが鉄道オタクの繋がりでなんかいろいろ解決するって内容でした。スーさん的役柄のピエール瀧も出てくるし。


 なんだか独特な映画で、主役の二人を知らない人が観たら「昭和の映画?」って思うようなレトロ感。そして森田監督の手法なのかリアリティのない演技。よくわからない効果音やふいに差し込まれる不可解なギャグらしきものやシーン。など気になる要素が多々あり、もしかするとこれは「鉄オタの理想の人生という夢」の話なのでは?と思うようなどこか気持ちの悪さがあります。
 しかし俺個人は観ていてそれがハマってきて楽しくなりました。二人の”素”な感じが作品に絶妙にマッチしていました。
 なんでしょう。「釣りバカ日誌」楽しみにしているおじさんおばさんもこういう雰囲気を楽しみにしているのかな?って思いました。


 想像以上に気に入った作品でしたが、好きな俺が観ても観る人を選ぶ映画であると思います。これは鉄道好きかどうかではなく、この作風が。厳しい人なら「学芸会みたいな映画」と評するかもしれません。
 しかしハマる人にはたまらない映画になるかもしれませんね~。監督が亡くなって新作が観られないのが残念です。

ターミネーター4

2012年09月23日 | 日記
 テレビで放映していたので後半だけ観ました~~ぉ(´-ω-`)ノ


 個人的なイメージだとターミネーターシリーズは、

 ターミネーター1:1984○
 ターミネーター2:1991◎
 ターミネーター3:2003△
 ターミネーター4:2009( ̄△ ̄;)

 てな感じ。
 CG技術の進化に伴い、かつては映像化不可能であろうと思われていた機械と人類の戦争世界を映像化するという企画。ジョン・コナーにクリスチャン・ベイル、機械なのに人間の心を持つという本作のキーパーソン・マーカスにサム・ワーシントン。若い頃のシュワちゃんの顔をデジタル合成したりもして満を持しての未来戦争篇でしたが、興行成績はふるわなかったようです。
 できるからと言ってなんでもやりゃあいいってもんじゃないのねって話ですね。

 一応、さらに続編がある終わり方をしているんですがなかなか難しいんでしょうね~

ステルス

2012年09月21日 | 日記
 テレビで放映していたので観ました~~~(´-ω-`)ノ


 人工知能搭載の戦闘機が自我を持って行動しだしたために騒動が起こるってアクション映画。
 学習することをプログラムされた人工知能が暴走する話は「サマーウォーズ」でも描かれてました。
 逆に人工知能”エディ”に見えないように会話しているつもりが口を読まれていた…みたいなシーンはもろ「2001年宇宙の旅」のHALへのオマージュでしょうから、HALからラブマシーンへと連綿と続くコンピュータ反乱ものの1本と言えます。

 面白いのは前半がこのように行き過ぎたテクノロジーの恐怖みたいな展開から、後半黒幕を倒すために主人公とそのエディがチームを組むって展開。だから後半は「ナイトライダー」みたいになってて面白かったです。
 最新戦闘機によるドッグファイトはムネが熱くなりますね。

 すごくハマるってほどではありませんが、スピード感ある戦闘シーンは満足でした。

裏窓

2012年09月20日 | 日記
 秋なので映画好きの俺も古典に親しもう!ということでヒッチコックの代表作の1本「裏窓」を観ました!54年の作品。すでにパブリックドメインとなっているようです。


 足を骨折して部屋から出られないジャーナリストの主人公が窓から他の住人の生活を覗き見ることで退屈を紛らわせていたら、偶然殺人(らしき出来事)を目撃してしまう…

 というサスペンス映画。
 しかし昔の映画だからか、その肝心の出来事のシーンまでたっぷり30分もある…<emoji id="278">
 それまでは主人公と恋人、介護をしてくれているおばさんとのやり取りが続きます。

 それでも巨大なセットを作って、見える景色が常に主人公が窓から見える景色のみ、それぞれの住人の生活も”主人公が見る角度”を変えないという徹底振り(なにか出来事が起こっても主人公の視界に入らないものは見えないし、聞こえないセリフは聞こえない)。

 画像は誰かがフォトショップを使って作品の全景を再構成したという動画。
 つまりはこの映画はこの全景のどこかのシーンをアップにしているだけというすごい映画なのです(例外は主人公を映した部屋の中のシーンのみ)。
 しかも全部の部屋の住人が一斉に演技をして撮影するという手法を使ったというからすごい。映画を観るとわかりますが、実はアパートの隙間から建物の向こう側が見えていて、そこには通りを通る車や通行人などもちゃんと配置されている!

 とまぁ、映画の良さもさることながら、映画ファンをうならせるこだわりのすごさを満喫できる作品。そういえば「ロープ」って映画もありましたね(回想や時間のジャンプがなく、観客の時間と映画内の時間の進みが完全に一致している。なので全編ワンカットというすごい作品)。
 こういうトリッキーな作品も観ていて楽しいですね~

鍵泥棒のメソッド

2012年09月19日 | 日記
 むかし「デスノート」の映画を観て、希代の知的犯罪者・夜神月のノートの字がすごく汚くてガッカリしたという思い出があります。

 本作では香川照之と広末涼子はどちらも几帳面と言う設定で、二人が書いているノートもまたキレイな字でびっちり几帳面に書き込まれているのを見て納得した次第(同じく精神的に”ガキ”の堺雅人は女の子みたいな字で子どもっぽいのも納得)。


 ということで製作が決定したときから楽しみにしていた作品「鍵泥棒のメソッド」観て来ました!


 内田けんじ監督の作品にハズレなし!!
 「運命じゃない人」「アフタースクール」「鍵泥棒のメソッド」どれも面白いのでオススメ!


 もともとカッチリとした脚本を考える人だとは思ってましたが、今回は時系列をいじるようなトリッキーなのは少な目で(過去2作では冒頭見たシーンに対する印象がストーリーが展開するにつれ二転三転する)、過去2作品に比べれば観やすいように感じました。
 そしてラストまで手を抜いてない!…他の監督も抜いてないでしょうが、話がちゃんとまとまっているだけでなくラストの細部にまで神経が行き届いている、惰性で展開するようなシーンがないって印象でした。特に「胸がキューンてなる」シークエンスは久しぶりに映画で「シャレた演出」を観たなぁって思いました。


 作品自体は堺雅人より若干、香川照之の方がメインかな、という気はします。そういえば「アフタースクール」でも2番手っぽかったし。殺し屋と売れない役者が入れ替わって・・・という設定でも「マジックアワー」のような単純なドタバタなだけじゃなくて、器が変わっても中身は結局同じっていう展開になるのが興味深かったです。根が努力家で几帳面な香川は売れない役者でもそこそこうまくいくし、根本がぐーたらな堺(の役のキャラね)は金が保障された状態でもただ手持ちの金を消費していくだけっていう。もちろん堺も基本は前任でなんとか周りの人を助けようとはするので、そこに救いがあるんですが。


 ということで、
 観たあと考えることもちゃんとあり、ところどころ笑うとこもあり、そしてすごいなぁって感心するところもあるという、やっぱりこの監督は天才かもしれん!って思いました。
 製作委員会に北海道テレビがなんでか参加しているので、ぜひとも地元にも凱旋舞台挨拶とか来ないかなぁって思います。

バイオハザード5:リトリビューション

2012年09月14日 | 日記
 リトリビューション(retribution)とは”報復”の意味です。


 休みだったので初日1回目で観て来ました!3D吹替え版。

 CMで「バイオハザード最終章!」とか言ってましたが全然そんなことはなく、「1」と同様アンブレラ社の巨大施設内だけで展開されるストーリー。
 海底にある実験施設には生物兵器を研究するための「モスクワ」「東京」「NY」「ラクーンシティ」などの巨大セットがあり、ご丁寧にもウェスカーがマップを表示して「ここをこう通ってエレベーターまでたどり着け」とゴールを指示。
 ある意味、ゲーム的な構成でどうなったらストーリーが終わりなのか、アリスたちがどこへ向かっているのかわかりやすい展開になっていました。

 実は生きてたとかクローンとか誰が誰やらまったく分からない上に、いままでのキャラクターがアリスの敵、味方にわかれている(クローンかどうかは不明)のにそのへんの葛藤とかまったくなし、というのも潔い。
 監督の奥さんが主演のミラジョボだということや、シリーズが長期化していて「マトリックス」や「ターミネーター」と同じように単純なメカVS人類みたいな話になりつつあるのはちょっと残念。しかし監督のアンダーソンはけっこう大味な超大作が好きな人だから緻密なSFにはならないだろうしなぁ。

 とにかく、
 まだ続きます。6作る気満々で終わってます。
 全体が施設内だけの設定、各都市の巨大セットも夜という設定なのでスケール感はありません。逆にそのせいでゲーム感が増してそれはそれで楽しかったです。格闘シーンはかなりこだわっていて見ごたえがありました。
 ウェスカーがCGっぽかったり、黒幕・レッドクィーンのCGがしょぼかったりと気になるところはありますが、ここまで付き合ったんだから続編も観ますよ!
 ただ前作は3D良かったのに、今回はそうでもなかった気がします。2Dでも良かったかな。

デンジャラス・ラン

2012年09月13日 | 日記
 デンゼル・ワシントン、ライアン・レイノルズ(「グリーンランタン」の主演の人)共演のアクション映画、「デンジャラスラン」を観てきましたよ!


 ストーリーは、主人公はCIAが所有する隠れ家(=safe house、これが原題)の管理人。何かあったときに利用する施設なので普段は誰も来ず、死ぬほど退屈な毎日を過ごす日々。
 そんなある日、元エージェントで10年間逃亡していたトビンが連れてこられ、そこでなんやかやあって一緒に行動を共にすることになるのですが・・・


 という感じで、ハリウッドアクションお決まりのカーアクション、銃撃戦、格闘シーンなどフルコースで入っている映画です。政府モノでもあるので「ボーン~」シリーズっぽいですかね。


 アクション映画としては硬派だし、派手で観ていて飽きませんでした。
 話はよくあるマクガフィンものだし、展開もありがちでしたな。
 けどアクションはかなりマジだし観ていて楽しめます。あとデンゼル・ワシントン、今回悪役かなと思ったらやっぱりそうでもない役でした。
 アクション映画好きならそこそこ満足という内容。内容に新鮮味はありませんが、刺激は強めです。

踊る大捜査線 the final ~新たなる希望~ その2

2012年09月13日 | 日記
 今日もまた踊る大捜査線観てきましたよ。


 2回目なのでネタバレ。


 あいかわらず小ネタ多し。
 冒頭、湾岸署の前のエコカーの充電設備のところで青島を見つけてはしゃいでいる男がいますが、あれは劇場版「1」の犯人の少年(副総監誘拐した子供)みたいですね!思わせぶりなので誰かと思ってたけど、ネットで知って納得。大人になったなぁ。なんかKYな感じがあいかわらずという気もします。

 ちょっとしたところでは内田有紀が”湾岸ドッグ”?なるものに聞き取り中見とれるというシーンがありますが、その後容疑者を確保して署に戻ってきたシーンではちゃっかり湾岸ドッグを食べてるとか。

 エネルギーサミット会場にいる警備員は青島がいつぞや潜入していたホストクラブ?の店長ですね。これは分かりやすいですが。

 あとすみれが乗る夜行バスに乗っていた映画監督らしき人は誰かいまだ不明。同じく冒頭の聞き取りに答えている一般人役の人も変にキャラが立っている人がいますが、これも有名人なのかエキストラなのかわかりませんね~。

 さらに、「交渉人・真下正義」の時も思いましたが、今回もクリスマスの設定ですよね?なんで夏公開の映画でクリスマスが舞台なんだろう?今回は小道具(ビールの飾りつけ、すみれのメモ、イベント会場・署内にサンタ姿の人)だけがクリスマスを強調していてそれ以外はクリスマス感ゼロ。普通に秋とかの設定にすればいいのに。クリスマスに思いいれがあるんでしょうか。奇跡が起こる夜とか?

 あとキャラごとのテーマ音楽とかいつの間にかなくなってますよね?鳥飼くらいのキャラなら昔なら特有の音楽(この音楽が流れたこのキャラが出てくるみたいな)あったのに。

 
 ネタではありませんが、
 改めて見直してみると本作は完全に内輪の問題ですね。
 6年前の誘拐事件が発端で、被害者母の弟が鳥飼、交際していたのが久瀬、捜査打ち切りで失望したのが小池。
 3人が無罪となった犯人を私的に殺害。さらに腐った警察上層部に復讐するために真下の子供を誘拐し6年前の事件を再現しようとする(青島・室井辞職は巻き添え食った形)。

 小池は「上層部の邪魔が入らなければ事件は解決し、子供は救えていた」と言っていましたが、本作はまさしく上層部の保身や隠蔽体質、臭いものには蓋などの腐敗がなければ映画自体存在しない!(あのビールの一件すら!)というすごい設定でもあります。
 作中起こる事件すべてが警察内部の問題であって、ある意味一般市民にはまったく関係ない事件とも言えます。


 そして、すみれがラストどうなったのか?
 わからない。
 バスの一件以降のエピローグではすみれは登場しませんよね~。
 青島は「(刑事を)辞めないよね?」って言い、すみれはうなづいていますが、署内のシーンにすみれの姿はありません。ただ、係長?の机の横にはまだカップ麵の入ったダンボールがあるようなので戻ってきてはいないようにも思えます。ただ、そのビールが振舞われるシーンで青島たちの後ろにビールの置かれた無人の机があり、そこがすみれの机だったような気もします。
 ただすみれの辞職は精神的なもんじゃないので青島に引き止められたからといってどうということもありませんよね。休職に切り替えた可能性はありますが、明日からまた復帰、ということにはならないような気がします。せめて青島が「(刑事としてじゃなくて)そばにいてほしい」とでも言ってくれていたら、復職しなくてもいいか、ってなっていたのに…


 ということで、
 シリーズのファンなので2回観ても楽しめる作品で満足。1回目の時も書きましたが、じゃあなんでSPドラマ版がそんなにグダグダだったのかが気になります。